今日の産経ニュース(2023年1/22日分)

山梨県知事に長崎氏再選 県政運営手法批判跳ね返す - 産経ニュース
 自民党王国「山梨」では残念ながら予想の範囲内ですが、「共産、社民、れいわ+一部に留まる、個人的支援に留まるとは言え地元の立民関係者(例:住み続けたい山梨に/知事選 くらしま候補勝利で/個人演説会で山添氏が応援が紹介する立憲民主党の小野鈴枝山梨市議)でとにもかくにも野党共闘が成立したことは「不幸中の幸い」でしょう。
 問題は立民が最大野党でありながら、党として*1は「自主投票」で不戦敗を選んだことです。そうしたやる気の無さこそが「立民支持率の低迷(例えばリベラル21 日本維新の会の「二股膏薬路線」は、立憲民主党をだませても国民には通用しない、「岸田降ろし」の前に立憲民主党が崩壊する参照)」に大いに「貢献」してるのですが、そうした認識は泉執行部には残念ながらなさそうです。
 なお、「立民支持層の内の泉批判派(恐らく大半は維新に批判的なリベラル派)の多く」は勿論「野党共闘支持層(これまた恐らく大半は維新に批判的なリベラル派)の多く」は俺やリベラル21 日本維新の会の「二股膏薬路線」は、立憲民主党をだませても国民には通用しない、「岸田降ろし」の前に立憲民主党が崩壊するのような危惧(このままでは小沢新生党が解党したように立民が崩壊するのではないか)という危惧を感じてるでしょうが、泉執行部は勿論「執行部から干されてるらしい枝野前代表」など反主流派も含めてこうした惨状に対して目立った動きが見られないのは「何ともかんとも」です。
 しかし、自民や立民へのすり寄りぶりを見るに維新は当面は「最大野党を積極的に目指す」「政権交代を目指す」というよりは「とにかく頂けるものはどんな手段を使っても自民や立民から頂いて、成果として支持者に宣伝する」という「公明党路線」を当面は取ることにしたのではないか。


【ザ・インタビュー】「正当性」から「正義」への変質 政治学者・佐々木雄一さん著『近代日本外交史 幕末の開国から太平洋戦争まで』 - 産経ニュース

 佐々木*2准教授は「一貫して、日本外交では規範や秩序が意識されていた」とみる。

 少なくとも建前の世界では、例えばプーチンですら自らの行為「ウクライナ侵攻」を「国際法に反しない自衛権の正当な行使」と強弁します。「アジア解放の聖戦(大東亜戦争)」等の建前を掲げた戦前日本も同じでしょう。そうした「建前論の存在」は何も佐々木氏に限らず、従来の研究者も否定しないのではないか。
 但し、それが1)客観的に正しいのか、2)それ以前に主観的に正しいのか(本心から日本がそう主張しているのか)はまた話が別です。


【政界徒然草】電撃転身の今井瑠々氏 未練の立民、したたか自民 - 産経ニュース

 立民からは今井氏に対し怨嗟の声が漏れるが、あまりの批判の大合唱に「未練がましい」(党幹部)として、自重を求める空気も漂う。

 「れいわのローテーション」については「政治をバカにしてる」と「あるべき筋論」から批判した産経が「離党せずに立民党所属のママ、自民への移籍交渉を行った今井」と「それを受け入れた自民」を「あるべき筋論」から批判しないのはいつもながら「自民応援団」産経らしいデタラメさです。
 批判は「怨嗟」でも「未練がましい」わけでもない。
 そもそも「自民批判派の支持者」を裏切れば「怨嗟の声」が出るのは当然でしょう。今井に限らず「不誠実な裏切り者」を恨まない人間は普通いない。それは「未練がましい」と言う話ではない。
 産経とて

自民党所属だった海部元首相*3が自民を離党し、小沢氏の新生党や細川元首相の日本新党などに担がれて、自民、さきがけが担いだ「社会党委員長」村山氏(後に自社さ連立政権首相)と首相決選投票を争ったとき
→後に海部氏は新生党、旧民社党日本新党などで結成された新進党初代党首となるが最終的には自民に復党
 自社さ連立には後に悪口する産経ですが、では「首相選挙での村山敗北、海部首相再登板」の方が良かったかといえば、「自民の政権復帰が今に至るまでできなかったor復帰できても大幅に遅れる可能性があった(橋本首相、小渕首相など実際に誕生した自民首相が生まれなかった可能性がある)」ので恐らく本心ではそうは言えないでしょう。
◆「たちあがれ日本」(平沼赳夫*4が代表)の与謝野馨*5が、民主党菅政権の呼びかけに応じて、たちあがれを離党し、菅内閣経済財政担当相に就任したとき
→経済政策限定とは言え、菅政権に与謝野氏が協力するとは思ってなかったので仰天しました。

など「産経にとって不愉快な裏切り劇」のときには悪口していたでしょうに。

*1:「立民所属の個人」としては小野山梨市議(野党共闘候補支持)のようにてんでんばらばらで「自民主流派の現職(元衆院議員)」「自民反主流派の新人(元山梨県議)」「野党教頭候補の新人(元笛吹市長)」をそれぞれ支持し「統一性の無さ」を立民が露呈した。

*2:著書『陸奥宗光』(2018年、中公新書)、『近代日本外交史』(2022年、中公新書)、『リーダーたちの日清戦争』(2022年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)

*3:勿論、自民党からの票分裂を狙ったものですが村山氏の勝利で不発に終わりました。

*4:村山内閣運輸相、森内閣通産相小泉内閣経産相を歴任

*5:村山内閣文相、小渕内閣通産相自民党政調会長(小泉総裁時代)、小泉内閣経済財政担当相、第一次安倍内閣官房長官福田内閣経済財政担当相、麻生内閣財務相など歴任