「珍右翼が巣くう会」メンバー・黒坂真に突っ込む(2020年11月23日分)

黒坂真リツイート
 吉岡正史さん。日本共産党は江戸時代から突如、普通選挙制度による議会制民主主義の日本が実現可能だったと考えていますか。

 吉岡ツイートの紹介は省略しますが、『明治時代には自由民権運動の弾圧など民主主義の面で問題があった。佐藤元首相の明治100年式典、安倍前首相の明治150年式典のように手放しでは評価できない』『(その後、大正デモクラシーなどはあったものの)そうした民主主義面での問題点を日本人は完全には払拭できず、1945年の敗戦になった』という吉岡氏ら明治新政府批判(あるいは明治100年、明治150年のような明治新政府美化への批判)に対する反論には黒坂リツイートは全くなってませんよね。吉岡ツイートに反論(?)する場合でもここまで馬鹿なことは普通言わない。
 大体「当時は仕方が無かった」で済むなら大抵のことはそれで正当化できます。黒坂の理屈を使えば、天安門事件だって「あの時点で突如、普通選挙制度による議会制民主主義の中国が可能だったのか?」「今、中国は鄧小平の改革開放で経済大国になった。天安門事件は仕方が無かった」といえるでしょう。
 そして吉岡氏は別に「江戸時代から突如、普通選挙制度による議会制民主主義の日本が実現可能だった」などとは一言も言ってない。
 「もっと民主主義的な意味でまともな国作りが出来たのではないか。そうすれば1945年の敗戦はなかったんじゃないか」といってるだけです。
 なお、
1)上記の俺の文章は、黒坂の理屈を天安門事件にスライドさせれば『天安門事件はやむを得なかった』という主張が可能(ただし黒坂は詭弁を発動して『明治新政府自由民権運動の弾圧弾圧と天安門事件は違う』と強弁するでしょうが)という意味であり、黒坂の詭弁、暴論を批判するための話をしているのであり、俺個人が天安門事件をそのように理解しているわけではない
2)天安門事件批判派も多くは「もっとマイルドな解決が出来たはず」「もっと漸進的な民主化が進められたはず」としているのであり、「あの時点で突如、普通選挙制度による議会制民主主義の中国が可能だった」とは言っていないこと
をお断りしておきます。

黒坂真リツイート
 日本共産党本部の皆さん。酷い事と私も思いますが、中国共産党は次は在中日本人を何かのレッテルを貼り収監するかも知れません。スパイ罪とやらで勾留されている日本人はすでに数名います。
志位和夫
 中国指導部による香港への野蛮な人権抑圧に強く抗議する。この問題は、決して内政問題ではない。今日の世界において、重大な人権侵害は、国際問題そのものだ。中国指導部は、自らも賛成した世界人権宣言やウィーン宣言などの国際的取り決めを遵守する責任がある。

 いつもながら「はあ?」の黒坂です。
 その理屈で黒坂が「菅政権が中国批判をしないこと*1」を正当化する*2のなら、それこそ「中越戦争取材中に中国軍に殺害された赤旗の高野記者ガー(日本共産党は高野記者の件でもっと中国政府を批判すべきだ)」の因縁つけを日本共産党にするのは辞めたらどうなのか。
 かつ、その理屈なら「拉致被害者やウンギョンさんの身の安全」を考えて「北朝鮮批判を控えるべき」でしょうが、北朝鮮への無茶苦茶な悪口をためらいなくするのが黒坂ですから、全くデタラメです。

【参考:ウィーン宣言】

中国の人権問題について/志位委員長記念演説から 再録/2010年第40回赤旗まつり2017年7月15日(土)、からウィーン宣言関係部分のみ紹介
 日本共産党志位和夫委員長が2010年11月の第40回赤旗まつりで行った記念演説のうち、中国の人権問題について述べた部分を再録します。

 中国は、国連総会決議にもとづいて1993年にウィーンで開催された世界人権会議が採択したウィーン宣言にも賛成しています。ウィーン宣言は、つぎのように明記しています。
 「国家的および地域的独自性の意義、ならびに多様な歴史的、文化的および宗教的背景を考慮に入れなければならないが、すべての人権および基本的自由を助長し保護することは、政治的、経済的および文化的な体制のいかんを問わず、国家の義務である」
 ここには二つの原則がのべられています。
 一つは、自由と人権の発展は、それぞれの国によってさまざまなプロセスをとり、「多様な歴史的、文化的および宗教的背景を考慮」すべきであって、特定のモデルを性急に押し付けるような態度を取るべきではないということであります。
 いま一つは、しかし同時に、人権と基本的自由は普遍的性格をもっており、すべての人権と基本的自由を「助長し保護する」ことは、「体制のいかんを問わず、国家の義務である」ということであります。
 これは人権保障における国際社会の重要な到達点をなすものだと私は考えます。
 私たちは、中国が、これらの国際的到達点に立ち、人権と自由の問題に対して、国際社会の理解と信頼を高める対応をとることを強く望むものであります。

*1:もちろん黒坂のいうような話よりもむしろ日本企業の中国ビジネスへの配慮でしょうが

*2:とはいえ『黒坂がリツイートした志位ツイート』に話を限定すれば志位氏は『人権問題での中国批判』しかしておらず、一言も「日本政府は中国批判から逃げている」なんて批判はしてないのですが(ただし、志位氏は別の場所ではそうした日本政府批判をしてはいます)。志位氏のツイートに対するリツイートとしては完全にずれています。