今日の産経ニュース(2020年12月6日分)

【最初に追記】
 河野談話を撤回したら、ますます世界中に慰安婦像がつくられる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)でこの拙記事をご紹介頂きました。いつもありがとうございます。なお、河野談話を撤回したら、ますます世界中に慰安婦像がつくられる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)のコメント欄でのやりとりを見て欲しいと思いますがこの拙記事について「産経記事の引用文以外」は「少女像(産経の言う慰安婦像。以下、少女像)」に書き直しました。
【追記終わり】
【主張】ベルリン慰安婦像 河野談話の撤回が必要だ - 産経ニュース
 言ってることが完全に無茶苦茶ですね。河野談話を撤回したら、ますます世界中に慰安婦像がつくられる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)も指摘していますが、そんなことをしたら「日本は無反省だから銅像設置が必要だ」となって銅像設置の助長要因にしかなりません。というか銅像が設置されて何が問題なのかさっぱりわかりませんが。
 まあ、俺も「元慰安婦には失礼ながら」「日本人としての狭量なナショナリズム(?)がある」ために日本人として正直、愉快ではないですが「慰安婦戦争犯罪で人権侵害」は事実です。それを「戦争犯罪でも人権侵害でもない」なんて嘘ついて世間に通用すると産経らウヨは思ってるのか(もちろん通用しないから銅像が設置される)。国連のクマラスワミ報告やマクドガル報告、米国の下院決議などでわかるように河野談話を撤回しようがすまいが「慰安婦は違法な犯罪行為」という世界の認識は変わるわけがない。
 そう言う問題では「不愉快だろうと銅像設置を認めるしかない」わけです。撤去を求める正当な理由が何もないですから。「不愉快だから撤去しろ」なんてまともな理由じゃない。
 そもそもこういうことになったのも明らかに「安倍のせい」です。「宮沢*1内閣の河野談話」以降、橋本*2、小渕*3など自民党首相は多数いますが、安倍が首相になるまではこんなことは無かった。
 それにしても「中国との友好に反する」として中国が「ダライラマの海外首脳との面会」に抗議すると「内政干渉だ」「表現の自由の侵害だ」「会って何が悪い」とわめく産経が「日独友好を考えて、ドイツ側は少女像(産経の言う慰安婦像。以下、少女像)を撤去せよ」。
 中国非難の理屈を貫徹するなら「像撤去を求めるべきではない」し、「像撤去を求める」のなら「中国非難はすべきではない」。
 どこまでデタラメで恥知らずなのか。まあ、サンフランシスコ市は吉村らの抗議を無視して、少女像を設置しましたし、俺の願望込みですがドイツは撤去しないんじゃないか。
 特に「保守系」はともかく緑の党などのドイツの社民系は「人権擁護」を売りにしている以上、話がここまで大きくなると「日本の不当な圧力に屈した」「人権を軽視している」「韓国との友好を壊すのか」などの批判を恐れてとても撤去に賛同できないでしょう。
 そもそも「現在進行形の問題」である中国にとっての「香港問題」などと違い、慰安婦問題は「過去の問題」であり一度は自民党も「河野談話で非を認めた話」です。
 安倍*4だの菅*5だのと言った極右連中が撤去要求してもとうていドイツも同意できないでしょう。 


菅内閣支持50%に急落 共同通信世論調査 - 産経ニュース
 そりゃコロナが蔓延してる上にまともな対策を出さないのだから支持率が下がるのは当たり前です。むしろ俺のような菅批判派からすればまだ高いですね。俺の価値観では30%台、40%台に突入してもなんらおかしくない。


日本独自の上映方式「カツベン」と新しい無声映画の可能性(1/2ページ) - 産経ニュース

 映画の上映や製作が広がっていった1920年代に無声映画は最盛期を迎え、全国で約7500人の弁士が活動していたという。
 30年代に入り、音声付きの映画が現れると次第に無声映画は下火に。廃業を余儀なくされた弁士たちは持ち前の話術で講談師や司会者に転身した*6。衰退は止まらず、2000年代にはついに数人となり“絶滅”の危機に陥ったが、若手弁士の参入でなんとかつないでいる。ただ、弁士が使う映画は当時の作品が大半で、素材を集めるにも一苦労といい、片岡さんは「まだ壁が高い」と漏らす。

 ちなみにこうした「弁士の失業」が話のネタになってるのが横溝正史悪魔の手毬唄』ですね。被害者・青池源治郎は「失業した元弁士」だったわけです。なお、
悪魔の手毬唄 - Wikipedia悪魔の手毬唄 (1977年の映画) - Wikipedia
にはあらすじが「ネタばらし」まで完全に書かれていて青池源治郎殺害の犯人が誰かも分かるようになっています(苦笑)。

 そんな縮小の一途だった活動弁士界だが、近年は日本独自の文化として海外から注目され、イギリスやイタリアなどから弁士に対する公演依頼が相次ぐように。国内でも昨年、弁士を主人公にした周防正行監督の映画「カツベン!」が公開され、若者への周知を担った。
 さらに新作の無声映画に挑戦する若手女優も現れた。NHK連続テレビ小説にも出演した辻凪子さん(25)だ。
 物語は少女ジャムが、謎のピザの惑星で奮闘するコメディー。脚本は辻さんが手がけ、上映ではスクリーンの登場人物が、スクリーン外の弁士に語りかけるといった演出も盛り込む。弁士ありきの無声映画が新たに撮られるケースは初めてという。
 来春からの製作に向け、現在はクラウドファンディングで資金を募っており、辻さんは「映画を楽しむ幅が今以上に広がる予感がしている。日本発のエンタメとして釜山国際映画祭での公演を目指します」とにやりと笑った。

 まあ、そういうのが好きな物好きは居て、「それなりに続いていく」かもしれませんが、まあ、マイナーな世界でしょうね。
 今時「活弁付きの無声映画」なんか好きな人がそんなに居るとも思えない。

参考

https://twitter.com/0nn_nn0/status/1300630960665370625
・辻凪子
 本日25歳になりました。
 そしてそして活動弁士大森くみこさんとタッグを組み活弁ありきの無声映画 『I AM JAM ピザの惑星危機一髪!』https://iamjam-movie.comの監督主演をすることになりました。
 この映画で夢を叶えたいと思います。

*1:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*2:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相。首相退任後も森内閣で行革等担当相

*3:竹下内閣外相、自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相

*4:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*5:第一次安倍内閣総務相、第二~四次安倍内閣官房長官などを経て首相

*6:こうした転身組としては例えば『NHKラジオ『話の泉』レギュラー解答者、NHKテレビ『こんにゃく問答』、日本テレビの『春夏秋冬』レギュラー出演者などを務めた徳川夢声』、『漫談家もく星号墜落事故で死亡した大辻司郎』などがいます。