「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年2/8日分:荒木和博の巻)

横須賀で現地ライブ【調査会NEWS3559】(R4.2.5) : 荒木和博BLOG
 勿論、横須賀の失踪者は「特定失踪者」であって「政府認定拉致ではなく」、北朝鮮拉致扱いするまともな根拠もない。
 しかし、仮に北朝鮮拉致でも「失踪から何10年もたってから」、捜査の素人の荒木らが探偵ごっこしても「失踪者の居場所」「(失踪が犯罪被害だとして)犯人が誰か」など意味ある情報が分かるわけもない。
 例えば三億円事件でそんな現地調査を今更やっても意味なんか無いから誰もしない。
 実際、この種の探偵ごっこで荒木らが「意味ある情報」を広報したことなど一度もありません。


錯誤の話(朝鮮戦争とか R4.2.8): 荒木和博BLOG

 朝鮮戦争はざっくり言えば金日成の錯誤から始まりました。

 5分43秒の動画です。説明文だけで見る気が失せます。
 荒木の言う「金日成の錯誤」が

◆「ソ連との対決」を恐れて、朝鮮戦争に米国は参戦しない
朝鮮戦争は米国が参戦する前に、韓国軍の急速な崩壊によって短期間(数日)で終わる
◆米国が参戦しても、中ソの支援で何とか勝てる

か何であるかはともかく「戦争目的(南北朝鮮の統一)が達成出来なかった」のだから、確かに「錯誤」ではあるでしょう。
 「米軍撤退→南北ベトナム統一(ベトナム戦争)」「米軍撤退→タリバンの政権奪還(アフガン戦争)」のような、北朝鮮による「米国への勝利」は朝鮮戦争で実現しませんでした。
 しかし、そんなことが「拉致被害者の救出」と何の関係があるのか。何の関係もない。単に荒木が金日成に悪口してるだけです。
 なお、朝鮮戦争ですがこれは「俺の思いつき」ですが「改憲右派」と「護憲派自民党支持層も一部含む)」では異なる理解をされたのではないか。
 改憲右派は「ソ連、中国、北朝鮮の脅威ガー」で九条改憲を正当化しようとした。一方、護憲派は「朝鮮戦争がどんな戦争か(北朝鮮と韓国どちらが開戦したかなど)はともかく、この戦争自体は日本への侵略ではない。憲法九条がなかったら、米国の要請で日本軍が投入されて日本人に犠牲が出たかもしれない」として「護憲意識」をむしろ強めたのではないか。
 さて荒木の物言いとは関係なく「錯誤」についていろいろと思いつきを書いてみます。
 まあ、北朝鮮関係の錯誤といえば「拉致問題」がありますね。
 「拉致を認めて被害者を帰せば、日本の国民世論は一時的に反北朝鮮になっても、次第に収まるだろう→日朝国交正常化を目指す」と思ったのでしょう。小泉政権もその思惑ではあったのでしょうが、北朝鮮にとっては残念ながらそうはならなかった。2002年の小泉訪朝から20年たちましたが今のところ、国交正常化の兆しがない。
 一方で「北朝鮮が拉致を認めたこと」は荒木ら救う会にとっても「錯誤」でした。
 「北朝鮮が拉致を認めることは絶対にない」との判断の下に「拉致」を騒ぎ立てたところが、北朝鮮は拉致を認めた。
 そこで「拉致被害者が全員帰ってきたら(あるいは死去してもはや帰ってこない拉致被害者についてもその死亡経緯が全て北朝鮮によって明らかにされたら)、そうなれば拉致被害者家族も北朝鮮への敵愾心が薄らぐのではないか」「それでは国交正常化が妨害できない」として荒木が始めたのが「特定失踪者」デマですが、国内での「特定失踪者発見(そのほとんどが自発的失踪)」と、それによる「蓮池透氏の救う会批判」によって荒木らの思惑はむしろ裏目に出ます。
 また「拉致問題に進展がなくても拉致は風化しない。全て北朝鮮が悪いと居直ればいい」「とにかく制裁すれば北朝鮮などすぐに崩壊する」との判断だったのでしょう。「とにかく制裁すればいい」と主張した救う会ですが、北朝鮮は中露の支援で崩壊せず、拉致問題も「進展がないこと」で国民は急速に関心を失い、荒木らの政治力も衰退していきます。
 また家族会も「救う会の言うとおりに動けばいい」という錯誤のあげく、その錯誤を批判した蓮池透氏を不当にも除名。拉致敗戦を助長します。
 さて、次に「ウヨの荒木」にとっては認めたくないであろう「日本ウヨの錯誤」についていろいろ書いてみましょう。
 戦前の「日本ウヨの一番大きな錯誤」が「日中戦争、太平洋戦争」ですね。「中国や米国の戦争能力」を軽視し、「勝てる」と思って始めた戦争に敗北*1。その結果、日本は植民地(朝鮮、台湾など)を全て失い、国家元首昭和天皇も象徴の地位に転落します。
 戦後の「日本ウヨの錯誤」の一つは「憲法九条」でしょう。おそらく、吉田茂らは「GHQ占領下での憲法だから軍隊が持てなくても仕方が無い。独立回復したらいずれ改憲する」と思っていた。
 ところが、悲惨な敗戦による「二度と戦争したくない」という「厭戦感情」は自民党支持層ですら強く持っていた。この結果、独立後も日本は明文改憲を今に至るもせず、勿論「海外での武力行使」もしないわけです。

*1:とはいえ、米国相手にはさすがに完全勝利できるとは思っておらず「日露戦争パターン(ロシアが根を上げて和平交渉)」「ベトナム戦争パターン(米国が根を上げて撤退)」「アフガン戦争パターン(ソ連や米国が根を上げて撤退)」の想定(相手が戦争継続することが苦痛で根を上げる)ですが。