「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年3/31分:荒木和博の巻)

書籍紹介『拉致問題と日朝関係』【調査会NEWS3420】(R03.3.31): 荒木和博BLOG
 この本については今日の朝鮮・韓国ニュース(2021年3月24日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで批判していますが改めて批判します。
 なお、この駄文の筆者は三浦小太郎です。三浦の駄文を「三浦のウヨ仲間」荒木が紹介しているわけです。

 1999年の時点ではこんな発言もありました。同年の村山訪朝団として北朝鮮を訪れた際、当時の小沢辰男*1改革クラブ衆議院議員)の言葉です。
 「新潟の友人の横田さんの娘(めぐみさん)が、20年前に、拉致とは言わない、船に乗ってきた人と仲良くなってこの国に来たと思う。おそらくこちらで立派に成長し、結婚し、お国のために働いているものと考える。できるだけ早く調査してもらい、彼女が両親の亡くなる前に会う方法があるかという事ばかり考えている。私の友人なので特に強く希望している。十分立派にお国の公民として働いていると思うので、よろしくお願いしたい。」

 小沢氏の発言に「北朝鮮に弱腰だ」と悪口するウヨ・三浦ですが、これを小沢氏の本心だと思う人間はまず居ないでしょう。
 問題は「改革クラブ」という保守政党の小沢氏(元々は自民出身)ですら、こうした発言を「あえてした」と言う事実です。保守派であっても三浦や荒木のように「拉致を北朝鮮叩きのネタとしか思ってないクズ」「拉致の解決など本心では何一つ願ってない腐れカス」ではなく、「拉致の解決を本気で願う」のならば小沢氏のように「あえてこうした発言をする」と言う話です。
 そもそも「拉致をした」と北朝鮮が正直に認める可能性は低い。であるのならば以前紹介した「森*2元首相の第三国発見発言」や「小沢氏のような発言」が出てくるのはむしろ自然であり、むしろ彼らの言動は「彼らが拉致解決を彼らなりに真剣に考えていた証拠」として評価されてしかるべきです。しかし頭痛がするのは家族会が森氏や小沢氏を「北朝鮮に弱腰だ」と悪口し、荒木や三浦のような「クソの役にも立たない連中」を「北朝鮮に強腰だ!」と評価することです。問題は「拉致被害者が帰国できるかどうか」であって「強腰なら良い」と言う話ではない。「北朝鮮相手に強腰で行け!、制裁して痛めつけろ!」などという路線では拉致が解決しないことは「小泉訪朝後18年に及ぶ拉致敗戦」でもはや明白でしょう。

【参考:小沢辰男氏】

元厚相、小沢辰男氏が死去/角栄氏側近 | 全国ニュース | 四国新聞社2013.10.17
 自民党の故田中角栄元首相の側近として知られ、厚生相などを務めた小沢辰男衆院議員が13日午後5時33分、老衰のため東京都内で死去した。96歳。新潟市出身。
 1960年の衆院選で初当選して以来、連続当選13回。東大卒業後、内務省を経て厚生省、日本赤十字社に勤務。自民党厚生族の実力者となった。
 建設相、環境庁長官などを歴任。旧田中派の番頭格として重用され、派閥事務総長を務めた。2000年に政界を引退した。

【参考終わり】


拉致問題 間違いを認めることはできないか(3月31日): 荒木和博BLOG
 6分40秒程度の動画です。

 山本美保さんDNA偽装事件などその最たるものです。

 荒木の言うのとは逆の意味で「山本美保さんDNA偽装」云々は「間違いを認めない」その最たるものですよね。荒木が間違いを認められずデマで居直ったのが「山本美保さんDNA偽装」云々です。
 荒木が特定失踪者認定した人間「山本美保さん」が、「国内で遺体で発見された」。しかし遺体が腐乱していて肉眼では確認できないこと、DNA鑑定でしか確認出来ないこと、遺体発見は1984年6月4日の失踪の直後であること(6/4の失踪の約2週間後の6/21に遺体発見)、しかし遺体が美保さんだと確認されたのは「失踪から20年後の2004年(2002年の小泉訪朝の後)」であることで遺族が「1984年~2004年までの20年間の美保さん捜索を無駄な時間だった」と認めたくないことで「遺体を美保さんと認めたがらないこと」から、「故意の捏造だ!。美保さんは北朝鮮で生きてる」として荒木はデマで居直ります。
 弱るのは美保さんの死を認めたくない遺族が荒木のこのデマを支持したことです。
 しかしこれはむしろ荒木の「自滅行為だった」といっていいでしょう。
 なぜ自滅か。説明の必要もない気もしますが、まず第一に、このデマは多くの人間に「荒木と救う会は信用できない」という強い印象を与えました。その結果、多くの人間が拉致から興味を失った。救う会や家族会を支援する気を失った。拉致の風化が助長された。マスコミも拉致を全然報じなくなった。
 第二にこのデマは、蓮池透氏に「荒木や救う会は信用できない」という強い印象を与えました。その結果、蓮池氏は荒木ら救う会の批判を始めた。
 1)荒木ら救う会が、蓮池氏に対して非を認めるか、2)家族会が蓮池氏の荒木批判を支持して救う会と縁切りすれば良かったところ、荒木ら救う会は自らの非を認めず、家族会は蓮池氏を裏切り者として除名するという最悪の選択をしました。これで一層拉致が風化した。
 第三にこのデマは完全に警察を激怒させました。荒木のデマは「勘違い」などという生やさしい物では無い。これがまだ「誤鑑定だと思う、でもそれを認めたら責任問題になるから居直ってるのだと思う」ならともかく荒木が「最初から、故意の捏造」と断言したことで「荒木のデマ屋ぶり」は疑いの余地がなくなりました。警察はもはや、荒木ら救う会と「救う会言いなりの家族会」には内心では憎悪や反感しか抱いてないでしょう。
 第四にここまで酷いデマはさすがに安倍晋三ですら支持しませんでした。こうしたデマは自民党にすら「救う会や家族会はやばすぎる」「下手に付き合うと痛い目を見る」という印象を与え、自民党ですら荒木ら救う会や「救う会言いなりの家族会」を「敬遠する」こととなりました。
 しかしもはや荒木はこの「山本美保さんデマ」を撤回しないでしょうし、家族会もそれを容認し続けるのでしょう。当然ながら荒木ら救う会や家族会がどう強弁しようともどんどん拉致は風化することになります。家族会が本気で拉致を解決したいのなら「山本美保さんDNA鑑定捏造」などというデマを放言する荒木や「荒木を支持する救う会」とは縁切りし、蓮池氏と和解してしかるべきです。
 はいえ俺は家族会にそれが出来るとは全く期待していませんが。

*1:1916~2013年。元厚生官僚。厚生省退官後、政界に進出。田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田赳夫内閣厚生相、改革クラブ代表など歴任(小沢辰男 - Wikipedia参照)

*2:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相