今日の産経ニュース(9/20分)(追記・訂正あり)

■【話題の肝】行き過ぎ? 性的少数者へ配慮で小学校の男女別トイレ廃止 憤懣ぶちまける親の抗議デモ騒ぎに
http://www.sankei.com/premium/news/150920/prm1509200021-n1.html
 ブクマにも書きましたが何が問題だかさっぱり分かりません。男女別廃止って要するに日本でも居酒屋とかファミレスとか(特にトイレが1個しかないような狭いところ)で時々見ますけど「男女共用の個室洋便器」ですからね。
 「何が問題なんや」としか思いませんが。まあ改修費用の問題はともかくこんなんについて「LGBTの特別扱いがおかしい」とギャーギャーわめくのってただの宗教右翼じゃないんですかね。
 「統一協会生長の家神社本庁など宗教右翼とずぶずぶ」の産経は「特別扱いは良くない」て立場のようですが。


■「時間がない」 めぐみさん救出訴え、同級生がコンサート
http://www.sankei.com/affairs/news/150920/afr1509200010-n1.html
 ぶっちゃけ「売名行為」にしか俺には見えませんね。こういうコンサートをやって何がどうなるのか。何も意味はないでしょう。


■【安保新時代(中)】「NGO職員が襲撃、至急救援を」… 長年の懸案「駆け付け警護」、来春にも
http://www.sankei.com/premium/news/150920/prm1509200039-n1.html
 さすがの産経も「米軍が襲撃を受けた」と言うケースは出せないようですが、何も「駆け付け警護」は産経が例示する「NPOへの襲撃」に限定されないわけです。全くもって詐欺的な記事です。


新潟市立小教諭、児童に「安保法案反対」ビラ 「間違えて配布」
http://www.sankei.com/life/news/150920/lif1509200013-n1.html
 まあ子どもにこういうものを積極的に配る教師がいるとも思えませんから「ただのミス」でしょう。
 少なくとも「一応全国紙の産経」が騒ぐようなニュースバリューはどこにもないのですが、そんな常識は産経にはありません。


■【ラグビーW杯】日本、優勝候補の南アから歴史的勝利 34−32で破る
http://www.sankei.com/sports/news/150920/spo1509200007-n1.html
■【ラグビーW杯】日本勝利「W杯史上最大の衝撃」…英メディア、異例の扱い
http://www.sankei.com/sports/news/150920/spo1509200008-n1.html

http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/f9b9db61630a4bde27e7d628a60016f7
 今回私が楽しみなのは、南アフリカと日本が戦うことです。これは初めての戦いになります。もちろん日本が南アフリカスプリングボクス)にかなうわけもありませんが、しかしやはり初めての戦いですから、日本がどれくらいやれるのか、あるいはやれないのか、非常に興味深いですね。

と書いていらしたid:Bill_McCrearyさんですが、「南アもベストメンバーではなかった」のかもしれませんが、何と僅差とは言え日本勝利だそうです。日本もそれなりに力をつけていると言う事でしょうか。


■【ウイークリーワールド】抗日パレード見ないと非国民? 中国の“ゆがんだ愛国心”…人気女性歌手もSNS投稿から標的に
http://www.sankei.com/premium/news/150920/prm1509200019-n1.html
 単に「そういう変な奴が一部にいる」と言うだけの話です。日本には在特会、ドイツにはネオナチがいるようにどこにも変な奴はいるでしょう。中国政府の愛国運動の是非はともかく「変な奴の存在」まで責任負わされても中国政府も迷惑でしょう。

 上海のアイスクリームチェーン店は、極東国際軍事裁判東京裁判)で「A級戦犯」とされ、絞首刑となった東条英機*1元首相の顔をかたどった棒アイスを販売した。

 個人的にはあまりいい趣味とも思いませんが騒ぐほどのことでもないでしょう。


■【安倍首相単独インタビュー】安保法「『徴兵制』のレッテルはがす」 地方創生「希望出生率1・8を実現」 発言要旨
http://www.sankei.com/premium/news/150920/prm1509200038-n1.html
 産経単独インタビューて辺りが安倍らしい腰抜けぶりです。安倍は「産経のような身内」の前でないと基本的に物が言えないわけです。

 小松一郎*2内閣法制局長官岡崎久彦*3元駐タイ大使は一命を賭して法制のために尽くしてくれた。

 小松や岡崎は法案審議のために過労死したわけでもなければ、反対派のテロによって暗殺されたわけでもないのに「法案審議中に病死しただけ」で「一命を賭した」とは安倍も全く変な男です。

安保関連法も含めた(日本の)積極的平和主義を説明し、ほぼ全ての国から理解、支持をいただいている。

 世論調査で分かるように多数の国民からはもちろん「ご理解いただいてない」。だからこその強行採決のわけです。中国、韓国、ロシアなどと言った国も「ご理解はしてない」でしょう。「ホルムズ湾掃海」を想定事例に上げられたイランもおそらく「ご理解はしてない」でしょう。
 ご理解したのは基本的に
1)「日本が海外派兵すれば軍事負担が減る」と考える「NATO加盟国(アメリカや西欧)の皆さん」
2)日本の集団的自衛権を中国との領土紛争で中国牽制に使いたいフィリピンやベトナム
のわけです。日本の集団的自衛権でメリットがありそうな国が国益判断から支持しただけでそれは当然ながら「法は合憲」「法の制定は民主的だった」「法で戦争が抑止できる(戦争助長法案でない)」なんてことを意味しません。
 「戦前日本の侵略被害国」で日本と領土問題でごたごたがある中国、韓国、ロシアなどは警戒してますし、「法案審議で名前が出てきたイラン」なんかも警戒してるでしょう。
 大体、多くの国が支持してるから正しいのなら「産経が非難するAIIB」も正しくなります。

「徴兵制」「戦争に巻き込まれる」といった批判もあるが、1960年の日米安保条約改定やPKO(国連平和維持活動)協力法の審議の際にも同じ批判がなされた。

 徴兵制はともかく「安保によって戦争には巻き込まれてる」と思うんですけどね。米軍がそこから戦場に出撃してるわけですから。「日本本土に対する被害がない」だけの話であって。
 また今回の法は「やろうとすればほぼ無制限に自衛隊が海外で活動できる」んですからその危険性はPKO法などの比じゃありません。

特定秘密保護法も(中略)「報道が規制される」と批判されたが、全く起きていない。

 いやいや「ろくに情報公開されずまともに報道できない」つう弊害は既に起きてるんじゃないですかね。

女性の皆さんに安倍政権、自民党で活躍してもらいたい。

 どうせ片山さつき*4だの、稲田朋美*5だののウヨ女性しか使わず、自分に逆らった野田聖子*6なんぞは干す気なんでしょうから、女性登用なんかしなくていいですよ。

経済の好循環が回り始めた。

どこをどう見ればそう言う結論になるんでしょうか?

希望出生率*71・8を実現し

 さすがに実現したい出生率で「2以上の数字」と言わなかった当たり、側近の助言もあったのか、安倍にも常識が「それなりにある*8」ようですが、正直、「1.8」だってきついんじゃないですかね。ちなみにウィキペディア合計特殊出生率」によれば日本のデータは2014年で1.42です。最近は「2005年の1.26」から「2013年の1.43」まで、微増傾向にありますが、これを評価していいのかどうかは素人なので分かりません。なお、微増傾向にあった出生率ですが「2013年の1.43」が「2014年は1.42」になり、「微減しています」。
 安倍の言う1.8以上だった時代は「1984年の1.81」が最後でその後は徐々に減少傾向です。1989年には「いわゆる丙午で出生率が極端に下がった1966年」の数値「1.58」を下回る「1.57」がでてしまい、この頃から少子化問題が注目されます。2003年(当時、小泉内閣)には「少子化社会対策基本法」が制定され、2007年(当時、第一次安倍内閣)からは少子化対策担当特命大臣が設置されます。

プーチン*9氏の来日は今年の適切な時期に実現したい。

 現時点では「メドベージェフ*10首相の北方領土訪問は挑発行為だ、プーチンと会うべきでない」という産経の意見には従う気はないということです。

 9月3日の中国の抗日戦争勝利70年記念行事の式典について、中国側には「反日的ではなく和解の要素を含むものにしてほしい」と伝えてきたが、習近平*11国家主席のスピーチを含め、残念ながら和解の要素を見ることはできなかった。

・ちなみに何で「9月3日か」と言えば

 日本政府が降伏文書に調印した1945年9月2日の翌9月3日に、中国国民党政府がこの日より3日間を抗日戦争勝利記念の休暇としたためである(ウィキペ「対日戦勝記念日」参照)

からです。
・やれやれですね。「反日の要素を含まない抗日勝利式典」て何なんでしょうか。それが「戦前日本を批判するな」ということならそんなことはありえないでしょう。一方、「今の日本(安倍政権)」について言えば「式典で非難」なんかされてたんですかね。式典とは別途、安倍批判はあったかもしれませんが。
 習主席の式典スピーチにしても

http://j.people.com.cn/n/2015/0903/c94474-8945500.html
 侵略者を前に中華民族の人々は不撓不屈で、血みどろになって奮戦し、日本軍国主義侵略者を徹底的に打ち負かし、5000年余り発展した中華民族の文明の成果を守り、人類の平和事業を守り、戦争史上における奇観、中華民族の壮挙を築きました。
 中国人民抗日戦争の勝利は、中国にとって近代以降の外敵の侵入に対する初の完全な勝利でした。この偉大な勝利は、中国を植民地化・奴隷化しようとする日本軍国主義の企てを徹底的に粉砕し、近代以降侵略への抵抗と反撃において連戦連敗だった民族の屈辱を晴らしました。

ということでそこで非難されてるのは「戦前日本」でしかありません。もしかして安倍批判がどこかにあるのかと思いましたが、明確な安倍批判はどこにもないですね。

http://j.people.com.cn/n/2015/0903/c94474-8945500-2.html
 私たちは歴史を鑑として、平和を維持する決意を揺るぎないものにしなければなりません。

というのは「明確な安倍批判」とは言いがたいでしょう。これを反日なんて言ったら「安倍はスピーチを本当に読んでるのか」「それとも戦前美化が安倍なのか?」と疑われるでしょう。
 それとも「今は日本とは友好関係だが」とでも言わないと安倍にとって「反日」で「和解の要素がない」ことになるのか?。確かに日中友好という文言はないですが。
 安倍が出席するとでも言えばその辺り、習主席も配慮したかも知れませんが「出ない」と言ったら配慮しないのも当然じゃないんですかね。安倍がいないのに「日中友好」なんか口にしてもあまり意味がないでしょう。むしろそこは安倍なり「それなりの地位の人間なり」が式典に出席することとバーターでスピーチで日中友好について触れてもらうべきではなかったのか。 


■【主張】新安保法成立 戦争抑止の基盤が整った 国民守る日米同盟の強化急げ
http://www.sankei.com/column/news/150920/clm1509200002-n1.html
 「海外で戦争できるようにする法」の何が「戦争抑止」なのかさっぱりわかりません。
 まあ、産経のことですから平然と「大規模戦争を抑止するためのやむを得ない戦争は戦争の抑止だ」と言い出すでしょうけど。例の「フセイン打倒のイラク戦争」もこの法が当時あって、米国に軍事協力を求められれば産経及び自民党政権
1)大量破壊兵器を持つフセイン打倒の戦争は、フセイン大量破壊兵器で侵略することを阻止するための戦争抑止行為だと強弁し
2)大量破壊兵器が見つからなくても「独裁政権が潰れたことは良かった、フセインクウェート侵略の前科があるし、結果的に戦争抑止になったんじゃないだろうか?」と居直る
ということになったでしょう。

 もっとも、法制に対する国民の理解が深まっていないことを軽んずることはできない。安倍晋三首相も、国会審議の中で認めざるを得なかった。

 おいおいですね。だったら「国民の理解が深まるまで」制定しないというのが普通の人間でしょう。
 それが民主主義のわけですから。


■【産経抄】9月20日
http://www.sankei.com/column/news/150920/clm1509200003-n1.html
・ブクマでは「長井に当たるのはむしろ田中均氏だろ」と書きましたがこちらでもコメント。
・権力者・安倍が国民無視の無法を実行したことを「いずれ安倍さんが正しいと歴史が証明する」と強弁する産経です。
 仮に「安倍が正しい*12」としても「正しければ国民無視していい、権力者が好き勝手していい」というのは民主主義じゃないんですけどね。それ産経が罵ってた中国共産党統治とか「古今東西の独裁的政治」と何が違うんでしょうか。その「独裁容認」の理屈ならたとえば「住民投票結果を無視して」橋下が都構想を強行することもOKになるわけです(まあ制度的に無理だからさすがの橋下にもできなかったわけですが)。
 そして「正しくなかったら*13」、安倍や安倍支持者はどう責任を取るのか。それを聞かせろと思いますが、まあ、「何があっても間違いを認めず居直る」と言うのがその答えでしょう。民主主義を否定する人間に「自らの間違いを謙虚に認める誠実さがある」とは俺は思いませんし、誰も思わないでしょう。
・「安保法制は大事」「安倍晋三は大事」と言う思いのあまり民主主義を否定するところにまで言ってる産経です。
・大体「今の日本」では政治的闘争は「長井の自決のような物騒なもん」じゃありません。安保法案批判派は安倍に「物理的に死ぬこと」を求めてるわけではない。

*1:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、近衛内閣陸軍大臣などを経て首相

*2:元外務官僚。駐韓国大使館公使、駐米国大使館公使、スイス大使、フランス大使など歴任

*3:元外務官僚。退官後は日本教育再生機構顧問、日本李登輝友の会副会長などプロ右翼として活動。

*4:小泉内閣経産大臣政務官、第二次安倍内閣総務大臣政務官を歴任

*5:第二次安倍内閣行革担当相、自民党政務調査会長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*6:小渕内閣郵政相、福田内閣食品安全等担当相、麻生内閣消費者問題等担当相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*7:「希望出生率」ということは、国民の希望の子ども出生数を平均したらこうなったと言う事でしょう。今や国民も「2人以上持ちたい」と言う人は多くはないようです。

*8:まあ、正直、安倍もそんなには少子化に興味がないから専門家の助言をそのままオウム返しなんでしょうが

*9:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*10:プーチン政権大統領府長官、第一副首相などを経て大統領(首相がプーチン)。大統領退任後は第二次プーチン政権で首相。

*11:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て現在、国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*12:正しいとは俺は思いませんが

*13:正しくないと勿論俺は思いますが