「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年12/24日:島田洋一の巻)

“岸田首相と代わってほしい”歴代首相ランキング…3位菅義偉、2位安倍晋三を抑えた圧倒的1位は? | 女性自身
 島田がツイートしていたので気づきました。読者アンケートに過ぎないとはいえ「2位が安倍」とは唖然です。島田は「1位小泉」に「脱原発を理由に都知事選で細川を担ぐ奴なんか論外だ」と悪口ですが*1
 まあ、俺も「岸田に代わって欲しい首相」を選ぶときに彼らを選びません*2が、そもそも「実現性が無いことを言って意味があるのか?」ですね。それともこういうことを言う人間の中には本気で「死去した安倍氏、政治家引退した小泉氏(議院内閣制なので国会議員で無いと首相になれない)はともかく、菅氏は議員だから再登板が可能」とでも期待してるのか?


◆島田ツイート

島田洋一
 立憲民主党共産党自民党小泉・河野一派*3など原発廃止を叫ぶ一群がいるが、彼らの言う通りにすれば、日本中で紋別市のような悲劇が頻発しよう。
大雪 北海道紋別市などで25日朝から再び大規模な停電 | NHK | 気象
 北海道電力によりますと、紋別市内では23日の暴風雪で送電線を支える鉄塔1基が倒れたため、別の送電線を使って送電が行われていましたが、25日朝、新たに倒木が起きてこの送電線が断線したということです。

 脱原発の是非*4はともかく、今回の紋別市の停電は「送電線の故障」であって「発電所の問題では無い(原発だろうと同じ問題が起こった)」のでデマにもほどがあります。

島田洋一
 苦楽を共にした愛車とは20年を超える付き合い。
 ところがEVへの転換を促す(古い車は廃車に追い込む)として増税攻撃を掛けるのが財務省環境省、脱炭素原理主義に迎合する政治家ら。
 歳をとった愛犬は早く殺処分しろというのと同じで怒りを禁じ得ない

 施策としての是非はともかく「車とペットは違う」「(税負担を増やすことで)買い換えを促してるとは言え、税負担を我慢すれば車の使用自体はできる」ので「はあ?」ですね。
 そこは「EVへの転換は脱炭素につながるか分からない、転換を促す必要は無い」「転換を促すのは良いが税負担増加は不適切、別の施策にすべき」とでも反論*5すべきでしょうに。

島田洋一
 安倍、菅政権は歴史戦担当の首相補佐官を置いた(衛藤晟一*6木原稔*7議員)。岸田政権にも(ボーガス注:島田が?)継続を促した所、木原誠二官房副長官が「宏池会には出来る人間がいないので」と消極姿勢を取った。

 歴史戦(南京事件慰安婦の違法性否定などの歴史修正主義主張)と言う馬鹿げた代物で首相補佐官など置かない*8のは当たり前の話です。それにしても「宏池会に適任者がいない」と本当に木原が言ったのなら「おいおい」ですね。「安倍派から任命すればいい」という反論が島田らウヨからあるだろう事は容易に想像がつくところ、何故「必要性を感じない」といえないのか。そんなに安倍派やウヨの反発が怖いのか?(なお、衛藤は安倍派、木原は茂木派です)

島田洋一
 犯罪者プーチンが、民間インフラを破壊して住民を凍死させる卑劣な攻撃を続けられるのも、ウクライナ側がロシア司令部への反撃を控えている(控えさせられている)ためだ。
 独自核抑止力も含めた反撃力整備は、国民の命を守るため不可欠

 「おいおい(呆)」です。
 まず第一に「ロシア司令部への反撃」をしなくても、ロシア軍を今すぐウクライナ全土から追い出せるだけの軍事力(ウクライナ軍ではなくNATO*9も含む)がウクライナにあれば、ウクライナ戦争は「ウクライナの軍事的勝利」ですぐに終わります(勿論、実際はそうでないから戦争が長期化しますが)。
 裏返せば「ロシア領への攻撃」をしたところで「ロシア軍を今すぐウクライナ全土から追い出せるだけの軍事力」が無ければ「戦争終結」と言う意味では、意味が無い。
 第二に「反撃を控えてる」と島田が書くようにウクライナがロシア領を攻撃しないのは「米国やNATOがそうした行為に否定的だから」という政治的理由が大きいでしょう。能力云々の問題では無い。
 第三に「ロシアのミサイル攻撃」に対しては米国がパトリオット迎撃ミサイル等の提供をウクライナにしています。
 法的是非、政治的是非を考えれば「ロシア領攻撃」よりも「迎撃能力の向上」の方が現実的でしょうし、実際、米国やNATOも「ロシア領攻撃」まで認める気は無いでしょう。
 第四に百歩譲って「ロシア領攻撃を容認する」にしても、それは当然に「ウクライナの核保有」を意味しない。島田のこのツイートは「(日本の核保有を正当化するために)ウクライナの核保有」を容認してるようにしか見えませんがそういう理解でいいのか。勿論「米国やNATO諸国」もウクライナの核保有など認める気は無いでしょう。勿論「ロシアの侵攻を受けてるウクライナ」ですら核保有を認めないのだから、そんな現実的危機などない日本にも核保有など認めないであろう事は当然です。

島田洋一
 福井県の知事、原発立地市町村長は、新型炉の建設推進という政府方針を歓迎。
 福井に関する限り、「地元は反対」は単なるフィクション。

 福井県の「政財官界」が「原発とズブズブ」であること(原発抜きでは地域経済が成り立たないこと)は分かりますが「それでいいのか」と言う話です。原発という技術には放射能事故や放射性廃棄物といった問題から「展望は無く」、いずれ、破局が来ると思います。

*1:なお、こういう場合、どうしても「昔の首相」は「日ソ国交正常化の鳩山」「高度経済成長の池田」「日韓国交正常化、沖縄返還の佐藤」「日中国交正常化の田中」であれ、誰であれ、名前は挙がりづらいかもしれない。

*2:とはいえ、小泉訪朝は勿論評価しますが(というか1位評価は小泉訪朝でしか評価してないのでは?)。安倍については勿論「最悪の首相」「論外」と思っています。

*3:立民、共産、小泉元首相はともかく「原発推進・岸田内閣のデジタル相」河野太郎の何処が脱原発なのか?

*4:俺個人は脱原発の立場ですが

*5:無知なのでこのあたりよく分かりませんが。

*6:第二~四次安倍内閣首相補佐官、第四次安倍内閣沖縄・北方等担当相など歴任

*7:第四次安倍、菅内閣首相補佐官

*8:但し、歴史戦云々は島田の主張に過ぎず、少なくとも建前では「教育再生等、国政の重要課題担当(衛藤)」「国家安全保障に関する重要政策担当(木原)」

*9:今のところNATO軍は戦争に直接参戦していませんが、今後の参戦の可能性は一応あるでしょう。