今日の産経ニュース(2023年2/5日分)(追記あり)

維新単独推薦の市長、大阪以外で初当選 京都・舞鶴市長に鴨田氏 - 産経ニュース
 「維新が勝ち馬(舞鶴市の有力政治家)に乗った」だけかもしれませんが、大阪以外(それも比較的共産が強い京都)で維新系市長とはげんなりしますね。「衆院選での躍進(4倍増)」ほどの力は幸いにも今のところ見られませんが、残念ながら今後も維新については警戒が必要なのでしょう。なお、コメント欄でのご指摘に寄ればライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)で「2/8*1に論じる予定」だそうです。
【追記】
 その後大阪府以外で維新単独推薦の人物が首長選挙で当選したことは、それなりに注目に値する - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が掲載されました。上手いコメントが思いつかないので特にコメントはしません。


北九州市長選 元厚労省職員の武内氏が初当選 - 産経ニュース
 前市長が後継指名し、「自民、公明、立民、国民民主」が相乗りした人物が「僅差とは言え敗戦」とは意外です。「当選した候補は自民反主流派が担いだ」とか何か特殊事情があるのか。
【追記】
 コメント欄で指摘がありますし、その後マスコミ報道で知りましたが「麻生太郎(福岡が地盤)の系列(子分)」のようですね。
 しかし、自民党副総裁という立場の人間が「党中央として擁立した人間*2」を無視して子飼いを立てるというのは無茶苦茶ですよね。岸田総裁、茂木幹事長等の面子も丸つぶれです。


維新党大会 馬場代表、統一選へ背水の陣 - 産経ニュース

 4月の統一地方選で地方議員を現状の約1・5倍にあたる600人以上まで増やす目標を掲げた。馬場伸幸代表は達成できなかった場合は辞任する考えを重ねて表明

 是非辞任して欲しいところですがどうなるか。達成不可能*3とは言いませんが、一方で大阪以外では維新の力は決して強くないので「容易に達成可能」とも言えないのではないか。
 大阪都構想住民投票で「負けたら政界引退」と表明し、その結果「政界引退」せざるを得なくなった橋下と同じ事態は十分起こりうるのではないか。どうせ馬場も代表を辞めたところで後釜に子飼いを据えた上で「常任顧問(現在、立民幹事長の岡田氏が一時就任)」「最高顧問(立民の菅、野田元首相)」等の形で残る気(そして場合によっては常任顧問から幹事長に復権した岡田氏のようにほとぼりが冷めた頃にヌケヌケと復権する気)でしょうし。


維新、衆院選3回以内で「政権奪取」 党大会で方針採択、統一選に800人超擁立へ - 産経ニュース

 参院選直後の昨年8月は立民を2・8ポイント上回る8・9%だったが、同10月に逆転。今年1月も6・0%と立民に2・1ポイント先行された。

 明らかに支持が伸び悩んでるのに政権奪還とは随分と放言したもんです。「本気なのか」と聞きたくなります。


【宗教法人法を問う】暴力団の介入防げぬ「法の穴」 反社支配懸念も脆弱な調査権限 - 産経ニュース
 「マルサの女2」(30年以上前の1988年:三國連太郎*4が演じる暴力団組長が休眠宗教法人のトップで免税特権悪用→マルサが追及)でネタになってた話が、山上の安倍暗殺がなければ今も騒がれずに野放し*5ってどういうことよ、と心底呆れます。大ヒット映画のネタになった話*6を国が認識してないなんてあり得ない話です。
 しかし「暴力団の休眠宗教法人悪用(休眠宗教法人の元トップが笠智衆*7)」という「素人にはあまり知られてないネタ」を映画にした伊丹十三*8は慧眼と評価されるべきでしょう。
 なお、「マルサの女」ではマルサ(東京国税局査察部)がラブホテル経営者(山崎努)の脱税を摘発しある種のハッピーエンドだったところ、「マルサの女2」では「三国の脱税が正式に摘発できるか分からない(『捜査中のママ、映画は終了』し三国が逃げ切る恐れあり。また、『猫田(上田耕一)』『チビ政(不破万作)』など、三国の子分が次々と口封じのために暗殺された上、マルサの事情聴取中に三国が狙撃され、殺害未遂に終わるもの、知りすぎた男・三国が今後子分等と同様に『政治家などによって口封じされる』可能性も示唆される)」「摘発したところで三国を悪用し私腹を肥やしていた悪徳政治家(中村竹弥や小松方正が演じた与党幹部政治家など)らは恐らく野放し」という苦いエンディングになります。

*1:愚かにも3/8と誤記していたので修正しました。

*2:まあ、一方で麻生が「党中央として正式に子分を擁立できなかった」と言う意味では彼の力には限界があるわけですが。

*3:アンチ維新の俺にとっては残念ですが

*4:正直、三国が演じる組長のゲスさには殺意を禁じ得ませんね。一方で「釣りバカ日誌」では「好人物(釣りバカの鈴木社長)」を演じてるわけで、まさにうまい役者は、善人を演じればほんとに善人、悪人を演じればほんとに悪人に思える - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)ではあるでしょう。

*5:まあ暴力団でなくても、「統一協会」「幸福の科学」などは明らかに反社だと思いますが

*6:映画では「休眠宗教法人を野放しにする文化庁は無責任だ」とマルサに非難された文化庁職員が「カネもマンパワーもないのに、休眠宗教法人のチェックなんかできない。宗教法人が日本にどれだけあるか分かってるのか」「文句があるなら上(政治家など)に言ってくれ」と逆ギレするシーンも確か登場します。

*7:正直、「寅さんの御前様」が三国に二束三文で休眠宗教法人を売り飛ばしたと宮本信子(主人公のマルサ調査官)に語る姿には「御前様イメージがぶち壊しだ」と複雑な感情を禁じ得ません。「多分、寅さん(渥美清)が榎津巌(映画『復讐するは我にあり』の主人公、モデルは死刑囚・西口彰。渥美にもオファーがあったと言うが、寅さん映画を重視して渥美が断り、結局は緒形拳が演じたという)を演じた」時にも同様の感情を感じたかと思います。一方で「渥美が演じたらどう演じただろうか」「渥美が寅さんイメージに拘束されたのはやはり惜しい(『八つ墓村』(1977年)の金田一耕助など、寅さん以外の演技も一応ありますがやはり数的に多くない)」という気持ちもありますが。

*8:1933~1997年。監督映画に『お葬式』(1984年)、『タンポポ』(1985年)、『マルサの女』(1987年)、『マルサの女2』(1988年)、『あげまん』(1990年)、『ミンボーの女』(1992年)、『大病人』(1993年)、『静かな生活』(1995年)、『スーパーの女』(1996年)、『マルタイの女』(1997年)(伊丹十三 - Wikipedia参照)