「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年1/12日分:荒木和博の巻、ほか)

大森勝久氏の新しい論文です: 荒木和博BLOG
日本人の欠陥は「法の支配」の思想がなく、従って反日の安倍首相と戦えないことである | 新・大森勝久評論集
 安倍*1シンパウヨを恐れてか、「全て同意見というわけではない」と言い訳する荒木ですが「何一つ批判コメントを付けてない」のだから「概ね支持してるんだろ?」つう話です。
 なお、確かに「モリカケ」「桜を見る会疑惑」発覚でも「安倍の違法行為を容認する安倍支持層」には「法の支配」の観念はないと思います(まあ、あんな違法行為を容認するのは「法の支配」以前の話ですが)。
 しかし残念ながら大森氏の主張はそうしたまともな代物ではなく、彼の文章には「モリカケ」も「桜を見る会」も出てきません。

・安倍首相は2019年10月4日の「所信表明演説」で、「来年の桜の咲く頃に、習近平(シー・ジンピン)国家主席国賓としてお迎え」すると述べた。
習近平中国共産党のトップであり、中国の独裁支配者だ。ウィグル民族やチベット民族やモンゴル民族*2の国を侵略併合して植民地支配(独裁支配)し、中国本土においても漢民族を独裁支配している。
・これは習近平がやっている独裁支配と侵略を肯定・支持することだ。
安倍氏反日共産主義者習近平の同志であり、その尖兵である。
・つまり反日安倍氏は、これによって日米同盟を解体していこうと狙っている。

 安倍の「習氏訪日計画」をどう評価するにせよ、「安倍は習氏の同志ではない」し、もちろん安倍が「反米に舵を切り、日米安保の解体に動き出したわけでもない」のは言うまでもありません。

 ロシアは同年9月19日から極東・日本海オホーツク海で15万人もの将兵を動員して軍事演習「ボストーク2014」を実施した。ロシアが次に狙う国は日本(北海道と東北地方)だということである。

 ロシアの軍事演習をどう評価するにせよ、それが「北海道侵略を目的にしていないこと」は言うまでもありません。

・極東シベリアの経済建設と軍事インフラ建設を日本が3000億円を投じて支援し(2016年5月と12月の安倍・プーチン首脳会談で合意した。
・それは、日米同盟を解体して、日本を日露同盟へと向かわせていくものだ。

 安倍のロシア経済支援をどう評価するにせよ、それが「日米安保の解体と日露同盟の構築を目的としていないこと」は言うまでもありません。

 反日安倍氏の対露外交は刑法第88条〔外患誘致(第81条)・外患援助(第82条)の予備及び陰謀〕に違反する反日犯罪である。

1)安倍のロシア経済支援が「ロシアの日本(北海道?)侵略をもたらすことは明白であること」
2)それを安倍も認識してること
を証明できない限り、犯罪呼ばわりなど出来ません。そしてそんなことは証明など出来ないでしょう。
 どうせなら「森友問題での背任」「桜を見る会問題での会計法違反(入札にすべきものを随意契約にした疑い)や公文書損壊」など「実際に安倍に犯罪が成立する可能性の高いネタ」でもあげてほしいもんです。

 私たち日本人は一日でも早く、日本の敵である反日安倍氏を打倒し政治を根本から立て直し、中露北朝鮮の侵略を抑止できる国防を構築していかなくてはならない。

 「モリカケ桜を見る会疑惑の腐敗政治家・安倍を一日も早く打倒しよう」「ホワイト国除外で日韓関係を破壊した安倍を(以下略)」等ならともかく「中露の飼い犬の安倍を打倒しよう」つうのは認識がゆがんでいます。
 結論(安倍打倒)は正しくてもそこに至る道筋がおかしい。

 私は本ブログで「特定失踪者問題調査会」代表の荒木和博氏の主張を何回か引用したことがあるが、日本では氏のように人格的にも優れていて、かつ安倍首相を名指しで非難して戦っている識者はほとんど例外的存在なのである。

 荒木ぐらいしか付き合ってくれる人間がいないからとはいえ、荒木ごときにここまでこびへつらうのかと心底呆れます。
 なお荒木の安倍批判など「ウヨ仲間を恐れて」完全に腰の引けたものであり、大森氏の立場なら本来ここまで高評価できる代物ではありません。

 私は「獄中者」なのでお金も余りなく、月刊誌は『正論』のみを購入している。

 いくらカネがないとは言え、非常識ウヨ雑誌・正論だけ読むなど正気の沙汰ではありません。つうかカネがなくて1冊しか読めないとしても普通の人間は「岩波・世界」「中央公論」などある程度まともな月刊オピニオン誌を読むでしょう。なお、俺は月刊誌としては『前衛』『経済』のみ購入しています。

 櫻井氏は『正論』2019年7月号の論文「真贋試す二つの課題――皇室の危機と憲法」で次のように述べていた。「憲法改正を急がなければ日本は中国の脅威に押しつぶされると私は懸念している」(29頁)。「安倍首相は選挙の度に『憲法改正』を公約に掲げて戦い、連勝した。安倍首相はいま、憲法改正に限りなく近づいている」(35頁)。「憲法改正と皇室の危機への対処は安倍首相にしかできないだろう」「保守は基本的に優しい」「(安倍)首相は基本的に優しいのだ。不人気な課題をやり遂げる勁(つよ)さもある。勁さと優しさを備えた(安倍)首相こそ真の保守になれる人物なのだ」(37頁)。
 櫻井氏の主張には唖然とする。
 自民党は(中略)「憲法第9条第2項を削除して、自衛等のために国防軍を保持する」という憲法第9条の改正を行うことを党是にしてきたのである。自民党は1955年の結党(保守合同による)以来のこの党是を、2004年と2012年に「憲法第9条改正案」として実現させた。2012年4月の「憲法改正草案」の中の「憲法第9条改正案」は、憲法第9条第2項を削除して、新第2項として「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」にする。そして「第9条の二」を新設して、第9条の二の第1項で「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する」というものである。
 ところが安倍氏自民党総裁として2017年5月3日(憲法記念日)に、「党の憲法第9条改正草案にこだわるべきではない」と述べて、「現在の憲法第9条第1項と第2項をそのまま残し、その上で憲法第9条の二を新設して、そこに自衛隊の記述を書き加える」という「憲法第9条改正案」を突然言い出したのであった。「第2項をそのまま残す」とは、日本は国防軍を保持しないということである。
 安倍氏自民党が何十年もかけてやっと党決定した「憲法第9条改正案」を、独裁的に否定し排斥したのである。まさしくこれは党内民主主義を否定する(中略)党の私物化だ。石破茂*3議員が「党はそんな改正案を一度だって決定したことはない」と抗議したが、孤立的であった。安倍総裁にひれ伏す大多数の自民党議員であった。
 櫻井氏は党内民主主義を否定し破壊する安倍総裁のこの暴挙を批判しただろうか? 全く否だ。

 「第二次安倍政権誕生(2012年12月)から7年経っても改憲案一つ国会に提出できない首相をそこまで褒め称えるか!」「2020年以降に改憲できるという根拠は何だ!」「大体、改憲するが、今の9条1項、2項はそのまま残して新しく9条の2という条文つくる、今までの9条1項、2項の憲法解釈は変わらない*4とか安倍は抜かしてるんじゃねえか!。それでええんか!。安倍を批判する石破(9条2項削除を主張)を支持するべきと違うのか?」とよしこに悪口する「改憲ウヨ・大森氏」です。よしこのようなウヨにとっては「聞きたくない言葉」でしょう。
 なぜならよしことて本心では「その通り!」と思ってるに違いないからです。しかし「安倍万歳ウヨ」としてそれは言えない言葉です。
 特に「石破さんの言うとおりだと思います」なんて絶対に言えない。 
 しかしだからといって正面から大森氏に反論することも「その通り!」と思ってるのでできない。結果「死刑囚が何か抜かしたからって相手にするだけばかばかしい。あんな奴、荒木和博が持ち上げてるだけやないか。無視していいんだ」となるわけです。

 私は一節目で安倍首相の反日の対露外交を徹底的に糾弾したのだが、櫻井氏は対露外交で安倍首相を全く批判しない。日本共産党立憲民主党、国民民主党でさえ、「日本の固有領土を守ろうとしていない」と安倍首相を批判しているのに、である。自民党議員は日本の固有領土を侵略国ロシアに売る反日安倍氏なのに、抗議の声を上げない。安倍総裁ににらまれたくないからだ。保身だ。

 大森氏の立場ならこうなるでしょう。むしろ安倍の対ロシア外交を批判しないよしこの方がおかしい。

*1:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*2:勿論外モンゴルではなく内モンゴル

*3:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*4:まあどう見ても安倍の主張は改憲反対論を丸め込むための嘘ですが。9条の2で「9条1項、2項の解釈も変えようとしている」のは見え透いています。