「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(7/1分:西岡力の巻)(追記・訂正あり)

■国基研・今週の直言【第268回】日本の対韓外交に真の危機
http://jinf.jp/weekly/archives/14373

 韓国が米韓同盟から抜けて、北朝鮮や中国の支配下に入る悪夢が浮上してきた。

 言ってる事がアホすぎて頭痛がしますね。第一に朴大統領は米韓同盟破棄の方針など打ち出してもいないのに何で「同盟から抜ける」という話になるのか。
 第二に「経済大国・中国の支配下」はまだしも*1、「北朝鮮支配下」て全く何考えてるのか。北朝鮮と韓国の経済格差を考えればそんなことはあるわけもないでしょう。

戦時に北朝鮮軍を支援するために武装蜂起を準備せよと地下組織に命令した国会議員1人が逮捕されたが、その議員が所属する従北政党の解散手続きは遅々として進んでいない。

そもそもその議員氏は「事実無根として冤罪を叫んでいます」。有罪判決が地裁で出たようですが控訴中で判決が確定したわけでもない。仮に彼がそういう北朝鮮シンパの馬鹿野郎で彼個人について有罪判決が当然だとしてもそれが彼の暴走でなく所属政党の方針に基づく物だという保障もない。そういう状況で解散請求なんかしたらその方が異常です(2014年1/3追記:残念ながらそういう暴挙が後に実行され解散請求を憲法裁判所が容認しました。韓国民主主義はある意味「終わった」「死んだ」といっていいでしょう)。
 つうか産経の起訴を「政治的訴追だ、言論の自由が侵害された」という人間・西岡が「朴政権の政治弾圧だ、冤罪だ、でっち上げだ」と当事者(国会議員氏)が言って裁判で争ってる事件について「有罪判決が確定してなくても構わない、とっとと左翼政党をたたきつぶせ」と言うのだからそのデタラメぶりは尋常じゃありません。

朴槿恵政権の体たらくを見ると、2017年12月に予定される次の大統領選挙で従北左派が勝つ可能性が大きくなってきた。そうなれば再び「太陽政策」により大規模な北支援が実施され、安倍晋三政権の経済制裁は効力を失うだろう。

 言ってる事がアホすぎて頭痛がします。第一に「2017年12月の選挙で北朝鮮融和派が勝てば安倍政権の制裁に支障が」て、捕らぬ狸の皮算用にも程があるでしょう。「2017年12月まで安倍政権が続いてる」と本気で思ってるのか。
 第二に従北派なんてもんは存在しません。金大中盧武鉉流の太陽政策に西岡らウヨが因縁つけてるだけです。
 第三に「韓国による本格的な北朝鮮支援」なんてなくても安倍の制裁は効力なんかありません。だからこそ制裁しても小泉訪朝後12年間何の動きもなく、むしろ「安倍の制裁解除方針」で動きが出たわけです。
 中国、ロシアと言った長年北朝鮮とつきあいがあり、かつ北朝鮮の崩壊を望まない国が北朝鮮を経済支援しているからです。中露の北朝鮮支援をないことにできる西岡のデタラメさには唖然とします。
 第四に金大中盧武鉉政権ほど好意的ではありませんが李明博政権も朴クネ政権も保守政権でありながら開城工業団地を継続しました。もはや韓国においてはよほどの極右でない限り西岡流の北朝鮮打倒論は支持しません。金大中盧武鉉政権が築き上げた太陽政策の遺産は保守政権にとってもそう簡単に捨て去れないものになっていたわけです。

日本の古代律令国家は白村江の戦い(663年)に敗れた後、九州を防衛する防人制度を創設した。

 全然時代状況が違うのに何でそんな物を持ち出すのか。

いまわれわれが考えるべきことは、韓国の自由民主主義勢力にモラルサポートを送りつつ、最悪の事態に備えることだ。すなわち憲法を改正して自衛隊を国軍にすることだ。

 やれやれですね。結局「自衛隊を軍隊にしたい」という結論があってそのために北朝鮮の脅威を煽ってるだけです。一方で荒木和博は別の思惑から、「北朝鮮なんて怖くない、赤化統一なんか無理だ」と西岡と真逆のことを公言してるわけですが。


■国基研・今週の直言【第252回】河野談話検証の茶番劇(西岡力
http://jinf.jp/weekly/archives/13262
■国基研・今週の直言【第235回】慰安婦問題で新たな談話を出せ(西岡力
http://jinf.jp/weekly/archives/12327
 もちろん「河野談話否定派」西岡*2の言ってることは、荒木和博や島田洋一と同じで「慰安婦は違法でも不道徳でもない、河野談話を撤回しろ」という暴論です。
 こうした暴論を吐く非常識な男・西岡や島田、荒木が「巣くう会会長」「巣くう会副会長」「元巣くう会事務局長」では拉致が解決しないのも無理はないでしょう。そして河野談話否定論者・西岡や島田、荒木とつきあうことは「拉致被害者家族会=河野談話否定論者の集まり」と認識され、右翼以外が家族会から離れることを明らかに助長し、拉致問題の風化に拍車をかけていますが、それに気付かない家族会の馬鹿さには怒りと悲しみ、失望と憎悪を感じずにはいられません。ぶっちゃけ俺は家族会にはひとかけらも同情していません。


■【正論】中朝悪化に拉致解決の光明あり 東京基督教大学教授・西岡力
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140205/plc14020503210002-n1.htm
 いい加減口から出任せで拉致被害者家族をまどわすのもやめて欲しいですね。どこに拉致解決の光明があるのか。張粛清に中国が不満を感じていたとしても西岡が期待するような「北朝鮮打倒的な動き」に中国が出ることなどないでしょう。北朝鮮が対日交渉を希望しているのは「小泉訪朝以降ずっと」であり「最近、中朝関係が悪化したから」でもないでしょう。
 まあ、「小泉訪朝後、11年間」、西岡ら巣くう会の言いなりで何も前に進まないにもかかわらず未だに西岡にすがり続ける拉致被害者家族も大変愚かだと思いますね。


張成沢処刑は54部と張秀吉をめぐる利権争い
http://www.iza.ne.jp/izablog/tnishioka2/3237171/
 要約すれば張成沢(前国防副委員長・朝鮮労働党行政部長)の処刑は張と「張の対立勢力(西岡に寄れば中心人物は崔龍海・朝鮮人民軍総政治局長、金元弘・国家安全保衛部長*3)」の抗争の結果、張が敗れたのであり、抗争の大きな原因は「54部(張秀吉氏*4が部長だとのこと)」なる外貨稼ぎ団体の利権だそうです。まあ、西岡の言う事では本当かどうかわかりませんが。

【追記】
 内容的に西岡の主張とほぼ同じで、「ネタ元は西岡か?」と言う気もしますが産経記事『張氏粛清、「党・軍・秘密警察」3者連合の裏切り…「小王国」で銃撃戦も』(http://sankei.jp.msn.com/world/news/140105/kor14010510560000-n1.htm)を紹介しておきます。産経記事の言う「小王国」が西岡エントリの「54部」のことです。西岡エントリには名前が出てきませんが、産経記事には「張の対立勢力」として崔・朝鮮人民軍総政治局長、金・国家安全保衛部長の他に趙延俊・朝鮮労働党組織指導部第一副部長の名前が出ています。


慰安婦聞き取り調査のずさんさ発覚
http://www.iza.ne.jp/izablog/tnishioka2/3207465/
 「聞き取りが杜撰だ」と騒いでるのは産経のような極右メディアだけであり、河野洋平*5も政府(第二次安倍内閣)もそんな事は認めていないので本当に聞き取りが杜撰かどうか自体が疑問ですが、以下の点は指摘しておきます。
1)河野談話は何も「聞き取り調査」だけを根拠にしてるわけではありませんし、河野談話以降も研究は進展してるわけです。でその研究の進展において西岡流「河野談話否定論」を裏付けるような物は何もありません。
2)慰安婦が高齢化してることを考えれば記憶違いは当然あるでしょう。そうした「重箱の隅をつついて」慰安婦の違法性を否定しようなどばかばかしいとしか言いようがありません。
3)極右・西岡は当然「河野談話撤回」を唱えてるわけですが極右・安倍ですらそんなことはできないでしょう。米国が「日韓関係を悪化させるようなことはするな」と激しく圧力をかけているし、国際社会も「クマラスワミ報告」「マクドガル報告」でわかるようにそんなふざけた行為は支持しないからです。


在特会反韓デモは支持できない
http://www.iza.ne.jp/izablog/tnishioka2/3206381
 在特会のように見るからに「ヤクザ・ゴロツキ」じみていて、警察にも逮捕されるような集団はさすがの西岡も批判すると言うだけの話です。西岡の「慰安婦はデマ」などの嫌韓国主張は何ら在特会とは違いないですし、西岡が在特会を問題視してるのはあくまでも「主張の是非」というよりは「暴力をふるうことに躊躇しないヤクザ体質」に過ぎません。


■今週の直言『【第227回】日本の法整備を待たない朝鮮半島情勢の緊迫』
http://jinf.jp/weekly/archives/11935

平壌にある金日成*6銅像の爆撃計画があるという話さえ漏れてきている。そうした作戦には在日米軍が参加する可能性が高い。

さすがにそんな馬鹿な事は米軍もしないでしょう。しかし西岡がそうした行為をすることを期待し、あげく「米軍バックアップのためにも集団的自衛権行使の容認を」と主張するのには恐怖を感じますね。どれほど命知らずなんでしょうか。


■趙甲済氏が韓国言論の反日偏向を批判
http://tnishioka.iza.ne.jp/blog/entry/3179931/
 毎回毎回持ってくる韓国人が趙甲済ってのも実にばかばかしい。それ以外に西岡なんぞとつきあう韓国人はほとんどいないって話ですから。

ロイター通信は安倍総理の「国家指導者らしいカリスマある演説が決定的だった」と報道した。

本当にロイターがそんな報道したのなら産経並みに安倍に媚びてるだけでしょう。要するに頭がおかしい。安倍の演説のどこにカリスマがあるんでしょうか?

安倍総理福島原発問題が東京にいかなる影響も及ぼさないという点を強調した。

 東京には影響は及ぼさないかも知れないですね(それだって断言できるか疑問ですが)
 しかし首相ともあろうものが「東京と福島は離れてるから東京は安全だ」などと言える神経が度し難い。福島県民をなんだと思ってるのか。こんな安倍を批判しない日本マスコミが嘆かわしい。

韓国言論の行き過ぎた反日報道だけに接してきた韓国人は、今日のニュースに驚いただろう。韓国言論が描く日本より実際の日本は国際社会で信頼と人気が高いという点をIOC総会が見せてくれたことになる。

五輪で当選したぐらいでそこまでいいますかね。大体その理屈だと「北京五輪をやった中国」はどうなるんでしょうか。ウヨの趙や西岡はとてつもなく中国を嫌ってるわけですが。


■趙甲済氏が「日本の集団自衛権の行使は韓国に有利」と韓国テレビで発言
http://tnishioka.iza.ne.jp/blog/entry/3170219/
 勝手に言ってろって話です。
趙なんて
1)「河野談話否定論の極右・西岡と友達づきあい*7したあげく」
2)西岡なんぞとつきあって恥ずかしくないのかと批判されると「西岡さんは悪い人ではない」
と強弁するバカですから、韓国左派はもちろん韓国右派(保守)だってまともな人間は趙なんか相手にしていません。

北韓政権が米国を攻撃すれば、日本は米軍および韓国軍と北韓を攻撃できるようになって韓国に役に立つ

 だからそういう戦争は多分起きないし起こしたらダメだろ。
 そもそも以下の点で「日本の集団自衛権の行使は韓国に不利」だと思うぞ。
1)韓国は北朝鮮との戦争など望んでない
 望んでるのは趙のような極右だけでしょう。むしろ集団的自衛権を口実に「ヨンビョン島砲撃事件のような行為(今後あるかわかりませんが)」などで日本が勝手に北朝鮮相手に戦端でも開いたらかなわんというのが韓国の立場でしょう。
2)集団的自衛権は対北朝鮮限定ではない
 当たり前ですけど。仮に今後日本で、安倍政権や「安倍を上回るレベルの極右のポスト安倍政権」が集団的自衛権を口実に無茶苦茶な軍事行動をやらかしそれが韓国の国益に反しないという保障はどこにもないわけです。

歴史や領土問題においては譲歩できないが、そのために安保協力で障害が生じてはならない

 趙も良くデタラメが言えるもんです。河野談話否定派の西岡とつきあい、「いくら何でもつきあう相手が西岡とは酷すぎる」と批判されても居直る趙は明らかに「歴史で妥協してる」でしょうに。大体北朝鮮から全面戦争を仕掛けることはまずありえないし、仮にあったとしても在韓米軍と韓国軍で十分対応可能でしょう。

*1:それだって可能性はまずないでしょうが

*2:西岡の慰安婦関係の著書として『日韓「歴史問題」の真実:「朝鮮人強制連行」「慰安婦問題」を捏造したのは誰か』(2005年、PHP研究所)、『よくわかる慰安婦問題』(2007年、草思社

*3:「国家安全保衛部」は北朝鮮の政治警察、公安警察に当たる

*4:朝鮮労働党行政部副部長。張氏の側近の一人と言われ「公開処刑されたようだ」と韓国国家情報院が発表している

*5:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長などを歴任

*6:国家主席朝鮮労働党総書記、朝鮮人民軍最高司令官

*7:だからこそこのように好意的に西岡が趙を紹介する訳ですが。趙が「河野談話否定派の西岡は許せない」とでも言ってればこういう紹介はないでしょう。