今日の朝鮮・韓国ニュース(2023年10月26日分)

北朝鮮帰還事業は「継続的不法行為」 日本の管轄権認め審理差し戻し 東京高裁 - 産経ニュース
 一応紹介しますが、「裁判管轄の問題(一審は認めず、二審は認めた)」「消滅時効の問題(一審は北朝鮮への帰国時からカウントして時効を認め、二審は現在も不法行為が継続しているとして時効を否定)」にコメントできる知識がないので、特にコメントはしません。報じるマスコミも果たして何処まで正確に「法的争点(特にかなりややこしい管轄の問題)」を理解しているかどうか?
 なお、小生も「法学部卒だが不勉強」なので一審判決に「(二審で今回破棄されましたが)北朝鮮が応訴せず出廷しなくても*1消滅時効の成立と、管轄権がないことは裁判所に認定され原告が敗訴するんだ(通常、応訴、出廷しないと原告の主張を被告が容認したとされ原告の主張が認められ、原告が勝訴する)」と驚いた程度の無知です。
 それにしてもこれが「小泉訪朝直後」ならもっと騒がれたでしょうに、拉致の風化を実感します。


北朝鮮外相「誰が何と言おうとロシアとの関係を全面的に拡大」…武器取引への非難に反発 : 読売新聞
 「そうすることが国益になる」と思えば北朝鮮は当然そうするでしょう。


岸田首相、所信表明演説で異例の長さで拉致解決への意欲と道筋を語る
 救う会らしい強弁ですが
テレビ朝日所信表明で「経済」連呼 「所得減税」意欲も野党は反発 どんな対策に?(『経済』連呼)
首相、所信表明で「税収増の還元」…ガソリン料金の補助延長など物価高対策も示す : 読売新聞(ガソリン補助金等、物価高対策)
読む政治:岸田首相「ライドシェア」検討の背景は? ちらつく「大物」の影 | 毎日新聞(ライドシェア)
岸田首相、改憲に「これまで以上に積極的な議論を」 所信表明で言及 旧統一教会「被害者救済に対応する」:東京新聞 TOKYO Web(九条改憲統一協会被害者救済)
岸田首相がリニア中央新幹線「整備の環境整える」 所信表明で初めて言及:東京新聞 TOKYO Webリニア新幹線
などマスコミ報道を見るだけで救う会の嘘がモロバレです。
 マスコミは明らかに「拉致に力点が置かれてる」とは評価していません。
 なお、私見ではやはりウェイトが置かれていたのは、マスコミも報じるように、以下の通り明らかに「経済」でしょう。拉致ではない。

岸田首相 所信表明演説 全文 | NHK | 国会
 「経済、経済、経済」、私は、何よりも経済に重点を置いていきます。
 AI、自動運転、宇宙、中小企業の海外展開などの新しいフロンティアやイノベーションへの取組、スタートアップへの支援を強化します。
 経済活動の基盤である金融資本市場の変革にも取り組みます。
 物価高に最も切実に苦しんでおられる低所得者の方々の不安に配慮し、寄り添った対応を図ることが極めて重要です。
 持続可能な観光業に向けた対策にも着手します。
 持続的な賃上げに加えて、人々のやる気、希望、社会の豊かさといったいわゆる「ウェルビーイング」を拡げれば、この令和の時代において再び、日本国民が「明日は今日より良くなる」と信じることができるようになる。
 日本国民が「明日は今日より良くなる」と信じられる時代を実現します。


韓国最高裁「2つの判決は政権の意思反映」 東大大学院・木宮教授 - 産経ニュース
 それが事実なら明らかに不当判決ですが、産経なので当然「不当判決」と言う非難ではなく、産経と木宮氏*2には心底呆れます。
 まともな人間なら「政権に忖度などしてない」といって擁護するか「政権に忖度した不当判決」といって批判するかであって「政権に忖度したが正当な判決」という産経と木宮氏はおよそまともではない。

 
「帝国の慰安婦」有罪判決を破棄差し戻し 韓国最高裁「無罪とみるべき」 - 産経ニュース
 現政権が「日本政府にへいこらする」親日派であることを考えれば、最高裁に「政権への不当な忖度がなかったか」疑わざるを得ません。

*1:「仮に敗訴しても、無視した方が話題にならなくていい」という政治的判断でしょう。仮に北朝鮮が敗訴したところで事実上、判決の執行は無理(従って原告も政治的アピールが最初から目的でしょう)ですし、実際、大して話題になっていません。

*2:著書『韓国』(2003年、ちくま新書)、『国際政治のなかの韓国現代史』(2012年、山川出版社)、『日韓関係史』(2021年、岩波新書)等