リベラル21のバカさに呆れる(2023年10月23日記載)

リベラル21 フランシーヌとの再会小原紘(個人新聞「韓国通信」発行人)

 『フランシーヌの場合』という歌をおぼえていますか。1969年のフランスでベトナム戦争に抗議して若い女性が路上で焼身自殺をした。衝撃的な事件は日本にも伝えられこの反戦フォークが生まれた。歌手は新谷のり子さん(当時23才)だった。

 「知っていますか」ではなく「おぼえていますか」であるところに「おいおい(呆)」と脱力しました。
 「覚えている」人間は「歌が発表された1969年時点で既に生まれていた人間」に限られます。
 むしろここは「知っていますか」でしょう。
 読者から「1969年以降に生まれた人間(一番年寄りの1969年生まれで現在、54歳)」を当然に排除してるのか、「リベラル21」はテレ東「年忘れにっぽんの歌」(懐メロ番組で最近の歌は放送されない)のような代物なのかと聞きたくなります。
 何せ寄稿者が

◆岩垂弘*1、田畑光永*2、横田喬*3(1935年生まれ)
 岩垂、横田は元朝日新聞記者、田畑は元TBS記者、神奈川大学名誉教授
広原盛明(1938年生まれ)
 京都府立大名誉教授。著書『観光立国政策と観光都市京都』(2020年、文理閣)、『評伝・西山夘三』(2023年、京都大学学術出版会)等
◆阿部治平*4(1939年生まれ)
◆後藤政子(1941年生まれ)
 神奈川大学名誉教授。著書『キューバ現代史』(2016年、明石書店)等
◆盛田常夫*5(1947年生まれ)
◆小川洋*6(1948年生まれ)

等と「若者皆無で老人揃い」ですからね。これでよくもまあ「私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った」と大言壮語できたもんです(呆)。
 なお、小生は「1969年以降に生まれた人間」なんですが何故か『フランシーヌの場合』を知っています。
 ドラマか、CMか、何かで聞いたんでしょうが、「何故知ったのか」思い出せません。ちなみに、ググって以下を発見しました(小生が「タイガー&ドラゴン」で「フランシーヌの場合」を知ったという意味ではありません)。

タイガー&ドラゴン 第四話「権助提灯」の回 飽きもせずその2 - 307cc(笑?
 西田と鶴瓶の若かりし頃の回想シーンでギターで歌っている歌「♪フランシーヌの場合は~あまりにもおバカさん~」が謎。検索したら、新谷のり子さんが歌ったちゃんとした歌なんですね。1969年3月30日、日曜日の早朝、ベトナム戦争とビアフラの飢餓問題に抗議して、パリの広場で焼身自殺した女子学生フランシーヌ・ルコントを歌った歌だとか。時代を感じます。
 その後の同窓会のシーンでもおなじ歌がコーラスで流れていた。明應大学落語研究会の部歌?

タイガー&ドラゴン 第八話「出来心」の回 - 307cc(笑?2005.6.3
 西田敏行が歌ってたのは「権助提灯」の回で回想シーンの時に若き日の西田&鶴瓶*7ということで長瀬*8/岡田*9の二人が歌っていた「フランシーヌの場合」でしたね。
 その若き日のメロディが最後の決め手になって?親分が高座にあがる決心をするというのはぐっときました。

タイガー&ドラゴン 宮藤官九郎✖️長瀬智也 その2|daiyuuki2022.12.1
 西田敏行がインチキフランス語で「フランシーヌの場合は」を熱唱し笑福亭鶴瓶が高座に上がるお宝エピソード「出来心」

タイガー&ドラゴン『出来心』 - 新・整腸亭日乗2005.6.3
 今回の見所は、笑福亭鶴瓶上方落語の実演だろう。さすが、ほんものの落語家だけのことはある。余裕と迫力があった。
 どん兵衛西田敏行と、組長・笑福亭鶴瓶が、かつてお笑いのコンビであったことが明らかにされる。長瀬智也が、組長の息子・塚本高史の救出に行っているため、高座に穴があきそうになる。西田敏行がタキシード姿で唄うのをを見た笑福亭鶴瓶は、自ら高座に上がる。

ぬえ
 タイガー&ドラゴンで師匠が「フランシーヌの場合」を披露したのを思い出してる、さすが中身が(ボーガス注:『もしもピアノが弾けたなら』(西田主演の日本テレビ系ドラマ『池中玄太80キロ』第2シリーズ主題歌)をヒットさせた)西田敏行だよ、めちゃ歌上手

 これなら「2005年当時、小学6年生(12歳)だった人間(1993年生まれ、今年で30歳)」なんかも覚えていますかの対象に入ってきますが、とはいえ、リベラル21のおぼえていますか

タイガー&ドラゴン(TBS、2005年放送)で西田敏行(1947年生まれ)が歌ったのを覚えていますか?。2005年当時、ドラマを見ていた皆さん?

ではないでしょう。
 そもそも西田などベテラン俳優が出演しているとは言え、「メイン(主演)は長瀬智也*10(1978年生まれ、2005年の放送当時は27歳)、岡田准一*11(1980年生まれ、2005年の放送当時は25歳)」という若手俳優(当時、20代)のドラマはリベラル21の面子は見ないのではないか?
 しかし「西田のフランシーヌ歌唱」が「フランシーヌヒット当時(1969年)に既に生まれていた西田(1947年生まれ)の提案」なのか「フランシーヌ世代ではない脚本家のクドカンこと宮藤官九郎(1970年生まれ)の提案」なのか気になるところです。

*1:著書『戦争・核に抗った忘れえぬ人たち』(2018年、同時代社)等

*2:著書『鄧小平の遺産』(1995年、岩波新書)等

*3:著書『反骨のDNA:時代を映す人物記』(2020年、同時代社)、『夜郎自大の30年』(2021年、同時代社)

*4:著書『もうひとつのチベット現代史:プンツォク=ワンギェルの夢と革命の生涯』(2006年、明石書店)、『チベット高原の片隅で』(2012年、連合出版)等

*5:著書『ハンガリー改革史』(1990年、日本評論社)、『ポスト社会主義の政治経済学:体制転換20年のハンガリー』(2010年、日本評論社)、『体制転換の政治経済社会学:中・東欧30年の社会変動を解明する』(2020年、日本評論社)等

*6:著書『なぜ公立高校はダメになったのか』(2000年、亜紀書房)、『消えゆく「限界大学」:私立大学定員割れの構造』(2016年、白水社)、『地方大学再生:生き残る大学の条件』(2019年、朝日新書

*7:新宿流星会組長「中谷謙」役。6代目林屋亭どん兵衛と同じ明應大学落語研究会出身

*8:山崎虎児役(また回想シーンで若き日の新宿流星会組長「中谷謙」役)。新宿流星会組員だったが、借金の取立ての際に偶然見た6代目林屋亭どん兵衛(演:西田敏行)の高座で笑いに目覚め、どん兵衛に弟子入り。高座名は林屋亭小虎

*9:谷中竜二役(また回想シーンで若き日の6代目林屋亭どん兵衛(本名・谷中正吉)役)。6代目林屋亭どん兵衛(本名・谷中正吉)の次男。幼少の頃から落語の天才と言われ、中学卒業後にどん兵衛に弟子入りし落語一筋で将来を嘱望されていたが、ある事件がきっかけで噺家噺家時代の高座名は林屋亭小竜)を廃業し、もう一つの夢であった洋服屋「ドラゴンソーダ」を裏原宿で営む。しかし彼好みの服がダサすぎて全く売れず、苦しい経営を強いられている。後に再入門し、7代目林屋亭どん兵衛を襲名

*10:TOKIO元メンバー。2020年7月22日に、2021年4月1日をもってジャニーズ事務所退所を発表

*11:V6元メンバー。2014年、NHK大河ドラマ軍師官兵衛』で主演。2015年、日本アカデミー賞において、『永遠の0』で最優秀主演男優賞を、『蜩ノ記』で最優秀助演男優賞を受賞。2023年10月2日に、11月30日をもってジャニーズ事務所退所を発表