今日の産経ニュース(3/18分)(追記・訂正あり)

■【政界徒然草】米国人スネドン氏の拉致疑惑に米議会は驚き、そして憤った…日米連携で北朝鮮を追い詰めることができるのか?(政治部:小野晋史)
http://www.sankei.com/premium/news/160318/prm1603180003-n1.html
 まあ、「核・ミサイル問題」「拉致問題一般」ならともかくスネドン君拉致疑惑など論外です。
 「小泉訪朝後に中国雲南省で失踪したスネドン君」「米国政府が北朝鮮拉致認定しないスネドン君」のどこが北朝鮮拉致なのか。

 共和党の大統領選候補者であるマルコ・ルビオ上院議員が決議案の共同提案者に名を連ねたほか、ポール・ライアン下院議長(共和党)、民主党院内総務のナンシー・ペロシ*1下院議員、同党で当選10回のダイアナ・ディゲット下院議員ら有力議員も決議案の採決に前向きな姿勢を示した。

 ルビオはともかく他の連中はどこまで本気か疑問です。しかしこんな与太決議案に「共同提案者として名を連ねる」とはルビオはどうしようもないバカですね。ルビオよりもトランプやクルーズの方がまだマシなのかも知れません。ルビオが共和党予備選から撤退したことを心から喜びたい。つうかルビオごときが予備選に出るなと思いますが。

 スネドン氏は2004年8月、旅行先の中国雲南省で行方不明になった。中国側は「ハイキング中に川に落ちて死亡した*2」とする調査結果を出した。だが、日本の拉致被害者支援団体*3などが現地調査を実施したところ、川に転落した痕跡は見つからず

おいおいですね。転落直後ならともかく「転落後数ヶ月もたってから」調査なんぞしたって痕跡なんか残ってるわけがないでしょう。

 スネドン氏が行方不明となる前月、日本人拉致被害者曽我ひとみさんの夫で元米兵のチャールズ・ジェンキンスさんが北朝鮮を出国している。「北朝鮮ジェンキンス氏の代わりとなるスパイの英語教師が必要だった」(古屋氏)とされ、スネドン氏は北朝鮮に拉致されたとの観測が広がった。

 古屋や産経、救う会のあほさには呆れて二の句が継げませんね。家族会も良くこんな奴らとつきあえるもんです。

 米政府は1904年にモロッコで拉致された米国人家族の救出のため海兵隊などを現地に送っている。

 だから「スネドン君が拉致認定されれば米軍が出撃する」という与太です。この「モロッコ」云々は荒木和博も自ブログでネタにしていました。

80年にはイランの過激派に拘束された米国外交官の救出作戦も展開した。

 イラン駐在米国大使館占拠事件のことでしょう。「その救出作戦、失敗したんですけど」「結局、外交で決着したんですけど」としか言いようがない。

 古屋氏は拉致担当相時代、スネドン氏に関する状況証拠をもとに、米国務省に対し、スネドン氏を拉致被害者と認定すべきだと働きかけたことがあった。しかし、国務省側は「証拠がない」の一点張りで、腰の引けた対応だったという。

 実際、証拠なんか何一つありません。


■村山内閣元経企長官、故宮崎氏*4は「得難い、良き友人だった」中国・朱鎔基*5元首相が異例の弔辞
http://www.sankei.com/world/news/160318/wor1603180005-n1.html

 送る会に出席した福田康夫元首相は「(現在の日中間で)宮崎氏と朱氏の間にあったような信頼関係がほしいという表れなのかもしれない」と語った。

 まあ、そういうことでしょう。なお、宮崎氏は「経済企画庁事務次官大和証券経済研究所代表取締役理事長を歴任」ですから保守派の人間です。


■【主張】緊急事態と憲法 国民救う姿を鮮明にせよ
http://www.sankei.com/column/news/160318/clm1603180002-n1.html
 東日本大震災をネタに「憲法に緊急事態規定(戒厳令)が必要だ」と放言するいつもの産経です。


■【産経抄】パチンコと生活保護 3月18日
http://www.sankei.com/column/news/160318/clm1603180003-n1.html
 生活保護受給者が「積極的にギャンブルしていい」とはいいませんが、「微々たる金額なら」問題はないと思いますね。
 そもそも「ギャンブルは駄目」という産経ですが、ならば何が駄目で、何がいいのか産経は定義できるのか。こういう物言いは結局「生活保護受給者の分際でレジャーをするとは何事か、贅沢なんかするな」とどんどん受給者を追い詰める方向に行く危険性があると思うのですがね。
 そもそも「ギャンブルへの使用不可」などと書かなくても
1)不正受給者
2)ギャンブル依存症
でもなければギャンブルに多額の金銭など使わないでしょう。1)はそもそも受給が違法なのであってギャンブルの問題ではないし、2)は「依存症」なのだから「使うな」で済む話ではない。医療措置が必要な話でしょう。いつもながらとんちんかんな産経です。

*1:元下院議長

*2:まあ死体は上がらなかったんでしょう。

*3:つまり救う会

*4:著書『軍縮の経済学』(1964年、岩波新書)、『人間の顔をした経済政策』(1977年、中公叢書)、『日本経済の実像とゆくえ』(1982年、岩波ブックレット)、『'90年代の日本経済:マサツと民活を考える』(1986年、岩波ブックレット)、『日本経済図説』(1989年、岩波新書)、『世界経済図説』(1993年、岩波新書)など

*5:上海市長(当時の上海市党委員会書記は江沢民・元党総書記・国家主席)、上海市党委員会書記、副首相、首相などを歴任