珍右翼・高世仁に悪口する(2024年1/2日分)

中村哲医師が日本人を嘆いたわけ - 高世仁のジャーナルな日々

 年末、ウェブマガジンJBpressに「中村哲医師の哲学をこれからの日本人の生き方に活かせないか」という趣旨の記事を出した。
 中村哲医師が日本人を嘆いた理由、いまや世界屈指の「弱者に冷酷な国民性」 データも証明、「やさしさ」尊重の風潮ながら実は他人にやさしくない私たち(1/5) | JBpress (ジェイビープレス)
 すると、「記事がすごい勢いで拡散されている」と知り合いから連絡があった。
 アクセスランキングを見ると元旦深夜段階で直近1時間では9位に入っていた。JBpressは経済、社会、スポーツ、エンタメなどの最新ニュースや話題を扱う総合メディアで、そこでこの順位はすごい。
 中村さんの記事に引っ張られたのか、そのあとにアップしたウクライナ取材報告もアクセスが多く、さっき2日の昼段階で直近1時間で6位になっている。「昨日」一日のランキングでは20位内に両方が入った。

 JBpressの順位がそんなに意味があるとは思いませんし、意味があるとしても「6位や9位」でそんなに自慢できるか疑問ですが、自画自賛に必死な高世に吹き出しました。
 ちなみに1/2午後9時時点でアクセスランキング | JBpress (ジェイビープレス)を確認したら「直近1時間:高世のウクライナ報告が20位」「昨日:高世の中村哲記事が14位、ウクライナ報告が19位」でした(つまり時間が経つにつれて順位が落ちている)。
 さて高世のJBpress記事にも突っ込んでおきます。
中村哲医師が日本人を嘆いた理由、いまや世界屈指の「弱者に冷酷な国民性」 データも証明、「やさしさ」尊重の風潮ながら実は他人にやさしくない私たち(1/5) | JBpress (ジェイビープレス)

 中村医師が今の日本に見るのは、「精神性」と「道徳」の崩壊である。
極端な戦後教育の転換は、全て古いものを封建的という烙印を押して一掃し、日本人から精神性を奪い取った。温故知新というが、日本は古い道徳に代わる何ものも準備せず、やたら古い権威の分析をしたり、仮面をはぐのみであった。そのつけは今来ている」(『西日本新聞』への寄稿(2000年7月8日付)より)
 私は今の日本人が、中村哲医師のメッセージをあらためて学ぶべきだとの思いから、『中村哲という希望』(佐高信*1との共著)を先日(ボーガス注:旬報社から)上梓した。

 無根拠なノスタルジーでげんなりします。勿論、戦後社会が否定したのは

教育勅語
 勅語に変わり教育基本法を制定
◆軍事侵略と植民地支配
 戦前は侵略戦争で台湾(日清戦争で中国から割譲)、南樺太日露戦争でロシアから割譲)、韓国(軍事力による恫喝で韓国併合条約を強制)、パラオ第一次大戦でドイツから割譲)を取得し、支配したが戦後は植民地を放棄。軍事行動も憲法九条によって「専守防衛」に制限
国家神道
 戦前は神社は宗教扱いされず、一般宗教が文部省管轄だったのに対し、神社は内務省管轄(但し、戦死者を祀る靖国は軍の管轄)。戦後は憲法政教分離が定められ、神社も全て「文部省→文科省」管轄
治安維持法
 廃止し共産党を合法化
天皇主権
 天皇は象徴になり国民主権

等「戦前の負の側面」であり「全て古いものを封建的という烙印を押し」たりはしていない。
 というかこうした物言いは「産経新聞など右翼の戦後教育否定」と何が違うのか?
 こんな人間を本まで出して賛美する高世や佐高氏は認識がおかしいのではないか。佐高氏は「元・週刊金曜日編集委員」なのに「右翼的な中村氏を賛美」とは変な人です。また高世と言えば「週刊金曜日のウンギョンさん取材」について「北朝鮮の謀略に加担した」と散々悪口していた救う会や家族会とズブズブだったのによくもそんな人間と「元・週刊金曜日編集委員」が交遊できるもんです。いやそういう人間だからこそ「元(現役でない)」なのか?。もしかして、佐高氏個人は「ウンギョンさん取材」を「北朝鮮の謀略に加担したと悪口されても仕方がない」と言う認識で「戦後教育にも否定的な右翼人士」なのか?。にもかかわらず、何故か「週刊金曜日」に一時関与したのか?
 それにしても

佐高信
2023年12月31日
 日本に絶望してしまうような(ボーガス注:自民党)裏金疑惑の発覚である。この時に私は旬報社から「中村哲という希望」を高世仁*2との共著で出した。アフガニスタンの砂漠を緑地に変えた中村は、軍備に頼らない平和を築いて世界に誇れる日本人である。この中村の道を日本は歩むしかないのである。この国には中村がいた!

て「お前はアホか、佐高」ですね。「アフガニスタンの砂漠を緑地に変え」れば、「極端な戦後教育の転換は、全て古いものを封建的という烙印を押して一掃し、日本人から精神性を奪い取った。」なんてデタラメなことを言う人間でも「軍備に頼らない平和を築いて世界に誇れる日本人」と言ってしまうのでは「はあ?」ですね。
 ちなみに「佐高ツイートについたリツイート」のうち、小生が賛同する物を以下の通り紹介しておきます。

山崎
1月1日
 私は(ボーガス注:赤旗の追及などによる)裏金疑惑の発覚は絶望ではなく、希望と捉えています。ようやく日本が変わる兆しが現れて来たと。

【高世 仁(たかせ・ひとし)】
 1997年2月、「横田めぐみさんらしい日本人女性を北朝鮮で目撃した」との亡命者*3の証言をスクープ。

 高世の書いた「経歴」がそのままアップされてるのでしょう。
 この自称「スクープ」が恐らくは「救う会の高世への持ち込み」であってスクープの名に値しない「インチキな代物」であることについては以下の記事を紹介しておきます。
 けっきょく「横田めぐみ拉致問題における安明進証言」などというものにのっかったのが、高世仁が会社をこかした淵源(の少なくとも1つ)ではないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2021.5.25
 高世仁の幼稚なデマ自慢を平然と垂れ流すNHKの馬鹿さとクズぶりに本気であきれ返る - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2022.1.11
 しかし高世にとってはこの「スクープ」が「人生で一番自慢できる業績」のようです。

 1998年、報道番組の制作会社ジン・ネットを設立して代表に就任。テレビ朝日系「サンデープロジェクト*4」、TBS「報道特集*5」、日本テレビきょうの出来事*6」などで番組を取材・制作する。現在はフリーのジャーナリストとして活動中。

 予想通りジンネットの倒産に触れない姑息な高世です。予備知識がない人間は「今でもジンネットが存在するが、高世はジンネット代表を退任し、後進に道を譲った」と誤解するでしょう。
 ジンネットの倒産については以下の記事を紹介しておきます。
 北朝鮮が崩壊する前に自分の会社を倒産させた無様で無残な話 - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2021.4.28
 けっきょく「横田めぐみ拉致問題における安明進証言」などというものにのっかったのが、高世仁が会社をこかした淵源(の少なくとも1つ)ではないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2021.5.25
 自分に都合の悪いことを他人などのせいにしているあたりが、高世仁が会社の経営に失敗した遠因でもあったのだろう(福島香織の独立の失敗もあまりにひどい) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2022.5.9
 家族会と巣食う会の見解と違う報道ができずに高世仁の北朝鮮報道は自滅した(関川夏央もたぶん同じ) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2022.6.3
 高世仁の経営する会社(ジン・ネット)が倒産したのは、高世の経営手腕の低さと制作した番組の評価が低いということに尽きるだろうに - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2022.6.20

 著書に、『スーパーKを追え*7』(旬報社)、『拉致―北朝鮮の国家犯罪*8』(講談社文庫)、『金正日「闇ドル帝国」の壊死*9』(光文社)などがある。

 今となっては高世にとって

◆『神社は警告する:古代から伝わる津波のメッセージ』(共著、2012年、講談社
◆『イスラム国とは何か』(常岡浩介*10との共著、2015年、旬報社
◆『自由に生きていいんだよ、お金にしばられずに生きる「奇跡の村」へようこそ』(森本喜久男*11との共著、2017年、旬報社

といった著書(これらの著書の方が、佐高氏との共著を除いて、高世が名前を挙げた著書より最近の物ですが)は「など」で片付けていい物のようです。

*1:最近の著書に『佐高信の昭和史』(2018年、角川ソフィア文庫)、『日本の権力人脈』(2018年、講談社+α文庫)、『反・憲法改正論』(2019年、角川新書)、『企業と経済を読み解く小説50』、『時代を撃つノンフィクション100』(以上、2021年、岩波新書)、『反戦川柳人・鶴彬の獄死』(2023年、集英社新書)、『佐高信評伝選』(全7巻、2023年、旬報社)、『日本の闇と怪物たち:黒幕、政商、フィクサー』(共著、2023年、平凡社新書)等

*2:高世を呼び捨てにしてる佐高氏(1945年生まれ)は高世(1953年生まれ)との関係で「格上」なのでしょう。

*3:安明進のこと

*4:1989年4月から2010年3月まで日曜10時から11時45分に放送。その後、この時間帯は『サンデー・フロントライン』(2010年4月~2011年9月)、『報道ステーションSUNDAY』(2011年10月~2015年3月)、『美女たちの日曜日』(2015年4月~6月)、『さんぽサンデー』(2015年7月~12月)、『極上!旅のススメ』(2016年1月~9月)、『帰れまサンデー』(2016年10月~2017年4月:現在は放送時間を月曜に移行し、『帰れマンデー』)、『日曜ワイド』(2017年4月~2018年3月:ドラマ枠)、『旅サンデー』(2018年4月~10月)等を経て、現在は『スペシャルサンデー』(10時~11時:『ポツンと一軒家』『ロンドンハーツ』等、過去の人気番組の再放送)、『ナスD大冒険TV』(11時から11時45分)を放送(サンデープロジェクト - Wikipedia参照)

*5:1980年10月から放送開始し、現在も放送中(報道特集 (TBS) - Wikipedia参照)

*6:日本テレビで1954年10月から2006年9月まで、52年間に渡って放送された最終版のニュース番組。2006年10月から後継番組として「news zero」を放送(NNNきょうの出来事 - Wikipedia参照)。高世が「news zero」の名を出さないと言うことは「news zero」とは付き合いがなかったのか?、それとも「など」に入るのか?

*7:1997年刊行

*8:2002年刊行

*9:2006年刊行

*10:著書『ロシア・語られない戦争:チェチェンゲリラ従軍記』(2008年、アスキー新書)

*11:著書『カンボジア絹絣の世界』(2008年、NHKブックス)、『カンボジアに村をつくった日本人』(2015年、白水社