今日のロシアニュース(2022年10月8日分)

ゼレンスキー氏、クリミア奪還に意欲 橋での爆発念頭に - 産経ニュース
 「橋の爆破」レベルでここまで言うのは「非常識」でしょう。
 それにしても一方では爆発のクリミア橋、通行再開 ウクライナ顧問は「ロシア関与」示唆(AFP=時事) - Yahoo!ニュースねえ。
 「ロシア関与」、つまり何らかの目的*1による「ロシアの自作自演(ポドリャク大統領府顧問)」を主張するなら、ゼレンスキーが「クリミア奪還」と浮かれるのは変だし、ゼレンスキー発言「クリミア奪還」を前提にすれば、この爆破は「ウクライナの犯行」としか理解できないでしょう。「ウクライナ政府にはまともな意思統一、疎通ができているのか」と疑いたくなります。
 それとも(ロシアの犯行か、ウクライナの犯行かはともかく)「国民相手」には戦意高揚のために「ウクライナの成果」であるように言う一方で「こうした爆破行為」に好意的評価をするか怪しい、むしろ否定的評価をするかもしれないNATO相手には「ロシアの自作自演」と主張するという二枚舌なのか。もし二枚舌なら(ロシアの犯行か、ウクライナの犯行かはともかく)国民またはNATOのどちらかに嘘をついてるわけで不誠実極まりないと言うべきでしょう。


「加害者側と一緒」に非難も ノーベル平和賞受賞団体は歓迎―ウクライナ:時事ドットコム

 ウクライナ政府関係者からは7日、「ウクライナ侵攻の加害者側との共同受賞はおかしい」と非難するコメントが聞かれた。
 ウクライナのポドリャク大統領府顧問はツイッターで「ノーベル賞委員会は『平和』という言葉に興味深い理解を有している」と皮肉り、「ロシアやベラルーシの組織は戦争に抵抗できない。今年の賞はむちゃくちゃだ」と感想を述べた。

 勿論「ウクライナ人全て」ではなく「一部の反応」とはいえこれが「大統領顧問」とは「おいおい」ですね。ロシア人とはいえ「プーチン批判派」の受賞なのに何故そういう反応になるのか。

【1】安倍と「伊藤詩織氏(レイプもみ消し疑惑)」「前川喜平氏(加計疑惑告発)」「山上徹也(統一協会)」「吉見義明氏(慰安婦問題)」を「同じ日本人」
【2】トランプとバイデンを「同じ米国人」

として同一視するぐらい馬鹿げた主張です。
 何故「ロシア人」に受賞させることで「ノーベル平和賞委員会はロシア人を敵視してるのではなく、プーチン支持者を批判してるに過ぎないことが明白だ」として喜ばないのか。


ことしのノーベル平和賞 ロシアとウクライナの人権団体などに | NHK | ノーベル賞2022
 過去にも

ノーベル平和賞 - Wikipedia
◆1926年:ブリアン外相(フランス)、シュトレーゼマン外相(ドイツ)
 ロカルノ条約(1925年)の締結
◆1929年:ケロッグ外相(米国)
 不戦条約(1928年)の成立
◆1964年:キング牧師
 当時の公民権運動への貢献
◆1971年:ブラント首相(西ドイツ)
 1970年の東西ドイツ首脳会談などいわゆる東方外交
◆1973年:キッシンジャー国務長官(米国)、レ・ドク・ト労働党政治局員(北ベトナム:但し受賞辞退)
 ベトナム戦争和平交渉
◆1978年:サダト大統領(エジプト)、ベギン首相(イスラエル
 キャンプ・デービッド和平合意(1981年)
◆1983年:ワレサポーランド
 自主労組「連帯」の結成(1980年)
◆1990年:ゴルバチョフ共産党書記長(ソ連
 1987年のINF(中距離核戦力)全廃条約など
◆1991年:アウンサンスーチーミャンマー
 1988年からの軍政反対運動
◆1993年:デクラーク大統領、マンデラANC議長(南アフリカ
 1990年のマンデラ釈放、1991年の人口登録法など「アパルトヘイトの根拠法」の廃止など
◆1994年:ラビン首相、ペレス外相(イスラエル)、アラファトPLO議長(パレスチナ
 イスラエルとの和平合意(1993年)
◆2000年:金大中大統領(韓国)
 金正日北朝鮮国防委員長(朝鮮労働党総書記兼務)との南北朝鮮首脳会談(2000年)
◆2010年:劉暁波(中国)
 いわゆる「零八憲章」(2008年)

など、「比較的最近の事件にスポットを当てて事態に良い影響を与えようとする」ということはあったので「予想の範囲内」ではあります。

*1:例えば橋破壊の報復としてロシアは「キーウへの砲撃」を激化してるそうです。「キーウ砲撃を正当化するための自作自演」の可能性は「一応ある」でしょう(ウクライナの犯行を示唆してるとしか思えないゼレンスキー発言「クリミア奪還」を考えれば「ロシアの自作自演」の可能性は低いでしょうが)。