今日のロシアニュース(2022年8月17日分)

「クリミアは露侵略の橋頭堡」ゼレンスキー氏が国際会合で演説 約60カ国・機関が参加 - 産経ニュース

 ロシアが2014年に併合した南部クリミア半島の奪還を目指す国際会合「クリミア・プラットフォーム」の第2回会合をオンライン形式で開催
 ゼレンスキー氏によると、会合には約60カ国・機関が代表を送り、うち約40カ国は大統領ないしは首相を参加させた。
 昨年8月にキーウで行われた第1回会合には40以上の国・機関が参加

 「こんな会合に意味があるのか?」とは思います。取り戻すには、ロシアとの外交交渉か、武力奪還かどちらかしかないわけで、そうしたことに果たしてつながる会合なのか?。「取り戻すぞ、エイエイオー」に過ぎないなら大して意味もないでしょう。参加国も国連加盟国193カ国の「約1/3」に留まっていますし(前回と比べても20カ国しか増えていない)。1/3に留まった理由の一つは「エイエイオー」にすぎない「実質に乏しい代物」だからではないか(勿論不参加国には、BRICS諸国(ブラジル、インド、中国、南ア)、共産国北朝鮮ベトナムラオスキューバ)、トルコ、イランなどロシアに融和的な国もあるでしょうが)。


リベラル21 ロシアのウクライナ侵略戦争は年内には終わらない
 ロシアは次にどう動くのか 英軍情報トップがウクライナ情勢を語る - BBCニュースの紹介記事です。ゼレンスキー氏「年内に戦争を終わらせたい」 G7でオンライン演説 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル(2022.6.27)でわかるように「年内に解決したい」とウクライナ政府が言っているが「そう主張する明確な根拠は何も提出されないので越年するかもしれない(一方でロシアがウクライナ全土を支配するようなことも考えがたい)」というある意味「当たり前の話」です。
 いわゆる停戦論はこうした「見通しの暗さ」から出てくる物であって、常岡浩介などが悪口雑言するような「親ロシア」ではない。
 一方でNATOは「直接軍事介入」はしないし、軍事支援も今のところ、「ウクライナ軍善戦(キーウ陥落を阻止)という一定の成果」はあげたものの「マリウポリ陥落」などの被害もあって、戦争は膠着状態にある。正直「停戦論」であれ「NATOの軍事支援強化」であれ、とにかく「長期戦争化を阻む何かの方策」が必要だとは思いますが報道を見る限り「どちらも見込み薄(停戦にはロシア、ウクライナNATO全てが消極的、NATOの支援強化は今のところロシア軍の全面撤退などの大成功を生むようには見えない)」なのが何ともかんとも。


中国軍がロシアで軍事演習「ボストーク」に参加へ--人民網日本語版--人民日報
 中国以外にも「インド、ベラルーシタジキスタン、モンゴル」も参加するそうです。
 これらの国々は国益判断から「NATO諸国」ほどにはロシアを敵視してないわけです。勿論、これらの国は「ベラルーシ」を除いてウクライナ戦争でロシア支持まではしてないことに注意が必要です。つまり同盟国とかそこまで深い関係ではない。


ウクライナ「最悪のシナリオは消耗戦」元国防長官が警告 | NHK
 「最悪のシナリオ」も何も既にロシアもウクライナも「消耗戦に突入している」と思うのですがね。ウクライナの「戒厳令」「国民総動員令」は消耗戦以外の何物でもないでしょう。


クリミア「脱占領」へ、ゼレンスキー氏が諮問機関設置…プーチン政権への揺さぶりか : 読売新聞オンライン
 現時点で「クリミア奪還」が現実的日程になったとはとても言えないでしょう。揺さぶりになどならないのではないか。


南部ヘルソン奪還、失速か 兵器不足と米紙報道 - 産経ニュース

 米紙ワシントン・ポスト電子版は12日、ロシアが制圧したウクライナ南部ヘルソン州で、ウクライナ軍の奪還作戦が失速していると報じた。ウクライナ軍関係者は、現状では兵器が足りず全面的な反撃は不可能だと指摘。欧米の追加軍事支援が必要だと述べた。

 勿論こうした報道は「あえて苦戦を必要以上に誇張すること」で「欧米からの軍事支援強化をせしめる」「ヘルソン州のロシア軍を油断させる」といった可能性もあり得るので「安易に事実扱いはできない」でしょう。いずれにせよ「ウクライナ国民の戦意高揚」「ロシア国民の厭戦気分助長」などのために「短期で決着する、ロシアはすぐに負ける」という情報戦をウクライナNATOが「やる気がない」ことは確かでしょう。
 勿論「こうした報道が事実」であり「短期で決着する、ロシアはすぐに負ける」宣伝が「明らかに事実に反することが明白なのでそうした宣伝をやりたくてもやれない」可能性も当然あります。