珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年3月20日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真リツイート
 カクサン部長さん。プーチンウクライナの非ナチ化、を主張して特殊作戦とやらを断行。同様の理屈で中朝露は日本への先制攻撃を断行しうる。
◆カクサン部長
 #しんぶん赤旗 伊藤真*1弁護士のインタビュー、読んでみて欲しい。
 「自衛」の名で国民を煽りたて、他国への侵略を正当化するプーチンのような戦争を止めるためには、#憲法9条 くらい徹底した戦争禁止が必要。無力どころか、#憲法9条 はこれからの世界の道標ッス。
2022焦点・論点/ウクライナ侵略/弁護士・伊藤塾塾長 伊藤真さん/「自衛」の名目で始まる戦争 その歯止めこそが憲法9条
◆伊藤
 (ボーガス注:『ウクライナ領内のロシア人を守る』という口実で傀儡国家まで作ったプーチンに)私は1931年(昭和6年)の「満州事変」を思い出しました。
 あらゆる戦争は「自衛」の名目で正当化され、始まります。かつての日本も、今回のロシアも同じです。
 仮に、“戦争を求める”世論が盛り上がって、その声を受けた者が政権に就いたとしても、政府が「自衛」の名において他国へ軍事侵攻をできないようにしたのが日本国憲法9条です。侵略戦争の放棄は国際社会の常識ですが、憲法9条のように、(ボーガス注:専守防衛の立場で)自衛の名においても他国への軍事侵攻を禁止しない限り、プーチン大統領のような戦争を望む為政者に対する歯止めにはならないことがはっきりしました。

 「中朝露の侵攻」とは黒坂もさすがに本気ではないでしょう。よくもこんなデマが飛ばせたもんです。しかも「カクサン部長氏のツイート」「彼が紹介する伊藤氏の主張」と全くかみ合っていない。何ら反論になっていない。

黒坂真リツイート
 中野顕さん。国連憲章が(ボーガス注:枢軸国による)侵略戦争の反省の上に作られた、とはどんな史実を根拠としているのですか。
◆中野顕
 日本はかつての侵略国家。憲法9条を守って、どの国よりも強く軍事的中立を貫く義務があります。
 しかし軍事的に中立であることと、政治的に中立であることは別。デモ、SNS経済制裁、外交。平和的手段でプーチン政権とたたかう方法はいくらでもあります。
【喧嘩両成敗はまずい】「戦争当事国のどちらも支持すべきでない」というのは(ボーガス注:日露戦争第一次大戦のような)帝国主義同士の戦争においては(ボーガス注:メンシェビキ幹部プレハーノフ(日露戦争当時)、フランス社会党幹部ジャン・ジョレス(第一次大戦当時)が主張したように)大正解です。だけど、今度の戦争は違う。平和を壊しているのは明らかに侵略者プーチンです。「どっちもどっち」「喧嘩両成敗」論はまずいですよ。
 国連憲章は、日本、ドイツ、イタリアが引き起こした侵略戦争の反省の上につくられた平和の掟。この国連憲章が(ボーガス注:プーチン・ロシアのウクライナ侵攻によって)壊されようとしている今、日本の国民が傍観者であってはいけないでしょう。戦争廃絶の理想を掲げ、世論の力でロシアを撤退させる先頭に立って頑張りましょう。

 黒坂には呆れて二の句が継げません。そんなに「戦前日本が侵略国だ」という事実を認めたくないのか(そもそも見てわかるように中野氏の話の本筋はプーチン批判であって『戦前日本の侵略批判』は『サブの話』でしかない)。
 当然ながら「国連安保理常任理事国」の「米国(ベトナム戦争グレナダ侵攻、アフガン戦争、イラク戦争など)」「ソ連バルト三国併合、ソ連フィンランド戦争、北方領土侵攻、プラハの春弾圧、アフガン侵攻など)」「プーチン・ロシア(クリミア併合や今回のウクライナ全面侵攻など)」の行為を侵略と評価するにせよそれは「安保理常任理事国が自分で決めたルール(国連憲章)を破ってる」という話であって黒坂が強弁するような「国連憲章侵略戦争の反省の上に作られた」という事実を否定する物ではない。

黒坂真
 昭和62年に出した本「世界史のなかの社会主義*2」によれば、不破さんは昭和59年6月にルーマニアを訪問し、チャウシェスク書記長*3と連帯しました。

 チャウシェスクの末路(共産体制が崩壊した東欧諸国国家元首の中で唯一、妻(第一副首相)と共に死刑にされた)をネタに悪口してる気のようですが、吹き出しました。今更そんな昔のことを持ち出して何か意味があるのか。「不破氏の当時のルーマニア認識が甘かった」で終わるだけの話です。小生もこの辺りのことは無知ですが、確かルーマニア日本共産党とは事情が違うとは言え、

ニコラエ・チャウシェスク - Wikipedia
◆1968年のチェコ事件では、チェコへのルーマニア軍の派遣を拒否してソ連を公然と非難
ルーマニアは、西ドイツが承認した最初の共産国であり、IMFGATTにも加盟
◆『西側諸国による1980年モスクワ五輪のボイコット』の報復として東欧諸国が軒並みボイコットした1984年ロサンゼルス五輪においても、ルーマニアは参加

ということでソ連と距離を置いていたので見方が甘くなったのかもしれない。
 それにしても、その黒坂の理屈だと

緊迫するウクライナ情勢の中…“プーチンの盟友”安倍元首相「雀荘でニンマリ」画像拡散(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
「ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう。ロシアの若人のために。そして、日本の未来を担う人々のために。ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆けて、駆け抜けようではありませんか」

とまでプーチンに媚びた安倍について、「自民支持」黒坂はどう評価するのか。といえば「聞くに堪えない詭弁で安倍擁護」でしょうが。

*1:資格試験予備校・伊藤塾塾長。法学館憲法研究所所長。資格試験予備校・東京リーガルマインド (LEC) の看板講師として活動。1995年に独立し、伊藤塾を設立。著書『泣き寝入りしないための民法相談室』(2003年、平凡社新書)、『会社コンプライアンス』(2007年、講談社現代新書)、『夢を現実に変える方法』(2007年、サンマーク文庫)、『憲法の力』(2007年、集英社新書)、『続ける力』(2008年、幻冬舎新書)、『中高生のための憲法教室』(2009年、岩波ジュニア新書)、『なりたくない人のための裁判員入門』(2009年、幻冬舎新書)、『夢をかなえる勉強法』(2011年、サンマーク文庫)、『“司法試験流"勉強のセオリー』(2012年、NHK出版新書)、『憲法は誰のもの?:自民党改憲案の検証』(2013年、岩波ブックレット)、『成し遂げる人の「一点集中力」』(2013年、サンマーク文庫)、『憲法問題:なぜいま改憲なのか』(2013年、PHP新書)、『10代の憲法な毎日』(2014年、岩波ジュニア新書)、『選び抜く力』(2014年、角川oneテーマ21)、『説得力ある伝え方』(2014年、幻冬舎新書)、『現代語訳 日本国憲法』(2014年、ちくま新書)、『伊藤真の考え抜く力』(2014年、PHP文庫)、『伊藤塾式 人生を変える勉強法』(2015年、日経ビジネス人文庫)、『子どもの頭を良くする勉強法』(2015年、ベスト新書)、『記憶する技術』(2016年、サンマーク文庫)など。個人サイト伊藤真 オフィシャルサイト伊藤真 (弁護士) - Wikipedia参照)

*2:新日本出版社

*3:大統領も兼務