今日の中国ニュース(2021年3月16日分)

【正論】中国の政治体質に欠ける品格 平和安全保障研究所理事長・西原正 - 産経ニュース

 中国が対外的に影響力を拡大しようとするとき、弱小国に多額の資金貸し付けをし、返済不能となると港湾などの場所を中国に有利な条件で長期租借させるなどして「属国」のように扱う。こうして弱小国の対中依存を恒久化する。このようにしてスリランカでは17年、ハンバントタ港湾を中国企業などが99年間租借*1することとなった。他方カンボジアはフン・セン首相のもと大量の中国資本を受け入れ、国中が「中国の植民地」になってしまっているといわれる。

 「中国は勿論」カンボジアスリランカに対しても失礼の極みと言うべきでしょう。


加藤官房長官、尖閣に行政標識設置「政府関係者以外の上陸認めず」 - 産経ニュース
 タイトルだけ見ると「行政標識設置するの!、日中関係が悪化するから辞めて欲しい」と思いますが本文を読むと「誤読狙いの詐欺的なタイトルらしいこと」がわかります。

 加藤勝信官房長官は15日の記者会見で、沖縄県石垣市尖閣諸島(同市)に字名「登野城尖閣」を示す行政標識を設置する動きをみせていることについて「政府としては尖閣諸島および周辺海域の安定的な維持、管理という目的のため、原則として政府関係者を除き何人も尖閣諸島への上陸は認めないとの方針をとっている」と述べた。
 加藤氏はまた、石垣市が標識設置のため上陸申請した場合の対応について「必要性や尖閣諸島をめぐる状況を総合的に勘案して判断する」と述べた。一方、政府高官は上陸申請を不可とする見通しを示した。

 つまりは加藤氏はまず
1)尖閣への行政標識の設置は国が様々な状況を考えて、設置するのがベストだと思うときに設置する。石垣市関係者が、国の了承も無く勝手に上陸して標識を設置することなど許さない
と言っています。
 ではいつ国が設置するのか、どんな条件なら石垣市の上陸を認めるのかと言えば
2)それは今後国が様々な状況を考えて、設置する(あるいは石垣市関係者の上陸を認める)のがベストだと思うときに設置する(あるいは石垣市関係者の上陸を認める)。今すぐには設置はしないし、上陸も認めない
と言うのだから事実上「設置(あるいは石垣市関係者の上陸)の否定」でしょう。ウヨ支持層に忖度して「菅政権は設置(あるいは石垣市関係者の上陸)なんかする気は全くありません」と言えないだけの話です。
 なので俺がタイトルを付けるとしたら

◆加藤官房長官石垣市の『尖閣に行政標識設置論』について「石垣市関係者の上陸」事実上認めず

ですかね。まあ石垣市長だって本当に設置する気があるかどうか。国の反対を見越してウヨ支持層に「中国に対して毅然とした態度の俺(一方腰抜けの日本政府)」アピールしたいだけでは無いか。

*1:「香港での英国」「マカオでのポルトガル」のように「中国がハンバントタ港湾で行政権限を行使してるわけでは無く」単に借地権が99年にすぎないので「租借」では全くありません。