今日の産経ニュース(2022年10/12分)

【正論】「民意」を騙る覇権意志の危険 東京大学名誉教授・小堀桂一郎 - 産経ニュース

 医療法人経営者、中村恵子氏の『江戸幕府の北方防衛』

 つまりは素人の書いた怪しい本と言うことです。何せ版元は

【2021年刊行】
◆佐々木類『チャイニーズ・ジャパン:秒読みに入った中国の日本侵略』 
◆高田純『脱原発中共の罠』
【2022年刊行】
◆関野通夫『WGIP日本人を狂わせた洗脳工作:今なおはびこるGHQの罠』
◆吉本貞昭『世界が語る神風特別攻撃隊カミカゼはなぜ世界で尊敬されるのか』

等を刊行するマイナー極右出版社のハート出版ですし。

◆「アイヌ文化時代」との時代区分の命名である。簡単に云へばアイヌ人を蝦夷地の「先住民」として認定しようとの宣伝工作である。
蝦夷地は江戸時代にはまだ日本の領土ではなかつたとの説を立てようとの意図を以て動く一部の党派

 「一部の党派」「宣伝工作」も何も「それが事実」でしょう。そもそも小堀*1は「アイヌ史」「北海道史」の専門家でもないのに何様のつもりなのか。そんな小堀を使う産経もふざけています。というか、この小堀の物言いは「アイヌ民族否定論(勿論、アイヌ新法を成立させた日本政府はそんな立場ではない)」ではないのか。

 この妄論は、現に金に飽かせて北海道の土地を買ひ漁りつつある中国資本、北方領土返還にまともに応ずる気を全く持たぬロシア外交にとつては莫大な利用価値がある。

 「はあ?」ですね。アイヌ文化を評価する物言いをしたら「中露の手先呼ばわり」とはどれほどふざけているのか。
 そもそも「バブル時代に日本企業が海外の土地を買いあさろうと、その土地が日本領土にならなかった」ように「中国企業が北海道の土地を買いあさろうとその土地が中国領土になるわけではない」のに小堀も良くもバカが言えたもんです。


問責決議の兵庫・明石市長が政治家引退表明 - 産経ニュース
 即時辞任ではなく「任期満了辞任」で「最悪の場合前言撤回(任期満了辞任せず再出馬)もあり得る」とはいえ、「不信任決議により議会解散か首長辞任に追い込まれるまでは居直る(法的効力のない問責決議レベルでは無視する)」かと思いきや、意外な結末です。「議会解散か首長辞任(再選挙)」でも事態は改善しないと見ての決断か。確かに市長の言動は問題行為ではありますが「モリカケの安倍(安倍にとどめを刺したのは山上の狙撃)」「統一協会疑惑の山際」など「問題政治家」が居直ってるのを見ると何とも複雑な気持ちになります。
 それにしても議会はこれにどうでるか。「任期満了で辞めるのなら受け入れる(前言撤回しない限りこれ以上批判はしない)」となるのか、「今すぐ辞めろ」と不信任決議可決か。


村上氏、安倍氏「国賊」発言撤回「意図はなかった」 - 産経ニュース
 正直、村上氏がこうもみっともなく泣きを入れるとは思ってもみませんでした。軽い処分(役職停止1年)とは言いませんが、除名や党員権停止ほどの重罰ではないし、今更、彼が要職に就く可能性も低い。
 「内閣支持率低下を助長しかねないので処分できない」と甘く考えていたのか、はたまた「処分されても構わない」と当初考えていたところ、有力支持者に「現状では支援できない」と説得され、選挙のことを考えると「有力支持者と決別もできず」腰砕けになったのか。
 あるいは「泣きを入れれば形式的な軽い罰(役職停止1年)で済ますが、そうでなければ除名もあり得る」と党執行部に恫喝されて屈服したか。いずれにせよ、晩節を汚したと言っていいでしょう。彼を恫喝して屈服させた岸田自民も陰険で下劣ですが。


【政界徒然草】「国民感覚に近い」が弱点?「ポスト志位」候補の素顔 - 産経ニュース
 有料記事なので途中までしか読めません。

 志位氏は68歳と高齢になりつつあり

 吹き出しました。
 勿論「山本れいわ代表(47歳)」「泉立民党代表(48歳)」のような40代の党首もいるものの

【年齢順】
◆岸田自民党総裁(65歳)
◆福島社民党党首(66歳)
◆茂木自民党幹事長(67歳)
 茂木派ボスとして総裁の在を狙う
◆山口公明党代表(70歳)

でわかるように「是非はともかく」日本政界において「60代」はまだまだ高齢という年ではないでしょう。

 後継候補として、注目を集めているのが小池晃書記局長*2と田村智子政策委員長*3だ。

 役職だけ考えればまあそうなるでしょう。委員長になった不破氏や志位氏も書記局長からの就任ですし、他党においても「幹事長、政調会長経験者の党首就任」は

【幹事長経験者】
◆福島社民党党首
政調会長経験者】
◆岸田自民党総裁
◆山口公明党代表
◆泉立民党代表

などいろいろあります。
 なお、小池氏が62歳、田村氏が57歳です。
 また、仮に小池氏なり田村氏なりが後任委員長になるとして「彼らの後任(書記局長や政策委員長)」が誰になるかも注目点ではあるでしょう。

*1:著書『鎖国の思想:ケンペルの世界史的使命』(1974年、中公新書)、『宰相・鈴木貫太郎』(1987年、文春文庫)、『東京裁判・日本の弁明』(1995年、講談社学術文庫→後に『東京裁判・幻の弁護側資料』と改題して2011年、ちくま学芸文庫)、『靖国神社と日本人』(1998年、PHP新書)、『昭和天皇』(1999年、PHP文庫)、『イソップ寓話・その伝承と変容』(2001年、講談社学術文庫)、『さらば東京裁判史観』(2001年、PHP文庫)、『森鴎外』(2013年、ミネルヴァ日本評伝選)、『和辻哲郎と昭和の悲劇』(2017年、PHP新書)、『靖國の精神史』(2018年、PHP新書) など

*2:「自民、公明、立民、国民民主、維新、社民、れいわの幹事長」や「新社会党沖縄社会大衆党の書記長」に当たる

*3:「自民、公明、立民、国民民主、維新の政務調査会長」や「社民、れいわの政策審議会長」に当たる