今日の産経ニュース(2024年7/21~22日分)(副題:孤独死の悲劇、バイデンが選挙撤退ほか)(追記あり)

バイデン氏、米大統領選から撤退 党内圧力受け決断 - 産経ニュース
 「バイデンおろし」の流れに抵抗できなかったわけですが、果たして誰が後継になるのか。普通に考えれば「ハリス副大統領(バイデンも彼女を支持する旨を表明)」でしょうが「勝てるかどうか」という問題がありますからね。また「副大統領候補が誰になるのか」も気になるところです。
【追記】
 その後のマスコミ報道に寄れば「オバマ元大統領」など「ハリス支持」を明言しない幹部もいるモノの「クリントン元大統領」「クリントン国務長官(元大統領の妻、2016年大統領選民主党候補者(但しトランプに敗北))」「ペロシ元下院議長」「ニューサム・カリフォルニア州知事(バイデン撤退後の大統領選候補の下馬評に上がっていた)」など多数の幹部が「ハリス支持(バイデンの後継指名受け入れ)」を表明。流れは「ハリスが後継」の方向にあるようです。
 支持率も「大幅な差が付かないか」と危惧されていたところ、各種世論調査に寄れば、「トランプとほぼ互角」のようです(支持率が、トランプが上の調査も、ハリスが上の調査もあるが、いずれも僅差で誤差の範囲内とみられる)


「孤独死」背景に「セルフネグレクト」 引きこもり、外部と関係断ち実態顕在化しにくく - 産経ニュース王美慧

 孤独死につながる要因は経済的困窮や認知症など多岐にわたるが、生活を維持する意欲や能力を失う「セルフネグレクト」も背景にあるという。
 孤独・孤立は高齢者に限った問題ではない。全国の16歳以上の2万人に聞いた政府の実態調査では、「孤独感がある」と答えた人(「たまに」などを合わせ)は39・3%に上り、最多は30代の46・1%だった。
 若者を含めた孤独・孤立への対策が求められる。
◆東邦大看護学部、岸恵美子*1教授の話
 これまでセルフネグレクトは高齢者の問題と捉えてきたが、若者に照準を合わせなければいけない。社会的孤立状態にある人を早期に支援しなければ、国としても損失だ。

 孤独死孤立死)そのものも問題ですが、その背景にある「セルフネグレクト」が重要だ、そして孤独死は「老人限定ではない」という良記事です。
 筆者の王記者については以前も今日の産経ニュース(2024年5/9日分)(副題:今日も立民を批判する&コロナ後遺症の怖さ等)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで、
コロナ後遺症で2年間寝たきり 演歌歌手の夢挫折 治療法手探り続く - 産経ニュース(王美慧)を紹介しましたが、「阿比留、古森などのトンデモ右翼」と違い、人権感覚に富んだ良い記者のように思います(とはいえそういうトンデモの方が出世するのが産経らしいので呆れるし、やりきれませんが。王氏も朝日や読売などに移籍できるなら移籍した方がいいでしょう)。こういう記事だけなら俺も産経を批判しないのですが。
 なお、この産経記事についた

[B! life] 「孤独死」背景に「セルフネグレクト」 引きこもり、外部と関係断ち実態顕在化しにくく
a446
 「甘えるな」「すぐ人に頼るな」の言葉や自己責任論はセルフネグレクトに繋がりやすそう
donovantree
  「迷惑かけてはいけない」自己責任を内面化してしまうと他人に頼ることが悪い事になってしまう。

というブクマには全く同感です。勿論、一方で「何でもかんでも人に頼って自立しない、『ドラえもんのび太』的人間」でも困るのでそこは「ケースバイケース」ですが。


「介護に疲れ、母親の首を絞め殺した」容疑で64歳息子を逮捕 91歳寝たきりの母と同居 - 産経ニュース

 同居する母親(91)の首を絞めて殺害したとして、兵庫県網干署は22日、殺人の疑いで、同県姫路市余部区上余部の無職、羽岡康裕容疑者(64)を逮捕した。「介護に疲れ、母親の首を絞めて殺害した」と容疑を認めている。
 羽岡容疑者は、母親と2人暮らしで、ほぼ寝たきり状態だった母親を日常的に介護していたという。

 コメント欄で指摘がある「老老介護の悲劇」の一例ですね。


夢のごちそう「兵食」展 靖国神社・遊就館で知る実像 平和への誓い新たにする場所として 日曜に書く 論説委員・川瀬弘至 - 産経ニュース

(前略)
 戦前の日本陸軍の部隊で出された、ある日の献立である(昭和4年当時)。週に1回はパン食で、その頃はまだ珍しかったコロッケやライスカレーなども出された。地方から入隊した兵隊たちには「夢のようなごちそう*2」であったと、靖国神社遊就館で開催中の特別展「兵食」が紹介している。
 戦後の自虐史観の影響もあり、戦前の軍隊生活(特に陸軍)は陰惨に語られることが多い。だが、平時*3の食生活は充実しており、栄養価が高いうえドーナツなどのおやつが陸軍でもしばしば出された。
 海軍のメニューはさらに豊富だ。特別展の説明によれば、士官*4が食したオムライス、ロールキャベツ、クリームコロッケ、チキンカレーなどは軍艦勤務の炊事専門員らが除隊後に開いた洋食屋のおかげで、庶民に広く普及したといわれる。

 「軍隊内のいじめ」など陰惨な面*5があったことは明らかだし、それは自虐史観云々では無く「軍隊経験者の体験談」によって広まったでしょうに「おいおい(呆)」ですね。

*1:著書『ルポ・ゴミ屋敷に棲む人々:孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態』(2012年、幻冬舎新書)等

*2:それは裏返せば「地方は貧乏であった」&「軍隊イメージをよくするため食事にある程度気を遣った」と言う話ですね

*3:産経ですら「平時」と書く点が興味深い。戦時は「インパール作戦」等「兵站軽視で餓死者を出す」ことも時にあったわけです。

*4:「士官」とわざわざ書くと言うことは「士官(少尉以上)でない兵隊」は食べなかったのでしょう。

*5:そうした陰惨な面の指摘について「食事はそれなりに良かった(今回の産経)」といっても何の反論にもなりません