今日の中国ニュース(2021年1月30日分)(副題:楊海英のクズさ、バカさに心底呆れる&その他色々)

◆楊海英*1のツイート

楊海英
 日本政府は、日本にいるウイグル人やモンゴル人*2学生を守る政策を講じるべき。以前、静岡にある大学に来ていたウイグル人女子学生が、中国人にテロリストと呼ばわれ、虐められていた。民族問題では中国人は常に中国政府側に立つ。虐められたウイグル人女子学生はその後、カナダに亡命。

 楊の発言こそが在日中国人に対するヘイトであり「静岡大学(楊の勤務大学)は楊のヘイトを辞めさせる方策を講じるべき」でしょう。いい加減、静岡大学も楊を懲戒処分したらどうなのか。
 まるで在日中国人が現在進行形で「一致団結して」集団で、在日ウイグル人、モンゴル人を迫害しているかのように描き出す楊ですがそんな事実がどこにあるのか。楊のツイートにしても「具体性が皆無」なので何とも評価できません。
 「静岡にある大学」とは一体どこの大学なのか。楊の勤務する静岡大学か。それとも他の大学か?。何故、楊は大学の具体的名前を出せないのか。ウイグル人学生をいじめたという中国人とは一体誰なのか?。その「ウイグル人学生の通学する大学」の学生や教職員なのか?。
 楊はそうした事実をどのようにして知ったのか。そうしたことについて、何一つ楊が触れないのは「そんな事実はどこにも無く全てが楊の捏造だから」ではないのか。
 そもそも「集団でいじめ」の場合は勿論、「個人的いじめ(その中国人が一人だけでウイグル人学生をいじめていた)」の場合ですら「ウイグル人はテロリスト」呼ばわりされても、その女子学生が何ら大学や警察などに被害届けもしなかったのか、あるいは「届けをしたにもかかわらず適切な対応が無かった」のか、カナダに「亡命(?)」するなどとはおよそ信じられない話です。「繰り返しますが」楊の作り話、デマでは無いのか。岩波や筑摩はこんな怪しい話を垂れ流す男の本を出し続けて良いのか。静岡大学はこんな男に対して懲戒処分もしないでほったらかしで良いのか?


【産経の本】『毛沢東秘録 上・下』産経新聞「毛沢東秘録」取材班著 なお続く毛沢東と習近平の革命 - 産経ニュース

 1976年9月に死去した毛沢東を、いまなぜ世に問うのか。
 現在の指導者、習近平の目指す男が毛沢東その人だからだ、と新たに解説を書いた河崎真澄*3・本紙論説委員は指摘する。

 吹き出しました。習主席もそんなもん目指してない、つうか、産経的に「毛沢東を目指す」とはどういう意味なのか?。そして産経も本気でこんなこと言ってるわけでは無く、習氏に対する故意のデマ中傷でしょう。


【産経抄】1月30日 - 産経ニュース

 これは少々まずかろう。自民党の外交部会などが26日に開いた会合で、中国による新疆ウイグル自治区での少数民族弾圧について、外務省担当者はこんな見解を示した。
 「ジェノサイドと認めたわけではない」。
▼この問題をめぐり、米国のブリンケン国務長官はトランプ前政権の認定を引き継ぎ、ジェノサイドだと認めて追及姿勢を見せている。中国にとって外務省担当者の発言は、日米を分断する格好の材料が飛び込んできたというところだろう。
▼在日ウイグル人でつくる日本ウイグル協会は28日、声明を発表して訴えた。
「(米政府判断に)世界に先駆けて日本政府が異議を唱えることになり…」
「中国政府を勇気づけ大量虐殺*4を更(さら)に加速させる口実を与える」。
 当然の憂慮である。

 何がまずいのかさっぱり分かりませんね。なお、政府、外務省は「ジェノサイドがない」と言っているわけではない。
1)米国がいう「ジェノサイド」とは具体的に何なのか、いわゆる文化的ジェノサイド(同化政策のこと。これだと明治新政府アイヌ政策もジェノサイドに該当する)に止まるのか、それとも「ユダヤ人に対するナチホロコースト」のような物理的ジェノサイド(殺害)も意味するのか
2)何を根拠に米国がジェノサイド認定したのか
がわからないので現在は「真偽不明」として判断保留せざるを得ないというだけの話です。俺も全く同感ですね。

▼思うに、日本軍が慰安婦を強制連行しただの性奴隷にしただのといった世界の偏見と誤解がなかなか解けないのは、日本の人権意識が低いとみられているのも一因ではないか。それを払拭するためにも、人権外交*5にもっと注力したい。

 おいおいですね。「慰安婦が性奴隷であること」は事実です。それを否定する産経ら日本ウヨの言動こそが「日本の人権意識が低いことの証明」の一つです。
 他にも「高世仁が批判する入管問題(人道にもとる日本入管の収容制度3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記参照)」「杉田水脈LGBT差別暴言」「危険な学校での組み体操(けっきょく甲子園の「感動」というのは、組み体操の「感動」と同じようなものだと思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)」とか「日本の人権意識が低いことの証明」は色々ありますが。

*1:静岡大学教授。著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『ユーラシア草原からのメッセージ:遊牧研究の最前線』(共著、2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)、『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→後に2018年、岩波現代文庫)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋→後に『モンゴル騎兵の現代史:チベットに舞う日本刀』と改題した上で、2020年、中公文庫)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史』(共著、2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『最後の馬賊:「帝国」の将軍・李守信』(2018年、講談社)、『モンゴル人の中国革命』(2018年、ちくま新書)、『中国人の少数民族根絶計画』(2019年、産経NF文庫)、『モンゴル最後の王女:文化大革命を生き抜いたチンギス・ハーンの末裔』(共著、2019年、草思社文庫)、『独裁の中国現代史:毛沢東から習近平まで』(2019年、文春新書)、『逆転の大中国史』(2019年、文春文庫) 、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、2019年、藤原書店)、『世界を不幸にする植民地主義国家・中国』(2020年、徳間書店)、『モンゴルの親族組織と政治祭祀』(2020年、風響社)、『内モンゴル紛争:危機の民族地政学』(2021年、ちくま新書)、『紅衛兵とモンゴル人大虐殺:草原の文化大革命(仮題)』(2021年3月刊行予定、筑摩選書)など

*2:この場合のモンゴル人とは恐らく「内モンゴル自治区出身者」のことであり「外モンゴル人」ではないでしょうが

*3:著書『還ってきた台湾人日本兵』(2003年、文春新書)、『李登輝秘録』(2020年、産経新聞出版

*4:日本ウイグル協会のいう「ジェノサイド」は「文化的ジェノサイド」にとどまらず「物理的ジェノサイド(殺害)」を意味するようですが、果たして本当にそこまで言えるのかどうか。

*5:と言ったところで産経にとって「人権外交」とは単に「中国や北朝鮮など産経が敵視する国を人権問題を口実に攻撃すること」でしかないのだから馬鹿げています。