今日の産経ニュース(2023年11/27~29日分)(副題:危機管理学部があっても危機管理できてない日大に呆れる、ほか)

【主張】日大の混乱 学生不在の泥仕合やめよ - 産経ニュース

 沢田氏は27日、学内会議への参加を禁じられ、辞任を強要されたのは林氏によるパワハラであるとして、1千万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 勿論、現時点では真偽不明ですが「実際に林理事長によるパワハラがあった」なら提訴は当然の権利です。それは「沢田氏の副学長としての評価」とは全く関係ない。しかしこうなると「一作家」にすぎない林真理子の理事長就任は失敗ではなかったか。

 日大には、国内で3大学のみ*1という危機管理学部がある。

 引用は省略しますが勿論「危機管理学部なんてあるのにこの体たらくは何だ、全然危機管理*2がなってない」と言う批判が後に続きます。危機管理学部の教員連中には「恥ずかしくないの?」と問いただしたくなります。
 日本大学危機管理学部公式Xや学部教員(例えば福田充)のXも

日本大学危機管理学部(公式)
Nov 4*3
 今日から二日間、学部祭開催です♪

日本大学危機管理学部(公式)
Nov 6
 (ボーガス注:学部祭で)学生が企画しました「ジェンダー問題やその解決に取り組む活動」について、NHK様に取り上げていただきました。ありがとうございます。
NHK「おはよう日本」で日本大学自主創造プロジェクトの学生公認団体「NU SDGs Project.」の取り組みが紹介されました! - ニュース | 危機管理学部 | 日本大学

福田充*4
Nov 26
【共著刊行】
 分担執筆した共著が先日出版されました。
 宮坂直史*5編『テロリズム研究の最前線』(法律文化社

と「大学の悲惨な現状(度重なる学生の違法薬物使用による逮捕のために副学長2名が引責辞任&沢田副学長が林理事長をパワハラで民事提訴)」には全くノーコメントで、他のツイートばかり。「それで何が危機管理や?」「どんだけ脳天気で無責任や?」「そんなに林理事長ら大学執行部が怖いのか?」と心底呆れます。


次期衆院選は「来年6月以降」 立民・泉代表 - 産経ニュース

 岸田文雄首相が6月の所得税・住民税の定額減税実施を表明したことに触れ「一時的に国民を喜ばせるために減税をセットしたと思う。6月前の衆院解散・総選挙は想像はできない」と語った。

 「減税の効果が出る前に解散するのは不適切ではないか」ならまだしも、支持率さえ上がれば、岸田は6月前でも解散する可能性はあるでしょう。


【広島「正論」友の会】「大東亜戦争の教訓生かせ」 久野潤・日本経済大准教授が講演 - 産経ニュース

 日本経済大准教授の久野潤*6が「大東亜戦争の目的は日本の自存自衛に加え、共産主義の拡大防止だった」と強調した。

 こんなデマ右翼が准教授とは「荒木和博の拓殖大」「高橋史朗西岡力の麗澤大」等のようなウヨ大学なのでしょう。
 勿論「東南アジアを日本の植民地化すること」が目的であって自存自衛ではない。
 ましてや「日本が戦争を仕掛けた英国(マレー攻撃)、米国(真珠湾攻撃)、オランダ(インドネシア攻撃)」は共産国でないのに何が「共産主義の拡大防止」なのか?
 しかも日本が戦争を仕掛けたことでむしろ結果的には「中国(蒋介石中国共産党掃討作戦が結果的に日本軍によって阻害された)、北朝鮮(日本の敗戦で権力の空白状態になった朝鮮半島北部にソ連が介入)、ベトナム(日本と戦ったホーチミン北ベトナムを建国)」が共産国になったと言っていいでしょう。
 また日本やドイツと対抗するために英米仏はソ連と手を組んだので、「日本の戦争」は結果的には「ソ連の東欧や東アジアへの介入」を招いた、つまり「共産主義の拡大」を助長しました。
 だからこそ「陰謀論」ではありますが近衛上奏文(例えば近衛上奏文参照)で近衛は、結果的に対米開戦でソ連を利した「東条英機首相ら陸軍統制派」を「統制派の主張する統制経済は、共産主義の計画経済に親和的*7」という認識もあって「隠れ共産党」呼ばわりもした。
 あるいは「ソ連スパイの尾崎秀実(ゾルゲ事件で死刑判決)が近衛首相ブレーン(昭和研究会メンバー)として、ソ連や中国を有利にするために近衛に対米戦争をけしかけた」という陰謀論も生まれる。そうした陰謀論は論外(東条は隠れ共産党ではないし、尾崎がそのようなことを近衛相手にした事実もない)ですが「日本の対米戦争が結果的にはむしろソ連中国共産党を利した」のは事実でしょう。


「首相の改憲への思いは本物か」 野党や保守陣営から疑問の声相次ぐ - 産経ニュース

 「この段階になって条文の整理もできていない。なんで今ごろになってこういう要望をわれわれがしないといけないのか」
 ジャーナリスト*8櫻井よしこ氏は同日、国会内で開かれた「憲法審査会に改正原案の作成を求める緊急集会」でこう強調した。「私は限りなく自民を応援する者だが、このふがいなさに限りない憤懣を抱いている」とも語った。
 櫻井氏は「憲法改正皇位継承の問題に本当に真剣に取り組む姿を見せてくだされば、必ず自民の支持率は上がる。頑張っていただきたい」とエールも送った。

 桜井らしい右翼ぶりで呆れます。

*1:危機管理学部 - Wikipediaによれば他の二つは千葉科学大学倉敷芸術科学大学

*2:とはいえ、危機管理学部 - Wikipediaによれば日大危機感理学部の卒業生の就職先は「専ら警察」で、想定されてる危機管理は「企業や行政等の内部統治(ガバナンス)」ではなく「テロ等の凶悪犯罪対応」のようですが。

*3:NovはNovemberのことでこの表記は11/4のこと(以下も同じ)

*4:著書『リスクコミュニケーション』(2021年、平凡社新書)、『政治と暴力:安倍晋三銃撃事件とテロリズム』(2022年、PHP新書)、『新版・メディアとテロリズム』(2023年、新潮新書)等

*5:防衛大学校教授。著書『日本はテロを防げるか』(2004年、ちくま新書)等

*6:1980年生まれ。名城大非常勤講師、大阪観光大専任講師を経て日本経済大准教授。著書『新島八重』(2012年、晋遊舎新書)、『帝国海軍と艦内神社』(2014年、祥伝社)、『帝国海軍の航跡』(2014年、青林堂)等

*7:とはいえ首相時代「国家総動員法制定」など「統制経済的政策」を総力戦のために進めたのは近衛本人ですし「陸軍タカ派を押さえ込める」という認識から首相に東条(第二次、第三次近衛内閣で陸軍大臣)を推挙したのも近衛ですが

*8:「国家基本問題研究所理事長」「美しい日本の憲法をつくる国民の会共同代表(他の共同代表は田久保忠衛日本会議会長、国家基本問題研究所副理事長))」という「右翼団体の役職」を書かないで桜井の右翼性を隠す辺りが姑息です。