珍右翼・黒坂真に突っ込む(2024年3月19日分)

◆黒坂ツイート

黒坂真
 少し前のしんぶん赤旗に、川田忠明さん*1日本共産党平和運動局長)の論考が掲載されました。川田忠明さんはプーチンを平和を志向する政治家と見ていると考えます。日本共産党の平和理論ではそんな結論になります。
3年目迎えたロシアのウクライナ侵略/戦争終結へ いま何をすべきか

 川田論文の是非はともかく、勿論そういう話ではなく「プーチンを平和世論で追い詰めて軍撤退に追い込もう」と言う話です。
 それが「プーチンは平和志向」なら「ブッシュを平和世論で追い詰めてイラク戦争を阻止しよう」「イスラエルを平和世論で追い詰めてガザ撤退に追い込もう」も「ブッシュ(ネタニヤフ)は平和志向」になる。全く低レベルな言いがかりがよくもできたもんです。

黒坂真
 中北浩爾教授が、「現代の理論」という雑誌で日本共産党に反論しました。
「日本共産党からの批判に反論する」中央大学法学部教授/中北 浩爾 | 特集

川上芳明
 谷本諭日本共産党理論委員会事務局長の批判論文日本共産党を論ずるなら事実にもとづく議論を/――中北浩爾氏の批判にこたえる/理論委員会事務局長 谷本諭に対する中北浩爾氏の「反論」は結局、『現代の理論』というほとんど知られていない雑誌に掲載するしかなかったのね。「現代の理論」なんていう雑誌の存在を知っているのは、ごく一部の人でしょう。内容的にも「反論」になっているとは思わないけど。

 「上手いコメントが思い浮かばない」ので、中北論文について特にコメントはしません。「中央大学教授」で『現代日本の政党デモクラシー』(2012年、岩波新書)、『自民党』(2017年、中公新書)、『自公政権とは何か』(2019年、ちくま新書)、『日本共産党』(2022年、中公新書)など「大手出版社から著書を刊行」の中北なら「月刊文春」「月刊中央公論」「月刊世界(岩波書店)」など大手雑誌に寄稿かと思いきや、「本屋にはまず置いてないマイナー雑誌」「赤旗と比べて知名度が落ちる」の「現代の理論」とは意外です。
 「大手雑誌でも文春のようなウヨ雑誌に寄稿では好意的に評価されない」と思い「左派、リベラル系*2」を探したものの相手にしてくれたのが「現代の理論」だけだったのか?。
 それとも「載せようとすれば、岩波世界、中央公論など、もっと著名雑誌にはいくらでも寄稿できた」のにあえてマイナーな「現代の理論」に寄稿するという「謀略的行為」であり、「共産が赤旗に掲載してくれないから『現代の理論』というマイナー雑誌に載せるしかなくなった」という「可哀想な被害者アピール」か?(とはいえ、中北の思惑が仮にそうでも、世間は反共右翼ですら『そんなマイナー雑誌しか相手にしてくれないのか(呆)』と否定的評価でしょうが)。
 どっちにしろ「現代の理論」では大して話題にもならないでしょう。
 なお、中北が寄稿した「現代の理論」ですが

第30号目次 | 季刊・現代の理論2022春号
立憲民主党参議院選挙をいかに戦うか(辻元清美さん、有田芳生さん(立民党参院議員(ボーガス注:有田は現在は落選し元議員)))

第31号目次 | 季刊・現代の理論2022夏号
立憲民主党再生戦略の考察と提言(本誌代表編集委員日本女子大学名誉教授/住沢博紀)
◆共感と参画の政治を各地から(立民党参院議員・辻元清美

第32号目次 | 季刊・現代の理論2022秋号
田嶋要(立民党衆議院議員・立民党「次の内閣」経産大臣)インタビュー『立憲「ネクスト内閣」で岸田自公内閣と対峙へ』

第33号目次 | 季刊・現代の理論2023新春号
石橋通宏・立民党参議院議員インタビュー『労働者保護法制の空洞化と立憲民主党の責務』

第36号目次 | 季刊・現代の理論2023秋号
枝野幸男(立民党前代表)インタビュー『保守・リベラルの政治家、枝野幸男再始動』

第37号目次 | 季刊・現代の理論2023冬号
民主党代表代行・逢坂誠二インタビュー『人・未来への投資、政治資金パーティーの全面禁止で政治を日本再生の力に』

なので「立民党リベラル派(共産を敵視する輩が少なくない)の集まり」なのでしょう。そういう雑誌なら確かに「中北論文の掲載」も「ある意味自然」です。しかし前衛(共産)のような政党機関誌ならともかく、建前では政党機関誌ではないのに「現代の理論」は立民党リベラル派への肩入れがすぎるのではないか(呆)。そしてこんな「立民党応援団雑誌」に寄稿しても中北が「何だ、やはり中北はただの反共か」と否定的に評価されるだけではないか(特に共産支持層に)。
 それと日本共産党に「世論の支持が少ない」と悪口する中北が「世論の支持」どころかほとんど無名の「現代の理論」とは「何の冗談か?」と思いますね。

*1:著書『名作の戦争論』(2008年、新日本出版社)、『市民とジェンダーの核軍縮』(2020年、新日本出版社)、『アート×ジェンダー×世界』(2022年、新日本出版社

*2:なお、岩波世界は左派、中央公論は保守リベラルかと思います。