高世仁に突っ込む(2020年5/11日分)(ボーガス注:『はいからさんが通る』の一部ネタばらしがあります)

日本の技術が世界のPCR検査に貢献 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 昔、男子のマンガ雑誌は「少年マガジン」と「少年サンデー」、女子のほうは「少女フレンド*1」と「マーガレット*2」が人気だった。
 「マーガレット」は今も出てる*3そうだが、発行部数は3万部*4を切ったとか。時代は変わる。

・「週刊少年ジャンプ(1968年創刊、集英社)」が「ハレンチ学園」(1968~1972年連載、永井豪)、「男一匹ガキ大将」(1968~1973年連載、本宮ひろ志)、「ど根性ガエル」(1970~1976年連載、吉沢やすみ)などで躍進する前まではマガジン(1959年創刊、講談社)は「巨人の星」(1966~1971年連載、原作・梶原一騎、作画・川崎のぼる)、「天才バカボン」(1967~1969年連載、赤塚不二夫)、「あしたのジョー」(1968~1973年、原作・梶原一騎、作画・ちばてつや)、「空手バカ一代」(1971~1977年、原作・梶原一騎、作画・つのだじろう)などで、サンデー(1959年創刊、小学館)は「おそ松くん」(1962~1969年連載、赤塚不二夫)、「オバケのQ太郎」(1964~1966年連載、藤子不二雄)、「もーれつア太郎」(1967~1970年連載、赤塚不二夫*5)などで人気があったわけですが、最終的には躍進したジャンプに追い抜かれます。
 「金田一少年の事件簿週刊少年マガジン、1992~2001年連載)」などによる一時的、瞬間的な「ジャンプの部数超え」を除けば、ずっと「ジャンプの後塵を拝する状況」が続いてるわけです(ウィキペディアを参照)。まあ小生的に一番印象深いジャンプマンガと言えば、少年サッカーブームを生み出したと言われる『キャプテン翼』(1981~1988年連載、高橋陽一)ですかね。ちょうどその頃が小生(1970年代後半生まれの団塊ジュニア)の子ども時代ですし。
・「話が脱線しますが」、ウィキペディア集英社」を見れば分かりますが、集英社はもともとは小学館の関連会社として創業され、今も筆頭株主小学館です。「週刊少年ジャンプ」については、集英社からの協力要請が親会社・小学館にあったそうですが、「何でサンデーの競合雑誌に協力しないといけないのか」と小学館ににべもなく断られたとのこと。当初は集英社小学館において「それなりの業務分担」があったようですが次第に曖昧になり、今や『ジャンプ(集英社)とサンデー(小学館)』など多くの分野で競合するようになり、一見すると全くの別会社であるかのような姿になったわけです。
・「話が脱線しますが」、脚注で『はいからさんが通る』について書いてますが、あの話では「シベリア出兵」が重要な要素となっています。
 とはいえ拙記事今日の産経ニュース(2020年5月5日分) - bogus-simotukareのブログでも書きましたがやはりシベリア出兵は日本では「忘れられた戦争」でしょう。「寺内*6内閣を事実上の引責辞任に追い込んだ」米騒動は割と有名なのにねえ。
 米騒動も「シベリア出兵による米不足を見込んだ米の買い占め」が原因なのでシベリア出兵が無名で米騒動は有名というのは変な話なのですが。

はいからさんが通るウィキペディア参照)
【登場人物】
◆花村紅緒(はなむら・べにお、アニメ(1978~1979年、テレビ朝日)での声:横沢啓子(現・よこざわけい子))
 主人公。17歳(登場時)→22歳(最終回)。跳ねっ返りのじゃじゃ馬娘で生まれついてのトラブルメーカー。特技は剣道と槍道で、軍人の忍とも互角に渡り合う。自他共に認める酒乱で、酒を飲むとよくトラブルを巻き起こす。家事全般は苦手。劣等生だが英語は得意。
 忍との縁談が持ちあがった当初は、親に結婚を決められることへの反発もあって忍に反感を持っていたが、忍の人柄を知るにつれ彼への想いを自覚するようになる。しかし、シベリア出兵に出征した忍の戦死の報せを聞いて後は、彼に想いを告げず別れてしまったことを深く悔いながらも、二夫にまみえぬ誓いとして母の形見(白の喪服)をまとって葬儀に出席、忍亡き後の伊集院家を支え続ける決心をする。家計を支えるため紆余曲折を経て出版社・冗談社に入社、青江冬星(「冗談社」社長兼「冗談倶楽部」編集長、アニメでの声:井上真樹夫)にしごかれ雑誌記者として成長を遂げてゆく。サーシャ・ミハイロフ侯爵の正体が判明し動揺するが、他に身寄りのないラリサのことを思い身を引く。長く支えとなってくれた冬星からのプロポーズを受け入れ、大正12年9月1日に挙式するが、関東大震災に巻き込まれる。最終回で運命の人と結ばれ、番外編では一児の母。
◆伊集院忍(いじゅういん・しのぶ、アニメでの声:森功至
 紅緒の許婚。陸軍歩兵少尉。伊集院伯爵(アニメでの声:宮内幸平)の息子・宗一郎とドイツ人女性の間に生まれたハーフ。両親の結婚は許されず、母親は忍の父と引き裂かれた後ロシア貴族に嫁いだ。シベリア出兵での作戦行動中、部下を助けようとして消息を絶ち行方不明になる。
◆サーシャ・ミハイロフ侯爵(アニメでの声:森功至
 ロシアの貴族。ドイツ人であった忍の母親・エリナが夫のロシア人貴族との間にもうけた子ども。忍とは異父弟。ロシア革命の後、革命軍の追跡を逃れ妻のラリサとともに日本に亡命してきた。容貌は忍とうり二つで、出会った紅緒は激しく動揺する。紅緒に対して、なにかと助力していた。後に自ら正体を明かす。
◆ラリサ(アニメでの声:小山まみ(現・小山茉美) )
 サーシャの妻で、ロシア革命を逃れて日本に亡命してきた。夫に近づく紅緒を快く思わない。その体は結核に蝕まれており、余命幾ばくもない。

 3日前、オーストリアの知り合いから、ある本を送ってくれと頼まれた。梱包し封筒にAIR MAIL(エアメール)と書いて郵便局の窓口に持って行った。すると受け付けられないという。
「(ボーガス注:新型コロナウイルスのために)豪州はどこへも飛行機が飛んでいませんから」。
 言われてみればしごく当然の話。おれもバカだなあ。
 しかし、(ボーガス注:新型コロナウイルスのために)航空便も送れないという時代になったのか。普通の日常が失われたことにあらためて気づかされた。

  高世は「俺もバカだ」と書きますが、言われないとなかなか気づかないことではないか。もちろん受け付ける場合も多くは「遅延を覚悟して下さい」でしょうね。
 ちなみに『エアメールが送れない』と高世が郵便局員にいわれた豪州については

豪航空会社2位のバージンが経営破綻 コロナで運休続き:朝日新聞デジタル
 オーストラリア第2の航空会社バージン・オーストラリアは21日、経営が破綻した、と発表した。新型コロナウイルスによる国内外の移動制限の影響で運休が続き、豪メディアによると負債額は約50億豪ドル(約3400億円)に上る。同社は任意管理手続き(日本の民事再生手続きに相当)に入っており、任意管理人のもとで再生を目指す。

と言うニュースがあります。
 航空会社については

中南米航空大手アビアンカ、破産申請 新型コロナで (写真=ロイター) :日本経済新聞
 中南米を代表する航空会社であるコロンビアのアビアンカホールディングスは10日、ニューヨークの連邦破産裁判所にチャプター11連邦破産法第11条)を申請したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で収入が急減する中、コロンビア政府に支援を求めたが、合意できなかったという。今後、リストラによる再建を目指す。

新型コロナ:英ヴァージン航空、3150人解雇へ 従業員の3割 (写真=ロイター) :日本経済新聞
 英ヴァージン・アトランティック航空は5日、従業員3150人を解雇すると発表した。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ需要の回復には「最長3年かかる」とみて、事業の存続には大規模なリストラが必要と判断した。

全日空 採用活動を一時中断 新型コロナで事業計画策定困難 | NHKニュース
 航空大手のANAホールディングスは、来年春に卒業する大学生などを対象にしたグループの採用活動を一時、中断すると発表しました。

などのげんなりするニュースがあります。

 新型コロナウイルス抑え込みでの国ごとの明暗がますますはっきり出てきた。
 中国は企業も学校もとっくにオープン。解禁の反動で、先日紹介したような三爆(爆買い、爆食、爆旅行)に。
 また4月の中国の輸出は前年同月比3.5%増の2003億ドル(21.3兆円)だったと中国税関総署が発表した。
 世界各国が貿易の激減でのたうち回っているときに、前年比プラス!である。
(中略)
 韓国は5月5日に外出自粛の要請を解除。同日、プロ野球が、無観客でだが開幕した。
 台湾プロ野球CPBL)は4月12日に開幕。5月8日には二つの球場でともに最大1000人の観客を入れて試合が行われた。
 台湾は中国本土との人的交流が非常に密なのだが、現在新型コロナによる死者はわずか6人にとどまる。
 一方、アメリカは世界の感染者400万人のうち130万人超と、目も当てられない惨状だ。
 8日に米労働省が発表した雇用統計では、失業率は14.7%と、1930年代の世界恐慌以降で最悪の水準に。4月の失業者数は約2050万人。コロナ危機以来の統計を合わせると3300万人が失業したという。数字の桁を(ボーガス注:1つ間違えて、205万人、330万人と)間違えているのでは、と思うほどの実態だ。

 つまりはコロナについては「中国、台湾、韓国はまともな対応」「特に酷いのが米国」ということです。
 「ワクチン開発などコロナの治療法が確立したわけではなく」、あくまでも「感染拡大阻止」にすぎない*7ので、今後「中国、台湾、韓国が重大なヘマをやらかして感染爆発する危険性」は皆無ではない*8ですが、その場合でも「現状」は大いに評価できるでしょう。
 しかしトランプは「中国が悪い」と責任転嫁に狂奔しているのだから心底呆れます。

日本の「全自動PCR検査システム」なぜ導入されず? 製造メーカーも首を捻る(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
「保健所の業務過多や検体採取の体制などに課題があるのは事実だから早急に強化していきたい」
 6日夜、ヤフーなどが企画したインターネット番組に出演した安倍首相。視聴者から、新型コロナウイルス対策をめぐるPCR検査の遅れを問われた際、こう答えていたが、PCR検査の体制拡充を求める声はここ数カ月間、ずっと出ていたはず。今になって「早急に強化」なんて、あまりに遅すぎると言わざるを得ない。
韓国や欧米諸国のように日本ではなぜ、いまだにPCR検査が増えないのか。本当に人員や技術の問題なのか。ところがそうじゃなかった。すでに日本でもPCR検査を増やす方法はいくらでもあったのだ。
 例えば、DNA抽出装置や全自動遺伝子診断システムの開発などを手掛ける東証マザーズ上場の「プレシジョン・システム・サイエンス」(千葉県松戸市、PSS社)は現在、研究機関や病院で行われている手作業のPCR検査について、早く正確に判断できる「全自動PCR検査システム」を開発している。
 PSS社がOEM供給した仏・エリテック社ブランドのシステムは、同国の医療現場で採用されており、新型コロナウイルスのPCR検査でも高い成果を上げているという。PSS社は功績が認められ、駐日フランス大使からシステム供給に対して礼状が届いたほどだ。
 PSS社はまた、東京農工大とも連携し、新型コロナウイルスの迅速診断に向けた新たな「全自動PCR検査システム」を共同開発。3月時点で国に使用を認めるよう申請したというのだが、いまだに進展がないのが現状だ。フランスの医療現場で採用され、駐日フランス大使から礼状まで届くPCR検査システムがなぜ、日本で使用できないのか。
 PSS社の田中英樹・取締役総務部長がこう言う。
「手作業によるPCR検査では、なかなか検体数も増えないでしょう。(なぜ、全自動PCR検査システムが使えないのか)分かりませんが、とにかく、早く今の状況を何とかしたい。とても歯がゆい思いをしています」

 この手のニュースを聞くたびに力が抜けていく。
 優秀な人や機械は日本にあるのに、今頃になって「検査を増やさなければなりません」などと首相が言うとはなにごと?

 高世も呆れていますが、これが事実なら小生も呆れますね。
 こうした事実がもっと知られれば安倍政権の支持率ももっと落ちるんですかね?。別記事で書きましたが、「微減or横ばい」傾向にあるとは言え未だに政権支持率が40%とは心底日本人の馬鹿さに呆れます。
 もはや日本は政治面で「台湾、韓国に追い抜かれた」といっていいのではないか。台湾、韓国は「民主的に選ばれた政治家がまともにコロナ対策をやり成果を上げてる」一方で日本は「政府の無能さにより深刻なコロナ蔓延」なのに安倍が引責辞任しないわけですから。
 そして「感染症対策」については「台湾、韓国」だけでなく「共産党一党独裁」中国にも完全に敗北したと言っていいでしょう。
 問題はそうした事実を日本人がどれほど認識し、深刻に感じているかと言うことですが。
 「ステイホーム」といって済ませていい話ではない。安倍の無策は徹底的に批判されてしかるべきです。

*1:講談社マンガ雑誌(1962年創刊)。『はいからさんが通る』(大和和紀、1975~1977年連載)や『生徒諸君!』(庄司陽子、1977~1985年連載)などといった作品で知られる。1974年、週刊から月2回刊に移行。1991年、月刊に移行。1996年、10月号をもって廃刊。ただし関連雑誌だった『別冊フレンド』は今も発行されている。また、『少女フレンド』廃刊前の1996年7月、マンガ雑誌『デザート』が新たに発行されたが、執筆陣の多くは『少女フレンド』所属の若手漫画家であり、実質的な『少女フレンド』後継誌はこの『デザート』となった(ウィキペディア少女フレンド』参照)。

*2:集英社マンガ雑誌(1963年創刊)。1960年代には『アタックNo.1』(浦野千賀子、1968~1970年連載)を、1970年代には『ベルサイユのばら』(池田理代子、1972~1973年連載)、『エースをねらえ!』(山本鈴美香、1973~1975年及び1978~1980年)をヒットさせ、少女漫画ブームを築いた(ウィキペディア『マーガレット(雑誌)』参照)。

*3:今や集英社月刊少年ジャンプ」(1969~2007年)の休刊(2007年)、小学館ヤングサンデー」(1987~2008年)の休刊(2008年)など大手出版社でも売れないマンガ雑誌が休刊になる時代の訳です。

*4:マーガレットに限らず、軒並み雑誌は部数を落としています。

*5:「おそ松くん」「天才バカボン」「もーれつア太郎」によって1960年代の赤塚の超売れっ子ぶりが分かります。

*6:第一次桂、第一次西園寺、第二次桂内閣陸軍大臣朝鮮総督、首相を歴任

*7:だからこそ「無観客試合(韓国)」「観客はいるが1000人の上限(台湾)」のわけです。

*8:とはいえその可能性は低いでしょうが。