今日の朝鮮・韓国ニュース(2020年6月20日分)

神奈川新聞『拉致問題風化させぬ 海上保安資料館4カ月ぶり再開 横浜

・資料館は、鹿児島県・奄美大島沖の九州南西海域で2001年12月に発生した北朝鮮工作船事件に絡む船体や備品類を中心に展示。
・館内では横田めぐみさん=失踪当時(13)=ら拉致被害者の家族の思いをはじめ、拉致問題解決に向けた政府の取り組みをパネルや映像で発信。拉致被害者家族会の初代代表を務め、5日に87歳で亡くなっためぐみさんの父、滋さん(川崎市)が救出運動の先頭に立ち早期解決を訴え続けた姿も写し出されている。

 そんなことをしたところで既に拉致が風化してることは言うまでも無いでしょう。


「イージス・アショア配備停止が日朝交渉、そして拉致問題解決に向けた糸口に」講談社特別編集委員・近藤大介氏(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース(『ABEMA Prime』)

 折しも日本国内では、北朝鮮からのミサイル迎撃を想定した「イージス・アショア」の配備計画停止をめぐって紛糾している。中国や朝鮮半島情勢に詳しい講談社特別編集委員の近藤大介氏*1は、これが拉致問題解決の糸口になると指摘する。
 「偶然にもイージス・アショアの配備を止めることになったが、これは北朝鮮に対する好意的なメッセージにもなる。」

 安倍万歳してるつもりかもしれませんが、そんなメッセージにはならないでしょうねえ。イージス配備の計画それ自体を撤回したわけでは無く、「今の計画を撤回した(再検討して新計画をつくると主張)」にすぎないからです。
 しかも最近は「敵のミサイル基地を先制攻撃することが憲法上可能か議論したい」等と安倍が記者会見で言い出した。
 「安倍がどこまで本気なのか」「イージス計画がいったん挫折しても俺は全く困ってないポーズ(つまりただの強がり、虚勢&ウヨ支持層相手の人気取り)にすぎないのか」はともかく、誰が考えてもこれは「北朝鮮を想定した発言(敵イコール北朝鮮)」であり、イージス配備計画それ自体を諦めたわけでは無い、いやそれどころかイージス配備(北朝鮮のミサイルを打ち落とす)程度で話を終わらせる気は無い、北朝鮮がミサイルを撃つ前にこちらからミサイル基地を先制攻撃で叩き潰すことも考えるという反北朝鮮の政治アピールでしか無い。こんなことを言えば北朝鮮の反発は必至でしょう。
 よくもまあこんな嘘八百が言えたもんです。
 もちろんそう言う話なので今回のイージス配備撤回で河野*2防衛相に北朝鮮が好意を持つなんて事もまず無い。

 ネックになるのが、北朝鮮とのパイプ役を担える政治家の不在だという。
 「親北派の政治家はあまりいないが、“無色透明”な人は結構いる。」

 まあ、あえて言えば
◆石破*3元幹事長
1)「その思惑が何でアレ」、自民党総裁選において「平壌に常駐事務所を置くべきだと思う」と主張
2)「その思惑が何でアレ」、モリカケなどで安倍を批判し、安倍に干されている
3)過去には水産物取引を北朝鮮としていた鳥取県から選出されている
4)なんと言っても自民党ポスト安倍最有力候補。そして少なくとも安倍よりは「アンチ北朝鮮」という性格は弱いとみられる
◆衛藤元衆院副議長
1)救う会、家族会の反発などから断念したが、福田首相の意向を受けて訪朝の意向を示したことがある
2)日朝国交正常化議連の会長を務めている(まあつまりは、与党(自民党・公明党)の政治家も、(まともな人は)対北朝鮮対応に限界を感じているのだろう - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照) 
◆馳*4文科相
1)日体大の「北朝鮮との文化交流」を進める松浪健四郎日体大理事長(小泉内閣で文科副大臣)と親しい関係にある
2)日朝国交正常化議連の事務局長を務めている(まあつまりは、与党(自民党・公明党)の政治家も、(まともな人は)対北朝鮮対応に限界を感じているのだろう - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照) 
には「多少の好意」を持っているかもしれません。
 でも自民党内において「何らかの理由で」北朝鮮が「何らかの好意」を持ってる現役政治家(アンチ北朝鮮では無い「無色透明な人」)と言ったらそれくらいじゃ無いか。
 後は小泉訪朝の「小泉*5元首相」「福田*6官房長官(後に首相)」といった元政治家くらいでしょう。
 日朝国交正常化議連には「二階俊博*7幹事長、岸田文雄*8政調会長」が役員として名を連ねてるとは言え、彼らには石破の「平壌に常駐事務所を置くべきだと思う」のような言動はほとんど見受けられませんからねえ(まあつまりは、与党(自民党・公明党)の政治家も、(まともな人は)対北朝鮮対応に限界を感じているのだろう - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)


◆石丸次郎のツイート

石丸次郎がリツイート
◆maikana(伊東順子*9・13年ぶりの新刊出ました)がツイート
 日本のこれは本当の大問題。法務省は問題の重大さがわかっているのだろうか? これを放置したまま、(ボーガス注:ベトナム、タイ、オーストラリア、ニュージーランドの)4カ国の入国緩和とか何を寝ぼけているんだか。
教員や留学中の外国人再入国拒否に波紋 「学術研究の中で日本が孤立」危惧も - 毎日新聞
 新型コロナウイルスの感染拡大防止の一環として政府が4月から実施している外国人の入国制限を巡り、大学の外国人教員や留学生など長期滞在者の再入国を原則認めない措置が波紋を広げている。専門家からは「この状態が長期的に続けば、外国人の日本に対する関心が薄れてしまう」と懸念する声が上がっている。
 「現在も外国人教員2人と留学生計88人が再入国できずにいる」。
 広島大副学長でドイツ出身のフンク・カロリン教授(観光地理学)は、テレビ電話での取材に困惑した表情を見せた。

 確かに酷い話でしょうが、批判者(石丸や毎日新聞)に対しては「制裁を理由にした朝鮮総連関係者の再入国拒否処分(いったん国外に出たら入国させないと政府が公言してるため、出国が事実上出来ない→事実上の出国拒否処分)はどうなんだよ!。お前批判してたか!。批判してなかった気がするぞ!。朝鮮総連関係は再入国拒否OKなのかよ!」感がありますね。「あえて言えば」、むしろ「新型コロナを理由にしたこれ」の方が「まだマシ」なんじゃないか。「朝鮮総連関係者の再入国拒否」なんてどう見ても「ただの嫌がらせ」でしかないですからね。
 これの場合「PCR検査プラス2週間の隔離とか条件付きで入国認めればええんと違うか」とは思うものの、差別的意図でやってるわけでも無いでしょう。


【浪速風】北朝鮮のほほ笑みに惑わされたツケ - 産経ニュース
 アンチ北朝鮮、反共の産経らしいですが「戦争」という選択肢が現実的にあり得ない以上、現実的選択肢は「太陽政策」しかありません。
 問題は「どうやって太陽成策を進めていくか」であって、産経のような太陽政策否定、打倒北朝鮮は単に非常識なだけです。


【ソウルからヨボセヨ】また北にだまされた - 産経ニュース
 北朝鮮の行為の是非はともかく「徴用工判決&慰安婦銅像が許せない」としてホワイト国除外した安倍のようなもんであり別にだましたわけでは無い。
 「太陽政策と言うが脱北者の反北朝鮮ビラ飛ばしを容認するとは馬鹿にしてる。抗議意思の表明として事務所を爆破する」というのはだましたわけでは無い。
 むしろ軍艦島世界遺産登録で「韓国の懸念は理解しました」と誠実な対応を韓国に約束しながら、登録後に「徴用工は違法でも不当でも無い」と言い出した安倍自民と外務省の方がよほど「だまし」でしょう。

*1:講談社週刊現代」副編集長、編集次長などを経て現在、講談社特別編集委員。著書『「中国模式」の衝撃』(2012年、平凡社新書)、『金正恩の正体』(2014年、平凡社新書)、『パックス・チャイナ』(2016年、講談社現代新書)、『習近平と米中衝突』(2018年、NHK出版新書)、『未来の中国年表』(2018年、講談社現代新書)、『二〇二五年、日中企業格差』(2018年、PHP新書)、『ファーウェイと米中5G戦争』(2019年、講談社+α新書)など(近藤大介 (評論家) - Wikipedia参照)

*2:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相を経て現在、第四次安倍内閣防衛相

*3:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*4:小泉内閣文科大臣政務官、文科副大臣、第三次安倍内閣文科相を歴任

*5:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*6:森、小泉内閣官房長官などを経て首相

*7:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*8:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*9:著書『病としての韓国ナショナリズム』(2001年、洋泉社新書y)、『ピビンバの国の女性たち』(2004年、講談社文庫)、『もう日本を気にしなくなった韓国人』(2007年、洋泉社新書y)、『韓国 現地からの報告:セウォル号事件から文在寅政権まで』(2020年、ちくま新書