「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年11/12日分:荒木和博の巻)

工作員証言とこちらから工作員を入れる話(11月12日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG
 8分程度の動画です。「日本政府の工作員」を「北朝鮮に入れたい」とは呆れて二の句が継げませんね。
 そんなことが可能だと思ってるのか。そして入れて何をやる気なのか。そんなことがどう拉致解決につながるのか。
 そもそも、「本気でそうしたことをしたい」のなら、こんな風に放言はしないでしょう。北朝鮮を警戒させ、「工作員を入れること」を困難にするからです。つまりは荒木はこんなことをやる気は全くないわけです。単に無責任な「武勇伝(?)」を放言しているだけです。


「拉致は海岸を歩いていて」という思い込みについて(11月9日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG
 もちろん「海岸を歩いていなくても拉致はあり得る」でしょうが、だからといって荒木ら巣くう会のように根拠レスで「群馬県など海なし県での失踪」を北朝鮮拉致扱いするのは暴論でしかありません。そもそも荒木批判派は「国内で40人も発見されている特定失踪者認定にまともな認定根拠があるのか」と批判しているのであって「拉致は海岸を歩いていて突然襲われるという思い込み」なんてもんはどこにもない。

 富田安紀子さんの漫画について、下にリンクを貼っておきます。
https://note.com/akira_the_88/n/n5a0e92224f69?fbclid=IwAR2IAN5mpANLw30JnvCWD8WzBjTgTWOSnNtVdwXyLge7FhNkLJorLw0GAIo

 まあ、何というか富田レベルのトンデモ極右については「絶句」するしかありませんね。
 「超売れっ子」というほどではないにせよ

富田安紀子 - Wikipedia
1996年(平成8年)からビジネスジャンプに連載されて全8巻で刊行された「ほっといてよ!ママ」は2000年から2002年にかけてTBSテレビの愛の劇場にて「ママまっしぐら!」のタイトルでドラマ化された

ということで少なくとも過去においては「右翼色など無い一般的な漫画で、それなりに売れていた」わけなのになんでそう言うウヨ路線にわざわざ突入するのか(但し最近はウヨ漫画に傾斜しているようですが)。


明日は山本美保さんの事件でYouTubeライブ【調査会NEWS3357】(R02.11.11): 荒木和博BLOG

 明日(11月12日)は(ボーガス注:新潟県柏崎市荒浜海岸で午前11時から行います。荒浜海岸は昭和59年(1984)6月4日に(ボーガス注:山梨県甲府市で失踪した山本美保さんのセカンドバッグが発見されたところです。

 普通に考えれば「荒浜海岸で事故死or投身自殺した美保さんの遺体が腐乱死体となって山形の海岸で発見された」と見なすのが一番「可能性が高い」でしょうね。発見当初(発見当初は身元不明)から殺人とは見なされてなかったようですし。ご遺族の感情としては「死亡の事実は認めたくないこと」でしょうがそれにしたって「遺体は美保ではなく、政府の発表は捏造。美保の失踪は北朝鮮拉致で今も北朝鮮で生きてる」と根拠レスで放言するのは迷惑でしかありません。
 「遺族は美保さんに死なれてかわいそう」という事を割り引いてもこんな暴挙は容認できる話ではない。


横田めぐみさん拉致現場を歩きました: 荒木和博BLOG
 「歩いたから何だ?」と言う話です。拉致発生から何年も経ってから歩いても新情報など出るわけもない。もちろん有名タレントならまだしも荒木ごとき「小物ウヨ」が歩いたところで広報効果もありません。


あらためて考える横田めぐみさん拉致【調査会NEWS3356】(R02.11.11): 荒木和博BLOG

 横田めぐみさん拉致というのは一体何だったのでしょう。私はこの事件との出会いが結果的にその後四半世紀拉致問題と関わるきっかけになりました。最初は個別の事件だったと思っていたことがやがて北朝鮮当局による組織的な事件であると知り、そしてさらにこの問題は日本国内の、巨大な隠蔽の固まりであることを知りました。

 何が「隠蔽」だかさっぱりわかりません。めぐみさん拉致を安明進証言(1997年で当時は橋本*1内閣)以前の早い段階(拉致発生当時の福田赳夫*2内閣や、北朝鮮拉致疑惑を初めて公式に認めた竹下*3内閣(宇野*4外相、梶山*5国家公安委員長答弁)など?)で日本政府は北朝鮮拉致と認識していたが、それを認めなかったとでも言う気なのか。
 そのように言えるまともな根拠があるのか、と言う話です。どっちにしろそんなことは救う会が目的としているはずの「めぐみさんの帰国」とは何の関係もない。

 隠蔽の固まりは日本という国の構造自体が生み出したものであり、戦後体制そのものかも知れません。

 意味が分かりません。「隠蔽」云々自体、何の根拠もありませんが、仮に「隠蔽」があったとしてそれは「戦後体制」云々などという話ではなく、隠蔽に関与した政治家や官僚の個人的犯行にすぎません。まあ、何でもかんでも「戦後の民主主義や平和主義の否定」につなげたがる戦前礼賛ウヨの荒木らしいですが。

 米国の大統領選を見て私は変に安心しています。あの選挙の状況を見ていると「米国なら国民1人が拉致されても軍艦を出して…」というのはそもそも幻想だった*6のだろうと(実際ベトナム戦争当時の米軍捕虜を米国政府は冷酷に切り捨てました)。必要以上に低く見るべきではありませんが、少なくとも米国を見て日本はだめだと思う必要はないということです。

 意味が分かりません。「米国大統領選挙」と「ベトナム戦争当時の米軍捕虜を米国政府は冷酷に切り捨て」云々と何の関係があるのか。
 米国大統領選挙で「日本人拉致を連想するような何があった」と荒木は言うのか。「トランプ支持極右によるミシガン州知事(民主党系でトランプ批判派)の拉致未遂」が選挙戦中に発覚していますが、あれは「拉致未遂」にすぎませんしねえ。
 「拉致されたミシガン州知事をどうやって救出するか」つう話ではない。「日本人拉致を連想させるような問題」が選挙戦の争点になったとも思えない。
 主張の是非以前に「荒木の主張内容の理解自体」が俺には出来ません。
 それはともかく「ベトナム戦争当時の米軍捕虜を米国政府は冷酷に切り捨て」云々という荒木の物言いはともかく、米国がベトナム戦争米軍捕虜問題を

・荒木が放言するような「自衛隊特殊部隊での北朝鮮拉致被害者救出作戦」
・映画『ランボー/怒りの脱出』(1985年公開、ベトナム戦争での米軍捕虜のランボーによる救出)、『ランボー3/怒りのアフガン』(1988年、アフガン駐留ソ連軍の捕虜となった『イスラムゲリラ支援活動(武器や金銭の供与など)』に従事していた米軍人のランボーによる救出)

のような軍事作戦で解決しようとしなかったことは確かです。そうでなくベトナム相手の外交で解決しようとした。まあ、これはベトナム戦争の捕虜だけでなく「イランアメリカ大使館人質事件」の解決なんかもそうですが。カーター政権が特殊軍事作戦で解決しようとして失敗して、結局「ポストカーター」のレーガン政権がイランとの外交で決着した。
 そこから出てくる結論は「北朝鮮拉致問題でも同様に外交でしか解決の見込みはない」でしょうに、荒木はそうはならないのだから絶句します。

 国際社会に友人はいても保護者はいません。参考書はあっても教科書はありません。できない理由を探すより可能性に挑戦してみた方が自分にとっても国にとっても建設的です。その意味では今、私は自分の原点にもう一度向かっているのかも知れまない、移りゆく車窓を眺めながらそんなことを考えています。

 「禅問答みたいな意味不明なこと言ってないで言いたいことがあるなら荒木ははっきり言え」ですね。
 まあいつもの「自衛隊特殊部隊での北朝鮮拉致被害者救出作戦」という与太、寝言なのでしょうが。
 なお「頑張れば出来る問題(あるいは『出来るかもしれない問題』)」について「出来ない理由を探して逃げる」のは勿論間違ってますが「客観的に見て出来ない問題」について「できるはずだ」と強弁して「次善の策を探さない」のも馬鹿げています。
 例えば「巨人の條辺」は引退後、うどん屋になりましたし、「西武のGG佐藤」は父親の会社トラバースに入社しました。
 それは「野球評論家やコーチなどとしてプロ野球界に残ることが頑張っても出来ない」と彼らが見切りを付けたからでしょう。おそらく彼らも最後の最後までプロ野球界に残ることを目指したがそれが無理だと判断し、見切りを付けた。
 「今の彼らが不幸」などという失礼なことは言いません。しかし條辺も佐藤も「コーチ就任の打診を球団から正式に受けるなど、プロ野球界に残ることが出来ても、あえて今の人生を歩んだか」と言えば恐らく違うでしょう。
 いずれにせよ「頑張っても出来ないこと」は世の中にいくらでもあります。
 で荒木の言う「自衛隊特殊部隊での北朝鮮拉致被害者救出作戦」が「頑張れば出来る問題」かといえばそんなことはありません。
 そもそも「どこに拉致被害者がいるのか」がわからなければそんなことは実行しようがない。「イランアメリカ大使館人質事件での軍事作戦失敗」でわかるように「居場所が分かっても実行は困難」ですが居場所が分からないのだからそれ以前の話です。
 でそこを荒木に問い詰めると「頑張れば居場所は分かるはずだ」「我々救う会は素人だから居場所は分からないが、玄人の自衛隊なら居場所が分かるはずだ」「居場所が分からないのは無能な自衛隊が悪い」で済ませるのだから呆れます。
 別に「拉致被害者の居場所が分からないこと」について「自衛隊が無能」とは思いませんが、仮に荒木のその物言いを認めるにしても「自衛隊が無能であること」を前提にして話をする必要がある。「自衛隊が有能なら拉致被害者を軍事作戦で救出できる。無能だから悪い。救う会は悪くない」なんてのは詭弁、屁理屈でしかありません。それではいつまで経っても拉致は解決しない。
 「野党が政権交代できないのは自民党支持する選挙民がバカだから悪い」「大阪府知事、市長が維新なのは維新支持する選挙民がバカだから悪い」「トランプが大統領になったのは選挙民(特に共和党支持層)がバカだから悪い」と言う物言いと荒木の物言い「自衛隊が無能だから悪い」は、「そんなことだけ言っても何の意味も無い」という意味では何も違いません。「選挙民がバカだ」を事実と仮定*7しても、現実問題として「選挙で勝利する」という道以外に現実的な解決策がない以上「選挙民がバカだから悪い」と罵っても何もどうにもならない。「選挙民がバカだ」という前提の上で「どう運動して状況を打開するか」が問題の訳です(もちろん日本の野党各党やバイデン民主党は荒木ほどバカではなく、自民支持やトランプ支持の選挙民を糞味噌に罵ったりはしませんが)。
 「頑張ればホニャララ出来るはず」という荒木理論なら

・頑張れば北方領土竹島も今すぐ日本に帰るはず
・頑張れば日本選手もマラソンでメダルが取れるはず
・頑張ればアニメも昔のようにプライムタイムで高視聴率がとれるはず(これについては例えばアニメも、プライムタイムを担えない時代になった - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)

などとなるでしょう。しかし当然ながら「客観的事実を前提にした現実的計画」と「その計画に基づいた具体的努力」でなければ問題は解決しません。荒木の「自衛隊特殊部隊での北朝鮮拉致被害者救出作戦」のような「事実に基づかない妄想」など話になりません。
 「頑張れば東大に入って、卒業後は財務官僚になり、途中退官して(自民党の?)政治家になれるだろう」「頑張れば高校野球大学野球で実績を残し、スカウトされてプロ野球選手になれるだろう」「頑張れば江戸川乱歩賞を受賞し、プロのミステリ作家になれるだろう」レベルの精神論では、「よほどの天才か、幸運の持ち主」でもない限り、そうした夢を実現することはない。

*1:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相

*2:大蔵省主計局長から政界入り。岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*3:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*4:田中内閣防衛庁長官自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田内閣科学技術庁長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相などを経て首相

*5:竹下内閣自治相・国家公安委員長、宇野内閣通産相、海部内閣法相、自民党国対委員長(海部、宮沢総裁時代)、幹事長(宮沢総裁時代)、橋本内閣官房長官などを歴任

*6:そもそも過去に「米国民が北朝鮮に身柄拘束された際」に軍事作戦ではなく「カーターやクリントンの訪朝」などによる外交で解決したことを知っていれば「そんなのは当たり前だろ」です。そもそも「米国なら国民1人が拉致されても軍艦を出して…」などと放言しているのは救う会のウヨ連中だけです。「ベトナム戦争での米軍捕虜」云々なんて持ち出す必要もない。

*7:と言うか俺は正直、自民党批判派、維新批判派、トランプ批判派として、俺は自民支持者、維新支持者、トランプ支持者をバカだと思いますが