田畑光永らの反中国に呆れる(2023年4月22日)

リベラル21 マクロンの味方はいなかった(田畑光永
リベラル21 「中仏主導でウクライナに平和を」案が破綻して(田畑光永
 田畑光永らの反中国に呆れる(2023年4月17日) - bogus-simotukareのブログの続きです。
 反中国の田畑らしいですが、そもそも習発言は田畑光永らの反中国に呆れる(2023年4月17日) - bogus-simotukareのブログでも指摘しましたが「ウクライナ戦争で、フランスが和平につながる有益な提案をすれば歓迎する(提案が難しければ無理強いはできないが)」レベルの社交辞令でしょう。
 勿論「それなりの期待はしていた」でしょうが田畑が言うほどの高い期待をしていたとも思えない。ましてや「米英独露」等の「ウクライナ戦争に関与する大国」を無視しての「中仏主導」を考えていたとは思えない。
 一方でウクライナ戦争には今のところ「終戦の見込み」がない。
 今後「中国に和平提案を期待する動き」が出てこないとは言いきれないでしょう。

 一方は是が非でも相手を従属させようとする。統一を実現して、自分を優れた統治者と国民に信じてもらいたいのである。
 当人は場合によっては武力でねじ伏せてでも優れた指導者と認められたいのである。何のために?。いつまでも統治者でいるために。

 以上の田畑の「反中国」主張は不当な決めつけでしょう。
 建前はともかく中国の本音は「台湾は独立主張しないことを何らかの形で保障せよ*1」にすぎないでしょう。「今すぐ統一したい」と言う話ではない。
 これに対し、馬英九前政権は「九二共識」支持と言う形で応じ、それを中国も受け入れた。ところが蔡英文は「九二共識」を否定し、それに代わる「独立主張しないこと」の保障を提示したわけでもない(九二共識 - Wikipedia参照)。
 それに対して中国が「独立狙いか?」と疑念や反感を示してるのに、蔡英文は中国側の疑念や反発を解消ともせずに、一方的に中国を非難して落とし所がないと言うのが現状です。それで田畑のように中国を一方的に非難するのが果たして適切なのか。落とし所を作ろうともしない蔡英文に落ち度はないのか。俺は台湾にも非はあると思います。
 なお「独立宣言すれば武力行使も排除しない」は鄧小平時代からの主張であり、習氏が新たに唱えたわけではないことは指摘しておきます。
 また「九二共識」は「将来的には中台は統一する」と言う抽象的な合意でしかなく「統一期限の設定」も「具体的なタイムスケジュール(例:中台統一に向けた中台合同作業委員会の設置など)」もないことを指摘しておきます。
 実質的には「九二共識」は「台湾の独立否定」でしかなく、中国も「遠い将来はともかく当面は」その程度の内容で「OK」のわけです。その程度のことを受け入れない蔡英文の方こそ非が大きいのではないのか。

 中国、台湾双方の国民はもとより周りの国からも「台湾海峡の緊張を解消するには中国政治の民主化を」という声を上げ続けよう、習近平が耐えられなくなるまで。

 田畑とリベラル21のアホさには心底呆れます。
 第一に民主化したからといって緊張が解決する保障はない。
 民主化すれば「中国が統一に固執しなくなる」あるいは逆に「台湾が中台統一に反対しなくなる」保障はどこにもありません。
 民主化しても「中国が統一に固執し、台湾がそれを受け入れない(その可能性は当然ある)」なら状況は大して変わらないでしょう。
 そもそも民主国家でも、例えば英国は「スコットランド独立」を認めてはいない。スコットランドも「英国が民主国だから独立しない」と言う態度でもない。
 第二に緊張解消に話を限るのなら「台湾は独立を宣言しない」「中国はその代わりに独立宣言がない状態では侵攻しない」「そうした状況を固定化するために中台友好(経済交流など)に励む」と言う形で解決できるでしょう。民主化する必要はどこにもない。実際にそれを行い、一定の中台友好関係を構築したのが馬英九前政権です。
 第三にこうした物言いは「台湾問題を民主化云々という内政干渉に悪用している」という中国の反感を助長するだけでしょう。
 そもそも「民主化」がそんなに簡単にできるのなら「中国ほどの大国ではないエジプトやミャンマー(いずれも現在軍政)」がとっくに民主化してるでしょう。
 なお、上記は田畑記事にコメントしますが掲載拒否でしょう。自称リベラルが聞いて呆れます。

*1:勿論、それは「鄧小平時代からの中国の公式方針であるから」にすぎないでしょう。習氏が「いつまでも統治者でいるため」「自分を優れた統治者と国民に信じてもらいたい」などと言う話ではない。