今日の産経ニュースほか(2019年12月2日分)

◆今日も「桜を見る会疑惑追及(今日は『私人のはず』の昭恵個人枠疑惑)」のテレ朝「羽鳥慎一モーニングショー」
 他局(日テレ、TBS、フジ)の朝のワイドショー*1が今日も露骨に疑惑追及から逃げて「秋篠宮の誕生日記者会見ガー」「東京五輪のマラソンコースガー」などの無様さと比べると、好感が持てますね(明らかに他局の態度は不自然であり、安倍の恫喝に屈した、ないし安倍応援団であることが見て取れます。フジの場合は応援団でしょうが)。まあ、「テレ朝が立派」というより、他があまりにも酷すぎるのですが。
 モーニングショー担当ディレクター(疑惑を追及しているコーナー「そもそも総研(旧称:ちょっと待った!玉川総研→そもそも総研 たまペディア)」レポーターでもある)の一人であり、常連コメンテーターとして「疑惑批判発言をする」でもある玉川氏の頑張りが大きいのでしょう。やはり羽鳥には特に信念も無いのでしょうねえ。玉川氏も可能なら羽鳥なんか司会を首にしたいところでしょう。とは、いえ他の司会者連中も大同小異ではあるかもしれませんが。

参考

「桜を見る会」問題で「検察が動かない」理由~「詰んでいる」のは安倍首相の「説明」(郷原信郎) - 個人 - Yahoo!ニュース
 28日、テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」の「玉川徹のそもそも総研」でも、「『桜を見る会』前夜祭、安倍総理 法的問題はないのか」が取り上げられ、インタビュー録画で出演した私が「(ボーガス注:主張が支離滅裂でまともな釈明になってないという意味で)詰んでいる」という表現で、この問題について安倍首相が「説明不能」の状況に陥っていることを指摘した。

スポーツ報知『玉川徹氏と羽鳥アナが真っ向対立!!「桜を見る会」で答弁する官僚の姿をめぐり「説明している人がかわいそう」の羽鳥アナに対し、玉川氏「全然そう思わない。誰のための官僚なんだ」』
 29日放送のテレビ朝日羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・前8時)で首相主催の「桜を見る会」で噴出する問題を特集した。
 番組では、野党の追及本部の会合でマルチ商法を展開していた「ジャパンライフ」の元会長が招待されていたとされる問題で、招待状の受付票に記載されている「60」の番号が、安倍首相の招待枠ではないかとして、確認するよう求めたことを伝えた。
 この質問に内閣府の大臣官房酒田元洋総務課長が「60番が何かということにつきましては(ボーガス注:名簿を廃棄したので?)なかなか現状判断する材料がない」などと答弁している姿を放送した。
 こうした官僚の姿に司会の羽鳥慎一アナウンサーは「説明している人がかわいそうじゃないですか」と漏らすと、コメンテーターでタレントの長嶋一茂も「本当そうだね」と応じ、羽鳥アナは「あの人もなんでオレこんな説明しているんだろうって思いながら説明してるんじゃないですかね」とし「いいようがないですよね。この方一番つらいんじゃないですかね」と指摘した。これに一茂も「こんな対応するために官僚になったわけじゃないと思うよね」と応じた。
 この2人の意見にコメンテーターで同局(ボーガス注:ディレクター)の玉川徹氏は「(ボーガス注:安倍政権に)ご奉公し尽くせば、その後がいい道があると思ってやってんじゃないの。全然かわいそう*2だとは思わないですよ」と反論した。
 玉川氏は「誰のための官僚なんだ。公僕ってなんだって。政権に対してあることをないように言う事が彼らの仕事じゃないんですよ。いったい誰の公僕なんだって。もう1回そこを考え直して欲しい、官僚にも」とコメントしていた。

 まあ、あの「出会い系バー通いガー」報道(明らかにネタ元は安倍政権で目的は加計告発した前川元次官潰しという最悪の『権力との癒着』)の「読売系列」スポーツ報知がこうした記事を書くことは「それなりには評価」します。どうせなら「テレ朝が桜を見る会疑惑を批判していた、応援します」程度の記事ではなく、独自取材でもしてほしいところですが。


【政界徒然草】山本太郎氏の主張は就職氷河期世代に「刺さる」(1/4ページ) - 産経ニュース

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が11月16、17両日に行った合同世論調査によると、れいわの支持率はわずか2・5%

 つい最近できたぽっと出の新党であることを考えれば「わずか」とバカに出来る支持率ではないですね。そもそも産経がこうした記事を書いてること自体、産経がれいわの動向を恐れてることの表れでしょう。
 実際、記事の後半では

 氷河期世代は政府に対し不満を抱く一方で、政治に対しあまり関心を持たずに人生を過ごしてきた(ボーガス注:したがって棄権が多い)ともいわれている。この層が政治に関心を持つようになり、投票行動に結び付けば、れいわの票は爆発的に伸びる可能性がある。

と書きれいわを恐れてることを事実上認めています。

 立民とれいわの支持層が微妙に重なっているのは否めないが、立民は左派系の支持者に支えられている傾向は強い。うかうかしていると、次期衆院選無党派層の票は立民ではなく、むしろれいわに流れるとの見方もある。

 まあ「立民とれいわは一部支持層がかぶるのでれいわがのびると立民の得票が減る可能性がある*3」は「全くのウソではない」ですが、産経が立民にこんなことを言う思惑が「れいわと協調すべきだ」でないことは明らかでしょう。産経の思惑では「れいわ潰しをけしかけてる」のでしょう。
 正直「れいわが立民の票を食うだけ」なら最大野党の政治力が落ちるだけだから産経にとってむしろ好都合でしょう。こんな記事を書く必要も無い。
 つまり産経が恐れてるのは
1)れいわが自民、公明の票も食うこと
2)れいわが野党内での影響力を強めること(つまり消費税減税などのれいわの主張を産経が嫌ってる)
でしょうね。


【主張】COP25開幕 日本の低炭素化は原発で - 産経ニュース
 タイトルだけでいろいろな意味で呆れますね。
 先ず第一に発電分野でのCO2削減は「火力発電を減らせばいい」だけであって「原発」でなければならない理由はどこにもない。
 水力、太陽光、地熱、潮力、風力、なんでもいいわけです。
 第二にいい加減原発の危険性(被曝の問題)を認めたらどうなのか。正直、産経に限らず、「スリーマイル、チェルノブイリ、福島での事故発生」「各地での反対運動で未だにめどが立たない放射性廃棄物処理問題」などに目をつぶり、原発推進を叫ぶ理由が全く分かりません。
 まさかとは思いますが「日本の核武装のため」なのか。
 第三に「CO2を排出するのは発電分野だけではない」。その他の分野の削減も不可避なのに「原発ガー」とは無責任の極みでしょう。 
 「単にCO2削減を原発推進の口実にしてるだけ」としか見ようがない。

*1:なお、テレ東は朝のワイドショーはありません。

*2:「かわいそう」と思うにせよ、その場合、非難されるべきは「追及する野党」ではなく「おい、本当のことを言ったら左遷するからな。ただウソでごまかせば出世の道があるから」と命令する与党、安倍政権の方でしょう。その点、どう見ても、羽鳥や一茂は曖昧なようですね。玉川氏の彼らへの批判もそういうことでしょう。

*3:これは立民だけでなく共産や社民もそうでしょうが