ミステリ作家としての遠藤周作(注:遠藤『闇のよぶ声』『真昼の悪魔』『悪霊の午後』のネタばらしがあります)

推理作家協会賞に呉勝浩さん - 産経ニュース

 第73回日本推理作家協会賞は、(中略)「評論・研究部門」が金承哲さんの「遠藤周作と探偵小説」(教文館)にそれぞれ決まった。

 遠藤には

遠藤周作 - Wikipedia
【小説の発表年順】
◆犯罪事件九州大学生体解剖事件 - Wikipediaをネタにし、熊井啓 - Wikipediaによって映画化(1986年)された『海と毒薬 - Wikipedia』(1958年、文藝春秋新社→後に角川文庫、講談社文庫、新潮文庫
◆映画真夜中の招待状 - Wikipediaとして映画化(1981年)&TBS『ザ・サスペンス』でドラマ化(1983年)された『闇のよぶ声』(1966年、光文社→後に角川文庫、ぶんか社文庫)(映画主演・小林麻美*1、ドラマ主演・中井貴惠)
東海テレビ(フジ系列)『大人の土ドラ』でドラマ化(2017年)された『真昼の悪魔 - Wikipedia』(1980年、新潮社→後に新潮文庫)(ドラマ主演・田中麗奈*2
◆TBS『ザ・サスペンス』でドラマ化(1983年)された『悪霊の午後』(1983年、講談社→後に講談社文庫)(ドラマ主演・秋吉久美子*3

のようなミステリタッチの作品はありますが、一般には推理小説家扱いはされてないと思いますね。ただし、今回の受賞を契機に「ミステリ作家としての遠藤」に注目が集まればそれはいいことではないかと思います。仮に「駄作だから、従来注目されてなかった*4」のだとしても遠藤が執筆した「ミステリ小説」には彼の作家としてのそれなりの考え、思いが表明されてるはずですし。

【参考:海と毒薬】

海と毒薬 - 遠藤周作 - 気ままな読書ノート
 太平洋戦争末期に実際にあった九州帝国大学医学部で起こった事件がモチーフになっているとのことです。
 外人捕虜を生きたまま解剖するという実験に参加することになってしまった医学生の勝呂、戸田、看護婦の上田のそれぞれの視点でこの事件を描いています。
 特に、自らの意思でこの実験に参加する良心の麻痺した戸田と断ることも出来たのに流れに逆らえず実験に参加した意志の弱い勝呂が対照的に描かれています。
 この作品を読んでいると、罪の意識にさいなまれる勝呂も、罪の意識を感じない戸田も、僕の中に存在しているということを強く感じ、読み終わった後、深く考えさせられる作品です。

カラー時代のモノクロ映画18・『海と毒薬』 | 『シネマ de もんど』 ももじろう2号のブログ
 舞台は昭和20年の九州、米軍機による空襲が繰り返され、敗戦も間近の頃。F帝大医学部の研究生、勝呂(奥田瑛二*5)と戸田(渡辺謙*6)は、なかば投げやりな日々を送っていた。
 戦争も末期だというのに、この大学の医学部長の椅子をめぐる思惑で勝呂たちが所属する第一外科は、橋本教授(田村高廣*7)自らオペを行う。
 相手は前医学部長の姪で、簡単な手術のはずがオペに失敗してしまう。
 橋本の医学部長への道が困難になった第一外科は、西部軍の軍医が提案する米軍捕虜の生体解剖に踏み出す。極秘のオペに参加するのは橋本教授、柴田助教授(成田三樹夫)、浅井助手(西田健)、そして大場看護婦長(岸田今日子*8)と看護婦の上田(根岸季衣)ら。
 久しぶりに成田三樹夫岸田今日子といった個性派の役者を見ることができ、うれしくなった。
 もちろん奥田瑛二渡辺謙の二人も、気持ちのこもった演技をしています。


【参考:闇のよぶ声】
◆内藤寿子*9遠藤周作「海の沈黙」の位相:<韓国人>羅承元の意味をめぐって』(社会文学・第18号,P 59-70, 2003、日本社会文学会
 もともと『闇のよぶ声』のタイトルは『海の沈黙』(後に『闇のよぶ声』に改題)であり、要するに『闇のよぶ声』の登場人物<韓国人>羅承元(犯人?)について論じた論文のようですが残念ながらネット上では「こういう論文がある」と言うことは分かっても、論文内容までは分かりません。

恭丸のブラインドFX独り言(雑記帳) : 📖◎DAISY.デイジー録音図書、「闇のよぶ声」(遠藤周作、著。)を聴いた。
 精神科医相沢を一人の女が受診した。
 婚約者田村が従兄弟の失踪に怯えてると言う相談だった。
 それに相沢は感心を持ち、解決に乗り出す。
 そんな中、三人目の従兄弟の行方が判らなくなり、その後、女性との心中死体で発見された。
 相沢に相談したのは四人目で、もう後がない。
 しかし、田村は四人目として失踪してしまう。
 だがそれは事件の謎を解くための行動だった。結局、犯人は最初に失踪した従兄弟・原田の妻の兄を名乗っていたクゼ(韓国人)で、理由は、戦争中に罪もない家族を二人も殺された復讐。
 殺したのは、当時の日本兵原田だった。
 心中した二人は無関係だったが、犯人のクゼもまた、直接手を下したわけではないが、殺そうとして死に追い詰めたのだから殺人と同じだ。
 殺されたのは、学校の先生と、二人目に失踪した従兄弟。
 しかも、死んだと思い込んでるだけで、原田は生きてる。
 クゼは復讐を遂げたつもりで韓国に戻ったが、原田にダメージは与えたものの、実際は原田と同様に罪もない二人を殺しただけだった。

ザ・サスペンス「闇のよぶ声」|ドラマ・時代劇|TBS CS[TBSチャンネル]
 独特のユーモア文学を生み出す遠藤周作にしては珍しい本格長編推理小説のドラマ化。挙式を目前にしたヒロインの見た“夢”が運命の危険を予告していく。ドラマはヒロイン圭子の婚約者の兄弟が3人も家庭を捨てて謎の失踪を遂げるところから始まる。やがて婚約者の過去に、7年前の“少女レイプ事件”という予想もしなかった秘密が隠されていたことをもあばき出す。ヒロインの花嫁役に中井貴恵、その婚約者役に石田純一が扮し、静岡県浜岡砂丘で蟻地獄のような穴に呑み込まれるという決死の冒頭シーンを、阿蘇では火口近くで真夏のような太陽と蒸気の中で撮影しスリリングなシーンにも果敢に挑戦した。
【ストーリー】
 挙式を目前にした稲山圭子(中井貴恵)は、婚約者である通産省のエリート田村樹生(石田純一)のベッドで、花嫁姿の自分が新郎の樹生と砂丘の蟻地獄のような空間に呑込まれる不吉な夢をみる。やがて、その夢は現実となって圭子に襲いかかる。樹生の兄で田村家の二男・捷平(青木勇嗣)が、沼津の自宅から深夜突然に蒸発したのだ。圭子の父・政之(根上淳)は、この結婚を断念するよう圭子を説得する。樹生の周辺を興信所で調べた政之は、長男の順吉も熊本の実家から蒸発したことを知っていたのだ。そして、恐るべきことに樹生のすぐ上の三男で、東海村原子力発電所技師の俊也(荻島真一)も、捷平が消えた後、謎の蒸発。田村家の兄弟4人は末弟の樹生のみとなった。圭子は愛する樹生のために、何としてもこの謎を解こうと大学の心理学助教授・会沢(前田吟)に協力を求める。

 三波伸介も、やはりシリアスな方向へもシフトしようという意思があったのだと思う(ご存命なら今月90歳) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)で紹介されていた刑事ガモさんシリーズ - WikipediaもこのTBS「ザ・サスペンス」の一作です。

アマゾンレビュー
◆風の挑戦者:2014年9月4日
 映画「真夜中の招待状」の原作。次々と失踪事件が起きるストーリー展開は同じですが、事件の真相やラストシーンが映画と異なりますので、映画を先に見た人も楽しめます。

闇のよぶ声 / 遠藤 周作 – taipeimonochrome
 今日は遠藤周作の手になる本作を。
 氏が手がけた長編ミステリがこれ。
 探偵役は神經科醫の合沢で、稻川圭子という女性が婚約者のことで彼を訪れるところから物語は始まります。圭子の婚約者、樹生の三人從兄はそのいずれもが幸福な家庭を捨てて失踪しており、彼は自分もいつか突然姿を消してしまうのではないか、という不安にとりつかれているという。
 合沢は茨城新聞の社会部に勤める藤村とともに失踪した三人について調査を進めていくのですが、その過程で、かの戦争にまつわる事件が浮かび上がってくる、……という物語です。
 実はこの事件の動機に深く關係している戦中の事件というのは、最後の最後になってあきらかにされます。
(中略)
 周到に錬られた完全犯罪。そして戰中の出來事を一連の事件の背景に据えながらも、作者は徹底して人間の弱さと惡というものを炙り出そうとします。そこには安っぽい政治的意図などカケラもなく、探れば探るほどその惡の樣相の凄まじさを知るに至る人間の業の深さばかりが際だちます。
 人間の内面を描き切ろうとする作者の意図に附合するかのごとく、事件に用いられる方法はあまりに單純ながらも狡知を極めていて、犯人は遂に完全犯罪を遂げてしまいます。
 探偵役の合沢は事件の背後にある闇を探り當てることは出來ても、それを阻止することは出來ません。全てを犯人の思いのままに操られて呆然とする探偵達を尻目に、狡猾な犯人は自らの惡の正當性を高らかに主張してこの物語は終わります。このあたりもちょっと普通のミステリとは違う讀後感を抱く所以でしょう。
 この犯人がやり仰せた完全犯罪は、ある意味非ミステリ的ともいえ、それがまた純文學畑の氏だからこそ可能だったトリックともいえるでしょう。アンチ・ミステリ、というほど大袈裟なものではないのですが、普通のミステリ的な着地點を目指した作品ではないです。それでいて、人間の心の暗黒をこのような事件と結びつけて書ききった本作は、ミステリとして眺めてこそ、俄然と輝きを増してくるというのもまた事実。
 このかくも執拗にして巧緻を極めた完全犯罪、そしてこのような狂氣を創出する至った戦中の出來事、更には恐ろしいほどの執念をもってこの完全犯罪を爲し遂げた犯人像。これらはすべて分かちがたく結びついており、そのどれひとつとしても他のものに置き換えることは出來ません。
 このトリックが普通のミステリにありがちな仕掛けであったなら、讀者はこの犯人の心奥にある暗黒にここまで戦慄することはなかったに違いなく、またこの戰中の事件があったからこそ、これほどまでにおぞましい犯人の姿を創出することが出來たのでしょう。その意味では、戦中の事件は單なる逸話にとどまるものではなく、十分な必然性がある譯です。
 という譯で、本作は、犯人のおぞましさという點ではある意味究極。純文學作家のミステリとしても當に異色で、(ボーガス注:第2回探偵作家クラブ賞(現在の日本推理作家協会賞)を受賞した)坂口安吾(ボーガス注:の不連続殺人事件 - Wikipedia)のようなゲーム性はカケラもありませんが、それでも傑作であることには間違いありません。おすすめ、なんですけどもまたも絶版ですか!
[2006/03/22: 追伸]
 本エントリの「唯一の長編推理小説」という言葉に對して、加賀美氏から「悪霊の午後」や「白昼の悪魔*10」などほかにもミステリ的要素がある作品があり、「唯一」とはいえないのではないか、との指摘がありました(詳細はコメント覧を參照のこと)。確かにその通りで、このエントリを書いた時、自分は完全に「悪霊の午後」を失念しておりました。「唯一」を削除するととともに、「推理小説」を「ミステリ」と修正しておきます。

闇のよぶ声 遠藤周作 ぶんか文庫 | うみパパのブログ
 圭子のフィアンセの樹生の二人の従兄弟が10年余りの間に次々と失踪し、そのために次は自分の番ではないかとややノイローゼ気味になっていた。
 そこで圭子は大学病院の精神科を訪れ医師の会沢に相談する。
 そんな折についに最後の3人目の従兄弟の熊谷までが行方不明になってしまう。
 過去の従兄弟達の失踪の様子から心理学的な手法で事の真相に追及しようとする会沢は、樹生に夢の記録を付けるように依頼する。
 その結果現れたものからある暗示を受け、そこには戦争中に朝鮮半島であった現地民への虐待に対する復讐劇があった。

闇のよぶ声 - 遠藤周作 - 気ままな読書ノート
 遠藤周作にしては珍しいミステリー小説です。ある若い女性が神経科医の会沢を訪ねて来るところから物語は始まります。三人のいとこが謎の失踪し次は自分なのかと不安にさいなまれる婚約者の精神状態を心配して、彼女は病院を訪れるのですが、その後思わぬ展開が待っています。
 心の闇を描いたこの作品は、他の遠藤周作の作品と同様いろんなことを考えさせられます。
 戦争中に行われた悲惨な出来事の復讐のために行われる恐ろしい犯罪が明るみになった時には、なんとも言えぬ暗く哀しい気持ちになりますが、とても良い作品だと思います。
 「人間の心は、まるで深い深い海のようなものでしてね。... その底は真暗で沈黙しとるんです。しかし、ただ沈黙しとるんじゃない。表面では想像もできなかったような意外な秘密や謎が、その心という暗い海の底にかくれていましてね。」と語る神経科医の会沢のセリフが印象的です。

遠藤周作「闇のよぶ声」
「昭和三十八年から三十九年にかけて連載された「闇のよぶ声」は、遠藤周作の手がけた唯一の長編推理小説って銘打たれてるとおり、ほかの諸作品と比較すると明瞭にミステリーを遠藤が構成しようって意識して書いてるんだなってわかる展開と謎に満ちてるのであって、そしてその試みはあるていど以上には成功してるのじゃないかなって、私は感じた。
(中略)
 とはいっても、トリックそれ自体がことさら優れた一作というふうでもなくて、この作品の本質ともいうべき魅力の一点は、やっぱり遠藤周作らしい人間の生きることへの観察と心のあり方への足りることのない探求にこそあるのであって、そこを見落しちゃったならたぶん本作はそこそこおもしろいミステリー作品として消化されるだけになっちゃうと思う。(後略)」
「ドラマはとある連続する失踪事件にある神経科の医師が係るところからはじまるのだけれど、ま、物語の流れを概略するのはあまりに無粋だから止めておきましょうかね。それより興味ふかいのはやはり遠藤周作がどのようなテーマ性を設定してこの物語を構築したかということであり、ただ単にありきたりな推理小説を完成させることが主眼であったはずはないのでしょう。というのも、本作は犯人というのは、(中略)作中人物が能動的に発見するのでなく、犯人が告白するという態で行われるからたまったものじゃないのよね。しかも結局、犯人を逮捕することも何もできたものじゃなかったのだから、これは状況だけを見るなら犯人の一人勝ちといったもので、推理小説カタルシスも何もあったものじゃないのよ。つまり、いいかしら、遠藤周作は明らかに意識的に刺激を与える推理ものといった探偵小説の基本を無視しているのよね。はてさて、それではいったい何を遠藤周作はあらわしたかったのか? そこを問うところから、本作のおもしろみというものは露わになっていくのでしょう。」
「そこの答えは人によってさまざまな考え方が可能であるだろうけど、でもたぶんひとつまちがいなくいえるだろうことは、遠藤は本作においても生きることそれ自体の意味といったものを問わずにはいられなかったということであり‥なんで私は生きてるのかな、って、素朴な疑問が常に遠藤の文学の出発点には動機としてあるように私には思われる。(後略)」
「もちろんこの作品ではキリストが中心に出てくるわけではなく、またその種の信仰といったものが本編中話題にとりあげられることもない。ただしかし、何かしらね、この作品に触れている間中、遠藤がイエスの顔といったものをすぐその人物のとなりに思い浮べていることが、なんとも明瞭に、それこそはっとさせられるかのように、分る瞬間と箇所があるのよ。ただそれらを遠藤は抑えて抑えて、ふと登場人物が彼ら自身の生活と生きることにうんざりした刻々に、まるで一条の光がこの己の生活には差すこともあるのだろうかと、そんな突拍子もないことをいうような折に、しずかに洩れたりする。それがなんとも切なく、また苦しみの吐露でもあったのでしょうね。そしてそういった意味で本作は、良質の、手堅くまとめられた作品といっていいのでしょう。非常に読み応えのある一冊よ。遠藤の問題意識を探るうえでも、これは示唆に富んだものといえるでしょうね。おもしろかったことよ。」


【参考:真夜中の招待状】

『真夜中の招待状』(2012年3月):三一十四四二三ワイルドジャンボ:SSブログ
 映画「真夜中の招待状」の原作は遠藤周作唯一のミステリ「闇のよぶ声」だ。
 映画は出来が悪く、支離滅裂な内容だった。
 しかし「このけったいな映画の原作はいかなる作品なのか?」という興味を抱かせた。
 そこで、アマゾンの古書部で一冊1円の文庫を求めた。
 三人の兄弟が次々に失踪。今度は俺の番だ・・と悩み、ノイローゼになった青年を救うために、そのフィアンセと、精神科医、そして地方新聞の記者が謎に迫る・・・というストーリーは同じだが、結末を大きく変えている。
 映画では薬害でフリークスになった息子の仇をとることが犯人の目的だったが、原作は、満州で日本人に虐殺された朝鮮人一家の生き残りが復讐の鬼となって・・・というものだった。
 (ボーガス注:極右の攻撃が危惧されるなど)原作の結末をそのまま映画化するには問題があったのかもしれないが、ここまで肝心な部分を改変してしまうと、何のためにこの原作を選んだのか疑問に感じる。
 原作もミステリとしてはデタラメなもので、ミステリとしての完成度は極めて低いけれど、筆力でもって無理から読ませるだけの迫力があるし、結末部分はそれなりの衝撃がある。
 映画は、その一番の衝撃部分を怪物登場のホラーに変形してしまい、原作を台無しにしてしまった。
(やはり、当時ヒットした「エレファントマン」の悪い影響なんだろうなあ、これは)

 映画(1981年)やドラマ(1983年)の犯行動機が、原作の犯行動機(朝鮮人差別?)から明らかに改変されてるのは「反日」云々というウヨの攻撃を恐れたが故でしょうかね?
 もちろん遠藤(1996年死去)はこの時期存命なので、当然、改変は彼の了解を得ています。

真夜中の招待状
 松本清張原作「砂の器」(1974)、横溝正史原作「八つ墓村」(1977)の名匠野村芳太郎監督が、今回は遠藤周作の原作を得て、新たに挑んだミステリ映画の新境地…と言った所だろうが、実際は、何だか奇妙な映画になっている。
 おそらく、当時話題になっていた「エレファント・マン」(1980)を意識した企画だったのだろうが、前半の怪奇趣味が通俗な上に、後半のまじめな真相まで見せ物趣味で撮られてしまっている結果、典型的な「キワもの映画」になってしまっていると言わざるを得ない。
 もともと野村監督は、父親と二代に渡り、松竹を支えて来た監督であるにも拘らず、器用過ぎるためか、通俗な娯楽映画等も量産して来たため、後輩や仲間たちからある日、実力はあるのだから、もっと本格的な映画を作るべきだと叱咤激励され、その言葉に奮起して作ったのが「砂の器」だったらしい。
 ところが、その「砂の器」が成績評価とも高く、名匠の地位を確立したかに思えたのに、「八つ墓村」では、当時流行っていたオカルト趣味を全面に取り入れ、原作とはかけ離れたショッキングな映画に仕上げ、これ又、興行的には大当たりしたのが災いしたのか、その後も、芸術派の監督と言うより、どんなまじめな内容もキワものっぽく撮ってしまう通俗監督のような印象になって行かれたような気がする。
 あの頼近美津子さんが女優として出ていることも驚きである。
 NHKの美人アナウンサーとして人気が出、その後、フジテレビに移籍、そして、当時のフジテレビ社長夫人になると言う典型的な玉の輿と思われながら、その社長は4年後に若くして亡くなり、ご自身も53歳と言う若さで亡くなると言う数奇な運命の方だった。
 この作品は、NHK退局後、フジテレビに移籍した直後に出演したものらしい。
 当時は順風満帆の時期だっただけに、役柄も、現実の華やかな彼女とのギャップを狙ったのか、夫に先立たれ、片想いの相手と運命を共にしてしまう薄幸の美女を演じているのだが、その後の人生を知っている目で観ると、何だか、暗示的なものを感じてしまう。
 北林谷栄が老け役ではなく、年齢相応の役を演じているのも珍しいような気がするし、藤田まことまでが、この種の、コメディではないキワもの映画に出ているのもあまり観たことがない気がする。
 丹波哲郎が登場し、心霊写真や呪いのようなものの権威として説明するのは、その後の「大霊界」ブームの先駆けのようなものだろうか。
 前半、渡瀬恒彦さん演じる和生の職業が東海村原子力研究所で、高速炉の技術主任などと言うのも、一見意味ありげで、謎解きに関係ありそうなのに、実は全く無関係だったりするのも、キワもの発想と言うしかない。
 このように、話の随所に「奇妙」な要素が溢れており、この手のキワもの映画、ゲテもの映画の類いが好きな人には、たまらない作品かもしれない。

真夜中の招待状(1981年) - 映画 ご(誤)鑑賞日記
◆蒸発の真相
 “蒸発”って、最近あんまり聞きませんよねぇ。昔は、TVや新聞・雑誌とかで時々見聞きしたように思いますが。今時は、“失踪”っていうんですかね。人間が蒸発する、ってある意味すごい表現ですが、なかなか言い得て妙だなぁ、と。忽然と姿を消した、という意味がよく表れているというか、、、。
(中略)
 内容は、なんだかどーでもよい感じです。かなり破綻しているオハナシですよねぇ。ツッコミどころが多過ぎで突っ込む気にもなりません。
◆豪華キャストが泣くゼ
 本作の見どころは、上記のような謎解きとかストーリーではなく、役者さんたちそのもの、ですね。豪華キャストを、非常に贅沢に使っています。
 大体、三男役の渡瀬恒彦*11なんて、ホント、チョイ役で、出演時間にして5分くらいですかねぇ。後は、死体になって後半出てくるだけ。もったいないなぁ。
 芦田伸介も、圭子の父親役で、まさしくチョイ出。なんと贅沢な。
 途中、心霊写真が小道具で出てくるんですけど、会沢と圭子が、その写真を「心霊研究所」なるところに持ち込んで鑑定してもらうわけです。その研究所の主(?)みたいなオバサンが、なんと、黒々としたボブスタイルのズラを被った北林谷栄さま*12。かなりビミョーな若作りでギョッとなります。最初、一瞬分からなかったけど、声を聞いて「ん??」とよく見たら、谷栄さまでした。その後、研究所の一室で“降霊術”なるものが行われるんですが、まあ、この辺の描写はバカバカしすぎてひきつった笑いが浮かびます。
 あと、東大の教授役で丹波哲郎*13御大がご登場。本作では霊界研究者ではなく、単なる催眠療法の研究者ってことでした。ここでも御大の出演時間は、ものの5分程度。催眠療法している以外は、セリフらしいセリフも大してなく、こちらももったいない。
 そもそも、彼女は謎解きに奔走する割に、何か、いてもいなくてもいい感じの役なんですよねぇ。別に彼女が動いたことによって、事態が動く、というわけでもなく。彼女に危険が迫る、というわけでもなく。ただ、その場に居合わせている人、なんです。なんだかなぁ、、、。まあ、彼女の演技力を考えて、そういう脚本にしたのかも、という気もしますが。
 (ボーガス注:この作品での悪役である)久世を演じた米倉斉加年*14は、結構ハマっていたかも。私、米倉さん、結構好きだったんですよねぇ。スゴイ渋い役者さんだなぁ、と思っていました。善人も悪人も見事に演じられる、素晴らしい役者さんだと思います。彼のおかげで、本作の後半も、どーにか見られると言っても良いでしょう。
 宮下順子さまは、(ボーガス注:日活ロマンポルノの元人気女優らしく、)やはり大胆な濡場を演じておられます。彼女は、蒸発した長男・順吉の妻ミツの役なんですが、久世の息子の世話をさせられ、なおかつ久世の慰み者になっており、ミツが一番気の毒かも知れません。
 あと、感激だったのは、久々に見た中島ゆたかさんですね。一昔前は、2時間ドラマとかでしょっちゅうお目にかかっていたように思うのですが、、、。今、どうしていらっしゃるのでしょうか。悪女役が多いですけれど、ちょっと謎めいた感じの美人で、存在感あります。でも、ゆたかさんも、和生の妻役で、またまたチョイ出。
小林麻美と家事手伝い
 小林麻美さまですが、、、。彼女が人気あったことは何となく覚えていますが、当時から、私には彼女の魅力がゼンゼン分かりませんでした。確かにモデル体型で、雰囲気美人ではあるけれど、よく見ると顔もフツーですし、歌も歌ってましたけれど、お世辞にも上手とは言い難く、、、。♪とーめてぇ、あのぉショパン! の部分しか耳に残っておりませんが、、、。
 彼女、今年*15、女性雑誌か何かに、久々の登場をされたとか。きっと、相変わらずおキレイで、、、っていう展開なんでしょうね。
 本作での彼女は、まあ、なんというか、もしかして記念受験ならぬ、“記念主演”だったのかしらん、と思っちゃいました。とりあえず人気あるから、彼女主演で行こうや、、、みたいな。セリフ回しも拙く、表情もほとんどなく能面のようで、、、。
 強いて見どころを挙げれば、とっかえひっかえの衣装と、バストを晒したベッドシーンくらいですかねぇ。このベッドシーンは当時話題になっていたのを覚えています。こう言っては失礼ですが、痩身で胸も貧弱なお体なので、あんまし官能的な画ではなかったです。(ボーガス注:共演の)宮下順子さんの方がよほど色っぽいし艶がある。ま、(ボーガス注:日活ロマンポルノの人気女優だった宮下さんと)比べては気の毒ですけれど。

 思い切り酷評される本作ですが真夜中の招待状 - Wikipediaによれば、「監督・野村芳太郎」「音楽・菅野光亮」「撮影・川又昂」ということで名作「砂の器」の関係者も制作には関与してます。


【参考:真昼の悪魔】

注目ドラマ紹介:「真昼の悪魔」 田中麗奈が悪の医師に 遠藤周作の小説を「火の粉」スタッフが映像化 - 毎日キレイ
 田中麗奈さんが“悪”の外科医役で主演する連続ドラマ「真昼の悪魔」(東海テレビ・フジテレビ系、毎週土曜午後11時40分)が4日、スタートする。遠藤周作の医療ミステリーを原作にした心理サスペンスで、同作が映像化されるのは今回が初めて。2016年4月にユースケ・サンタマリアさん主演で放送し「怖い」と話題になった連ドラ「火の粉」のスタッフが再集結した。
 ドラマは、東海テレビが制作する連続ドラマ枠「オトナの土ドラ」の第6弾。外科医の大河内葉子(田中さん)が勤める関東女子医大付属第三病院では、認知症の老婦人に対する医療事故やニセのカルテで患者の病状が悪化、また謎のアレルギーで患者が死のふちをさまようなどの事件が相次ぐ。同病院へ入院した小説家志望の難波聖人は、担当医の葉子に好意を持つが、やがてその存在に疑問を持ち始め、葉子の悪事を暴こうとする……というストーリー。
 葉子は、社交的で明るく、患者の評判もいいが、無感動かつ無道徳な裏の面を持ち、ターゲットとなる人物が現れると、衝動的に“悪のスイッチ”が入るというキャラクター。劇中では、葉子の恐ろしさだけでなく、それぞれの登場人物が抱えるストレスや隠しごと、後悔、欲望などの“心の闇”も明らかにしていく。
 葉子の悪事を暴こうとする難波を中村蒼さんが演じ、葉子が通う教会の神父を伊武雅刀さんが演じる。ほかに病院の内部事情に詳しい清掃員の芳賀明善役で篠原篤さん*16、有名ホテルグループの御曹司で葉子に猛アタックする大塚光役で大倉孝二さんも出演する。
 第1話では、葉子のもとに、難波が腹部の痛みを訴えて運ばれてくる。急性虫垂炎と診断され、手術は成功するが、難波は、引き出しの奥から病室名と患者の名前が書かれたメモを見つけ、その患者は全員亡くなっていることが分かる。一方、病院では葉子が、新たな治療が必要となった寝たきりの老いた患者を冷たく見下ろし「娘さん、お金が大変なんだって……どうしたらいい?」と語りかける……というストーリー。

田中麗奈“怖すぎる”怪演に潜むセリフの面白さ | 真昼の悪魔 | ニュース | テレビドガッチ
 本作は、罪悪感や良心の呵責もない裏の顔を持つ女医・葉子が人の命を救うはずの病院で衝動的に悪事を犯していく姿が描かれ、彼女が解き放つ“異質”さは、ドラマの大きな魅力。患者の頬にキスをして動揺させたかと思えば、妖艶に男性に近づきホテルに誘い込み、気を許した相手の手にアイスピックを突き刺して喜ぶなど、常軌を逸した行動にネット上では「サイコパス過ぎてヤバイ」と話題になっている。
 そんな葉子の魅力を引き出しているのが、彼女の台詞。遠山プロデューサーは、自分の感情に正直に生き、普通の人が“常識”として口にするのが憚られる言葉を躊躇なく口にすると解説。第2話の「勇気を出さないと欲しいものは手に入らない。人生は行動なの」「もし神様がいるのならどうして世の中は苦しんでいる人ばかりなんですか?」、第4話の「助ける方法があるのに、命より規則が大事ですか?」といった台詞を例に挙げ、「思考、行動ともに悪魔的で、共感できる言葉はほとんどありませんが、それでもどこかで惹かれてしまう」と葉子の台詞について語った。

遠藤周作『真昼の悪魔』―小説とドラマ | 実以のブログ
 昨年*17田中麗奈主演で放送されたこのドラマ化を視た時から原作を読んでみたいと思っておりました。美しく優しく評判の良い女医が実は悪魔のような人で、いたいけな児童患者に友達に危害を加えるよう催眠術にかけたり、寝たきりのおばあさんの点滴に劇物を入れたりするお話。現実に同様の事件が起きている21世紀の現在を予言するような小説を遠藤周作は1980年に書いていたのですね。
 小説の後半、この「女医」はチームで研究中の抗癌剤を(ボーガス注:当事者や家族の同意も得ずに)寝たきり老人に与えて秘密裡に生体実験を行い、難波の見舞いに来たウッサン神父にも語ります。

神父
 「目的のため、どんな手段をとってもいいと言えません。たとえその目的が善であっても」
女医
 「でもわたくしがその人体実験をやらなければ……うちの病院の三人の患者はおそらく手術もできず衰弱していったでしょうね。一匹の羊を犠牲にして九十九匹を助けるほうをわたくしを選んだのですけれど」
 ウッサン神父は咽喉もとにこみあげてきた吐き気を怺(こら)えた。巧妙な理窟。その巧妙な理窟はその上、人間にたいする善の定義をひそかに覆している。善を質で測ろうとせず、量で測ろうとしている。愛のかわりに効果だけしか考えていなかった。(新潮文庫『真昼の悪魔』より引用)

 ドラマ版のヒロインはその悪行のゆえに一応は破滅的な結末を迎えます。たぶん物語をわかりやすいものにするために(笑)。小説は(ボーガス注:そのような破滅は特になく、女医と有名時計店の息子)大塚との結婚式で終わります。彼女に疑いを持った難波は「精神に異常をきたしている」とされたままなのです。「女医」と対話する神父の「悪魔も何でも利用して我々を自分のほうに引きずりこみます。非常に多くの場合、彼は外見は善きこと、正しきことにみえるものを使ってくるのです」という言葉こそ、著者がこの小説を通じて世に語りたかったことなのでしょう。


【参考:悪霊の午後】

こたつねこカフェ 密かな欲望 「悪霊の午後」
 もう、ずいぶん前に見たドラマです。
 後に遠藤周作氏の原作だと知りました。
 「悪霊の午後」。
 英子には、人の心の奥底に潜んでいる願望を引き出す魔力があったのだ。
 それを表に出せば、社会生活が壊れるような、それゆえに理性で押さえている願望。
 英子はそう言った願望を引き出し、開放する力があった。
 それこそ、魔力。
 やがて菊池は英子によって、人を殺したい願望を引き出させられ、男女関係にあった女性を殺すにいたる。
(中略)
 藤綱には、自殺願望があった。
 自殺願望と藤綱は戦う。
 だがある夜、引き寄せられるように藤綱は、ビルの屋上に向かう。
 その後を妻が追う。
 藤綱が飛び降りようとした時、妻が叫ぶ。
 私から、この人を取らないで!、あっちへ行って!
 稲光が光り、落雷する。
 藤綱は、文字通り、憑き物が落ちたように我に帰る。
 悪夢から覚めた藤綱が、道を歩いていく。
 その時、向こうから、ほんの少し、微笑みながら歩いてきたのは英子だった。
 去っていく英子を、藤綱が見送る。
 ずいぶん前に見たドラマなので、間違えているところもあるかと思います。
 美しいが派手ではなく、どちらかというと控えめな英子。
 その英子の正体が徐々に、露わになっていく。
 最後の英子の微笑を見ると、悪意があってやっていそうなんですよねえ。
 英子は、悪霊に取り付かれているのか。
 いや英子こそが、悪霊なのか。
 藤綱は、英子の悪霊に勝った。
 いや、妻の愛情が、悪霊を追い払ったのだ。
 だが、英子はこの先もまた、あの微笑で犠牲者を増やすのか。
 不気味な暗示で、ドラマは終わりました。
 英子は、秋吉久美子さん。
 これは鮮明に覚えている。
 適役でした。
 悪気がないようでありそうな女性に、ピッタリでした。

誘惑者
 秋吉久美子さんと言えば、僕の中では衝撃的に記憶にあるサスペンスがあります。
 TBSで放映されていた「ザ・サスペンス」の2時間サスペンスドラマで「悪霊の午後」と言う作品です。これは怖かった!!
 秋吉久美子さんが悪霊に乗り移られる未亡人を演じるのですが、とてつもなく魅力的で怖い。彼女に関わった人間は次々と本性を暴かれ、おかしくなっていくのです。
 なんか彼女におぼれていく人の気持ちがわかるのです。是非ともDVD化してほしいものです。

*1:1984年に歌手として、ガゼボの「I Like Chopin」のカバー「雨音はショパンの調べ」をリリースし、大ヒット曲となった。1991年、所属事務所田辺エージェンシーの社長・田邊昭知と結婚、芸能活動から引退。2016年7月20日発売のファッション誌『Kunel』9月号(マガジンハウス)の表紙を突如飾り、同誌で新連載「伝説のおしゃれミューズ」をスタートし、25年ぶりに芸能界へ復帰した(小林麻美 - Wikipedia参照)

*2:1998年、映画『がんばっていきまっしょい』で日本アカデミー賞新人俳優賞、ブルーリボン賞新人賞、報知映画賞新人賞を、2017年に映画『幼な子われらに生まれ』でキネマ旬報助演女優賞報知映画賞助演女優賞毎日映画コンクール女優助演賞を受賞(田中麗奈 - Wikipedia参照)

*3:1976年に映画『さらば夏の光よ』、『あにいもうと』でブルーリボン賞主演女優賞を、1989年に『異人たちとの夏』でキネマ旬報賞助演女優賞ブルーリボン賞助演女優賞毎日映画コンクール女優助演賞を受賞(秋吉久美子 - Wikipedia参照)

*4:新潮社文学賞毎日出版文化賞を受賞し、映画もベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『海と毒薬』以外の「ミステリ的作品」は知名度は低いかと思います(まあ、遠藤作品がドラマ化されたTBS『ザ・サスペンス』や東海テレビ(フジ系列)『オトナの土ドラ』自体が、日テレ『火曜サスペンス劇場』、テレ朝『土曜ワイド劇場』などに比べ知名度が低いのですが)。

*5:1986年に熊井啓監督の映画『海と毒薬』で毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。その後も熊井映画『千利休 本覺坊遺文』(1989年、ベネチア映画祭銀獅子賞)、『式部物語』(1990年、モントリオール映画祭芸術貢献賞)、『ひかりごけ』(1992年)に出演している(奥田瑛二 - Wikipedia参照)

*6:2006年に映画 『明日の記憶』でキネマ旬報主演男優賞、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、ブルーリボン賞主演男優賞、報知映画賞主演男優賞を、2009年に『沈まぬ太陽』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞(渡辺謙 - Wikipedia参照)

*7:1928~2006年。1965年に映画『兵隊やくざ』でブルーリボン賞助演男優賞を、1981年に『泥の河』で毎日映画コンクール主演男優賞を受賞(田村高廣 - Wikipedia参照)

*8:1930~2006年。1962年に映画『破戒』で毎日映画コンクール助演女優賞を、1964年に『砂の女』でブルーリボン助演女優賞を受賞(岸田今日子 - Wikipedia参照)

*9:内藤 寿子 (NAITO HISAKO) - マイポータル - researchmapによれば現在、駒澤大学教授

*10:原文のまま。正しくは「真昼の悪魔」。高木彬光白昼の死角 - Wikipedia』とごちゃごちゃになってるのでは無いか。

*11:1944~2017年。1978年に映画『事件』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を、1980年に映画『神様のくれた赤ん坊』、『震える舌』でキネマ旬報主演男優賞を受賞(渡瀬恒彦 - Wikipedia参照)

*12:1911~2010年。1959年に映画『キクとイサム』で毎日映画コンクール女優主演賞、ブルーリボン賞主演女優賞を、1991年に映画『大誘拐』でキネマ旬報主演女優賞、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、毎日映画コンクール女優主演賞を、2002年に映画『阿弥陀堂だより』でキネマ旬報助演女優賞日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞(北林谷栄 - Wikipedia参照)

*13:1922~2006年。1980年の『二百三高地』でブルーリボン賞助演男優賞日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞(丹波哲郎 - Wikipedia参照)

*14:1934~2014年。米倉は役者のほかに絵本作家としての活動も行っており、ボローニャ国際児童図書展にて、1976年の『魔法おしえます』と1977年の『多毛留』で、2年連続グラフィック大賞を受賞した(米倉斉加年 - Wikipedia参照)

*15:2016年のこと

*16:2016年に映画『恋人たち』でキネマ旬報新人男優賞、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞(篠原篤 - Wikipedia参照)

*17:2017年のこと