今日の産経ニュースほか(コロナ問題:2020年5月11日分)

【第679回】感染爆発回避した日本人の力 « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 いつもながら「おいおい」ですね。
 東京や大阪の現状は既に「感染爆発」ではないのか。
 まあ、その後、「外出自粛」によって一定の「感染予防効果」があったことは事実ですが「感染すれば最悪死ぬ(志村けん岡江久美子など)」「2週間の隔離は不可避(いつも通りの生活が出来なくなる)」なんてもんに感染する危険性を犯してまで「通勤、通学、日用品の購入といった必要な外出」以外の「不要不急の外出」をしたがる強者もそうはいないでしょう。
 多くの人間が外出を控えたことは「感染爆発回避した日本人の力」と自画自賛するようなことではない。大体、外出自粛は韓国、台湾など外国でも見られたことです。
 それにしても「日本人の大多数は外出自粛した」と日本人を美化しながら、それと同じ文章で「緊急事態条項改憲が必要」と言い出すのだからいつもながら論理整合性のないよしこです。
 

【古典個展】大阪大名誉教授・加地伸行 お上ぶら下がりでいいのか(1/2ページ) - 産経ニュース
 休業補償や学費支援などの要求に「お上ぶら下がりでいいのか」「そもそも安倍政権打倒のための『為にする批判』ではないのか」と悪口雑言するだけの駄文です。ただし、これは現時点では「安倍がそうしたものに乗り気でないから」にすぎません。安倍がそうした方向に動けば、加地に限らず産経文化人、安倍万歳右翼は掌返しで安倍を褒めるでしょう。
 一方、休業補償や学費支援などの要求をしている側は勿論「安倍政権打倒のための『為にする批判』」などではありません。
 安倍がそうした方向に舵を切れば当然それは「それとして」評価する。ただし一方で安倍には「モリカケ桜を見る会検事長定年延長などの政治私物化」「河野談話否定などの歴史修正主義」などの問題がある以上、安倍がコロナ対応をきちんと行おうが、安倍批判はするという話です。

 男女平等の今の時代、言いにくいことではあるが、あえて言おう、「男児たる者、公(おおやけ)に発言するときは、建設的で独創的意見を述べよ」と。

 「加地って本当にバカだな」ですね。「建設的」はともかく、様々な主張は必ずしも「独創的」である必要はない。
 もちろん、「学問論文」など「独創性」が求められるものはあります。学問論文で「過去の研究成果と同じ結論」を提出しても意味がない。
 しかし、例えばコロナ対応において重要なのは「その主張がコロナ対応として有益か」という「有効性」であって「独創性」ではない。まあ、そもそも加地らウヨ連中の意見は連中が自画自賛するほど独創的でもないですが。


【安倍政権考】パチンコ店大行列で浮かぶ特措法の不備 罰則も補償も慎重な理由 - 産経ニュース
 「罰則も補償も慎重な理由」、それは単に「安倍が無能で無責任で、そして自分の責任問題を極端に恐れる小心者だから」にすぎないでしょう(安倍万歳の産経は絶対に認めたくないのでしょうが)。
 罰則を付ければ「罰則を付けるのなら補償しろ!」と言う声が起こることは避けられません。「補償なしの罰則付き要請」を「違法無効」として、行政訴訟が起こるかもしれない。そう言う事態を安倍は避けたい。
 一方で安倍は「財政再建」を掲げ、補償にやる気のない「財務省」を押さえ込んで補償を実施する意思も能力もない。
 結果「罰則も補償もない自粛要請」となり「自粛に応じる意思のない業者」は応じないわけです。
 国民世論の多数が「安倍は補償しろ!」あるいは「安倍は罰則をつけろ!」となり、政権支持率や自民党支持率が大幅に下降(あるいはそうなる懸念の発生)がない限り、安倍は「罰則も補償もしない」でしょう。
 例の「10万円支給」にせよ、何にせよ「国民の突き上げ」と「それによる政権支持率の下降(あるいはそうなる懸念の発生)」がない限り自分からは動かない無能、無責任が安倍です。これが長期政権かと思うと今更ながら情けなくなります。