今日の中国ニュース(2024年5月24日分)

台湾に来た中国人配偶者「陸配」がなぜ台湾の政治的問題として浮上したのか、その歴史と現政権の思惑、そして移民・人権問題(前) | 中国・台湾 | 東洋経済オンライン早田健文*1
「私が陸配(中国人妻)のために『台湾の法律が陸配にとって不公平だ』と語り始めると、それまで私を持ち上げていた人がすべて、態度を180度変えました。台湾で陸配は、中国の政府を批判できるが、台湾を批判してはならない。とくに陸配の人権問題を批判してはならない存在だということです」
 こう語るのは、台湾男性と結婚して台湾にやってきた(ボーガス注:陸配の一人である)中国出身の作家、上官乱さんだ。
 そのときにわかったのは、彼らがすべての陸配を中国当局の代弁者だと考えていることだったという。
 上官乱さんがわかったことはこんなことだと断言する。
「亡命チベット人や民主運動家は結局、台湾では政治的な道具にされているだけだということです」
 例えば、亡命チベット人が中国での民族政策に反対するデモをやると、台湾でとても歓迎される。
 ところが、彼らが台湾の身分証を取得したり居留証の取得、労働権を取得することはきわめて難しい。チベットの仏教僧が伝道のために台湾に来て滞在を延ばしたくても、ビザの延長はとても厳しいのが現実だ。

台湾に来た中国人配偶者「陸配」がなぜ台湾の政治的問題として浮上したのか、その歴史と現政権の思惑、そして移民・人権問題(後) | 中国・台湾 | 東洋経済オンライン早田健文
 もともと台湾社会には陸配に対する偏見がある。しかし、とくに2025年になってからそれがひどくなったという。台湾企業も陸配を採用しようとしなくなり、しかも侮辱的な態度で対応されるケースも増えている。
 レストランで食事をしていて中国出身者だとわかると、「もうここで食べないで。料理は持ち帰ってくれ」と言われたという人もいる。
 最も深刻なのは参政権だ。東南アジアから台湾に嫁いできた女性の中からは、(ボーガス注:中華民国(台湾)の国籍を取得し)選挙で当選した政治家が出ている。立法委員(国会議員)になった人にはマレーシアやベトナムカンボジア出身者がいる。しかし、陸配が出馬しようとすると、激しいバッシングが起きる。
「陸配はしばしば、親中だとか、統一派だとかの汚名を着せられます。しかし、陸配を対象にしたある調査では、陸配全体の政治的志向は台湾全体の人たちとほとんど変わらないこと(ボーガス注:つまり、国民党支持や統一支持が一般的な台湾人に比べて多いわけではないこと)がわかっています。」
 それなのに、陸配は政治的に親中だと疑われる。
「陸配が置かれている環境は、さまざまな要因が重なっています。まず両岸間の地政学的な要因です。さらには、台湾の移民政策の問題がある。そして、この社会全体には、本当の意味で外来者を受け入れる心構えができていないということです」

 「ウイグルチベットを中国叩きに利用する日本ウヨのようだ」「拉致問題北朝鮮叩きに利用する日本ウヨのようだ」とげんなりしますね。
 日本ウヨも「中国を少数民族の人権問題で批判するくせに、外国人(在日朝鮮人など)や少数民族アイヌ)の人権問題で日本が非難されれば逆ギレするくずの集まり」です。
 台湾を、「一党独裁の中国よりはマシ」として、「ビバ台湾」的に持ち上げるのも「いかがなもんか」と思います。
 これは台湾に限らず「ウクライナ」などもそうですが。
 ええ、こういうことを書くからid:kojitakenのような「脳味噌の足りない単純バカ」から「ボーガスは中国シンパ、ロシアシンパ」と誹謗されるのは俺もわかってはいますが。但し中国やロシアを批判することは「台湾やウクライナを美化すること」とは違うでしょう。

*1:著書『台湾人の本心』(1998年、東洋経済新報社