新刊紹介:「前衛」2月号(追記あり)

 「前衛」2月号の全体の内容については以下のサイトを参照ください。「興味のある内容」のうち「俺なりになんとか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れます。「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
◆日米軍事同盟を根本から見直す(上):現行安保条約60周年(山根隆志*1
(内容紹介)
 山根氏は日米安保は「日本防衛が目的でないこと(だからこそ在日米軍基地からイラクなどに出撃していく)」「米国の海外軍事戦略が目的であること」に注意を促しています。つまりは「米国軍事戦略」を支持しなければ「在日米軍はいらない(そのように主張することは別に反米ではない)」がその点についてまともな国民的議論がされないことが非常に問題の訳です。


◆トランプ政権とアメリカ流国際秩序の行方(小林俊哉)
(内容紹介)
 トランプ政権の路線は結局、軍事力をバックにした「米国中心主義、覇権主義」であることが指摘されている(最近のスレイマニ暗殺はそのわかりやすい例でしょう)。一方で民主党のサンダースなど、そうした覇権主義への批判の動きが好意的に紹介されている。


◆急速にすすむウイグル人弾圧(水谷尚子*2
(内容紹介)
 「明らかに狭義の左派ではない(特に共産党シンパではない)」水谷氏が前衛に登場とは「びっくり!」ですね(まあ彼女は以前は確か週刊金曜日にも登場していますが)。もちろんウイグル専門家なので「ある意味当然」ではあるでしょう。
 しかし、例の「チベット研究者・I濱Y子(W大学教授)」が前衛に登場するかと言ったら「オファーがあっても登場しそうにない」ですからね。水谷氏の方がI濱よりずっとマシだとは思います。
 で読んだのですが内容的には

衝撃証言 ウイグル族“不当収容”の実態 | 国際報道2019 [特集] | NHK BS1
水谷尚子さん
「止めなければいけませんね。
度を超えていますので、何とか止めるように声を上げていかなければいけないと思います。」

週刊金曜日◆反中派に利用された世界ウイグル会議(水谷尚子)
 中国政府に「弾圧」されているウイグル人の境遇はたしかに悲惨だ。
 だが、彼ら彼女らを支援することと反中を軽々しく叫ぶことは違う。ウイグル問題解決に誠意を尽くしてきた筆者が、真に必要な取り組みを提言する。

共産党の網をかいくぐりウイグル支持の輪は広がる | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト水谷尚子
ウイグル民族の文化が地上から消される | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト水谷尚子
などといった過去の彼女の「中国批判文章」あるいは「ウイグルを悪しき政治利用する反中国・日本ウヨ批判文章」とそれほど大きな違いはありません。
 共感できる点と共感出来ない点があります。
【共感できない点】
 id:Bill_McCrearyさんのね、首相に復活したら安倍は動いてはくれないだろ(今後に期待?) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)もご覧頂ければと思いますが、前衛記事において未だに彼女が「安倍*3総理のおかげでウイグル政治犯トフティ・テュニヤズさんの釈放ガー(胡錦濤*4国家主席と中曽根*5、海部*6、森*7、安倍の4元首相の朝食会の話)」と言ってるのには「予想の範囲内」とはいえマジで呆れました(id:noharraも未だにそう言う強弁してますが)。
 つうか「前衛編集部」の懐の深さに感動(?)したというか何というか。外部筆者(水谷氏)の記事とは言えまさか前衛で安倍を褒める記事を読むとは思いませんでした。
 正直、安倍批判の立場である前衛からすれば、水谷氏の強弁には

「安倍のおかげで釈放されたわけねえだろ」
【追記】
 彼女に躊躇があったのか、前衛編集部からダメ出しがあったのかはともかく正確には「釈放要求があった→何らかの影響があったのでは?。感謝してる」程度の文章(安倍のおかげで釈放された、と断言まではしてない)ですが「それにしてもねえ?。そう言うこというか?」ですね。
【追記終わり】
「首相になってから安倍がウイグルのために何かしたのか?。まさか国連、ウイグル問題で攻防 欧米日本など23カ国「拘束停止を」 中国支持派は54カ国 - 産経ニュース安倍首相が訪中、習氏と会談 香港やウイグル問題に言及 写真11枚 国際ニュース:AFPBB News程度の事で『よくやった』と安倍絶賛ですか?。前者(意見書への連名)は石田昌隆も指摘(ね、首相に復活したら安倍は動いてはくれないだろ(今後に期待?) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)での拙コメント参照)するとおり『英米仏独伊やカナダ、オーストラリアと一緒(連名しないとそれらの国との関係が悪くなる恐れがあるし、単独でないので中国相手に言い訳もしやすい)』だし、後者(習主席との面会での言及)は『来年春の国賓訪問に反対する奴らへのアリバイ作りとして言うだけ言いました』程度の話でしょう?。習主席も安倍の言及については『ああ、そうですか?(安倍氏の意見には賛同できませんが)』程度にスルーしてるし、安倍もそれで文句も言わないわけですよ。安倍でなくても石破や石原、岸田が総理でもやったんじゃねえの?」
「今年春、習*8主席が国賓で来ること(予定)はどういう理解してるのかしら?。都合が悪いから無視ですか?」
「当時は首相を辞めて無役だから釈放要求しただけやろ?」
「お前はアホか?(横山ホットブラザーズ風に)」
「安倍なんかホワイト国除外なんかする人間のくずヤン!。ウイグルさえ良ければ他はどうでもいいんですか?」
「外部筆者とは言え、共産党機関誌編集部相手によくもまあそんなことが言えたもんや。ある意味感心するわ(共産党側を挑発してるのか?)」

と心底呆れたでしょうが、彼女が数少ない日本のウイグル専門家と言うこと、他の記事のほとんどは安倍批判記事であること、水谷記事において「安倍万歳の分量は少なく、もっぱら中国批判がメイン」「(後述しますが)共産党への高評価や、ウイグルを政治利用している日本ウヨ批判もある」と言うことで「あえて」そのまんま掲載した*9のでしょう。まあそれが果たして正しかったのかどうかは俺個人は疑問に思いますが。
 「短気な俺」が前衛の担当編集者だったら、マジギレして、その場で「バカ言ってんじゃねえよ、手前!」「安倍に酷い目に遭わされた人間(例:植村*10元朝日記者、前川*11元文科次官、伊藤詩織さん*12など)に土下座してわびてこい、手前。この腐れカス野郎!」「手前の脳みそにはウイグルのことしかないんか、ボケ!」などと罵倒してるかもしれません。
 つうか前衛(共産党機関誌)相手に明らかな「安倍万歳デマ」を放言するとはちょっと常人にはまねできない行為です。まねしたくもありませんが。水谷氏っていつまで「道理に合わない安倍美化」を続ければ気が済むんでしょうか?。しかし、水谷氏にとっては「安倍総理のおかげデー」は「横田奥さんの安倍礼賛」並に絶対に撤回できないことなんでしょうね。それも人としてどうかと思います。
 とはいえ共産党機関誌で「安倍へのおべっか」をやっても安倍が喜ぶかどうかは疑問ですが。
【共感できる点】
 とはいえ水谷氏が
1)「在日ウイグル連中が日本ウヨと野合してること」を日本で「ウイグル問題を報じづらい」3つの深刻な理由 | 文春オンライン安田峰俊*13)のように批判して、「三浦小太郎らのアジア自由民主連帯協議会」のような「自称ウイグル支援」のウヨ団体とは野合する気は無いと明言したこと
2)一方で共産党のようなまともな政治勢力とはできる限り共闘していきたいとも明言したこと*14
3)ラビア・カーディル(当時、世界ウイグル協会総裁)が日本ウヨに媚びて「石原都知事(当時)の例の尖閣献金献金したこと」や、靖国参拝したこと*15を「そうした行為を強要する日本ウヨ」も「そうした行為に同調するウイグル側」も問題だと批判したこと
4)ウヨの主張には明らかな事実誤認や歪曲があることの指摘
 たとえば水谷氏はウヨ連中が「新疆ウイグル自治区」を「東トルキスタン」と呼びたがることについては、「行政区分である新疆ウイグル自治区に比べて定義が曖昧であること」「一般的に西トルキスタンとされる部分でも新疆ウイグル自治区に入る部分があること(新疆ウイグルの方が一般的に東トルキスタンとされる部分より広いため)」「新疆ウイグルという呼び方は共産党政権誕生以前から定着していたこと(新疆ウイグルと呼ぶことは中国共産党支持ではないこと)」「ウイグルとトルコを同一視してしまう恐れがあること」「東トルキスタンをアピールするウイグルに『東トルキスタン共和国』主張のような独立主張派がおり、独立支持と誤解されかねないこと」などから「東トルキスタンとあえて呼ぶ根拠は何もない」と批判的です
は評価できます。
 水谷氏はこの記事において「ウイグル問題に関係ない靖国尖閣に、日本ウヨはウイグルを巻き込むな!」「靖国批判派はウイグルを支援しづらくなる!」とマジで切れています(俺も同感ですが)。
 水谷氏はI濱に比べたらずっとマシです。何せ、I濱にいたっては「高須クリニックのような非常識ウヨ」を「チベット支援者」として礼賛して恥じない有様です。
 とはいえそうした「日本ウヨ批判」と「安倍礼賛」が水谷氏において両立していることは俺にはおよそ理解できませんが。

【追記】

https://twitter.com/tcat2014/status/1215425762339115008
◆tk0801
‏ 前衛2月号。なんとウイグル問題で、水谷尚子氏が。ウイグル問題や中国の民族問題ではおなじみ。ただどちらかと言えば産経や右派の雑誌で見掛る。Newsweekにも度々でている。意外だが、政略でなく学術的な判断から掲載になったのだろう。ただウイグル問題では水谷氏以外の専門家をなかなか見かけない。

 まあ、しつこくて恐縮ですが、「安倍首相のおかげでウイグル政治犯トフティ・テュニヤズさんの釈放ガー」なんて文章には正直「複雑な思い」を禁じ得ません。

【参考:ウイグルと日本ウヨの野合】

「世界ウイグル会議」関係者の靖国参拝について--人民網日本語版--人民日報
 外交部の洪磊*16報道官は14日の定例記者会見で、「世界ウイグル会議」が日本でいわゆる「第4回代表大会」を開き、関係者が靖国神社を参拝したことについて「『世界ウイグル会議』の拙劣な行為がウイグル族同胞を含む国内外の中華民族から唾棄されるのは必至だ。『世界ウイグル会議』の開催を日本側が許可したことに強い不満を表明する」と述べた。
◆記者
 「世界ウイグル会議」関係者が14日に靖国神社を参拝したうえ、日本でいわゆる「第4回代表大会」を開いたことについてコメントは。
◆洪磊報道官
 靖国神社は日本軍国主義の対外侵略の歴史の象徴だ*17。「世界ウイグル会議」の反中分裂分子は日本の右翼勢力と結託し、気脈を通じて、祖国分裂と中日関係の破壊を狙う政治的本質*18を存分に露呈した。彼らの拙劣な行為がウイグル族同胞を含む国内外の中華民族から唾棄されるのは必至だ。
 「世界ウイグル会議」はテロ組織と極めて密接に結びついた、完全な反中分裂組織だ。(後略)


◆歴史を偽造しているのは誰なのか:あからさまになる日本政府の「歴史戦」(山口智*19
(内容紹介)
 歴史認識問題、特に慰安婦問題での「安倍政権の歴史戦(戦争犯罪、特に慰安婦の違法性の矮小化)」を批判しています(もちろん安倍は慰安婦だけでなく、徴用工問題(軍艦島世界遺産登録問題を含む)、南京事件問題など他の戦争犯罪でも無反省ですが)。
 もちろん、安倍の無法は深刻ですが、一方で、山口氏も指摘していますが、安倍も中韓や米国の反発が怖くて「公然と河野談話は否定できない」わけです。
 そして安倍の行為は明らかに「逆効果」「藪蛇」になっている。安倍が騒いだことによって、むしろ米国各地に少女像が造られる皮肉なことになっている。国連人権理事会でも慰安婦問題について指摘がされるようになっている。
 「安倍の無法が公然とまかり通っているわけではないこと(特に国際社会においては)」に注意が必要でしょう。
 また山口氏も指摘していますが、「安倍が一番酷い」が安倍だけが酷いわけではない。もちろん「安倍政権が終われば慰安婦問題を巡る状況は良い方向に大きく変わる」でしょう。第一次安倍政権が崩壊して福田*20政権になってかなりまともになった。
 「自民党の石破*21元幹事長、石原*22元幹事長、岸田*23政調会長ら、自民党内の有力なポスト安倍」のうち「安倍を公然と批判してるのは石破だけとはいえ」彼らは安倍ほどの劣悪な歴史捏造主義極右ではない。安倍自民支持者の多くは「安倍の右翼性を黙認しており」、それは非常に問題だが、積極支持してる人間はさすがに少ない。
 しかし

「慰安婦」河野談話/民主から「見直し」要求/若手が「会」/“南京大虐殺もなかった”
 民主党の若手議員は九日、「慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会」を発足させました。会長に選出された渡辺周衆院議員は、「従軍慰安婦」問題で旧日本軍の関与を認めた一九九三年の河野洋平*24官房長官談話について「見直しを求めていきたい」と、党内で賛同者を募る方針を示しました。自民党に続き、民主党にも歴史逆行の動きが広がった形です。
 また、同会幹事長の松原仁衆院議員は、旧日本軍が占領下の中国で起こした南京大虐殺に関して「事実無根だと発信していく必要がある」と語りました。
 会合では、東京基督教大学西岡力*25教授が講演。「河野談話」に代わる新たな談話を出す必要があるなどと主張しました。初会合には衆参両院議員十六人が出席。
 鳩山由紀夫*26幹事長は同日の記者会見で、党としては談話を尊重すると強調した上で「真実を検証することに関して異を唱えるものでない。見直すという発想でスタートして見直さないという結論(に至ること)も考えられる」と述べ、若手の勉強会を容認する考え*27を示しました。

米「慰安婦」決議を敵視/「靖国」派抱え問われる民主
 米紙ワシントン・ポスト十四日付に、日本の国会議員四十四人が連名で「従軍慰安婦」にたいする強制性を否定する全面広告を掲載しました。
 この広告には、自民党議員二十九人、無所属議員二人とともに、十三人の民主党議員(参院院内会派一人を含む)が名を連ねています。
 十三人の多くは、三月に民主党の有志議員が結成した「民主党慰安婦問題と南京事件の真実を検証する会」(会長=渡辺周*28衆院議員)のメンバーです。同会の中心メンバーは、日本会議国会議員懇談会日本会議議連)副幹事長などの役員であり、バリバリの「靖国」派。賛同議員は、民主党のすべての派閥に及んでいます。
 これらの民主党議員は、国会の委員会質問などで「南京大虐殺」の事実や「従軍慰安婦」の軍による強制性を否定する発言を繰り返しています。
 たとえば、日本会議議連の役員でもある松原仁*29衆院議員は、「事実がなかった、三十万なんていう話じゃないし、三万という話でもない。なかったんですよ」「大虐殺、虐殺はなかった、間違いなく」(五月二十五日、衆院外務委員会)などと発言しています。

日本軍「慰安婦」 強制を否定/安倍首相が賛同/米紙に意見広告 4閣僚も/国内外の批判は必至/昨年11月
米紙「慰安婦」否定意見広告に賛同した国会議員(昨年11月当時)
民主党
 福島伸亨、花咲宏基、金子洋一、松原仁、三浦昇、向山好一*30、長尾敬*31柴橋正直*32田村謙治*33渡辺周吉田泉*34
自民党
 安倍晋三有村治子*35衛藤晟一*36古屋圭司*37稲田朋美*38、磯崎仁彦*39伊東良孝*40、金子恭之*41、岸宏一*42岸信夫*43北村誠吾*44北村茂男*45、熊谷大*46松野博一*47西田昌司世耕弘成*48下村博文*49新藤義孝*50高市早苗*51竹本直一*52塚田一郎*53上野通子*54、山本順三*55山本有二*56山谷えり子*57義家弘介*58
◆その他
 平沼赳夫*59中山恭子*60

ということで、過去において松原仁、渡部周など「旧民主のウヨ議員」が河野談話否定論に加担している(ただし長尾敬は後に民主党を離党し自民に移籍していますが→とはいえそんな人間がいること自体、旧民主はおかしいわけです。長尾より有名な奴だと細野*61とか。細野みたいな奴が民主党幹部だったから、安倍が無茶苦茶やっても旧民主の支持が全然高まらないという要素は明らかにあります)。
 そして無所属の松原はともかく渡辺は現在、「国民民主党副代表」という野党幹部の訳です。
 あるいは維新の吉村・大阪市長慰安婦問題を理由にサンフランシスコ市との姉妹都市を解消する無法をやっても、大阪において市民や在阪メディアがろくに批判しない。
 あるいは先日は枝野*62立民党代表が伊勢神宮出雲大社を参拝したわけです。
 枝野はホワイト国除外についてもろくに批判しない。そして世論調査を信じれば「マスコミが安倍批判しないこと」も大きい訳ですが「ホワイト国除外を批判する世論」は必ずしも大きくはない(俺のような人間からすれば嘆かわしい限りですが)。そもそも国民がまともな歴史認識*63なら安倍も「慰安婦ガー、徴用工ガー」でホワイト国除外なんか国民の批判が怖くてできないし、それ以前に「長期政権はあり得ない」し、また「安倍再登板自体ありえない」わけです。
 山口氏も指摘していますが、残念ながらやはり「日本人多数派は戦前をまともに反省せず、アジアへの蔑視意識を保有し続けた」「そして社会の木鐸であるべきマスコミがそれをろくに批判しない」と言わざるを得ないでしょう。そしてそれを助長しているのが「日本最大の右翼宗教・神社本庁」であると。
 そう言う状況下では山口氏が言うように「安倍下野で状況は大きく変わるだろう」「とにかくまずは安倍を引きずり下ろすことが大事です」が「期待しすぎてもいけない」わけです。安倍を引きずり下ろしても安倍を生み出した構造は必ずしも変わらない。繰り返しますが何せ「河野談話否定の渡辺周が国民民主党副代表(野党幹部)」ですから。
 「安倍を引きずり下ろしても無意味」などといたずらな悲観論を唱えること*64は明らかに間違いですが、一方で、安倍を引きずり下ろせばそれだけでバラ色ではない。まあこれは「我が国の安倍」に限らず「米国のトランプ」「フランスのルペン」「トルコのエルドアン*65」「ロシアのプーチン*66」何だって同じ訳ですが。例えばトランプやプーチンがやめることは「民主主義や人権の観点から」いいことでしょうが、それだけでバラ色かと言ったらそんなことはない。
 「話が脱線しますが」旧ソ連諸国なんか「トップを引きずり下ろしただけでは意味が無い」いい例です(引きずり下ろしたことが無意味だとは言いませんが)。「独裁を生み出した構造」が大して変わらなかったのでソ連共産党が崩壊しても「ロシアのプーチン」とか、新しい独裁者が生まれたに過ぎない「旧ソ連の国」が多かったわけです。
 あるいはブッシュ子*67が大統領をやめても「ブッシュ子を産みだした構造」が変わらなかったからこそ「もっと酷いトランプが大統領として登場した」。
 あるいは「石原*68都知事をやめても、石原の同類極右である小池*69都知事になる」とか。
 それはともかく、話を日本の国政に戻しますが、何せ最大野党の党首・枝野がろくにホワイト国除外を批判しない(嫌韓国にこびている?)惨状ですから。俺は枝野と立民に対してはネガティブな感情しかないですね。「渡辺周なんぞを副代表にしてる国民民主よりはマシ」程度の評価しか立民にはしてない。
 立民なんか正直全く評価していない。正直「歴史認識問題限定ですら」俺が評価できるのは「ホワイト国除外をきっちり批判する」共産党だけですね。ウヨ議員がゴロゴロいる旧民主党なんか支持できませんね。菅*70元首相、辻元*71社民党国対委員長などを抱え込み、リベラル面してる立民だって「幹事長の福山*72改憲ウヨ前原*73の元子分」で「安倍の明治150年記念式典出るような男」ですしね。
 福山が幹事長である限り俺は立民など評価しません。


特集「大学入試共通テストの矛盾と破綻」
◆迷走する大学共通テスト:大学入試「公設民営化」の問題と今後の展望(小池由美子)
◆新テスト数学記述式の何が問題だったのか(福島伊知郎)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
大学共通テスト 記述式見送り/英語民間試験延期に続き文科相表明/安倍政権の「二本柱」破綻
大学共通テスト 記述式見送り/混乱の責任 首相は謝罪を 「延期」でなく見直しこそ/小池書記局長が会見
主張/大学共通テスト/延期ではなくきっぱり中止を
英語民間試験 文科省が議事録公開/地域間格差出ないのか 障害者に配慮できるか/検討会で懸念続出
懸念・疑問置き去り決定/合同ヒア 入試改革 文科省認める


◆焦点の生活保護基準:ヤマ場を迎えた「いのちのとりで愛知訴訟」(吉永純*74
(内容紹介)
 今年中に一審判決が予想される「いのちのとりで愛知訴訟」での原告側の主張が紹介されていますが小生の無能のため詳細な紹介は省略します。 
 「生活保護関係の赤旗記事」などの紹介で代替します。

いのちのとりで裁判全国アクション

赤旗記事】
生活保護は命のとりで/裁判支援 「全国アクション」設立
社会保障の再構築を/「いのちのとりで裁判」支援組織集い
守ろう生活保護費/いのちのとりで裁判 緊急集会開く
生活保護を壊さないで/基準引き下げに反対/違憲訴訟関係者ら「制度は緊急事態」
生活保護裁判の原告交流合宿/初の取り組み 「励まされた」/静岡・熱海
主張/生活保護引き下げ/生存権の空洞化は許されない
生活保護下げるな/倉林氏 「物価偽装」で基準改定
生活保護 削減目標やめよ/参院委 田村氏 機械的就労指導ただす


◆障害者権利条約をめぐる動向と課題(佐藤久夫*75
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
主張/権利条約批准5年/障害者の尊厳守り権利向上を
障害者守る法制度を/日弁連 権利条約履行の検証集会


エンゲルス書簡から『資本論』続巻の編集過程を探索する(1)(不破哲三*76
(内容紹介)
 マルクス死後、エンゲルスによる「マルクス遺稿の編集過程」について不破氏の見解が述べられていますが詳細な紹介は小生の無能のため省略します。なお、連載記事なので次号に続きます。


◆日本社会でのジェンダー平等確立に求められていること(角田由紀子*77
◆「ジェンダー平等後進国」から抜け出す:日本共産党はどう考えているか(坂井希*78
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。なお、何故「ジェンダー平等」というとLGBTの問題があるからですね。「男女平等」というとその辺り、抜ける危険性があるわけです(個人的には「性平等」ではどうかと思いますが)。

赤旗の記事紹介】
 個人の尊厳とジェンダー平等へ/共産党が参院選政策/田村副委員長・笠井政策委員長が会見
 個人の尊厳とジェンダー平等のために――差別や分断をなくし、誰もが自分らしく生きられる社会へ│男女平等・地位向上│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会
 主張/女性の政治参加/ジェンダー平等前進への力に
 ジェンダー平等推進委会合/党国会議員団 取り組み報告
 ジェンダーギャップ指数最低/政治の責任は重大 根底に戦前の男尊女卑/小池氏会見
 主張/差別撤廃条約40年/今こそジェンダー平等実現へ

【角田氏の主張】

鼎談 実効あるセクハラ禁止法を - 日本共産党 個人の尊厳とジェンダー平等のための JCP With You(角田氏の主張のみ紹介)
◆インタビュアー
 1997年の男女雇用機会均等法(以下、均等法)改正で、セクシュアルハラスメント(以下、セクハラ)によって労働者が不利益を受けたり、就業環境が害されたりすることのないよう、事業主は「配慮」しなければならないと明記されました。2006年には、「配慮義務」が「措置義務」へと強化されましたが、セクハラ被害はまったくなくなっていませんね。
◆角田
 (ボーガス注:企業のセクハラ対応が)すごく形式的なんですね。(ボーガス注:企業のセクハラ)相談窓口の設置にしても誰が、どういう考えで設置するかまで考えられていない。だから相談窓口の多くが人事部に置かれています。不利益扱いを受けるのを恐れた被害者は相談にも行けないから、実際の被害者の救済には届いていない。
 司法にもたくさんの問題があります。裁判に訴える人は、行政に救済を求める人よりさらに少ない。被害によって、心身ともに疲弊しているので、よほど周りに支援する人がいないと裁判を行うのは難しいし、日本の裁判は時間がかかる。その上、勝訴したとしても、得られる賠償額は非常に少ないのが現状です。
 1989年、私は日本で最初のセクハラ裁判(福岡事件*79。92年判決)で、原告側の代理人をしました。もちろん、私たちは、セクハラは性差別だと指摘しましたが、セクハラを禁じた法律がないため裁判は民事における不法行為で争うしかありません。不法行為というのは損害の責任がどちらにあるのか、その分担を争うものなので、交通事故と同じように、加害者も被害者も相手に非があったことを主張し合う。だから、被害者は自分には何の非もないのに〝短いスカートをはいていたあなたにも非があったよね〟などと、自分の「落ち度」を指摘されてしまう。
 被害者にとっては過酷です。最初のセクハラ裁判が勝訴したことで、私たちが一番伝えたかった、セクハラは性差別であるという論点が吹っ飛んでしまい、 その後のセクハラ裁判では不法行為で争えば勝てるし、損害賠償を得られるので、性差別だということさえ言う必要がなくなってしまった。いくら勝訴しても被害者である女性の心は傷ついたままです。失敗だったとは言わないけど、あれでよかったのか、と…。
 そもそも不法行為というのは、個人対個人の救済を問題にするための法的な枠組みであって、性差別のような社会が生み出した問題について争うのにはふさわしくない。でもセクハラを定義し、禁止する法律がないから不法行為に押し込まざるをえなかった。30年、不法行為でやってきましたが、もう限界。これではダメだと痛感しています。
 社会的な関心が冷えていない今こそ初のセクハラ裁判以来の30年を見直し、どこに問題があったのか明らかにし、解決への道筋をたてることが重要ですね。その際、諸外国ではどんな法整備をしているのかということをもっとみんなに知らせていくべきだと思います。それを知れば、日本だけがいかに孤立しているか、特殊なところにいるかがわかるし、日本もこういうふうになりたいと思えるのでは。
 ロースクールで「ジェンダーと法」という授業を持っていた時、両親が公務員で共働きなのに、家事は全部母親がやっている、なぜそうなるのか知りたくてこの授業に参加した、という男子学生がいましたよ。若い人たちの中に確実な変化が起きていますね。でも暮らしの中にある性的役割分業の意識はあまり変わっていません。憲法学者辻村みよ子さん*80が『女性展望』(公益財団法人市川房枝記念会女性と政治センター発行)で、性別役割分業構造と意識の存在のことを「永久凍土」(笑)と表現されていました。
 性別役割分業って日常生活にしっかりあるでしょう。ダイニングでも母親は誰に強制されなくても無意識に流しに近いところに座る。それはきっと、料理の給仕をするのは圧倒的に母親が多いからだと思うけど、そういうことも不思議に思わない。土台にある性差別の構造をなくさないとセクハラもなくならない。暮らしの中の性別役割分業を見直していくことは、実はすごく大事なことなんです。

ジェンダー平等後進国・日本】
 男女平等指数、日本は過去最低の121位 政治参画遅れ :日本経済新聞
 女性活躍もう打つ手なし? 日本の指数、過去最低に :日本経済新聞


◆緊急ルポ:激動の香港と対岸の中国を行く(尾崎孝史*81
(内容紹介)
 尾崎氏による香港デモ報告が紹介されていますが小生の無能のため詳細な紹介は省略します。赤旗の香港デモ関連記事紹介で代替します。
 なお、俺個人は「中国に問題がある」とはいえ落としどころも考えずに対立を深刻化させている香港デモ隊については日本共産党や尾崎氏ほどには好意的ではありません。彼らはやや香港デモ隊に対して甘すぎるのではないか。
志位委員長、中国大使と会談/尖閣・香港対応に批判表明
香港での弾圧の即時中止を求める│声明・談話・発言│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会


◆論点『解雇自由化につながる「不当解雇の金銭解決制度」』(三木陵一)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
“金払えば不当解雇可能”/規制改革会議が意見書
「金払って解雇」狙う安倍政権/厚労省の検討会始まる
厚労省、導入ありき設計急ぐ/解雇の金銭解決制度/裁判・審判に請求は限定へ


◆暮らしの焦点「若者対象の投資マルチitecjapan(アイテックジャパン)」(長田淳*82
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

大学生4人、販売会社を提訴 虚偽の勧誘…消費者金融から借り入れさせてまで高額商品購入させた疑い/地裁
 虚偽の勧誘で不当に高額な投資用USBソフトを購入させられたとして、県内に住む20代前半の大学生男女4人が10日、コンピューター周辺機器の輸入販売会社「アイテックジャパン」(東京都品川区西五反田2丁目)と同社関係者を相手取り、約236万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こした。
 訴状などによると、4人は2018年8~12月、友人や知人から「いいもうけ話がある」と勧誘され、同社の関係者と面会。「プログラム通りに運用すれば1年間で投資金額の200%の利益が得られる」などと言われ、投資用USBソフトを53万7千円で購入させられた。その後、必要な投資金を得るために「USBを友人に購入してもらえれば1人6万円を支払う」と勧誘を指示されたとされる。
 埼玉弁護士会の若者投資・マルチ商法被害対策弁護団は同日、さいたま市内で記者会見し、上原伸幸事務局長は「組織的に虚偽の勧誘を行い、消費者金融などから借り入れをさせてまで投資用USBソフトを購入させた」と同社の悪質性を指摘した。

 まあ、怪しい儲け話には乗らない方がいいわけですが、こうした悪徳業者を撲滅するための「マスコミの批判報道」「行政の法規制」も重要です。


メディア時評
◆テレビ:NHKと「放送の自律」(沢木啓三)
(内容紹介)
 いわゆる「かんぽ報道・政治介入問題」を中心に「NHK報道の自由」について論じられています。赤旗の記事紹介で代替します。
NHK番組への圧力疑惑/議事録など提出要求/野党ヒアリング
「かんぽ2回目放送せず」/郵政圧力問題 NHK側から伝達/本村氏質問に 衆院総務委
主張/NHKへの圧力/放送の独立を揺るがす問題だ
“真実伝えないNHK”/郵政圧力問題 市民らが検証
編集権へ介入許すな/NHK経営委 本村氏がただす


◆スポーツ最前線「野球界の球数制限から見える発展の芽」(和泉民郎)
(内容紹介)
 赤旗などの記事紹介で代替。
全学年で球数制限/中学硬式野球初 ポニーリーグが導入
鼓動/球数制限 投手の健康 守るルールを
社説:高校野球の球数制限策 投手の健康を守る一歩だ - 毎日新聞


文化の話題
◆演劇『水俣の舞台化:トム・プロジェクト『風を打つ』』(水村武)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

【風を打つ】

差別超え、再生する絆 東京・俳優座で水俣病家族モデルに舞台 | 熊本日日新聞
 水俣病患者の故杉本栄子さん、雄[たけし]さん夫妻と家族をモデルにした演劇「風を打つ」が7日、東京・六本木の俳優座劇場で始まった。差別にさらされ傷ついた家族の絆が再生する姿を描く。
 杉本夫妻は、1969年に患者が原因企業チッソを初めて訴えた一次訴訟の原告。水俣病資料館の語り部として体験を伝え、分断された人間関係を再構築する「もやい直し」の先頭に立った。栄子さんは2008年、雄さんは15年に死去。現在は長男肇[はじめ]さん(58)が語り部を務める。
 作・演出は劇作家ふたくちつよしさん。水俣病がテーマの作品は16年(ボーガス注:の『静かな海へ:MINAMATA』)に続き2作目で、「差別で痛めつけられながらも、立ち直っていく家族の力強い姿を描きたかった。小さな物語だが、患者と市民がつながる『あるべき姿』が見えてくるのではないか」と話す。

トム・プロジェクト プロデュース『風を打つ』間もなく開幕! 音無美紀子・太川陽介・髙橋洋介・いわいのふ健・岸田茜 座談会 | えんぶの情報サイト 演劇キック
 トム・プロジェクトによるプロデュース公演、『風を打つ』が11月7日から俳優座劇場で開幕する。(17日まで)
 主人公の杉坂夫妻に音無美紀子太川陽介、家を飛び出し東京で暮らしていた長男功一に髙橋洋介、その妻で東京生まれの貴子に岸田茜、家に残って漁を営む次男の悟はいわいのふ健。杉坂家の家族を演じるキャスト5人に、作品と役柄について話してもらった。
◆音無
 この役は杉本栄子さんという実在の方がモデルになっているんです。水俣病の訴訟では先頭に立って闘って、その後も水俣で起きたことを風化させないために語り部として活動された方です。資料も沢山ありまして、それを読めば読むほど私でいいのかしらと思うほどで。それに実在の方がモデルという役も初めてなので、やはりプレッシャーがあります。でもすごくバイタリティがあって、非常に真っ直ぐで信念のある女性で、人間としてとても魅力的ですし、演じ甲斐のある役だなと思っています。
(中略)
 杉本栄子さんの書かれた原作を読むと、村八分にされるんですが、それが本当に信じられないほどひどいんです。無知の怖さですよね。今、東日本大震災原発被害の方々もそういう目にあっているのですが、あからさまな差別といじめが行われるんです。

水俣病に関わった家族の綻びと再生を描く、ふたくちつよし作「風を打つ」開幕(公演レポート / コメントあり) - ステージナタリー
◆ふたくちつよしコメント
 水俣を扱った芝居は三年前に上演した「静かな海へ」に続いて、この作品が二作目となります。
 長く芝居を書いていると、確かに書き上げた作品なのにもかかわらず、何か書き残したことがあるような不思議な気持ちに囚われることがあります。
 この「風を打つ」もそんな思いの中で書き上げた作品の一つです。
 前作は水俣病を発見した医師の葛藤を描きましたが、今回はある網元の患者家族の葛藤を軸に家族の綻びと再生を描いています。


【静かな海へ:MINAMATA】

10月20日(木)M「静かな海へ」MINAMATA : 江森盛夫の演劇袋
 水俣病公式確認60年演劇公演と銘打たれた、この物語は、水俣病を公式に発見した医師細川一を主人公にした劇である。
 細川は、水俣市に君臨する会社チッソの工場の医師である。細川は水俣の海を汚染し、猫が踊り狂い死ぬ現象を発生させ、人間にも奇病・水俣病を発生させた原因が、チッソが海に垂れ流す有機水銀を飲んだ魚を食べたことが原因だと、自ら猫にその汚染水を飲ませて猫に同じ現象が起きたことで発見した。しかし、会社はそのことの公表を禁ずる。この芝居は、戦後日本最大の公害である水俣病の発生と現在までの歴史をコンパクトにまとめた有益な劇であり、永島敏行が演じる、細川医師の苦悩に満ちた人生を真摯に描き抜いた物語である。

その時 歴史が動いた わが会社に 非あり ~水俣病と向き合った医師の葛藤~ | NHKティーチャーズ・ライブラリー
 公害病の原点と言われる水俣病は、チッソ水俣工場の排水中の有機水銀が原因だった。患者が企業を訴えた裁判で1973年の一審勝訴の決め手となったのは、チッソの附属病院医師・細川一(1901~70)の証言だった。奇病発生を確認し、その原因が自社であることを知った細川は、企業と患者の間で悩んだ末、患者側の証人となる決意をしたのだ。細川の葛藤と決断、そしてその後の水俣病の軌跡をたどる。


◆映画『寅さんへの愛に貫かれて:「男はつらいよ お帰り寅さん」』(児玉由紀恵)
(内容紹介)
 「男はつらいよ お帰り寅さん」の紹介。

新作映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』公式サイト|松竹映画『男はつらいよ』公式サイト| 松竹株式会社

単なる名場面集ではない野心作 山田洋次監督「男はつらいよ お帰り 寅さん」:時事ドットコム
 物語を実質的に引っ張るのは、シリーズ後半の重要な登場人物となった寅次郎のおいの満男(吉岡秀隆)。サラリーマンを辞めて念願の小説家になり、亡き妻が残した中学生の娘と二人で暮らす。
 草団子屋の「くるまや」はカフェに変貌したが、寅次郎の妹のさくら(倍賞千恵子)と夫の博(前田吟)は健在。タコ社長の娘の朱美(美保純)や寅次郎の弟分の源公(佐藤蛾次郎)ら懐かしい面々も元気な顔を出す。
 ある日、満男はサイン会で、かつての恋人で今は海外で暮らすイズミ(後藤久美子)に再会。人生の岐路に立って葛藤し、おじの寅次郎を思い出しながら、新たな一歩を踏み出そうとする。映画は、その姿を、過去の名場面をふんだんに交えてつづっていく。
 寅さんの「恋人」リリー(浅丘ルリ子)やイズミの母礼子(夏木マリ)といった過去のマドンナの登場に加え、ラストでは歴代マドンナの映像が流れるなど、ファンにはたまらない内容だ。

【寅さん50年 男はつらいよを読む-吉村英夫】(42)お帰り 寅さん(1/2ページ) - 産経ニュース
 寅のおい、満男(吉岡秀隆)は48歳になった。鳥取砂丘で愛する泉(後藤久美子)と再会した第44作『寅次郎の告白』の夢から新作は始まる。28年前、2人とも若い!
 時はさらに遡(さかのぼ)って、満男の両親、さくらと博(倍賞千恵子前田吟)の結婚に寅が待ったをかける第1作のシーンが挿入される。けがの功名で、2人が結婚を決意するハイライト。やっと「寅さん登場」となる。
 現在、満男は妻に先立たれ、中学生の娘と2人でマンション暮らし。なんと小説を書いている。昔のとらやには博とさくらが住み、「カフェくるまや」になっている。三世代が近くでむつまじく暮らすのは、山田洋次監督が理念とする「家族は幸福の砦(とりで)」に合致する。
 満男と泉は偶然に再会。彼女はヨーロッパで結婚し、勤務する国連難民高等弁務官事務所の仕事で来日しているのだ。「シリアは、総人口2200万人の過半が難民となっている」などと泉が通訳する姿が映し出され、山田が世界情勢に目を配っているのがわかる。
 2人のほのかな愛の再燃。かつての若い2人には、常に寅が寄りそっていたのが懐かしい。寅は恋の指南をしたが、人が生きる意味を説く「師」でもあった。
 満男が「何のために生きてるのかな」と問い、寅が「あー、生まれて来てよかったなあって思うことが何べんかあるじゃない。そのために人間、生きてんじゃねえか」と答えるシーンの回想。山田の、今も変わらぬ不動のつつましい幸福論が、寅の口を借りて語られたのは第39作『寅次郎物語』(主なロケ地=三重県奈良県)だった。
 この第50作は、渥美清と寅さんへのオマージュであり、20世紀人が寅に寄せるノスタルジックな愛着の気持ちを山田が代弁した作品でもある。だが寅が表舞台から退いた新世紀が、幸福な時代なのかという問いを発することも山田は忘れていない。幸福の原点である家族も、高齢になればやがて孤独や貧困と隣り合わせの「無縁社会」へと変貌する不安がある。
 その「負」への危機感が、泉の母(夏木マリ)と、離婚して老人ホームに身を寄せる父(橋爪功)とのかかわりで描かれる。本作で最も力のこもった演出になっている。この国で今、安心して老後を過ごせるのか。ここを喜劇タッチで描く山田演出が心憎い。

涙と笑い、歳月の流れ 映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」 :日本経済新聞
 「男はつらいよ」シリーズの第1作から50年、シリーズ50作目となる山田洋次監督の新作だ。
 物語は、中年となった満男(吉岡秀隆)を中心に展開する。妻を亡くして中学生の娘ユリ(桜田ひより)と暮らす満男が脱サラして小説家になり、シリーズ42作目「ぼくの伯父さん」の初恋のイズミ(後藤久美子)と再会。イズミは国連難民高等弁務官事務所で働き、来日中だった。
 この満男とイズミの現在の流れに、横軸として思い出が入る。例えば、冒頭で満男の妻の七回忌の法要が実家の「くるまや」であるが、母のさくら(倍賞千恵子)や父の博(前田吟)をはじめ人々が寅さん(渥美清)の思い出にひたると、過去の寅さんの名場面が次々と織り込まれる。
 満男はイズミを、寅さんの昔の恋人で今はジャズ喫茶を営むリリー(浅丘ルリ子)の店に連れて行き、また「くるまや」で両親に会わせる。そんなイズミとの再会に驚きつつ喜ぶ満男の心には寅さんの存在が大きく、彼が悩む姿の背景に幻想的に寅さんが勇気づけるようにしばしば現れる。
 この満男とイズミのほろ苦いラブストーリーを軸に寅さんの過去の映像が次々と出てきて、まさにシリーズの思い出版といえる。シリーズを見てきた者には郷愁が掻(か)き立てられ、寅さんの生き方や恋愛などの失敗やつまずきが一種の語り芸の味わいを伴って涙と笑いを改めて誘ってくる。
 第1作を知る者には、(ボーガス注:寅次郎の渥美清(1928~1996年)、おいちゃんの下條正巳(1915~2004年)、おばちゃんの三崎千恵子(1920~2012年)、タコ社長の太宰久雄(1923~1998年)、御前様の笠智衆(1904~1993年)など)多くの役(俳優)が鬼籍に入り、さくらや博たちの年齢を重ねた姿に高齢化社会が否応(いやおう)なく反映され、歳月の流れからくる寂しさに覆われた印象を受ける。1時間55分。

 今回映画の映画としての価値はともかく、「北の国から」「男はつらいよ」の名子役・吉岡秀隆(1970年生まれ)も、もう、そんな年齢(実年齢で今年50歳)なんだなと思うとしみじみします。
 約25年前の「男はつらいよ 寅次郎紅の花」(渥美主演の最終作、1995年)、「北の国から・2002遺言」(シリーズ最終作、2002年)の時は彼もまだ若かった(1995年は実年齢で25歳、2002年*83は実年齢で32歳)んですけどね。
 まあ寅さんも途中から「光男とイズミ」がメインになってましたよね(寅さんのラブストーリーでは年齢的に無理が出てきたので)。

特別インタビュー 映画監督 山田 洋次さん|国連UNHCR協会
 今年の12月27日(金)に公開される新作映画 『男はつらいよ お帰り 寅さん』のマドンナはなんとUNHCR職員。どうして山田さんはマドンナをUNHCR職員にしてくださったのか。山田さんが難民に対して寄せる思いなど、事務局長・星野がお話を伺いました。
◆星野
 新作映画 『男はつらいよ お帰り 寅さん』でどうして マドンナをUNHCR職員にしてくださったのですか?
◆山田
 寅さんの甥の満男と初恋の人の泉の再会から物語が始まるのですが、泉役の後藤久美子さんは現実にはフランスの人*84と結婚し、ジュネーブに暮らしている人。だから役の上の泉も海外に暮らしていて、日本に帰国するほうが自然ではないかと思いました。たまたま仕事で日本に来て、滞在期間も限られているという設定の上ではどういう仕事がいいか、考えているうち、国連の人道機関のUNHCRが浮かびました。
 今、世界で大きな問題になっている難民問題という、危険もあるような、しかし大切な仕事に真剣に携わっている女性にすればいいんじゃないか。そういうことで決めたんです。


参考

男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989年公開、ウィキペディア参照)
 この年から寅次郎(渥美清)が甥・満男(吉岡秀隆)とガールフレンド及川泉(後藤久美子)の恋をコーチする役に回っている。渥美清が体調不良で派手な演技ができなくなったことと、実年齢61歳の渥美が振られ役を続けていくのは無理があるという判断があった。そのため山田洋次監督は次作から年に2本作っていたシリーズを年1本に減らし、寅次郎の登場シーンを減らすとともに、満男の登場シーンを増やし「男はつらいよ」を続けていくことになった。

*1:著書『イラク戦争の出撃拠点:在日米軍と「思いやり予算」の検証』(共著、2003年、新日本出版社

*2:明治大学准教授。著書『亡命者が語る政治弾圧:中国を追われたウイグル人』(2007年、文春新書)など

*3:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:共産主義青年団中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*6:福田、中曽根内閣文相を経て首相

*7:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)を経て首相

*8:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*9:まあ「我々はあなたの安倍総理美化に賛同できません、この部分は削除して下さい」と前衛編集部がダメ出ししたら、「狭量な人格には定評のある水谷氏」では「他の件はともかく、ウイグルの件では安倍総理は頑張ってるんです!」とマジで逆ギレしそうですからね(いや実際にダメ出ししたらマジギレしたのであえて妥協したのかもしれません)。個人的には「逆ギレしたらあんなふざけた奴の記事は掲載しないでいいんじゃねえの?」と思いますが。ええ、俺は「I濱よりはマシ」と思うものの彼女をそれほど評価していません。だって未だに「安倍総理のおかげデー」ですよ。拉致被害者家族会の安倍万歳並みに酷いでしょう。

*10:著書『真実:私は「捏造記者」ではない』(2016年、岩波書店

*11:著書『これからの日本、これからの教育』(共著、2017年、ちくま新書)、『面従腹背』(2018年、毎日新聞出版)、『前川喜平「官」を語る』(共著、2018年、宝島社)、『前川喜平 教育のなかのマイノリティを語る:高校中退・夜間中学・外国につながる子ども・LGBT・沖縄の歴史教育』(共著、2018年、明石書店)、『前川喜平が語る、考える。:学ぶことと育つこと、在日とアイデンティティー、あなたと私。』(共著、2018年、本の泉社)、『ハッキリ言わせていただきます! 黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題』(共著、2019年、集英社)など

*12:著書『Black Box』(2017年、文藝春秋)など

*13:著書『和僑:農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人』(2016年、角川文庫)、『さいはての中国』(2018年、小学館新書)、『移民 棄民 遺民:国と国の境界線に立つ人々』(2019年、角川文庫)、『もっとさいはての中国』(2019年、小学館新書)、『性と欲望の中国』(2019年、文春新書)など

*14:もちろん共産に対するリップサービスがあることは否定できないでしょうが、一方で彼女は三浦小太郎らウヨにはそんなリップサービスはしないわけです(既に指摘したように安倍に対しては残念ながらしていますが)。ただしなぜか「日本ウイグル議連会長の下村(安倍の側近、現在自民党選対委員長)」に対しては媚びていません。

*15:正確に言うとさすがに自主的にやったわけではなく日本ウヨの同調圧力に屈して媚びへつらったわけですが。なおこの件で俺が「日本ウヨにそこまでこびへつらうってラビアって本当にバカでクズやな」「ダライも似たり寄ったりのこびへつらいしてる馬鹿でくずやしチベットウイグルもアホやな」「中国がウイグルチベット統治していてホンマに良かったと思うわ」と「半分皮肉、嫌みで」書いたら「ウイグルチベットを馬鹿にするな!」「中国シンパか!」とマジギレしたのがid:Mukkeという男です。なお、ダライのアホさについてはたとえば安倍晋三がダライ・ラマと面談した - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を紹介しておきます。

*16:洪磊氏が外交部儀典局長に就任 歴代外交部報道官の退任後のポストは?_中国網_日本語によれば中国外務省報道官、駐シカゴ総領事などを経て現在、外務省儀典局長

*17:全くその通りです。だからこそ戦没者でない「東条英機元首相などA級戦犯」を英雄として合祀するわけです。

*18:ウイグルはともかく、少なくとも日本ウヨが、ウイグルへの靖国参拝強要により「中日関係の破壊を狙う政治的本質」を露呈したのは確かに事実でしょう。

*19:米国モンタナ州立大学准教授。著書『社会運動の戸惑い:フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』(共著、2012年、勁草書房)、『海を渡る「慰安婦」問題:右派の「歴史戦」を問う』(共著、2016年、岩波書店)、『ネット右翼とは何か』(共著、2019年、青弓社ライブラリー)

*20:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*21:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*22:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任

*23:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*24:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*25:西岡や島田、荒木のような「河野談話否定の嫌韓国デマ右翼」なんぞと未だに拉致被害者家族会が付き合い、蓮池透氏や田中均氏を敵視してることは今更ながら愚かだと思います。俺は家族会には何一つ同情していません。むしろ軽蔑し呆れています。

*26:新党さきがけ代表幹事、細川内閣官房副長官民主党幹事長(小沢代表時代)、首相など歴任

*27:こういう鳩山氏の軟弱さにはいつもながら呆れます。さすがに彼も河野談話否定派ではないでしょうに。まあ「安倍とは違う意味で」鳩山氏は政治家の器ではないですね。

*28:鳩山、菅内閣総務副大臣、野田内閣防衛副大臣などを経て現在、国民民主党副代表

*29:野田内閣で国家公安委員長

*30:現在は兵庫県議(国民民主党

*31:第4次安倍内閣内閣府大臣政務官

*32:現在は岐阜市

*33:鳩山、菅内閣内閣府大臣政務官

*34:菅、野田内閣で財務大臣政務官

*35:第二次安倍内閣消費者問題等担当相、第三次安倍内閣少子化問題等担当相を歴任

*36:第二次、第三次安倍内閣首相補佐官などを経て、現在、第四次安倍内閣少子化問題等担当相

*37:第二次安倍内閣国家公安委員長自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*38:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相など歴任

*39:第二次安倍内閣で経産大臣政務官

*40:第二次安倍内閣財務大臣政務官、第三次安倍内閣農水副大臣など歴任

*41:小泉内閣農水大臣政務官、福田、麻生内閣国交副大臣など歴任

*42:小泉内閣総務大臣政務官、第一次安倍、福田内閣厚労副大臣など歴任

*43:安倍晋三実弟。福田、麻生内閣防衛大臣政務官、第二次安倍内閣外務副大臣など歴任

*44:福田、麻生内閣防衛副大臣などを経て、現在、第四次安倍内閣地方創生等担当相

*45:第二次安倍内閣総務大臣政務官、第三次安倍内閣環境副大臣など歴任

*46:現在は宮城県利府町

*47:福田、麻生内閣文科副大臣、第三次安倍内閣文科相など歴任

*48:第一次安倍内閣首相補佐官(広報担当)、第二次、第三次安倍内閣官房副長官、第四次安倍内閣経産相など歴任

*49:第一次安倍内閣官房副長官、第二次安倍内閣文科省などを経て現在、自民党選対委員長

*50:第二次安倍内閣総務相

*51:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)などを経て現在、第四次安倍内閣総務相

*52:現在、第四次安倍内閣科学技術政策等担当相

*53:第四次安倍内閣で国交副大臣

*54:第二次安倍内閣で文科大臣政務官

*55:第四次安倍内閣国家公安委員長

*56:第一次安倍内閣金融担当相、第三次安倍内閣農水相など歴任

*57:第一次安倍内閣首相補佐官教育再生担当)、第三次安倍内閣国家公安委員長など歴任

*58:第二次安倍内閣文科大臣政務官、第三次安倍内閣文科副大臣を経て、現在、第四次安倍内閣法務副大臣

*59:村山内閣運輸相、森内閣通産相小泉内閣経産相たちあがれ日本代表、維新の会代表代行、次世代の党党首など歴任

*60:ウズベキスタン大使。第一次安倍、麻生内閣首相補佐官(拉致担当)、福田内閣拉致担当相など歴任

*61:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)など歴任

*62:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*63:まあ歴史認識以前に経済的利益だけでも愚策ですが。

*64:例えば阿部治平が以前そうした悲観論をリベラル21で公言していた

*65:イスタンブル市長、首相を経て大統領

*66:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*67:テキサス州知事を経て大統領

*68:福田内閣環境庁長官、竹下内閣運輸相、都知事、維新の会共同代表、次世代の党最高顧問など歴任

*69:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*70:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*71:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長国対委員長などを経て立憲民主党幹事長代行

*72:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て立憲民主党幹事長

*73:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相、民進党代表など歴任

*74:花園大学教授。著書『生活保護の争点』(2011年、高菅出版)、『生活保護「改革」と生存権の保障』(2015年、明石書店)など

*75:日本社会事業大学名誉教授。著書『共生社会を切り開く:障碍者福祉改革の羅針盤』(2015年、有斐閣)など

*76:日本共産党書記局長、委員長、議長を歴任。現在、日本共産党常任幹部会委員、党付属社会科学研究所所長。著書『日本の中立化と安全保障』(1968年、新日本新書)、『人民的議会主義』(1970年、新日本出版社)、『沖縄基地とニクソン戦略』(1972年、新日本新書)、『現代前衛党論』(1980年、新日本出版社)、『スターリン大国主義』(1982年、新日本新書)、『古典への旅:マルクスエンゲルスレーニンを訪ねて』(1987年、新日本新書)、『自然の弁証法』、『「資本主義の全般的危機」論の系譜と決算』(以上、1988年、新日本出版社)、『科学的社会主義と執権問題』(1990年、新日本文庫)、『ソ連覇権主義の解体と日本共産党』、『私の宮本百合子論』(以上、1991年、新日本出版社)、『現代史のなかの日本共産党』(1992年、新日本新書)、『科学的社会主義の運動論』(1993年、新日本出版社)、『労働基準法を考える』(1993年、新日本新書)、『回想の山道』(1993年、山と渓谷社)、『史的唯物論研究』(1994年、新日本出版社)、『マルクスエンゲルス百年』(1996年、新日本出版社)、『エンゲルスと『資本論』(上)(下)』(1997年、新日本出版社)、『現代日本における大衆的前衛党』、『千島問題と平和条約』、『日本共産党中国共産党の新しい関係』(以上、1998年、新日本出版社)、『「首都移転」を考える』(2000年、新日本出版社)、『ここに『歴史教科書』問題の核心がある』(2001年、新日本出版社)、『歴史教科書と日本の戦争』(2001年、小学館)、『北京の五日間』(2002年、新日本出版社)、『古典研究・議会の多数を得ての革命』、『古典研究・マルクス未来社会論』、『チュニジアの七日間』(以上、2004年、新日本出版社)、『いまこの世界をどう見るか:アジア・アフリカ・ラテンアメリカ』(2005年、新日本出版社)、『私の戦後六〇年:日本共産党議長の証言』(2005年、新潮社)、『21世紀の世界と社会主義:日中理論会談で何を語ったか』(2006年、新日本出版社)、『日本の戦争:領土拡張主義の歴史』(2006年、日本共産党中央委員会出版局)、『憲法対決の全体像』、『日本共産党史を語る(上)(下)』(以上、2007年、新日本出版社)、『小林多喜二 時代への挑戦』(2008年、新日本出版社)、『激動の世界はどこに向かうか:日中理論会談の報告』(2009年、新日本出版社)、『マルクスは生きている』(2009年、平凡社新書)、『日米核密約』、『マルクスエンゲルス革命論研究(上)(下)』(以上、2010年、新日本出版社)、『不破哲三 時代の証言』(2011年、中央公論新社)、『「科学の目」で原発災害を考える』(2011年、日本共産党中央委員会出版局)、『私の南アルプス』(2011年、ヤマケイ文庫)、『「資本論」はどのようにして形成されたか』(2012年、新日本出版社)、『科学的社会主義の理論の発展』(2015年、学習の友社)、『「科学の目」で日本の戦争を考える』、『マルクス資本論』発掘・追跡・探究』(以上、2015年、新日本出版社)、『『資本論』刊行150年に寄せて』(2017年、日本共産党中央委員会出版局)、『『資本論』探究(上)(下)』(2018年、新日本出版社)、『党綱領の未来社会論を読む』(2018年、日本共産党中央委員会出版局)、『『資本論』のなかの未来社会論』(2019年、新日本出版社)、『マルクス弁証法観の進化を探る:『資本論』と諸草稿から』(2020年、新日本出版社)など。

*77:著書『性の法律学』(1991年、有斐閣選書)、『性差別と暴力:続・性の法律学』(2001年、有斐閣選書)、『性と法律』(2013年、岩波新書)など

*78:著書『就職難に気が重いあなたへ:時代と生き方を考える』(共著、2003年、新日本出版社

*79:小さな出版社で働く女性が上司の男性から「性的にみだら」などといった、根も葉もない噂を取引先に流され、退職に追い込まれた。

*80:東北大学名誉教授。明治大学法科大学院ジェンダー法センター長・教授。著書『「権利」としての選挙権』(1989年、勁草書房)、『フランス革命憲法原理』(1989年、日本評論社)、『人権の普遍性と歴史性』(1992年、創文社)、『女性と人権』(1997年、日本評論社)、『ジェンダーと人権』(2008年、日本評論社)、『憲法ジェンダー』(2009年、有斐閣)、『ポジティヴ・アクション』(2011年、岩波新書)、『代理母問題を考える』(2012年、岩波ジュニア新書)、『人権をめぐる十五講』(2013年、岩波現代全書)、『比較のなかの改憲論:日本国憲法の位置』(2014年、岩波新書)、『選挙権と国民主権』(2015年、日本評論社)、『憲法改正論の焦点:平和・人権・家族を考える』(2018年、法律文化社)など

*81:著書『汐凪を捜して:原発の町大熊の3・11』(2013年、かもがわ出版)、『未和:NHK記者はなぜ過労死したのか』(2019年、岩波書店

*82:埼玉弁護士会「若者投資・マルチ商法被害」対策弁護団団長

*83:小泉訪朝の年です

*84:元F1レーサーのジャン・アレジのこと