高世仁に突っ込む(2020年12/15日分)

北朝鮮帰還事業61年記念フォーラム開かる - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 北朝鮮関係記事とは言え今日も拉致はなぜ見過ごされてきたのか6 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(12月7日付記事)の続きではありません。
 それにしても高世もいい加減(つづく)としている拉致はなぜ見過ごされてきたのか6 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(12月7日付記事)をほったらかしにしないでとっと終わらせたらどうなのか。いずれにせよ「新型コロナが深刻」とはいえ、「北朝鮮帰還事業61年記念フォーラム」なんてもんが何の話題にもならない辺り「拉致の風化」を実感します。まあ、「61年記念(つまり1959年から帰国事業が開始)」つうのも随分と中途半端ですが(苦笑)。
 ちなみに1959年 - Wikipediaによれば「帰国事業」以外では

◆1月1日
 キューバ革命
◆1月10日
 NHK教育テレビの放送開始
◆2月1日
 NET(日本教育テレビ:現在のテレビ朝日)の放送開始
◆2月11日
 「ザ・ピーナッツ」デビュー
◆3月1日
 フジテレビの放送開始
◆3月10日
 ダライ・ラマがインドに亡命するに至ったチベット蜂起
◆3月17日
 週刊少年マガジン講談社)、週刊少年サンデー小学館)が創刊
◆3月30日
 砂川事件で米軍駐留は違憲とする東京地裁判決(いわゆる伊達判決)
◆4月8日
 週刊文春が創刊
◆4月10日
 皇太子明仁親王(現在の上皇明仁)と正田美智子(現在の上皇后・美智子)が結婚
◆6月3日
 シンガポールが独立
◆9月26日
 伊勢湾台風
◆10月5日
 TBSで、皇室番組『皇室アルバム』放送開始(現在放送中の皇室番組としては最も古い)。また、NHKで子ども向け番組『おかあさんといっしょ』が放送開始。
◆11月15日
 ドイツ社会民主党ゴーデスベルク綱領を採択。

などが61年記念ですね。

【高世仁のニュース・パンフォーカス】 WFPのノーベル平和賞受賞によせて~食料は平和への道 | つなぎ | 新聞新発見メディアを公開しました。

 で、WFP(国連世界食糧計画)を絶賛する「アンチ北朝鮮」高世ですが、そんな高世には「WFPが北朝鮮を食糧支援していることをどう思いますか?」と聞きたいところです(高世記事においては北朝鮮での食糧支援については触れていません)。果たして何と答えてくれるのやら。
 「アンチ北朝鮮ウヨ」の中には「WFPの北朝鮮食糧支援」に否定的な輩もゴロゴロいるわけですが。

 第36作「男はつらいよ~柴又より愛をこめて」(1985年)。マドンナは栗原小巻なのだが、私の好きな美保純演じる「あけみちゃん」の魅力が炸裂した回だ。蓮っ葉でいて涙もろい下町の可愛い女の子を実にのびのびと演じて、悪いけどマドンナを食ってしまっていた。

 美保純 - Wikipediaによればこの作品で美保純は「最優秀助演女優賞(ちなみに
日本アカデミー賞 - Wikipediaによればかたせ梨乃が受賞)」ではないものの、「日本アカデミー賞助演女優賞(1987年)」を受賞してるのでこうした高世の評価は「美保ファン・高世」の思い込みではないでしょう。
 まあ、これは「栗原小巻」のせいというよりは誰がマドンナでも同じ結果だったのだろうなとは思います。
 なお、美保純 - Wikipediaで知りましたが美保はもともと「日活ロマンポルノ出身」なんですね。
 日活ロマンポルノ出身の女優については日活ロマンポルノ - Wikipediaで知ることが出来ます。

 山田洋二監督がどこかで美保純は渥美清が特別に気を許した女優だったと語っていた。渥美清は、演技以外では他人に触られるのを嫌っていた。だが、美保純だけは平気で渥美の腕にぶらさがったり抱き着いたりして、渥美もまんざらではなさそうだったというのだ。

 前も

健さんの寡黙を妻の前で真似 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 朝から晩まで健さん健さん。たけしや山田洋二のコメントを何度見たことか。

コロナ禍を寅さんだったら何て言うかな - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 50作目の新作公開を年末に控えた去年夏の、松竹社員向けの「山田洋二監督に訊く」と題する講演で、山田監督は後輩を前に、寅さんと現代を語った。

で「山田洋二」と堂々と誤記してましたが、また「山田洋二」です(正しくは「山田洋次」)。
 「お前、それでも寅さんファンなんか!。渥美ファンだが山田ファンじゃ無いとでも言うのか?」「故意に洋二って書いてるのか、手前!」ですね。俺なんか「やまだようじ」と打つと「山田洋次」が変換候補として最初に出ますけどね。
 とはいえ、

家族を「する」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
「家族」という言葉から、私は、山田洋次監督を連想する。山田監督の映画には、私たちが憧れる家族の原型があるように思うからだ。

とちゃんと「山田洋次」と書いてる記事もあるし、わけが分かりません。
 高世だって「高瀬仁」などと誤記されたら不愉快でしょうに。あるいは「寅さんファン」を自称する人間が「渥見清」などと誤記したら呆れられるでしょうにねえ。
 まあ、それはともかく。

 渥美清は、演技以外では他人に触られるのを嫌っていた。だが、美保純だけは平気で渥美の腕にぶらさがったり抱き着いたりして、渥美もまんざらではなさそうだったというのだ。

というのは「寅さん(社交性がある)」と渥美(社交性に欠ける)が全然違っていたことを物語って面白い。ウィキペディアにも

渥美清 - Wikipedia参照
・『男はつらいよ』の「寅さん」の演技で社交性のある闊達さを印象付けていたが、実像はプライベートでは他者との交わりを避ける傾向だった。ロケ先での、撮影協力した地元有志が開く宴席に一度も顔を出したことがなかった。
・撮影現場でも見物人が「寅さん」「渥美さん」など声を挙げても、黙って笑顔を見せるか丁寧に頭を下げるくらいで、身辺へ個別にファンが近寄ることも嫌っていた。
・渥美自身の結婚式は親族だけでささやかに行い、仕事仲間など呼ばなかった。
・タクシーで送られる際も自宅を知られぬように「この辺りで」と離れた場所で降りるのを常としていた。渥美の自宅住所は芸能関係者にも知らされておらず、「男はつらいよ」シリーズで長年一緒だった山田洋次や、親友として知られる黒柳徹子NHK夢であいましょう』で渥美と共演)、関敬六谷幹一(関、谷は渥美と組んでお笑いトリオスリーポケッツを結成し活動。スリーポケッツ解散後も、関は『男はつらいよ』で渥美と共演)でさえ渥美の自宅も個人的な連絡先も知らず、仕事仲間は告別式まで渥美の家族との面識はなかった。
・そんな渥美であったが、脚本家・早坂暁とは20代に知り合い、何度もプライベート旅行に行くなど終生の友であった。
・『おかしな男 渥美清』(2003年、新潮文庫→2016年、ちくま文庫)の著者・小林信彦は1960年代前半に放送作家として渥美と知り合い、独身時代はお互いの部屋で徹夜で語り合うなど親友に近い関係であったが、次第に疎遠となっている。同書では、小林がその後親しくなっていく元クレージーキャッツハナ肇山田洋次映画『なつかしい風来坊』(1966年)、『喜劇 一発勝負』(1967年)、『喜劇 一発大必勝』(1969年)で主演*1。またその後も山田作品ではないが松竹の喜劇映画『アッと驚く為五郎』、『なにがなんでも為五郎』(以上、1970年)、『やるぞみておれ為五郎』、『花も実もある為五郎』(以上、1971年)、『生まれかわった為五郎』(1972年)で主演)と渥美とは互いに敵愾心に近いライバル意識があったことにも触れ、小林と渥美に性格的齟齬があったことを示唆している。

という記述があります。

 当時、日本では自民党から共産党まで、在日の北朝鮮帰還を後押しした。左派は社会主義北朝鮮のすばらしさを称えて、右派はやっかいものである在日を減らそうとして。

 で小生が思うに北朝鮮帰国事業(1950年代後半)については「近接する時期」に行われた満州移民(1931年の満州国建国以降1945年の敗戦まで)やドミニカ移民(例えば日系ドミニカ人 - Wikipedia『そこに楽園は無かった~ドミニカ移民 苦闘の半世紀~』参照)とセットで考える必要があるかと思います。
 これら3つとも全て
1)移民者、帰国者を集めるために「満州北朝鮮、ドミニカが非常に美化された」が「それは実体に反し、事業が成功と言えるかは非常に疑問である点」といい、
2)目的の一つは「国内で食わせることが難しい余剰人口を外国へ移して減らすこと(ある種の厄介払い(?))」といい
非常に共通点が多いと思うからです。
 別に「北朝鮮帰国事業の問題点」を「満州移民やドミニカ移民」で相対化する気は無い。とはいえセットで考えないと「当時は北朝鮮関係に限らずそう言う時代だった」と言う認識が出来ず「極めて歪んだ認識になる」気がします。
 あるいは以前、新刊紹介:「歴史評論」3月号(その2:今井正『キクとイサム』、森村誠一『人間の証明』について、ほか:ネタバレあり) - bogus-simotukareのブログで取り上げた映画「キクとイサム」の「混血児イサムの米国行き(米国人夫婦の養子になる)」もそうした「厄介払い(?)の一種」といっていいでしょう。
 そういえばドミニカ移民と言えば
「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート52(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2008年11月8日付記事
「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート8(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2008年12月22日付記事
「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート1(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2008年12月29日付記事
いつもどおりid:noharra氏に突っ込む(1/29分)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2013年1月29日付記事
いつもどおりid:noharra氏に突っ込む(2/10分)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2013年2月10日付記事
新刊紹介:「歴史評論」3月号(その1) - bogus-simotukareのブログ2018年2月20日付記事
新刊紹介:「前衛」9月号 - bogus-simotukareのブログ2019年8月10日付記事
「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年11/20分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログ2019年11月20日付記事
で簡単に触れたことがあるのでお読み頂ければ幸いです。
 なお「北朝鮮帰国者の苦労に比べたらドミニカ移民の苦労など大したことではない」としか読めないアホ記事草川昭三参議院議員に脱北者定着支援について陳情を三浦が書いたので「三浦はドミニカ移民の方を馬鹿にするな!、ふざけるな!」と
「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート1(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログで書いたら「三浦さんは間違ってない!」と強弁し、三浦と一緒にドミニカ移民の方を侮辱した「人格低劣なバカ」がid:noharraという男です。
 id:noharraについては
「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート1(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2008年12月29日付記事
いつもどおりid:noharra氏に突っ込む(1/29分)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2013年1月29日付記事
いつもどおりid:noharra氏に突っ込む(2/10分)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2013年2月10日付記事で批判していますが。

 「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の山田文明理事が、一つの政党の例として日本共産党をとりあげ、1959年から60年の記事や論説を検討した。1959年2月、宮本顕治書記長が金日成と会って即時帰還実現を共同コミュニケで謳いあげた。北朝鮮側も日本共産党の努力がすばらしかったと褒めたたえている。
 山田氏は、「当時、善意であったとしても、あまりにも悲惨な結果を招いた。そのことに責任があるはずだ。それぞれの政党、当事者がきちんと自らの言動を検証し、反省する必要がある」と語ったが、賛成だ。
 「産経新聞」を含むメディアも帰還を煽った。あらためて本格的な検証を求めたい。

 「おいおい」ですね。そんなことより今、議論すべきことは「帰国した日本人妻やその家族の帰国問題」ではないのか。
 結局「(自民党共産党などの)昔の過ちの反省を求める」という話しか、高世や「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の山田文明理事などがしないのは「こいつらが反北朝鮮のウヨだから」でしょう。
 「帰国した日本人妻やその家族の帰国問題」を真摯に議論すれば「帰国実現のためには日朝友好が必要だ(少なくとも敵対関係は良くない)」となり「国交正常化」「ひとまず平壌に常駐事務所を置こう」とかいう話になる。
 しかしアンチ北朝鮮のこいつらはそう言う話をしたくないわけです。心の底から呆れますね。

 「ヒューマンライツウォッチ」日本代表の土井香苗さんが、北朝鮮の人権問題を世界に知らしめるにあたっての日本の役割について報告したが、これがおもしろかった。
 2008年以降、国連において、日本はEUとともに北朝鮮の人権弾圧を非難する決議の共同提案国になり、さらに2013年には「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会」(COI)という高い位置づけの機関を国連に作らせることに成功。
 2014年のCOIの最終報告書では、北朝鮮の「人道に対する罪」を認定した。単なる人権侵害ではなく重大な国際犯罪として拉致や帰還事業を認めたのだった。その結果、北朝鮮の人権・人道問題は安保理でも議論されるようになった。
 ここまでは日本の外交としては大きな成果だった。しかし、毎年3月の人権理事会で北朝鮮非難決議を強いリーダーシップをもってEUと共同提案してきた日本が、2018年、直前になって突然共同提案国から「下りる」と表明、関係国を驚かせた。
 これはトランプ氏にならって、前提条件をつけずに金正恩と会いたいと、北朝鮮を刺激しない路線に切り替えたからだ。これに土井さんは北朝鮮が何も人権状況を改善していないのに、こちらが勝手に譲歩するのはどういうことか、と強い疑問を呈した。
 安倍外交の迷走は、人権の観点からも大きな問題をはらんでいることを指摘していたが、私も同意する。
 アメリカもトランプからバイデンに変わることだし、北朝鮮に「ディール」ではなく人権で迫る正統派の外交に立ち戻ったらどうか。

 高世や「ヒューマンライツウォッチ」日本代表の土井香苗のアホさには心底呆れますね。
 交渉相手「北朝鮮」を非難する決議の提案国になって「日朝交渉がまともに出来る」と思ってるのか。日朝交渉しないで拉致問題が解決すると思ってるのか?
 「拉致が解決しなくていい、そんなことより非難決議が大事だ」と高世らが言いたいならはっきりそう言って欲しいもんです。
 交渉を挫折させかねない北朝鮮への挑発行為を日本政府に「やれ」といいながら、一方で「拉致を解決したい」とはどこまでデタラメで嘘つきなのか。人間として高世や土井のようなクズ、カスになりたくないもんです。
 そもそも高世や土井のようなウヨ連中が「人権外交」を叫ぶのはほぼ「中国、北朝鮮限定」です。
 日本が国交を結ぶ国で

◆白昼堂々、日本人ジャーナリスト長井健司氏を射殺し、またロヒンギャ弾圧疑惑を抱えるミャンマー
◆最大野党が強制解散されるなどフンセン首相の独裁色が強まるカンボジア
◆反体制派ジャーナリスト暗殺疑惑のサウジアラビア
◆軍事クーデターで民主政権が打倒され軍事独裁のエジプト

などでは「日本政府は人権を軽視している」などとはまず批判しないのだからデタラメです。

*1:手元に本がないのでうろ覚えですが、渥美が『男はつらいよ』(1969年)を主演する前に山田洋次ハナ肇で喜劇映画を撮っているため「ハナ映画が大ヒットすれば、ハナが『山田にとっての渥美清になったのではないか(当然、寅さんもつくられなかった)』」と小林本は指摘していたと記憶しています。