共産志位委員長、異例の在任20年 野党連合政権の樹立目指すが 党勢は衰退 - 産経ニュース
産経らしいタイトルと本文の「党勢衰退」などの悪口雑言は無視して色々と個人的感想を書いておきます。
第一に「異例」と書く産経ですが、宮本氏(1958~1982年:約24年)の在任期間に比べれば短いし、他にも過去には
◆竹入義勝:公明党委員長(1967~1986年:約19年(竹入義勝 - Wikipedia参照))
◆不破哲三:日本共産党委員長(1982~2000年:約18年)
というかなり長い在籍期間も存在します(単なる事実の指摘であり、だから「20年委員長在籍でOK」という話ではないですが)。
第二に不破氏(1930年生まれ)が2000年時点で志位氏(1956年生まれ)に道を譲ったというのが興味深いですね。まあ、不破氏の前任である宮本顕治氏(1908年生まれ)も1982年時点で委員長を退任して、不破氏に道を譲っていますのでそれを見習ったと言うことでしょうか?(ウィキペディア宮本顕治 - Wikipedia参照)。
もちろんその後、宮本氏も「議長、名誉議長」、不破氏も「議長→常任幹部会委員(党付属社会科学研究所長兼務)」ということで完全に引退したわけではなく「大御所として一定の発言権もある」し「不破氏は宮本氏の側近(宮本委員長時代の書記局長)」「志位氏は不破氏の側近(不破委員長時代の書記局長)」のわけですが、それにしても「委員長ではなくなった」わけです。これはそれなりに評価していいかと思いますね。志位氏としても「宮本氏、不破氏」を見習い、いつ、誰に道を譲るか悩ましいという所でしょう。
最後に2000年がどんな時代だったか振り返るために2000年 - Wikipedia、2000年の日本 - Wikipediaからいくつか当時の重要事件、話題になった事件をあげておきます。
◆1月28日
新潟少女監禁事件(10年に渡る少女の監禁)が発覚。
◆2月6日
大阪府知事選で太田房江が当選(日本初の女性知事誕生)。
◆2月13日
グリコ・森永事件に時効が成立。
◆3月18日
台湾の総統選挙が行われ、民進党の陳水扁が当選。
◆4月2日
小渕*1首相、脳梗塞で緊急入院。4月4日に小渕内閣が総辞職し、4月5日に森*2内閣が発足。その後、5月14日に小渕氏が死去。
◆5月7日
ウラジーミル・プーチン*3がロシア大統領に就任。
◆5月15日
森首相がいわゆる「神の国発言」で批判される。
◆5月24日
ストーカー規制法公布。
◆6月13日
朝鮮半島の分断後55年で初の南北首脳会談(韓国大統領・金大中と北朝鮮国防委員長・金正日)。
◆7月21日
九州・沖縄で第26回主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)が開催(出席者は米国クリントン*4大統領、英国ブレア首相、フランス・シラク*5大統領、ドイツ・シュレーダー*6首相など)
◆9月15日
シドニー五輪開幕(〜10月1日)。9月24日に女子マラソンで、高橋尚子がオリンピック最高記録で金メダルを獲得。
◆10月10日
筑波大学名誉教授の白川英樹にノーベル化学賞が贈られる。
◆10月13日
金大中韓国大統領にノーベル平和賞が贈られる。
◆10月27日
中川秀直*7官房長官が、スキャンダル騒動の責任を取り辞任。後任に福田康夫*8が就任。
◆11月7日
米国大統領選挙で、民主党のゴア副大統領と共和党のブッシュ・フロリダ州知事が接戦(最終的にはブッシュが勝利)。
◆11月8日
ハーグ事件で国際手配になっていた日本赤軍最高幹部の重信房子を逮捕。
◆11月23日
いわゆる「加藤の乱」の失敗。この事件で加藤派は「加藤の乱」賛成派と反対派が「加藤派(加藤紘一氏*9、谷垣禎一氏*10など)」と「堀内派(鈴木善幸氏*11、宮沢喜一氏*12、堀内光雄氏*13、古賀誠氏*14ら)」に分裂し、加藤氏の政治力が衰退(なお、後に堀内派は古賀派となり、後に谷垣派(加藤派を谷垣氏が継承)と再統一)。「YKK」と呼ばれたライバルの山崎拓氏*15、小泉純一郎氏*16の政治力が相対的に上昇。
◆12月30日 - 世田谷一家殺害事件発生。
【流行語大賞】
◆おっはー(慎吾ママ)
◆Qちゃん(シドニー五輪女子マラソン金メダル・高橋尚子)
◆最高で金、最低でも金(シドニー五輪女子柔道48キロ級金メダル・田村亮子(後に結婚により改姓し谷亮子*17)
など
辛坊治郎さん、太平洋横断に再挑戦へ 来年4月、番組は降板へ - 産経ニュース
タイトルだけで唖然ですね。過去に「太平洋横断の失敗」であれだけ迷惑をかけてどういう神経をしているのか。
というか本当は「文春が過去に批判報道したパワハラ疑惑」「維新の都構想住民投票での敗北で、露骨に維新寄りの辛坊への批判が高まってる」「視聴率の低迷」などでもはや「番組を継続することが難しくなってきている(テレビ局から降板を言い渡された)」ところを、「異常にプライドが高いらしい辛坊」が「そうした屈辱的事実」を認めたくなくて「再挑戦(テレビ局の首切りではなく俺から自主的に辞めた)」と強弁しているだけで実際は再挑戦する気なんか「全くない」のではないか(そして辛坊とトラブりたくないテレビ局もその強弁を黙認していると)。まあ、仮にそうだとしても『ラジオなんですけど』(TBSラジオ)を降板した久米宏のように「高齢化による体力の限界」というならともかく過去にあれだけ迷惑をかけて、よくもこんな馬鹿が言えたもんです。とはいえ事情が何であれ辛坊がテレビの世界から消えるのであれば嬉しいことです。
とはいえ恥知らずの辛坊では「再挑戦」をなかったことにして、「維新公認で衆院選出馬」なんてことをやりかねない点が「困りもの」ですが。
日中外相、尖閣めぐり応酬 改善の兆しなし - 産経ニュース
正直「棚上げ」以外に手もないでしょう。実際、長年自民党政権は棚上げで処理してきた。
「韓国が実効支配する竹島」「ロシアが実効支配する北方領土」と違い「日本が実効支配する尖閣」について棚上げしても日本にとって別にデメリットもない。
しかし、菅政権が「尖閣は日本の領土だ」と強硬に主張することによって中国としても面子の上から「冗談ではない!」と「強硬策には強硬策」という形にしかならなくなるわけです。なお、尖閣については台湾も領有権主張してることに注意が必要です。
【日本シリーズ】第3戦速報(6完)ソフトバンク、巨人を1安打に抑え3連勝 日本一に王手 - 産経ニュース
今のところ、「巨人を充分研究したらしいソフトバンク」に完全に押さえ込まれいいところなしの巨人です。これでは「短期決戦と言うこと」もあり、ソフトバンク4連勝の可能性も高いでしょう。
改憲「まずは国会議論」 岸防衛相、三島事件50年で - 産経ニュース
岸信夫防衛相は24日の閣議後記者会見で、1970年11月の作家三島由紀夫の割腹自殺から25日で50年となるのに関連し、憲法改正への認識を問われ
こういう非常識な質問をしたのは産経でしょうが唖然ですね。三島の自決と、改憲と何の関係があるのか。まともな人間なら改憲派でも「改憲派が三島の『例の行為』の支持者と誤解される」と迷惑に思うでしょうね。
国政選挙女性候補者35%に 内閣府の登用目標 - 産経ニュース
「女性候補35%を目指す」と決めるのは結構ですが、いつもの「で、自民党はやる気あるんですか?」つう話です。一番のネックは「与野党の中で最も女性候補が少ない自民党」ですのでね。
自民有志が夫婦別姓勉強会、導入に向け党に働きかけへ - 産経ニュース
一応「まだ稲田朋美もメンバー」のようです。
まあこれについては国民の主流は同性婚を受容しているが、反対の人間が強固な自民党支持者だからなあ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が指摘する「同性婚を巡る状況」と話は同じですよね。三宅議員(自民)を過大評価する気も無いですが、彼は「日本会議系列の極右自民議員」と比べればずっとまともなのでしょう。
女性の覚醒剤使用はDV背景か 令和2年版犯罪白書公表 - 産経ニュース
「笑ってはいけない」のでしょうが、タイトルで吹き出しました。確かに「DV被害などの精神的ストレス」は「覚醒剤や大麻の使用」を助長はするでしょうが、合法薬物(?)で「スーパーやコンビニ、自販機などで手軽に購入」でき世間の認識もまだまだ甘い「アルコール(ウイスキー、酎ハイ、ビール、ワインなど)」の依存症ならともかく覚醒剤や大麻ってもろに違法薬物ですからね。
まあ薬物依存症を「精神が弱い人間のくず」とさげすんでも問題が解決しない(医療支援が必要)のは確かですが。
【たばこと健康】禁煙のカギは支援者のレベルアップ (1/2ページ) - 産経ニュース
女性の覚醒剤使用はDV背景か 令和2年版犯罪白書公表 - 産経ニュースも指摘していることですが、基本的に煙草でアレ、酒でアレ、違法薬物(覚醒剤や大麻)でアレ、何であれ「依存症」になったら「自分の意思で辞められるもの」では、もはやないでしょう。
大抵の人間はそんなに意志が強くない。そんなに意志が強かったらそもそも依存症にならない。
治療の対象になるわけです。
*1:竹下内閣官房長官、自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て主将
*2:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相
*3:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相などを経て大統領
*5:首相、パリ市長などを経て大統領
*7:橋本内閣科学技術庁長官、森内閣官房長官、自民党国対委員長、政調会長(小泉総裁時代)、幹事長(第一次安倍総裁時代)など歴任
*9:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官、自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)など歴任
*10:小泉内閣国家公安委員長、財務相、自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、自民党総裁、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任。自転車事故で重傷を負ったことで政界引退。加藤氏から派閥を継承し、後に岸田文雄氏(第二次、第三次安倍内閣で外相)に引き継いだ。
*11:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農林相、自民党総務会長(佐藤、田中、大平総裁時代)などを経て首相。大平正芳首相死後、派閥を継承し、宮沢喜一氏に派閥を引き継いだ。
*12:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相、自民党総務会長(中曽根総裁時代)などを経て首相。また、首相退任後も小渕、森内閣で蔵相。鈴木善幸氏から派閥を継承し、加藤紘一氏に派閥を引き継いだ(その際に、加藤会長就任に反発する河野洋一氏(村山、小渕、森内閣で外相)が加藤派を離れ、河野派を結成)。
*13:富士急行オーナー。宇野内閣労働相、橋本内閣通産相、自民党総務会長(小泉総裁時代)など歴任。加藤の乱以降、堀内派会長に就任。
*14:橋本内閣運輸相、自民党国対委員長(小渕、森総裁時代)、幹事長(森総裁時代)、選対委員長(福田、麻生総裁時代)など歴任。堀内氏から派閥を継承。後に谷垣派と再統一。
*15:宇野内閣防衛庁長官、宮沢内閣建設相、自民党国対委員長(河野総裁時代)、政調会長(橋本総裁時代)、幹事長、副総裁(小泉総裁時代)など歴任
*16:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相
*17:女子柔道48キロ級でバルセロナ五輪、アトランタ五輪銀メダル、シドニー五輪、アテネ五輪金メダル、北京五輪銅メダル。