今日のロシアニュース(2022年3月20日分)

【世界のかたち 日本のかたち】ロシアと向き合う戦略 大阪大名誉教授・坂元一哉 - 産経ニュース

 ロシアはNATOのいわゆる東方拡大に不満をもち、それについてはロシアなりの言い分があるのかもしれない。だが、その言い分に世界が耳を傾けることがもしあるとしても、それはまずロシア自身が無条件かつ即時の撤兵を求める世界の声を聞き、それに応じてからのことになるだろう。

 拉致問題での巣くう会の「拉致解決なくて国交正常化なし」のような暴論だと思います。
 問題は「ロシア軍をどう撤退させるか」であって撤退が実現できるのであれば「ウクライナNATO非加盟」が先行しても問題はないと俺は思います。何せ非加盟は「脱退」とは違い現状維持に過ぎないのだから大して不利益もないでしょう。
 問題はむしろNATO加盟云々よりも「ふかし、はったりの可能性がある」とはいえプーチンが「ドンバス共和国、ルガンスク共和国の独立承認」という「ウクライナがおよそのめない要求」を掲げてることの方でしょう。


「北朝鮮」報道化したロシア報道:怪しげな情報源によるもの、希望的観測の継ぎ接ぎ等々: 白頭の革命精神な日記
 北朝鮮問題で巣くう会を中心に「経済制裁朝鮮労働党体制(あるいは金一族体制)崩壊するする詐欺」が横行した(しかし未だに崩壊せず)のは

20年前の、対北朝鮮強硬派の考えや意見を再度ご紹介(なにが「常識人の常識」だか) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.1.2
北朝鮮が崩壊する前に亡くなったという話(恵谷治氏)(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.5.23
北朝鮮が崩壊する前に自分の会社を倒産させた無様で無残な話 - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2021.4.28

でも明白ですが、今のロシア情勢でもそうした「プーチン体制崩壊するする詐欺」が横行してないかという指摘です。
 確かにプーチンが「ウクライナ戦線での苦戦や欧米の経済制裁」で「政権において最大の危機」にあることは確かでしょうが、プーチンが失脚する可能性は「100%確実」とまでは現時点では言えないでしょう。また、仮にプーチンが失脚したとしても「朴正熙死後、全斗煥が独裁継続」のような形で「プーチンなき独裁体制(例えば後釜がメドベージェフ元首相)」が続く可能性は十分あるでしょう。
 ウクライナNATOにとっては「ロシアの軍事的脅威排除」と「脅威の象徴である大統領プーチンの打倒」は希望するとしても「ロシア民主化」まで希望する動機はないでしょう。


【映像】大型トラックがロシア大使館に突っ込み、門を破壊(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース
 さすがに「ウィーン条約(外交官の保護)」的な意味でまずいんじゃないか。こんなのはさすがに「一部のバカ」のようですが、常識的な抗議をしてほしい。


【古典個展】諸島警備隊を創設せよ 大阪大名誉教授・加地伸行 - 産経ニュース

 このウクライナ侵略は、日本に多くのことを教えてくれた。それは単なる<対岸の火事>ではない、すなわち、ロシアに由(よ)る北海道への侵攻、あるいは中国に由る尖閣諸島への侵犯、それらが、あり得るということを教えている。

 本気でそんなことを言っているのならただのバカです。むしろ「ウクライナ相手のロシアの苦戦」「ロシアに対する経済制裁」によってロシアはもはや「ウクライナに何らかの形で決着をつけない」とどうにもならない状況です。その決着法が「プーチンにとって望ましい物」になる保証は全くない。単に「撤兵して終わり」かもしれない。その結果、プーチン体制が崩壊する可能性すらある。
 中国にしてもあれを見て「軍事侵攻」なんて考えるわけがない。


ロシア軍 極超音速ミサイル「キンジャール」で軍施設破壊 発表 | ウクライナ情勢 | NHKニュース
 NHK記事にも指摘がありますが「超音速ミサイル」など使う必要はどこにもないらしい。つまり「牛刀をもって鶏を割く」とでも言うべき行為のようです。
 つまりは「いざとなったら俺は何でもやるんだ!。通常ミサイルでもいいところ、超音速ミサイルだって容赦なく使う。だからABC兵器だって、この超音速ミサイルに搭載してためらわず使ってやるぜ!」アピールではないかと言うことです。
 ただし、実際「ABC兵器なんか使ったら相当まずいことになる」わけでさすがにそこまではしないでしょう。
 いずれにせよ、通常兵器で淡々と攻撃すればいいところ、そんな「俺を怒らせたらどうなるかわかってるのか!」アピールをわざわざするあたり、NHKも書くようにむしろ苦戦の表れでしょう。