今日の産経ニュース(2020年7月15日分)

小泉環境相の対談も 自民元幹部職員の田村氏が新著「気配りが9割」 - 産経ニュース
 どこが版元かと思ったらよりによって「ネトウヨ御用達出版社」飛鳥新社だそうです。「講談社」「新潮」「文春」など、もう少しまともな版元から本を出したらどうなのか。
 いや「今の安倍自民」なら「安倍が飛鳥新社から新刊」でも何らおかしくないのかもしれませんが。
 この田村某氏、

◆『秘録・自民党政務調査会』(2019年、講談社

ということで過去には大手出版社からも著書を出したらしいのに。


尖閣への主張、台湾与野党で温度差 台湾・副総統 - 産経ニュース
台湾・呂秀蓮元副総統 尖閣問題「中国に利用されるべきではない」「日本への抗議は筋違い」 - 産経ニュース
「日本への抗議は筋違い」「中国に利用されている」台湾元副総統・呂秀蓮氏一問一答 - 産経ニュース
 別に国民党の「強硬(?)路線」を支持する気も無いし、一方で民進党の「穏健(?)路線」を腰抜けと非難する気も無いですが、民進党蔡英文と「そのお仲間連中(呂秀蓮など)」の場合、こうした動きは「安倍への媚びへつらい」とセットですからね。残念ながら「尖閣限定」ではない。
 「中国と対抗するためには安倍とトランプに媚びるしか無い」で、尖閣に限らず、慰安婦問題(台湾にも慰安婦はいます)でアレ、靖国問題でアレ、何でアレ、安倍が何をしようとも、ろくに苦言も呈さず、蔡英文と「そのお仲間連中(呂秀蓮など)」は安倍にへいこらしかしない(とはいえそれでも『習主席国賓訪日』が阻止できないのが皮肉で滑稽ですが)。そしてトランプにも気持ち悪いくらいに媚びる。
 一方で「安倍とトランプがいれば怖くない」とでも思ってるのか、中国にはやたら挑発的ですから呆れます。
 安倍や産経が「八田與一」などを持ち出して台湾植民地統治を美化すると蔡英文と「そのお仲間連中(呂秀蓮など)」も「八田與一などのおかげで今の台湾がある」などと、それに調子を合わせて気持ち悪いくらいに媚びる。
 でそのあげくが産経や安倍なぞは「台湾は韓国と違って親日だ」。この産経記事も「その他の産経記事」も台湾をネタにすると、いつもそう言うテイストですけど。
 「そんなんでええんかい」と蔡英文と「そのお仲間連中(呂秀蓮など)」には言いたいですね。まあペマ・ギャルポラビア・カーディル、楊海英なんかもそうですけど「敵(中国)の敵は味方」で安倍やトランプなんぞに媚びて「人として恥ずかしくないのか」つうことですね。
 id:Mukkeだと「だって仕方が無いじゃん。国際社会が中国びいきで冷たいから」でかばうんでしょうけど、俺はアンチ安倍、アンチトランプとして、ああいう連中には吐き気とか軽蔑とか憎悪とかそう言う「負の気持ち」しか無いですね。まあ、結局「チベットウイグル、台湾」全て「中国の圧力に追い込まれて落ち目の無様な連中」「まるきり自立してない連中」「外部の支えが無いとやってけない連中」だから安倍やトランプにへいこらするような醜態をさらす。
 一方、中国や韓国はきちんと自立してるからそれなりに安倍やトランプを批判するわけです。まあこういうと「落ち目で無様とは何だ!、自立してないとは何だ!」などと怒り出すのがid:Mukkeでしょうが、でも事実ですから。


立民が「民主党」復活を提案 合流へ国民と幹事長会談 - 産経ニュース
 今更、一緒になったからと言って支持率が上がるどころか「また数あわせの野合かよ」「そもそも何で分裂したの?」で支持率が落ちる危険性すらあるんですけどねえ。
 立民の代表・枝野*1や幹事長・福山*2の政治センスのなさにはいつもながら呆れます。まあ、「結党直後が最高支持率で後は支持層の失望から支持率が落ちる一方」、そして立民に比べれば「共産、公明に支持率が抜かれるほど」落ち目とは言え、未だに国民民主が解散しない事に焦ってるのでしょうが。
 「国民民主と一緒になれば、目先が変わって話題になって、少しは支持率が上がるかも」ということですね。まあ良かれ悪しかれ、社民、共産、維新は立民と一緒になりたがらないでしょうし、「社民、維新はともかく」共産については立民の方も一緒になりたくないわけです。
 「政策で勝負しろよ」と思いますが、「我らが共産」と違って「訴えるべき政策が恐らくろくに無い」からこそ、こういう軽挙妄動を始める。
 まあ、我慢強い共産なんぞと違って立民の連中はちょっとしたことでふらつくいい加減な連中ですからね。共産の政策はもちろん支持していますが、それよりも俺が共産を支持する理由は軽挙妄動しないことですね。枝野は当初は「安易に国民民主と一緒になることはしない」と言っていたのが、今や立民の支持率伸び悩みに焦って「国民民主さん、一緒になりましょう」ですからね。共産はここまで言うことがコロコロ変わったりしませんので安心して支持が出来ます。しかし菅*3最高顧問だの辻元*4幹事長代行だのはまるで存在感が無いですよねえ。一方で、福山が「立民ナンバー2(幹事長)」として無駄に存在感がある上に、天皇夫妻が出席を辞退した「安倍の明治150年式典」に喜んで出るようなウヨなので「福山が幹事長を辞めない限り」立民を支持する気には全くなりませんね。


吉村大阪府知事が維新・前原氏の勉強会で講演 - 産経ニュース
 コメ欄でも指摘がありますがこうした前原と維新の動きに「前原が国民民主党内の右派議員引き連れて、維新と新党つくったらどうしよう、注目度が奪われる」つう焦りが玉木国民、枝野立民双方にあるのでしょうがそこで「とにかく一緒になろう」とは全く野合極まりなく、何ともばかばかしい。
 「希望の党騒動」は一体何だったのか。都知事選で「前原は維新の小野」「代表の玉木や馬淵*5はれいわの山本」「幹事長の平野*6や、小沢一郎*7は宇都宮」なんて党内がぐちゃぐちゃの国民民主とよくもまあ手を組もうと立民も思えるもんです。
 こんなんでは俺的には「共産、この道しか無い」ですね。正直、共産党には失礼ながら俺の場合は「他の野党が酷すぎるので共産支持」なのであって、まあ、土井社会党時代ならたぶん社会党を支持していたであろう程度の人間が俺です。


【産経抄】7月15日 - 産経ニュース

 驚いたことに韓国メディアによれば、文在寅ムン・ジェイン)大統領は「救国の英雄」の葬儀場に花輪を送っただけで、弔問に訪れることはなかった。日本の敗戦時、満州国陸軍の将校だった白氏は、左翼・革新勢力からは「親日派」のレッテルを貼られているからだ。

 これについては
「親日派であり戦争の英雄」の死、再びあらわになった理念の亀裂 : 政治•社会 : hankyoreh japan
韓国与野党の弔問政治で広場が分かれた | Joongang Ilbo | 中央日報
【社説】ペク・ソンヨプ将軍を弔問するのは大韓民国大統領の義務だ-Chosun online 朝鮮日報
【コラム】「英雄」ペク・ソンヨプたたきの精神構造-Chosun online 朝鮮日報
を紹介しておきます。
 ハンギョレ中央日報が「国内で評価が割れている(共に民主党、正義党などは批判的な一方で、未来統合党などは美化)という事実を淡々と報じてる」のに対し「ウヨ新聞」朝鮮日報は「記事タイトル」からして露骨に白善燁(ペク・ソンヨプ)万歳です。
 なお、「国内で彼の評価について意見が割れている」ので弔問することで無用な政治的紛争を起こしたくないが「朝鮮戦争の功労者について何もしないのもまずいだろう」ということで「弔問しないが花輪は出すことになった」わけで別に驚くべき事では無いですね。


【政界徒然草】浮き上がる「自公維連立政権」の実現性 焦点は憲法改正と大阪都構想 - 産経ニュース
 産経的には「安倍政権支持率が下降傾向」で「次期衆院選では自民議席減」が予想される中、「そうなってほしい(改憲のために、取り込めるなら別に維新で無くて、前原*8など国民民主の右派議員でもいいが『以前から野党共闘に背中を向け自民にすり寄っていた』維新の方が取り込める可能性が高そうだし、落ち目の国民民主は立憲民主と統合し消滅しそうなので維新)」「新型コロナ対応で吉村の評価が高まり、維新の支持率も上昇している。その結果、次期衆院選で維新の議席も増えるのでは無いか*9」なのでしょうが個人的には「維新の議席が増えるかどうか」はともかく維新の政権入りについては「既に維新は事実上、自民の二軍だし、別に政権入りしても構わない」「むしろ維新が立民や国民民主にすり寄って野党共闘を阻害するおそれがなくなって良いんじゃ無いか」ですね。
 まあ、こうした産経の思惑も「維新」「国民民主の右派議員」を取り込めば「九条改憲派衆院2/3が確保できる」という願望が挫折すれば無意味ですが。
 それはともかく「与党とも野党各党とも是々非々で付き合ってる(実際にはほとんど自民万歳ですが)」と維新支持者にアピールできる今のポジションをそう簡単に維新が捨てるだろうかとも思いますね。仮に維新が安倍改憲に加担するとしても政権入りはないのでは無いか。
 先日の都知事選挙では国民民主の前原が公然と「維新の小野」を応援していましたし、維新としても「民進党元代表・前原も安倍総理もすり寄ってくる存在感のある俺たち」という「支持者向け」イメージはそう簡単には捨てたくないでしょう。場合によっては(あくまでも場合によっては、ですが)安倍政権への参加どころか、前原と手を組むことが党勢拡大につながると見なせば維新がそう動くこともあり得るでしょう。
 いずれにせよ「維新でも国民民主の右派議員でもいいから取り込みたい。九条改憲派衆院2/3を確保したい。自公だけでは確保できるか分からない」という産経の「今回示された本音」により「安倍政権が国民に支持されてる」という建前が本心でないことがモロバレになっています。


【主張】防衛白書 「中国の脅威」を明記せよ - 産経ニュース

 中国について昨年版を踏襲し、「安全保障上の強い懸念」で「強い関心をもって注視していく必要がある」と位置づけた。
 この記述自体は当然だが、踏み込みが足りない。「安全保障上の脅威」と明記すべきである。

 反中国極右「産経」らしいですが、現実問題として「中国の尖閣侵攻」などありえず「日本にとって軍事的な意味では」中国は脅威では全くありません。尖閣周辺での中国艦船の行動は「是非はともかく」侵略と同一視すべき代物ではない。
 「経済力や科学技術力」では中国は日本の脅威でしょうし、また「建前では軍事侵攻の選択肢を捨ててない」ので台湾にとっては「一応軍事的脅威」ではあるでしょうが(ただしもちろん台湾にとって軍事的脅威だろうがそんなことは日本には関係ない話です)。
 ただし台湾にしても「今後独立宣言を強行するつもりだ、独立宣言を強行したら軍事侵攻も辞さないという中国の警告は無視する」というならともかくそうでないなら中国を「断交ドミノを仕掛けてくる政治的脅威」「台湾の経済力を大幅に圧倒する経済的脅威」などとは認識していても軍事的脅威とは正直あまり思ってないでしょう。「独立宣言強行」でもしない限り、中国も「軍事侵攻する大義名分」がありませんので。

 核・弾道ミサイル開発を進める北朝鮮について白書は「重大かつ差し迫った脅威」としている。

 むしろ、こうした白書の記述は是正されるべきでしょう。「核ミサイルを除けば」軍事小国である北朝鮮に、日本侵攻の能力は勿論、その意思すらないでしょう。
 当然ながら北朝鮮は「重大な脅威」でもなければ「差し迫った脅威」でもない。

*1:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*2:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て立憲民主党幹事長

*3:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相を経て首相

*4:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長国対委員長などを経て立憲民主と幹事長代行

*5:菅内閣国交相民主党選対委員長(海江田代表時代)、民進党選対委員長(蓮舫代表時代)など歴任

*6:鳩山内閣官房長官民主党国対委員長(野田代表時代)、野田内閣文科相、国民民主党総務会長などを経て国民民主党幹事長

*7:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、自由党党首、民主党幹事長、「生活の党」代表などを歴任

*8:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相、民進党代表など歴任

*9:産経のこの書きぶりでは「大阪以外でも議席増」を期待してるようですが、都知事選での惨敗を考えればそう都合良く行くかどうかは疑問ですね。維新は基本的に大阪ローカル政党でしか無いでしょう。そして大阪だけでは「仮に議席が増えたとしても」大して議席増も出来ないでしょう。