常岡浩介&黒井文太郎に悪口する(2022年11月5日分)

常岡浩介
 浅田彰*1にしても、田中康夫*2にしても、あるいは辺見庸*3にしても、1980年代のことを今も覚えているけど、「新時代の旗手」ってイメージで、なにより若者に支持されていたんだよな。それがこれほどの老醜*4を晒すというのは、当時の若者としてキツイものが

 常岡(1969年生まれ、53歳)の方こそ「ライター廃業」の「老醜の分際」でよくもいったもんですがそれはさておき。

【記載は以下、全てウィキペディアを参照】
◆田中
 1956年生まれ(66歳)。1980年(24歳)に『なんとなく、クリスタル』(河出書房新社)で文藝賞受賞
◆浅田
 1957年生まれ(65歳)。1983年(26歳)、京都大学人文科学研究所助手時代に『構造と力』(1983年、勁草書房)を発表。思想書としては異例の15万部を超すベストセラーとなり、いわゆる「ニュー・アカデミズム」の旗手として一般メディアで注目された。翌1984年(27歳)には『逃走論』(筑摩書房)を発表。同書ではドゥルーズガタリ、またマルクスなどの思想を従来のように正面から一点集中的に読み解こうとするだけではなく、多面的な視点を相互に移動しながらテクストに向き合う姿勢が必要だと説いた。この対比を、浅田は特定の価値観や立場・見方に固執するパラノイア(偏執狂)型と物事に固執しないスキゾフレニア(統合失調症)型に二分したが、これは「パラノからスキゾへ」というキャッチフレーズとして、当時の流行語となり、第一回新語・流行語大賞において新語部門の銅賞に選ばれた。

はともかく

◆辺見
 1944年生まれ(78歳)。共同通信外信部次長を務めていた1991年(47歳)、職場での経験に着想を得た小説『自動起床装置』(文藝春秋社)を発表、芥川賞を受賞。また1994年(50歳)には、社会の最底辺の貧困にあえぐ人たちや、原発事故で放射能汚染された村に留まる人たちなど、極限の「生」における「食」を扱った『もの食う人びと』(共同通信社)で、講談社ノンフィクション賞を受賞。1996年(52歳)に共同通信社を退社、本格的な執筆活動に入る。

は明らかに「新時代の旗手」「若者が支持」ではないでしょう。
 「47歳での芥川賞受賞(辺見氏)」は「松本清張(44歳で芥川賞受賞)」並に遅咲きです(但しもっと高齢の芥川賞受賞者もいます)。
 そもそも辺見氏が作家としての活動を本格化するのは「1991年の芥川賞受賞以降」で1980年代ではありません。
 常岡と類友が何を勘違いしてるのか不明(あるいは、浅田らとセットで非難するためにあえて嘘をついているのか?)ですが、こういうデタラメを平気で書くような人間だから「常岡は廃業状態」なのでしょう。勿論こんなことをいう常岡は「辺見氏について恐らくまともな知識は何もない(それ以前に興味もない)」でしょう。

常岡浩介がリツイート
◆とみ
 米国以外でも各国の社会分断は露にとって最高にメシウマ。反ワクチンもその一つ。
 想像はしていたけれどまさかこんなにもあっさり露の米選挙介入を認めるとは…
苦戦のロシア「共和党が勝てば」 米中間選挙に期待する軍事支援縮小 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル
 ウクライナ侵攻で苦戦するロシアで、8日投票の米中間選挙への期待が高まっている。共和党が勝てば、民主党のバイデン米政権が力を入れるウクライナへの軍事支援が縮小するとの見方があるからだ。
 「共和党が上下両院で勝利すれば、ウクライナは軍事支援の重要なパイプの一つが止められる可能性が高い」
 ロシア上院のボンダレフ国防・安全保障委員長は10月23日、SNSにこう投稿し、「そうなればウクライナ政府が停戦交渉につき、流血の惨事もはるかに早く終わる可能性がある」と期待を示した。

 「恐らくロシアは選挙介入してる(ツイッター等での怪文書垂れ流しなど)」のでしょうが、朝日の記事は「共和党勝利をロシア政府や政府に近い人間(例:ボンダレフ上院国防・安全保障委員長)が望んでる」と言うだけの指摘なので「ロシアが米選挙への介入を認めている」わけではありません。そしてこうした発言は過去にもありました。
 そもそも、この理屈なら「李明博朴槿恵、尹錫悦の大統領選勝利希望」を公言した日本ウヨも「韓国選挙への不正介入」を認めたことになるでしょう。「願望の表明」は「謀略の自白」ではない。

黒井文太郎
 以下は一個人の単なる意見です。
 日本がウクライナに武器を渡せないことが(ボーガス注:憲法九条を理由に)当然視されていますが、自分は当然視しておりません。
 人の生命を救うこと最優先との個人的意見ですが(もちろん希少意見とは自覚済)

 おいおいですね。「ウクライナに限らず」武器の提供はどう見ても憲法九条に反する行為でしょうが【1】九条に反しないというのか、【2】九条に反するが「ダッカ事件での赤軍派釈放」のように超法規的措置として認めろというのか、黒井は「個人的意見」とやらをもっと詳細に言ってみろ、と言う話です。
 そもそも、仮に九条の問題を無視*5するにしても「NATO諸国がNATO諸国なりの考えから武器供与している」状況において日本が「NATO諸国と調整もせずに勝手に武器供与しても」成果があるとはとても思えません。
 黒井は「欧米の武器供与はろくに役に立ってないが日本が供与すればたちどころに絶大な成果が」とでも言いたいのか。勿論そんな事実はどこにもないでしょう。
 勿論ウヨの黒井がやりたいことは「ウクライナ戦争をだしにしての九条の骨抜き」でしょうが現時点においてはそんなことは改憲右派政党である自民や維新すら「党方針」としては言わないし、そうした日本の動向に配慮し、ウクライナも「米国などNATO諸国」もそんな要求はしないわけです。黒井の非常識ぶりには呆れます。

*1:著書『逃走論』(1986年、ちくま文庫)、『ヘルメスの音楽』(1992年、ちくま学芸文庫)、『「歴史の終わり」を超えて』(1999年、中公文庫)など

*2:著書『なんとなく、クリスタル』(1983年、河出文庫)、『感覚の倫理学』(1986年、角川文庫)、『いつまでも、クリスピー』(1987年、角川文庫)、『ぼくだけの東京ドライブ』(1987年、中公文庫)、『ファディッシュ考現学』(1988年、新潮文庫)、『大学受験講座』(1989年、角川文庫)、『ぼくたちの時代』(1989年、新潮文庫)、『ブリリアントな午後』(1991年、河出文庫)、『神戸震災日記』(1996年、新潮文庫)、『33年後のなんとなく、クリスタル』(2018年、河出文庫)など

*3:著書『自動起床装置』(1994年、文春文庫)、『ハノイ挽歌』(1995年、文春文庫)、『もの食う人びと』(1997年、角川文庫)、『眼の探索』(2001年、角川文庫)、『単独発言』(2003年、角川文庫)、『独航記』(2004年、角川文庫)、『抵抗論』(2005年、講談社文庫)、『自分自身への審問』(2009年、角川文庫)、『いまここに在ることの恥』、『しのびよる破局』(以上、2010年、角川文庫)、『たんば色の覚書』(2011年、角川文庫)、『瓦礫の中から言葉を』(2012年、NHK出版新書)、『水の透視画法』(2013年、集英社文庫)、『愛と痛み』(2016年、河出文庫)、『青い花』(2020年、岩波現代文庫)、『霧の犬』(2021年、岩波現代文庫)など

*4:常岡の言う「老醜」が何かはよく分からないので特にコメントしません。

*5:勿論無視できませんが