今日の産経ニュースほか(5/27分)(追記・訂正あり)

夕刊フジ『【スクープ最前線】南シナ海で暴挙続けば米中開戦の恐れ 死に物狂いで“安倍潰し”に走る中国』(加賀孝英*1
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150527/frn1505270830001-n3.htm
 「南シナ海で米中戦争」だの「安倍潰しを画策する中国」だの産経新聞ですら書けない与太記事をかっ飛ばす夕刊フジです。

外事警察関係者がいう。
 「中国側による、日本への攻撃が確かに激化している。『安倍晋三首相さえいなくなれば、日本はすべて言いなりになる』と、新たな『安倍首相潰し』『安倍政権潰し』の工作が、韓国側や一部メディアとともに、国内外で展開されている。歴史認識や安全保障をめぐる突出した批判もこの一環だ。沖縄での動きが特に激しい」

 やれやれですね。安倍批判するとそれだけで「中国の手先呼ばわり」するのが夕刊フジという「極右タブロイド」のようです。「この間の二階訪中はなんだったの?、アレのどこが安倍潰しなの?」と聞きたくなります。


福田元首相インドネシアで新幹線の安全性アピール
http://www.sankei.com/world/news/150527/wor1505270054-n1.html

 インドネシア訪問中の福田康夫元首相が27日、首都ジャカルタでジョコ大統領と会談した。福田氏はジャワ島で高速鉄道を建設する構想に触れ、日本の新幹線の安全性をアピールして売り込みを図った。福田氏は日本インドネシア協会会長。

 以前福田氏を終わった政治家呼ばわりしていた産経ですが全然終わってないわけです。


■「今日はちゃんと帰れるの?」…長時間労働是正へ、厚労相が異例の省内巡視
http://www.sankei.com/life/news/150527/lif1505270050-n1.html

 巡視は塩崎氏の発案。同省は長時間労働削減策として、塩崎氏の肝いりで、10月から遅くとも午後10時には退庁するルールを導入する。

 なんか「かえって憂鬱になってきます」ね。「遅くとも午後10時に帰るようにする」て事はそれ以前は「もっと遅かった」わけです。それも「今が5月なのに」、「遅くとも10月から」はてことは「何、5〜9月までは10時に帰れるか分からないの?。それ公然と認めちゃうの?」て話です。
 しかも「夜10時」だと家に帰る頃は「子どもは寝てる」わけですよねえ。晩飯を取りながらの親子の会話なんてあり得ない。
 厚労省でそれてのはちょっとがっくり来ます。民間は当然「過労死をなくす立場の厚労省で夜10時なんだからうちだって早期帰宅なんか無理だよ」つうことになるでしょうし。で厚労省のこれ、事実上のサービス残業なんでしょうねえ。「10時までの残業代を毎回きちんと払ってる」とはとても思えないですよ。
 つうか「持ち帰り残業になるだけなんじゃねえの」て悪寒がひしひしと。


■【北朝鮮拉致】有本さん父が心臓手術「命ある間に恵子に会いたい」 高齢化進む被害者家族 
http://www.sankei.com/west/news/150527/wst1505270085-n1.html
■【北朝鮮拉致】「誰も帰ってきません」講演からビデオメッセージに切り替えざるを得なくなった「めぐみさん両親」の苦渋
http://www.sankei.com/world/news/150527/wor1505270003-n1.html
 産経的には「お涙頂戴できた朝鮮たたき」なんでしょうが俺からすれば「制裁一本槍で交渉を潰した手前らウヨのせいだろうが!(呆れ&怒り)」と言う感情しかないですね。


■埼玉知事選 二階氏、自民の“敵”上田氏に出馬要請 県連はカンカン
http://www.sankei.com/politics/news/150527/plt1505270030-n1.html
 安倍は大阪府連を無視して、大阪都構想住民投票では橋下応援した男ですから「駄目出ししろ」と埼玉県連に言われても二階氏に駄目出しできるかどうか。既に、訪中で二階氏に借りを作ってますしね。
 安倍が二階氏に駄目出ししたくても、満州事変の石原莞爾が陸軍中央幹部になったとき、関東軍の暴走に駄目出ししようとしたら「石原閣下と同じ事をやってるだけです(関東軍側)」と皮肉言われて困惑したような羽目になるだけじゃないか。
 つうか、「安倍の意向で菅が橋下応援したように」また「安倍の意向で二階氏が上田応援」なんじゃないですかね(苦笑)。和歌山県選出の二階氏に上田を応援する理由があるか疑問ですし。

【追記】
 コメ欄でデュオ・マックスウェルさんからご指摘頂きましたが、新藤前総務相(埼玉選出)が上田を公然と応援してるようです。そうなると余計、安倍は何も言えないor何も言わないんじゃないか。
 どこまで本気かはともかく産経記事にあるように自民埼玉県連は「上田が三選を以前否定していたこと」を強く指摘し、「自前候補擁立を目指し、順天堂大医学部教授の天野篤氏へ声をかけてる」そうですが、こうなると「自前候補」とやらが本当に出せるのかどうかといったところでしょう。


■首相、日中関係「しっかりやろう」 二階氏から訪中報告
http://www.sankei.com/politics/news/150527/plt1505270027-n1.html

 安倍晋三首相は27日、中国を訪問して習近平国家主席に首相の親書を手渡した自民党二階俊博総務会長から官邸で報告を受けた。二階氏によると、(中略)会談では、二階氏が中国の子供500人を官邸に招いて首相との面会を要請したところ、首相は快諾したという。

 二階氏や財界の影響もあって安倍は一応「日中友好」にシフトしてるようです。安倍批判出来ない産経にとっては実に不愉快でしょう。


■【劇場型半島】「あのセッキ!」金正恩第1書記を“ガキ呼ばわり”する北人民ナマの声「資本主義がいい」
http://www.sankei.com/premium/news/150527/prm1505270003-n1.html
 ただの北朝鮮への悪口雑言であり「くだらない」としか言いようがありません。
 「日本で安倍を批判する人がいる」「中国で習主席を批判する人がいる」という「だけ」の記事に意味がないのと同じ事です。「何故批判されても政権が一応維持できているのか」そこを考えないといけない(安倍だとアベノミクスへの期待と言ったところでしょうか)。もちろん北朝鮮について言えば「反対派への政治的弾圧」もあるでしょうが、おそらく「それだけ」ではないでしょう。中国やロシアの経済支援という要素は勿論あるでしょうし、北朝鮮の改革開放が一定の成果を上げてるというのもあるんじゃないか。
 大事なことは「悪口雑言ではなくまともな分析」なのですがそんなことは産経にも「産経がこの記事で紹介する、『反北朝鮮右翼活動家』アジアプレスの石丸次郎」にも期待などできないのでしょう。


■【外交・安保取材の現場から】朝鮮総連事件“北の泣きどころ”突く日本政府 沈黙の官邸が強める「拉致打開圧力」
http://www.sankei.com/premium/news/150527/prm1505270002-n1.html
 マツタケ事件などやったところでそれ自体は拉致解決になどつながらず、むしろ交渉挫折を招きかねないと思いますがそれはさておき。
 外部から見てる限り、安倍が何を考えてるかよく分かりません。一方で「マルナカによる総連ビル転売」は容認してるわけですからね。

 自民党中堅議員も、マツタケ不正輸入事件について「家族会に対するアリバイ作りに過ぎない。政府は拉致問題を解決できなかったとき、家族会が暴発しないよう、今からガス抜きをしている」と指摘する。

 まあ、ビル転売を見ていればそう「疑心暗鬼」になっても無理はないでしょう。
 「逮捕すること」で家族会のガス抜きをしながら「不起訴処分にする」「起訴はするが現在逮捕してる人間で打ち止め」ということで「北朝鮮の顔も立てる」「交渉挫折は避ける」ということでしょうか。あるいはもう交渉による拉致解決はあきらめているのか。

 一連のマツタケ事件では、朝鮮総連中央本部への家宅捜索を控え、圧力の「切り札」として温存したとされる。中央本部は北朝鮮の「事実上の日本大使館」といわれ、そこに家宅捜索が入れば北朝鮮に与える衝撃は計り知れないからだ。
 ただ、そこまで踏み込むのは、北朝鮮側が日朝協議を打ち切り、拉致問題解決への道が閉ざされるリスクも伴う。北朝鮮への圧力のギリギリのラインが今回の逮捕劇だったという説が有力だ。
 実際、北朝鮮側は捜査に反発しているものの、安倍晋三首相への直接的な批判や、日朝協議打ち切りの意思は示していない。その意味で、今回の選択は対話路線も残した「妙手」(政府関係者)とされている。
 今後の北朝鮮側の出方次第では、首相官邸が「切り札」をきるゴーサインを出す可能性は否定できない。

 産経は「切り札(総連への家宅捜索)」に期待してるんでしょうが、それやったら交渉が「中断を余儀なくされる」危険が強いですよね(最悪の場合、中断が事実上の中止になる)。まあ、その方が産経はいいんでしょうけど。


■【主張】国歌不起立訴訟 規律違反に甘すぎないか
http://www.sankei.com/column/news/150527/clm1505270002-n1.html
 産経の阿比留への態度の方がよほど「誤報常習者を出世させる」なんて「他の新聞社」では考えられないほど甘すぎると思いますが、それはさておき。
 先ず第一に「国歌斉唱時の不規律を規律違反として問題視することが適切か」と言う問題があり、次に「仮に問題視自体は適切としても再雇用拒否が適切か」と言う問題があるわけです。
 小生は「そもそも問題視すること自体が不適切」と言う立場であり、その意味では「問題視自体は別にOK、ペナルティ自体も別にOK」という地裁判決には賛同できませんが、その地裁判決すら「再雇用拒否はペナルティとして重すぎる」という判断をしたことは評価したいですね。


■【正論】韓国衰退化の病理としての反日 拓殖大学総長・渡辺利夫
http://www.sankei.com/column/news/150527/clm1505270001-n1.html
 「中韓は最近景気が悪いから国内不満を外に向けるために安倍総理に言いがかりつけてるんだ」と言う居直りです。
 「靖国参拝したり、河野談話を骨抜きにしようと画策したりする」極右・安倍が総理でなければ「国内不満があろうと」日本への批判などないのですが。まあ、産経も渡辺もそんな事は百も承知の上での中韓への居直りであり、安倍擁護でしょうけど。

*1:土井たか子・在日」デマを垂れ流した屑の一人。