高世仁に突っ込む(2019年12月30日分)

人間中村哲をつくったもの8 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

・母親が美木良介*1の『120歳まで生きるロングブレス*2』という本が欲しいと電話してきた。ベストセラーだという。
エビデンスがあるのかどうか知らないが、(ボーガス注:大きな弊害もなさそうだし)母本人がその健康法をやりたいというのならと本を買い求め、年末年始の食糧と一緒に自転車で届けに行った。

・「高世の母親が自分で買えばええやん」と思いますが
1)自宅の近くに歩いて行けるような本屋がない→車も運転できないし、交通も不便なのでとても遠く離れた本屋になど行けない
2)ネットで購入するのは高齢者にとって面倒(あるいはそもそもネット環境がない)
3)だから息子である高世に買ってほしい、つうことでしょうか。
 しかし「自転車で届けに行った」つうことは別居はしていても割と近くに住んでるんですね。
美木良介て本業は俳優のはずなんですけどね(苦笑)。

参考

美木良介ウィキペディア参照)
・1957年生まれ。法政大学卒業後にレコード会社のオーディションに応募。1981年1月に『涙きれいだね』で歌手デビューを果たす。デビューレコードのジャケット撮影の為に東宝に行った所、たまたま出会った土屋統吾郎監督にスカウトされ、レコード発売以前の1980年に、テレビドラマ『ただいま放課後』(フジテレビ)で俳優としてもデビュー。更に1984年には『瀬戸内少年野球団』で映画デビューも果たす。1984年からNHKで放送された連続テレビ小説心はいつもラムネ色』で主人公(新藤栄作*3が演じた)の親友を演じた(なお、主人公のモデルは大阪の漫才作家・秋田實で、親友のモデルは吉本興業文芸部長をつとめた長沖一とされる)。以降もテレビドラマ・映画・舞台・CM、また歌手としても幅広く活躍。
・持病の腰痛を治療するために独自にロングブレスダイエットを開発。結果、腰痛は完治し、わずか2ヶ月で13.5kgの減量に成功。さらに体脂肪率測定で6.6%という驚異的な数値を計測した。この経験をもとにDVD・書籍を刊行。各メディアで大きく取り上げられた。

 いま雑誌も団塊の世代しか読まないのか、長寿、薬・医療、老後の金策などの特集ばかり。

 全ての雑誌がそうだとは言えないでしょうが、高世の言うように「長寿、薬・医療、老後の金策などの特集ばかり」で「この雑誌って中年男性や高齢者男性がターゲットなの?」つう雑誌はありますよねえ。
 具体的には

週刊現代年末年始に老親が突然死んだら…いつもと違う「手続き」のすべて(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
週刊現代知らなきゃ大損…!「年齢割」を使ってめちゃ得する裏ワザ(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)
週刊現代配偶者を亡くしたあと、健康保険料を払わない「裏ワザ」とそのリスク(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

書籍一覧(検索結果) | 新潮社
週刊新潮 2019年12月19日号
家庭でも活かせる!「誤嚥性肺炎ゼロ」の介護施設は何が違うのか
 ▼介護士に最大の脅威は「排泄」より「食事」▼自覚症状なく肺が真っ白!「不顕性誤嚥」という魔物▼入院患者が皆無になった「口腔マッサージ」とは
・飢餓俳優 実録菅原文太伝/松田美智子*4
・「昭和歌謡」残響伝/タブレット
週刊新潮 2019年12月12日号
・「下の毛」が深刻な問題という「介護と排泄」現場、白髪になってからでは手遅れ!
 ▼「介護脱毛」が隠れたブーム
週刊新潮 2019年11月21日号
・【短期集中連載】「認知症」との闘い:最終回「認知症の権威」が発症して分かったこと

週刊ポスト 1/3・10合併号 | 小学館
週刊ポスト 2020年1/3・10合併号
・ 「EDに克つ」今、できることのすべて〈死ぬまで死ぬほどSEX〉2020年は精力回復元年
京都大学現役医師が教える「正しい医者のかかり方」 あなたの命を守るQ&A(30)
・ 『男はつらいよ』私が愛したマドンナ
・ 堀井六郎「昭和歌謡といつまでも」
週刊ポスト 2019年12/20・27合併号
・ 年金制度の大改正で「相続の正解」も変わります
・ 間違いだらけのインフルエンザ対策
・ やってはいけない防寒対策
・ 薬を飲んだ後の死亡例 かんたん調べ方ガイド
・ 白米は「長寿食」か「短命食」か

バックナンバー - 週刊文春WEB
週刊文春 2020年1月2日・9日 60周年記念新年特大号
・「死後の手続き」2020年版
 ▼節税に使えるのは? ▼公正証書遺言がベスト ▼葬儀 埋葬でもらえるお金
 新春特別企画 50周年・第50作公開
・帰ってきた「寅さん」<50年の秘密>
 山田洋次浅丘ルリ子鈴木敏夫 連続インタビュー
週刊文春 2019年12月19日号
・第一人者の医師が警鐘、腰痛の原因「脊柱管狭窄症」手術があぶない
週刊文春 2019年12月12日号
・“老老”の悲劇を防げ、自力介護の「やめ時」<パターン別>
週刊文春 2019年11月21日号
・「認知症」<最新>資産防衛術
 ■70歳をメドに家族信託を検討 ■後見制度10年で360万が目安

とか(もちろんモリカケ疑惑とか時事ネタも掲載されてはいますが。なお、改めて思ったのは『週刊文春って右派雑誌なのに産経と違ってモリカケ批判がすごいな』ですね)。
 例えば「中年以上の男性」以外に

◆「年末年始に老親が死んだらその事後処理は」「年金割」「配偶者を亡くした後の生活防衛」(週刊現代
◆「誤嚥性肺炎予防」「認知症」「介護と排泄」「昭和歌謡」「菅原文太伝」(週刊新潮
◆「ED(勃起障害)に勝つ」「相続のやり方」「『男はつらいよ(1969~1995年)』の歴代マドンナ」「昭和歌謡」(週刊ポスト
◆「相続など死後の手続き」「男はつらいよ」「腰痛」「老老介護」「家族信託、成年後見など認知症に備えた資産防衛」(週刊文春

なんてことに興味のある人は少ないでしょう。「若者が主たるターゲットでないって雑誌業界ってやばいのかなあ」つう気が少しだけします。

 とくに「120歳」という言葉が目につくようになった。

「120歳」でググると、高世の紹介した美木良介の本以外にも

杉本正*5『ヒトは一二〇歳まで生きられる:寿命の分子生物学』(2012年、ちくま新書)
田原総一朗*6『ヒトは120歳まで生きられるのか:生命科学の最前線』(2019年、文春新書)

なんて本がヒットします。
 それはともかく
◆106歳:宋美齢(1898~2003年)
 蒋介石台湾総統の妻
◆105歳:日野原重明(1911~2017年)
 聖路加国際病院名誉院長
◆103歳:奥野誠亮(1913~2016年)
 自治事務次官から政界入り。田中内閣文相、鈴木内閣法相、竹下内閣国土庁長官などを歴任
◆102歳:ヴォー・グエン・ザップ(1911~2013年)
 ベトナム軍総司令官、国防相など歴任
◆101歳:野坂参三(1892~1993年)
 日本共産党第一書記、議長、名誉議長を歴任するが晩年に「ソ連スパイ疑惑」で党除名
◆101歳:中曽根康弘(1918~2019年)
 岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相
ですら常人にはまねできることではなく、まあ「120歳」なんて「医学の発展による遠い将来はともかく、近未来では」残念ながらまず無理です。

おことわり
 「人間中村哲をつくったもの」をここまでまとまりなく書いてきたが、いったん「お休み」とさせてください。(ボーガス注:中村氏が)内村鑑三のどの部分に惹かれたのかなど、書くべきことはあまりに多く、ちょっと整理したいのです。また新しい材料を仕込んで再開します。

 ということで当面「人間中村哲をつくったもの」は「お休み」だそうです。

*1:著書『美木良介のロングブレスダイエット』(2011年、徳間書店)、『120歳まで生きるロングブレス』(2019年、幻冬舎)など

*2:2019年、幻冬舎

*3:1958年生まれ。1984年、漫才作家の秋田實をモデルとしたテレビドラマ『心はいつもラムネ色』(NHK朝の連続テレビ小説)で主役に抜擢されデビュー。1985年に『俺ら東京さ行ぐだ』で映画初主演デビュー、同作品で第9回日本アカデミー新人俳優賞受賞。

*4:著書『サムライ:評伝三船敏郎』(文春文庫)など

*5:著書『生物学の基礎はことわざにあり:カエルの子はカエル? トンビがタカを生む?』(2018年、岩波ジュニア新書)など

*6:著書『電通』(1984年、朝日文庫)、『日本の官僚』、『マイコン・ウォーズ』(以上、1984年、文春文庫)、『電子戦争・メディア戦争』(1985年、文春文庫)、『警察官僚の時代』(1986年、講談社文庫)、『独創人間ここにあり:先端技術のトップランナー』(1986年、新潮文庫)、『遺伝子産業革命』、『ドキュメント東京電力企画室』(以上、1986年、文春文庫)、『生命戦争:脳・老化・バイオ文明』(1987年、文春文庫)、『日米先端ビジネス戦争』(1988年、ちくま文庫)、『新・日本の官僚』(1988年、文春文庫)、『世界企業(エクセレント・カンパニー)・日本攻略の構図:外資トップが語る対日企業戦略の全貌』(1989年、講談社文庫)、『逆境脱出のシナリオ:創意ある企業の現場から』(1989年、新潮文庫)、『「円」を操った男たち:政財官マネー人脈の暗闘』(1991年、講談社文庫)、『日米知略(インテリジェンス)戦争:アメリカが仕掛けたソフトの罠』(1991年、文春文庫)、『パソコンウォーズ最前線』(1992年、講談社文庫)、『メディア・ウォーズ:テレビ仕掛人たちの興亡』(1993年、講談社文庫)、『平成・日本の官僚』(1993年、文春文庫)、『メディア王国の野望』(1995年、文春文庫)、『日本コンピュータの黎明:富士通池田敏雄の生と死』(1996年、文春文庫)、『頭のない鯨:平成政治劇の真実』(2000年、朝日文庫)、『巨大な落日:大蔵官僚、敗走の八百五十日』(2001年、文春文庫)、『戦後最大の宰相 田中角栄(上)(下)』(2004年、講談社+α新書)、『日本の戦争』(2004年、小学館文庫)、『ジャーナリズムの陥し穴:明治から東日本大震災まで』(2011年、ちくま新書)、『原子力戦争』(2011年、ちくま文庫)、『ドキュメント東京電力福島原発誕生の内幕』(2011年、文春文庫)、『80歳を過ぎても徹夜で議論できるワケ』(2014年、角川oneテーマ21)、『私が伝えたい日本現代史1934-1960』、『私が伝えたい日本現代史1960-2014』(以上、2014年、ポプラ新書)、『安倍政権への遺言:首相、これだけはいいたい』(2015年、朝日新書)、『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(2016年、角川新書)、『変貌する自民党の正体』(2016年、ベスト新書)、『AIで私の仕事はなくなりますか?』(2018年、講談社+α新書)など