黒井文太郎
バイデンがヨーロッパ東部のNATO加盟国首脳と会談している頃、プーチン*1と王毅*2も会談。
自由・人権・平和と敵対するロシアと中国、それに中東のテロ支援国・イランを加えた新「悪の枢軸」は今後さらに連携を深める。
デマ屋の黒井らしいですが勿論「悪の枢軸」なんてもんはない。露中イランはそれぞれの国益判断からビジネスライクな付き合いをしているにすぎません。同盟のような堅い関係にあるわけではない。
また、王毅氏はブリンケン米国国務長官とも会談しており、中国はいたずらに米国と対立しているわけではない。
黒井文太郎
ウクライナ侵攻の報道でひとつ気になるのは、ウクライナ国防省情報総局発の情報をそのまま前提とする解説が多いことです。
「非常識右翼の黒井が珍しくまとも」ですが、ウクライナ政府とて間違えることもあれば、「ウクライナ国民の戦意高揚」「ロシア軍に対する攪乱工作」などのために、故意に情報操作することも「あり得る」のだから当然の話です。
勿論これはウクライナだけではなくロシアもそうだし、NATO諸国(米英仏独など)もそうです。
黒井文太郎
中国側のせいにして上陸するまたとない機会。相手は堂々と手に入れること*3を公言してますから、後手*4に回って放置すれば相手はさらに来ます
中国船、尖閣諸島周辺の領海に相次ぎ侵入 機関砲のようなものも 日本船舶に接近 | TBS NEWS DIG
「中国が尖閣に侵攻したわけでもない」のに上陸して何の意味があるのか。日本が現在実効支配してる以上、上陸する必要は何処にも無いし、そんなことをすれば「日中関係」だけでなく「日台関係」も悪化するでしょう。黒井のような反中国右翼は「故意に無視」しますが、台湾も尖閣領有権を主張している。
そしてそんなことをすれば「韓国の竹島開発」「ロシアの北方領土開発」を助長しかねない。
おそらく黒井も本気ではなく日本政府が上陸しないのを見越した上で放言してるだけでしょうが。
以前別記事で取り上げた
山下奉文 - Wikipedia
「岡田(ボーガス注:226事件で襲撃された岡田首相のこと)はぶった斬らんといかんな」
と青年将校相手に無責任に放言して、彼らのご機嫌取り*5をしていた「皇道派幹部」山下奉文(当時、陸軍省軍事調査部長)みたいな言動が今回の黒井でしょう。
皮肉なのはこうした山下の放言を真に受けた青年将校*6がマジで岡田首相暗殺(226事件:但し、岡田は何とか難を逃れる*7)に動いたことです(勿論、山下の放言だけでテロに走ったわけもないですが、助長したことは確かでしょう。大体、陸軍幹部という責任ある立場の人間がしていい放言ではない)。
その結果、山下は
山下奉文 - Wikipedia
「何!、やったかッ」
と絶句*8し、226事件後に実権を握った統制派(東条英機ら)によって歩兵第40旅団長に左遷され、その後も「東条英機陸軍大臣」など「陸軍中央を支配した統制派」とは違い「支那駐屯混成旅団長」「北支那方面軍参謀長」「第25軍司令官(マレーシア:マレー侵攻作戦の成功により『マレーの虎』と呼ばれた)」「第14方面軍司令官(フィリピン:マニラ虐殺事件の責任を問われ、戦後死刑判決)」と「そこそこ出世はした」もののドサ回りをさせられる羽目になります。とはいえ「山下の放言を真に受けてテロに走った連中」が銃殺されたのに比べれば「まだマシ」であり「自業自得」ですが。
黒井文太郎
いつ中国が台湾侵攻するかは中国側権力内部が決めること。
という黒井の主張は「台湾が独立宣言しない限り侵攻しない」という中国の公約を「嘘だ」と決めつけたときのみ成立する話です。
しかし俺は「本当だろう」と見ています。
別に中国が正直とか平和主義とか言う話ではない。公約を破れば「嘘つき」と言う非難は免れないし、そんなリスクを負ってまで侵攻するメリットもないでしょう。
中台対立は「蔡英文政権」になって始まった話であり、「前任者の馬英九」の頃はそれなりの「友好関係」が成立していました。
*1:ロシア大統領
*2:中国共産党中央外事工作委員会弁公室主任、国務委員(外交担当)
*3:「はあ?」ですね。領有権主張はしているものの、いつ「武力行使してでも尖閣を支配する」などと中国が公言したのか?。なお領有権主張なら台湾もしています。
*4:俺個人は「尖閣国有化」を支持しません(悪しき挑発行為だったと思ってる)が、「尖閣国有化」を日本政府がしてる時点で既に後手ではないでしょうに。
*5:無役時代の安倍の「尖閣に自衛隊常駐(首相になったら実行せず)」もこの類の「(安倍支持の右翼に対する)無責任な人気取り、迎合」です。
*6:勿論「真に受ける」方も非常識ですが
*7:岡田以外では斎藤内大臣、高橋蔵相を暗殺し、鈴木侍従長に重傷を負わせた
*8:本気で山下が「ぶった切る」発言をしていたらむしろ「義挙」と喜んだでしょうが、心にもない放言だったためにこうなるわけです。