「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/10日分:高世仁の巻)(副題:有本嘉代子が死去)

有本恵子さん拉致の全貌 3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 コメントが特に思いつかなかったので拙記事ではコメントしませんでしたが高世記事有本恵子さん拉致の全貌 2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。
 なお、関連記事である有本恵子さん拉致の全貌 - 高世仁の「諸悪莫作」日記については「珍右翼が巣くう会」に突っ込む、ほか(2020年2/8日分:三浦小太郎&高世仁の巻、ほか)(副題:有本嘉代子が死去) - bogus-simotukareのブログで、有本恵子さんの母、嘉代子さん逝く - 高世仁の「諸悪莫作」日記については
「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/6日分:荒木和博&高世仁の巻、ほか)(副題:有本嘉代子が死去) - bogus-simotukareのブログでコメントしています。

 有本恵子さんは誰がどのようにして北朝鮮へと連れて行ったのか。
 2002年3月12日、東京地裁104号法廷でその謎は解き明かされた。
 そこで開かれたのは、「よど号」犯の妻、赤木(旧姓金子)恵美子の第3回公判。彼女は前年に帰国すると同時に逮捕され、旅券法違反などの容疑で起訴されていた。
 この日証言に立つのは、同じ「よど号」犯の妻として、赤木恵美子のかつての同志だった八尾恵(やお・めぐみ)。
 八尾はすでに前年、『週刊新潮』に載せた3回の手記で、「よど号」犯とその妻たちが日本人拉致に直接に関与したと暴露し、家族会はじめ関係者に大きな衝撃を与えていた。
 警察と検察は、01年9月の赤木恵美子逮捕から十数回にわたり「参考人」として八尾を聴取。同年12月23日、八尾は恵子さん拉致に自分が関わったと供述したとされ、彼女の立場は、赤木事件の「参考人」から有本恵子拉致事件の「被疑者」へと変わっていた。
 八尾の法廷証言を翌日に控えた3月11日、警察庁有本恵子失踪事件の捜査本部を設置したことをマスコミがいっせいに報じた。テレビ朝日は、八尾が有本夫妻の足もとに土下座し、「恵子さんは私が拉致しました」と泣き崩れるスクープ映像を11日夕方ニュースから流し始める。八尾は3月2日に横浜のホテルで有本夫妻に会って謝罪しており、テレビ朝日はこれを独占取材していたのだった。
 こうして3月12日の八尾の法廷証言には国民的な関心が寄せられ、傍聴席には、有本明弘さんと嘉代子さん、横田めぐみさんの両親の滋さんと早紀江さん、多くのマスコミ関係者、さらには「よど号」犯の娘3人(前年に帰国していた)まで姿を見せた。
 当日の主要紙朝刊一面トップはすべてこのニュースで、「『有本さん、北朝鮮に拉致』/『よど号』メンバー元妻供述/警察庁が捜査本部」(朝日)などの大見出しが躍っていた。
 この半年後の小泉首相の訪朝(02年9月18日)をはじめ、その後の拉致問題の状況全体に大きなインパクトを与えることになったのである。

 「小泉氏、田中均氏など関係者が証言しない限り分かりませんが」、小泉訪朝に話を限れば八尾証言(2002年3月の法廷証言でアレ、2001年の週刊誌の告発手記でアレ)の影響はほとんどないんじゃないか。もっと早い時点で交渉を始めてるんじゃないですかね?。
 2002年の八尾証言、あるいは2001年の手記発表の前から、石高健次『金正日の拉致指令』(1996年、朝日新聞社)、横田早紀江『めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる』(1999年、草思社→2011年、草思社文庫)などで拉致は話題になっていましたし。そしてインパクトという面で言えば、八尾より「1997年の安明進証言&それを契機にした家族会の結成」の方が大きいでしょう。
 また、巣くう会や家族会が「北朝鮮は信用できない!」として、小泉訪朝後に制裁を叫んだ理由はもっぱら「めぐみさん偽遺骨問題」であって八尾の証言は関係ないし。
 もちろん八尾の証言が「無意味でどうでもいい」とは言いませんが、そのインパクトは「拉致一般」ではなく「八尾の仲間だったよど号グループ」にとって大きかったにすぎないでしょう。
 つうか、拉致問題ってもっぱら「中学生少女なのに暴力的に連行された横田めぐみさんの話(他の拉致被害者は全員、成人の男女です)」ばかりされて八尾が関わったという有本恵子さんの話なんか「当時も今も」大して注目されてないと思いますが。
 俺が思うに一番有名な拉致被害者は「一番かわいそうな(?)横田めぐみさん」で次が「李恩恵(大韓機爆破犯・金賢姫日本語教師で日本人拉致被害者とされる女性)の正体」と噂される「田口八重子さん(拉致当時、子どもが幼かったので、彼女の兄が義理の父親になったという辺りも同情を呼ぶ)」で三番目が「曽我ひとみさんの母親である曽我ミヨシ」さんじゃないか。
 まあ、田原氏の裁判の件で「有本さん」に注目が集まったこともありますが、あの裁判も結局「巣くう会、家族会が望むような終わり方(原告の全面勝訴)」でなかったこともあって、巣くう会や家族会も大して騒がず、今や忘れ去られてますよね。

 歩きながら満席の傍聴席をゆっくり見回す。そこには「よど号」犯の子どもたちやかつての同志、「よど号」犯の支援者もいる。八尾の口元には、意外にも微笑みが浮かんでいた。
 差し違える覚悟だな・・・私は彼女の表情を見てそう思った。

 八尾の法廷証言や著書『謝罪します』(2002年、文藝春秋)出版をたたえる「反北朝鮮」高世です。
 ちなみに「家族会や巣くう会」と決別し、刺し違える覚悟で『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々 』(2015年、講談社)を出版した蓮池透氏について高世がどう評価してるのか、是非聞きたいところです。もちろん横田奥さんにこびへつらう高世は、蓮池本について「好意的評価」をしないものの、「巣くう会、家族会以外は必ずしも蓮池氏に否定的ではない」ために、蓮池批判も出来ず、何も言わずに逃げ続ける醜態をさらしてるわけですが。俺は高世のような「恥知らずのクズ」には嫌悪感や軽蔑、憎悪を禁じ得ませんね。