安部晋三暗殺の衝撃ニュース

【最初に追記】
旧統一教会(協会)、週刊FLASHの問い合わせに対して山上徹也の母が信者であることを認める。山上の知人も、山上が安倍晋三に対する強い怒りの言葉を発していたと言っている模様 - kojitakenの日記
 ということで「加害者の恨んでる宗教=統一教会」で間違いないようです。但し、下記の拙文章(統一教会説について真偽不明としている)については書き直すと手間なので、そのままにしておきます。
 さて、kojitaken記事にコメント。

「私は、畳の上で死ぬことはないでしょう」
 7月8日に兇弾に倒れた安倍晋三元首相(享年67)は、長年にわたり安倍家を取材してきたジャーナリストの野上忠興*1にこう語っていたという。

 「安倍を美化するための野上氏の作り話」ではないか。仮に事実だとしても安倍が想定したのは「大平、小渕氏のような公務中の急病死」ではないか。
 政治家の暗殺ケースは戦後日本ではほとんどないからです。特に元首相では一件もない。

 『統一教会は、安倍と関わりが深い。だから、警察も捜査ができないんだ』と、あまり感情を出さない山上さんが、怒りにまかせたように話していました

 事実ならば相当深い憎悪を感じます。

【追記終わり】
安倍晋三元首相死亡 奈良県で演説中に銃で撃たれる | NHK | 安倍元首相 銃撃
 当初は「暗殺未遂」と報じられましたが死亡が確認されました。病院医師による「死亡記者発表」も6時頃に放送されました。
 当初から「銃弾が至近距離から首に命中し心肺停止状態*2の模様」と報じられ「最悪の事態」が危惧されてはいたのですが。
 言っても仕方がないことですが「警察の警備に問題があった」「犯人の狙撃が安倍に致命傷を与えた(狙撃が外れなかった*3)」など「数々の不幸が重なっての死亡」ではあります。一個でも「なければ」安倍は存命しました。
 元首相と言えば「警護が就くはず」なのですが「ゴルゴ13(フィクションですが)やケネディ暗殺のような遠距離狙撃*4」ならともかく「近距離からの狙撃で死亡」とは、手落ちがあったのか(例えば安倍元首相死亡で浮かぶ警備の甘さ 銃撃を招いた死角 - 産経ニュースなどもそうした指摘をしている)。
 医師の記者会見で「2発のうち、致命傷はどっちか→救命においてそんなことは注意してない。今後司法解剖しないと分からない」というやりとりがあり「?」と思いましたが、「2発目が致命傷ではないか。1発目だけなら助かったのではないか*5」「2発目を発射する前に犯人を取り押さえるなり、安倍にSP全員で覆い被さる(安倍めがけて発射してもSPが被弾するだけですむ)なりできなかったのか?」と言う指摘が各方面からあったようですね。この辺りも「安倍昭恵など遺族の同意を得た上」ですが解剖して検証の必要があるのではないか。
 過去に

虎ノ門事件(1929年:摂政裕仁(後の昭和天皇)暗殺未遂)】
 湯浅倉平・警視総監が引責辞任(但し、翌年、内務次官として復権会計検査院長宮内大臣内大臣を歴任)
【制服警官女子大生殺人事件(1978年)】
 土田國保・警視総監が引責辞任

と言う失態で引責辞任があったように、「元首相の暗殺」では、犯行現場の警察署長、場合によっては、奈良県警本部長(犯行現場は奈良県)、警視総監や警察庁長官国家公安委員長引責辞任もあり得るのではないか*6
 これについては

3期目の自民党総裁を続けなければ、安倍晋三も殺されるほどは憎まれなかったのではないか(記事発表直後の追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
 ヤジを排除して殺人は防げなかったというのもひどいものです。これ奈良県警と警視庁(SPを派遣)ほかは、幹部に何らかのペナルティは避けられないのではないか。辞職する幹部も出るのではないかと思います。

という同様の指摘もあります。これは「奈良県警だから」ではなく「ヤジ排除の北海道警」でも「同じ事態になったのではないか」という気もします。
 「元首相でこれ」では「現役の首相*7以外の警備はざる」「特に野党政治家の警備なんかざる」と宣伝してしまったようなもんで本当に頭が痛い(とはいえ、こうした暗殺が次々起こるほど日本も無法社会ではないとは思いますが)。
 これを契機に「要人警護の改善」が図られることを望みたい。
 なお、話が脱線しますが「こういう場合の引責」は「ある意味当然」でしょうが、戦前は昭和天皇誤導事件 - Wikipediaですからねえ。「天皇崇拝が常軌を逸している」としか言い様がない(この事件については以前「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年7/30日分:高英起の巻) - bogus-simotukareのブログでも触れました)。
 いずれにせよ、安倍がいかに「モリカケ桜のくず野郎」であれ政治家が政治活動中に暗殺されるなど、法治国家として容認できる話ではありません。
 なお、「ご冥福を祈る*8」とは俺「個人」は言う気はありません(一部の安倍批判派が「社交辞令的な意味」でそういうことまでは否定しませんが)。
 あくまでも俺は「どんなクズでも人命は尊い」「法治国家で政治家暗殺、それも銃器犯罪など許されない」などという話しかする気はありません。「モリカケ桜」といった「犯罪や不祥事」がわかりやすいですが、安倍の犯した罪は「今回の死」で何ら免罪されない(まあ、少なくとも安倍批判派が「ご冥福を祈る」と言う場合は免罪を意味しませんが)。
 マスゴミ、特に「産経、読売などのウヨ」は安倍を露骨に美化しそうですが安倍に限らず、「非業の死を遂げよう」とも「クズはクズ」です。だから繰り返しますが「ご冥福を祈る」とは俺「個人」は言う気はありません。
 むしろ「安倍の存在が消えたこと(安倍本人の圧力が消えたこと)」で奴の「過去の不正(モリカケ桜など)」が改めて徹底追及されるべきです(『安倍の共犯』も同然な『麻生副総裁(安倍政権で副総理・財務相)』らの存在によって、なかなかそうも行かないのでしょうが)。
 一方で当然ながら「クズだから殺していい」と言う話でもない。
 「安倍批判」と「今回のテロ批判」は両立する話です*9
 なお、「アンチ自民の俺の願望込み」ですが、「大平*10首相死去時」のような同情票云々という「選挙への影響」はさすがに「あまりない」のではないか。現役首相ならともかく元首相で、参院選(安倍は衆院議員)ですからね。


【産經抄】7月9日 - 産経ニュース

 たった一発の銃弾で、世界は暗転してきた。第一次世界大戦が勃発したのもセルビア青年によるオーストリア・ハンガリー帝国の帝位継承者銃撃がきっかけだった。

 但し安倍の暗殺について言えば幸運なことにそのようなことにはならないでしょう。なお「暗殺を非難した上での話」ですが「犯人が統一教会の被害者」という説が出ていることを考えると、産経のように「安倍(統一教会と癒着)を殉教者のように扱うこと」には違和感を禁じ得ません。
 「統一教会への恨み」説が事実なら安倍はとても「何のとがめもない被害者」とは言えないでしょう。


澤藤統一郎の憲法日記 » 元首相安倍晋三への銃撃は民主主義への攻撃である。民主主義擁護の観点から強調すべきは、野党陣営の選挙活動に萎縮も怯みもあってはならないことである。

 私は、安倍晋三を唾棄すべき人物であり危険な存在として論難を続けてきた。当然のことながら、その姿勢を変えようとは思わない。しかし、私が非難の対象としたのは実は安倍晋三個人ではなく、安倍を中心とする反動的政治信条や、安倍を支持する政治勢力である。
 だから、安倍晋三個人に対する暴力は無意味なものであり、演説中の安倍晋三を銃撃するという野蛮をけっして許してはならない。同時に、安倍晋三の死をもって安倍の生前の所業を美化したり、安倍の負の遺産追及に手心があってもならない。日本中に轟いた「モリ・カケ・サクラ・クロ*11・カワイ」の悪名を忘れてはならない。安倍晋三の死によって、安倍晋三自民党が推進してきた数々の悪政や失政を清算させるようなことがあってはならない。安倍晋三に対する儀礼上の弔意のノリで、あたかも彼が優れた業績を残した清廉で偉大な政治家であったなどという虚像を作りあげてはならない。これまで彼の悪行を追及してきた野党勢力の政治活動にも選挙活動にも、いささかの怯みも緩みもあってはならない。

 全く同感ですので紹介しておきます。


安倍晋三元首相、元自衛官に銃撃され死亡 - kojitakenの日記

 1930年代の日本を思わせる暗殺事件である。

 俺はそのようには思いませんけどね。「浜口首相狙撃(1930年:一命は取り留めた物の、傷が元で翌年に病死)」「血盟団事件(1932年:井上準之助前蔵相など暗殺)」「515事件*12(1932年:犬養首相暗殺)」「永田鉄山暗殺(1935年)」「226事件(1936年:高橋是清蔵相など暗殺)」とは社会情勢はまるで違うでしょう。

 日本国民は2007年の参院選では民意をもってこの人をKOしたが、5年後にリベンジされた。一昨年に再び総理を退任したが、13年前とは違ってコロナ対応が面倒になって勝手に辞めただけだった。

 「コロナ失政で支持率低迷→モリカケ桜の追及の恐怖」と言う面は「ある程度はあった」でしょうから「13年前とは違って」は「安倍批判をあまりにも過小評価しすぎ」でしょう。


3期目の自民党総裁を続けなければ、安倍晋三も殺されるほどは憎まれなかったのではないか(記事発表直後の追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

>元TBS記者、発表2時間半前に「安倍晋三元首相がお亡くなりに」批判に反論「二重三重の確認を取った」
2022年07月08日20時09分

 山口には「はあ?」ですね。問題は「事実かどうか」ではなく「たとえ事実でも、公式発表がある前に発表していいのか(安倍の親族の感情的な意味で)」と言う話です。こういう話は「急いで発表する必要がある」話でもないでしょう。
 確かにある時点で「公式発表前でも、安倍に近い人物などにとっては、安倍の死去は『公然の秘密』」だったのでしょうが。
 むしろ山口がなんでこんなことをしたのかが謎です。「安倍との近さをアピールしたかった」のか?。
 しかし、これを契機に「山口のレイプ事件の再捜査→訴追」がされれば「不幸中の幸い(?)*13」ですが「なかなかそうも行かない」のでしょう。


安倍元総理の回復を祈りながら【調査会NEWS3624】(R4.7.8): 荒木和博BLOG
 残念ながら安倍は死去し「回復」はなくなりました。恐れ入ることに3期目の自民党総裁を続けなければ、安倍晋三も殺されるほどは憎まれなかったのではないか(記事発表直後の追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)民主主義を破壊するテロに断固抗議する│声明・談話・発言│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会安倍晋三元総理大臣殉職に対する家族会・救う会声明傑出した指導者の死を悼む 安倍元総理の志は生き続ける « ニュース « 公益財団法人 国家基本問題研究所など「安倍の死亡」を前提とした記事(マスコミが死亡報道したから当たり前ですが)が各方面(その一つは荒木が友好関係にあるはずの救う会)で書かれても安倍元総理の回復を祈りながら【調査会NEWS3624】(R4.7.8): 荒木和博BLOGが「そのまんま掲載(いずれ書き直されるでしょうが)」ですから荒木のあほさには呆れます。
 荒木が本気で「安倍を心配してる」のなら「もし死亡したら、こんな記事を載せ続けたら無神経だと非難される」位のことはわかるはずです。いやそれ以前に「安倍の容態発表」に注目せざるをえないでしょうに。

「『回復をお祈りします』と書いておけばいいだろう」程度の軽い考えしかないのか?

と唖然ですね。狙撃で政治家が死亡した事件は「日本ではほとんど過去に例がない」とはいえ、「伊藤一長長崎市長暗殺(2007年)」があるのだから「最悪の事態」だって荒木に一定の常識があれば想定できたはずです。

 聞いている範囲では政府や各党党首が決まって「あってはならないこと」「到底許しがたい暴挙」と言っています。それは確かにその通り。しかし、現実に起きたのです。

 「現実に起きたのです→警察はテロ防止に全力を挙げるべし」という批判が該当するのは「警察」及び「万年与党の自民」だけでしょう。
 野党、それも最大野党「立民(民主党時代に一時政権与党)」ならまだしもミニ野党「共産」「社民」などはそんなことを言われてもどうしようもない。
 なお「あってはならないこと」というなら、繰り返しますが「狙撃直後」ならともかく死亡発表後も「回復を祈る」というタイトルの記事を載せ続ける荒木の無神経さも「あってはならないこと」でしょう。

 実は日本はテロが結構多い国だということも認識しておく必要があります。
 安倍総理の祖父岸信介*14元総理も暴漢に刺されたことがありますし、私がいた民社党の結党の年、自民・社会・民社3党合同演説会で浅沼稲次郎*15社会党委員長が右翼少年に刺殺されたことは政治の流れに大きな影響を与えました*16。テロというかどうかは微妙*17ですが戦前なら5・15事件*18や2・26事件*19のようなクーデター未遂があり、多くの高官が殺害されました。軍の中でも陸軍省の中で起きた永田鉄山軍務局長斬殺など、様々な形の数え切れないテロがあります。

 とはいえ「戦前のテロ(左翼活動家・大杉栄伊藤野枝暗殺、515事件、226事件、宮城事件など軍人の組織的暴走が多い)」と「戦後のテロ(自衛官の組織的暴走などない。今回は元自衛官だが、共犯者がいるにしても、少なくとも自衛隊は関係ないでしょう)」には「軍の関与の有無」という大きな違いがあります。
 また岸の件について言えば「殺す気はなかった」と言うのが通説です。勿論「殺す気がなければ暴力で怪我させていい」わけではありませんが。
 岸襲撃について言えば岸が「大野伴睦*20河野一郎*21」への政権禅譲を匂わせ、岸政権に協力させながら、実際には池田勇人*22禅譲したことに激怒した右翼・児玉誉士夫(大野や河野と親しい関係にあった)が子分(大野伴睦の院外団にいたことがある人物)を使って報復した(但し殺す気はなかった)というのが通説的見解です。
 真偽は不明ながら岸襲撃の際に大野は

大野伴睦 - Wikipedia
「ざまみやがれ、あの法螺吹き*23が!」と発言したという説もある。

そうです。事実だとして「岸が死んでない」からこその発言でしょうが。岸が死んでたらさすがにこんな発言はしないでしょうし、しても表に出てこないでしょう。
 なお、「荒木が書いてない日本の政治家へのテロ」としては

【戦前】
大久保利通内務卿暗殺(1878年、紀尾井坂の変)
森有礼・黒田内閣文相暗殺(1889年)
◆前韓国統監、元首相で元老の伊藤博文暗殺(1909年)
原敬*24首相暗殺(1921年
大杉栄伊藤野枝暗殺(軍による犯行)(1923年)
◆山本宣治代議士暗殺(1929年)
 例えば、赤旗山本宣治ってどんな人?参照
浜口雄幸首相狙撃(1930年、傷が元で1931年に病死)
【戦後】
本島等長崎市長狙撃(1990年)
石井紘基代議士暗殺(2002年)
伊藤一長長崎市長暗殺(2007年)

などがありますね。


「あってはならないこと」は起きる(R4.7.9): 荒木和博BLOG
 6分程度の動画です。さすがに荒木も安倍の死去を前提とした動画をアップしました。どっちにしろ安倍の暗殺は「拉致と全く関係ない」。何でこんな話を荒木がするのか意味不明です。


安倍元総理銃撃「あってはならないこと」「許し難い」と言うが…(R4.7.8): 荒木和博BLOG
 5分程度の動画ですが安倍元総理の回復を祈りながら【調査会NEWS3624】(R4.7.8): 荒木和博BLOGと大して変わらないので安倍元総理の回復を祈りながら【調査会NEWS3624】(R4.7.8): 荒木和博BLOGを読めば見る価値はありません。

島田洋一
 日本にとって計り知れない打撃だが、呆然としている暇はない。
 しっかり遺志を継いでいかねばならない。
 安倍氏は人間的にも魅力的な人だった。

 「安倍信者」島田なら予想の範囲内のツイートです。確かに「島田ら安倍信者ウヨ」にとっては「九条改憲などウヨ運動において計り知れない打撃」「実弟・岸防衛相や子分である高市政調会長などでは代わりにならない」のでしょう。

島田洋一
◆安倍首相の経歴をまとめた日テレの「every特別版」をたまたま見たが、終始、詰まらぬ揚げ足取りとからかい*25。このテレビ局も最低だ。品性下劣を極めた日本の地上波テレビよりはプーチン*26のコメントの方が常識的だった。日テレに限らず、やはりテレビ局の「報道」部門はマスゴミと呼ぶにふさわしい。
◆普段テレビは見ないが、昨日は外出先でつい日テレ「every」を見てしまった。
 まさか安倍首相が殺害された日にその事績をあざ笑う*27ような番組は作らないだろうと思ったのが甘かった。何も報じない北朝鮮の方がマシだった。
◆安倍首相暗殺のその日に、歪んだ冷笑的な*28「安倍特集」を延々流すのを見て心底呆れた。

 さすがに「モリカケ桜などの問題点」にはある程度触れたのでしょう。それに逆ギレする島田の方が最低です。

民主主義を破壊するテロに断固抗議する│声明・談話・発言│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会
一、
 安倍晋三元首相が、演説中に銃撃を受け、ご逝去されたことに、心からの哀悼の意を表します。回復を願っていただけに残念でなりません。
一、
 言論を暴力で封殺することは、民主主義を破壊する最も憎むべき行為であり、強い憤りをもって断固糾弾します。とりわけ、選挙中という民主主義にとってきわめて重要な時期に、卑劣な蛮行が起きたことは、絶対に許すことのできないことです。
一、
 私は、安倍晋三氏とは、政治的立場を異にしておりましたが、同年に生まれ、当選も同期で、同時代を生きたものとして、そのご逝去は、とてもさみしく、悲しい思いです。

福島みずほ
 安倍元総理が亡くなったという報道です。改めてテロに強く抗議をします。そして、心から哀悼の意を表します。

 安倍批判派とはいえ、この程度のことは当然言うわけです。


小沢一郎氏「安倍氏の災難、自民有利に作用」 - 産経ニュース
 「大平死後の衆院選」を考えれば『その可能性は勿論あります』がそういうことは言って欲しくないですね。


安倍晋三元首相が死亡 衆議院山口4区では補欠選挙実施へ | NHK | 安倍元首相 銃撃
 確かにそういうことになりますね。誰が出るのか(例えば実弟の岸など)が気になるところです。「永岡桂子*29(自殺した永岡洋治氏の妻)」など「夫の死後、妻が地盤を引き継ぐ」のは自民党では珍しくありませんが、この場合は少なくとも「森友疑惑の安倍昭恵」と言うのだけは辞めて欲しいところです(安倍昭恵や今の自民だとそれを平然とやりそうな辺りが何ともかんとも)。


【主張】安倍氏の死去 卑劣なテロを糾弾する 計り知れぬ大きな損失だ - 産経ニュース
 あくまでも「テロは許せない」と言う話だけすべきところ

 安倍氏が、大きな治績を残した政治家であることは強調してもしきれない。

と書き「安倍の非業の死での同情」を利用し「安倍を美化しようとする」辺りが産経らしい酷さです。


巨人の原監督が安倍氏に哀悼の意 試合前には黙禱 - 産経ニュース
 おいおいですね。原が安倍を哀悼するのは奴の勝手です。しかしそれを選手に押しつけるのはおかしいでしょう。「長島終身名誉監督の死去」ならまだしも、安倍は「巨人の功労者」でも何でもない。まさか「安倍さんが首相時代に長島、松井氏に国民栄誉賞をくれた事への返礼」とでもいうのか?。おそらく「スポーツ団体(プロ野球に限らない)」でこんなことをしたのは「原の巨人だけ」でしょう。


特定団体と安倍氏のつながり「思い込んだ」、奈良県警会見一問一答 - 産経ニュース

記者
 山上徹也容疑者の逮捕時の弁解は
警察
「『特定の団体に恨みがあり、安倍元首相がこれとつながりがあると思い込んで犯行に及んだ』と供述している」
記者
 特定の団体とは
警察
 「答えを差し控える」

 勿論、警察が「うかつなこと」を言えば「特定の団体(この発表だけで本当に安倍とその団体につながりがあるか、その団体への恨みが正当なものか、そもそもその自供が本当かもわかりませんので特定の団体が非難されるいわれは現時点では全くない)」が不当な攻撃を受ける恐れがありますが、これでは何が何だか分かりません。もう少し説明ができなかったか。
【追記】

「特定の宗教団体に恨み。近い安倍元首相を狙った」 容疑者が供述:朝日新聞デジタル
 山上徹也容疑者(41)が「特定の宗教団体に恨む気持ちがあった。安倍元首相が(その団体に)近いので狙った」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材でわかった。
 一方で、「(安倍元首相の)政治信条に恨みはない」などとも話しているという。

父は急死、母は宗教団体へ多額の金 安倍氏銃撃容疑者の生い立ち:朝日新聞デジタル
 奈良県警に現行犯逮捕された無職、山上(やまがみ)徹也容疑者(41)の親族が朝日新聞の取材に応じ、「山上容疑者は子どもの頃から、母親が入信していた宗教団体をめぐって苦労していた」と話した。

母親が宗教団体の信者「多額の寄付で破産」「絶対に成敗」…安倍氏には「つながりあると思った」 : 読売新聞オンライン
 逮捕された山上徹也容疑者(41)容疑者が奈良県警の調べに、特定の宗教団体の名前を挙げて「恨みがあった。団体のトップを狙うつもりだった」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。安倍氏を狙った動機について、「トップとの接触が難しく、(安倍氏が)団体とつながりがあると思った」と述べている。
 山上容疑者は「母親が(この宗教団体の)信者で、多額の寄付をして破産したので、(ボーガス注:安倍元首相を?)絶対に成敗*30しないといけないと思っていた」とも話しており、県警が確認を進める。

宗教団体トップの襲撃難航「狙いを安倍氏に切り替えた」 銃撃容疑者 | 毎日新聞
 山上徹也容疑者(41)が「特定の宗教団体トップを襲う計画を立てたがうまくいかず、狙いを安倍氏に切り替えた」と供述していることが捜査関係者への取材で明らかになった。このトップへの接触が難しかったという情報がある。
 山上容疑者は「母親がこの団体にのめり込んで破産した。安倍氏が団体を国内で広めたと思い込んでいた*31」と説明していることも判明。奈良県警は団体に対する恨みが安倍氏への一方的な強い殺意につながった疑いがあるとみている。

直立演人
 「特定の宗教」が明示されると自民党統一教会との切っても切れない関係が明るみになってしまうという危惧もあるのだろうが、「憲政史上、最も偉大な政治家」と彼らがみなす人物が、よりにもよってカルト宗教の私怨に巻き込まれて非業の死を遂げたとなったら格好がつかないというジレンマもありそう。

 ということで、「真偽不明」ですが「特定の団体(宗教団体?)=統一教会」「統一教会のせいで犯人は酷い目にあって安倍を恨んだらしい」と言う話が出てきました(コメント欄でも同様の指摘を頂きました)。
 まあ、それが事実として「統一教会云々」は警察も「言いづらい」かもしれない。
赤旗
統一協会の集団結婚・大会/安倍長官らが祝電/韓国「世界日報」報道2006.6.13
統一協会への祝電/安倍官房長官・保岡元法相に抗議/被害者家族ら “違法行為を助長”2006.6.20
旧統一協会系集会にメッセージ/安倍前首相「総裁に敬意」/宣伝利用で霊感商法被害拡大の恐れ2021.9.18
などが指摘するように「思い込み」どころか、「明らかな事実」だからです*32。もちろん「だから殺されても安倍の自業自得」とまでは言いませんがこれ(統一教会への恨みが犯行動機)が事実なら「安倍ら政治家に忖度して統一教会を野放しにしてきた日本社会の責任」も重いのではないか。
 勿論「統一教会とズブズブな政治家」は安倍だけではありませんが「元首相・安倍」という「目立つ存在」に攻撃が向かうのは「ある意味自然」です。


前日「手荷物検査で近づけず」 容疑者、岡山でも安倍氏襲撃計画か | 毎日新聞
 これが事実なら二つのことが分かります。
 一つは「岡山で防げたのなら、奈良でも防げたのではないか」。
 二つ目は「安倍への激しい殺意」です。岡山で失敗しても諦めず奈良で付け狙う(そして実際に殺害する)とは相当の憎悪でしょう。

北守
 要人が難死したからといって、それを直ちに「民主主義の危機」と認識するのは、(ボーガス注:統一教会に恨みがあったらしい、安倍の政治主張には興味はないらしいと言う、マスコミ報道で)断片的に明らかになっている犯人の供述からしても早計に思える。というか「民主主義の危機」は「公文書の隠蔽・破棄・改ざん」や河合1億5000万、マスメディアの忖度報道などにおいてすでに始まっている。

 北守氏(藤崎剛人氏)の言いたいことはわからないでもない。
 確かに「民主主義の危機」はテロ限定ですら「加藤紘一氏の自宅放火」など過去にもありました。「テロ以外も含めれば」もっとあった。そしてそのときにおいて「今回ほどの報道」をマスコミはしたのか?、という「モヤモヤ感」「不条理感」は俺にもあります(北守氏のこうした思いを「アンチ安倍が事件を矮小化してる」と見るべきではないでしょう)。
 とはいえ、やはり「犯行動機が何であれ」政治家暗殺は「民主主義の危機」ではないか。

*1:著書『気骨:安倍晋三のDNA』(2004年、講談社)、『ドキュメント安倍晋三』(2006年、講談社)、『安倍晋三・沈黙の仮面』(2015年、小学館)。どう見ても安倍批判本ではなさそうです。

*2:タレント松村邦洋が「心肺停止から救命措置で回復」したように心肺停止は必ずしも死亡を意味しませんが、一方で「死亡判定を公式に行う立場の医師」がいないから「死亡判定できないだけ」で「事実上、死亡状態」と言うケースも多々あります(心肺停止 - Wikipedia参照)。

*3:安倍のケースと違いそもそも「脅し目的で殺す気はなかった」とも見られますが【栃木の戦後70年】「パーン、パーン、パーン」 銃声3発 2000人の聴衆騒然 金丸副総裁狙撃事件(1/2ページ) - 産経ニュース【近年の政治家襲撃事件】92年に金丸信氏、94年に細川護熙氏が銃撃されたが無事(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース は金丸氏(当時は自民党副総裁)、細川氏(当時は前首相)には幸いにも銃弾が当たらず無傷でした。

*4:実際問題、遠距離狙撃で暗殺することは通常、困難でしょうが

*5:「当たったのは2発目だけor1発目も当たったが致命傷は2発目」ではないかという話です。勿論、1発目が命中してそれで既に致命傷の可能性はあります。「解剖しないとその辺りは恐らく分からない」し「至近距離から狙撃された」時点で重大な手落ちですが

*6:一部ウヨから「こういうことがあるから、安倍演説でのヤジ排除は適切だった」などという詭弁が出てるようですが「はあ?」ですね。ヤジを排除して暗殺犯が排除できないのでは本末転倒でしょう。

*7:さすがに「現役首相時代の安倍」や現首相・岸田はここまで酷くないんじゃないか。

*8:なお「冥福を祈る」はほぼ「慣用句」と化していますが「冥土での幸福(冥福)」なので本来は「冥土の存在を認める立場」でのみ成り立つ言葉ではあります。

*9:とはいえ昨今の自民が「安倍の悪影響であまりにも酷い」ので「テロを正当化する気はない」ものの「これで少しは正常化しないか(岸田首相は安倍内閣外相、麻生副総裁は安倍内閣副総理など、現在の幹部連が安倍に登用された連中なので正常化するか分かりませんが)」という「皮肉な思い」も正直あります。

*10:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、蔵相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*11:黒川東京高検検事長(当時)のこと

*12:犯行計画を事前に知らされ反対した西田税は「裏切り者」として狙撃され重傷を負っている(西田税 - Wikipedia参照)

*13:こう書くと「安倍の死を歓んでるのか!」と言われそうですが、正直「歓んではいない」が、「これを契機に安倍の無法が少しでもただされないか?」という複雑な思いはあります。

*14:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*15:社会党書記長、委員長を歴任

*16:この辺りは微妙ですね。「浅沼の政治家としての能力」を非常に高く評価すれば「社会党が大きなダメージを受けた」と言えるでしょうが。

*17:荒木的には「クーデター未遂はテロとは別物」なのか?

*18:海軍青年将校が犬養首相を暗殺

*19:真崎甚三郎内閣樹立を狙う陸軍青年将校が「真崎内閣樹立」において邪魔な存在と見なした斉藤実内大臣高橋是清蔵相、渡辺錠太郎陸軍教育総監を暗殺し、鈴木貫太郎侍従長に重傷を負わせた。なお、岡田啓介首相も襲われたが辛くも難を逃れた。

*20:日本自由党幹事長(鳩山、吉田総裁時代)、自由党総務会長(吉田総裁時代)、自民党副総裁(岸、池田総裁時代)など歴任

*21:日本自由党幹事長(鳩山総裁時代)、鳩山内閣農林相、岸内閣経済企画庁長官、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣農林相、建設相、副総理・五輪担当相、佐藤内閣副総理など歴任。河野洋平自民党総裁の父

*22:大蔵次官から政界入り。吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相などを経て首相

*23:大野に政権禅譲する気があるかのような態度で大野を騙して岸政権に協力させたこと

*24:第四次伊藤内閣逓信相、第一次、第二次西園寺、第一次山本内閣内務相などを経て首相

*25:と書きながら、何が「揚げ足取りとからかい」なのか、具体的な指摘ができない辺りは島田らしい「情けなさ」です。

*26:そりゃプーチンに限らず海外首脳は安倍非難なんかしないでしょう。

*27:と書きながら、何が「あざ笑い」なのか、具体的な指摘ができない辺りは島田らしい「情けなさ」です。

*28:と書きながら、何が「冷笑的」なのか具体的な指摘ができない辺りは島田らしい「情けなさ」です。

*29:第一次安倍内閣農水大臣政務官、第三次安倍内閣厚労副大臣、第四次安倍内閣文科副大臣など歴任

*30:時代劇でよく使われる「成敗(正義の裁き)」と言う言葉が使われてる点が興味深い。

*31:思い込むも何も事実でしょうに。

*32:とはいえ安倍の統一教会との関係は「官房長官当時から明白」なので「今更?」感はあり、「特定の団体への恨み」の「特定の団体=統一教会」だとしても、それが事実かどうかは今後の捜査で明白になるでしょう。