珍右翼・黒坂真に突っ込む(2021年5月8日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真リツイート
 大野たかしさん。日本共産党自衛隊解散、日米安保廃棄で日本国家の国防力を皆無にすることを宿願としています。これが実現すれば、金正恩は日本に核ミサイル攻撃を断行して民族の英雄になれます
◆大野たかし
 (ボーガス注:九条改憲論者からは)「敵が攻めてきたらどうするのか」という言説があります。しかし75年前、(ボーガス注:日中戦争、太平洋戦争によって)国家予算の七割が軍事費でしたが、一般市民を空襲から守る事はできませんでした。

 「日本共産党の主張では中国、北朝鮮、ロシアの侵略を招く、そのことが分からないのか」ならまだしも「そうした侵略を助長することが日本共産党の本心だ(黒坂)」とは共産党に対する完全な誹謗であり、「ツイアカ停止」「大学からの懲戒処分」を受けても何らおかしくないでしょう。
 しかも大野氏(日本共産党員)の「軍事力が強ければ安全というのは極めて不適切な見方だ」という批判とは全くかみ合っていません。

黒坂真リツイート
 福山和人さん。金正恩が派遣する武装工作員が大都市での生物兵器テロや大規模なインフラ破壊を断行しても、自衛隊の防衛出動に反対ですか。

 「改憲国民投票法強行採決*1衆院憲法審査会)」を福山氏が「改憲を急がないといけない理由がどこにあるのか」「コロナ蔓延は緊急事態条項が憲法にないからではない。緊急事態条項でPCR不足、病床不足、ワクチン不足などは解消しない*2」と批判したらこれです。呆れて二の句が継げませんね。福山氏は「自衛隊違憲論の立場」とはいえ「専守防衛までは否定していません」がそれはさておき。
 日朝平壌宣言後に「金正恩が派遣する武装工作員が大都市での生物兵器テロや大規模なインフラ破壊を断行」なんてするわけがないでしょう。そもそも過去(金日成主席時代)においても「日本人拉致」しかやってない。黒坂が言うような破壊活動などいつ北朝鮮が日本で実行したのか。
 というかいつ、どこで北朝鮮が「生物兵器テロ」なんかしたのか(旧日本軍なら731部隊生物兵器テロしていますが)。
 ラングーン事件や大韓機爆破は「爆弾テロ」だし、「金正男殺害*3」は「化学兵器テロ*4」だし。まだ「正男殺害のような毒ガステロで自民党ウヨ政治家(例:安倍前首相)や救う会幹部(例:西岡会長)を殺害」の方が「少しは説得力がある」でしょう(まあ、それだって非常識発言ですが)。
 もしかして「新型コロナに対する菅政権のていたらく→致死率の高い生物兵器テロならもっと酷いことになる」という連想なのかもしれませんが、それにしても非常識です。
 そういえば「生物兵器テロ」云々で、再審無罪判決は出なかった物の、「日弁連が冤罪認定しています」し、大熊一夫*5『冤罪・千葉大学チフス事件:この国に生れたるの不幸2』(1991年、晩聲社)と言う著書もありますが、過去に「千葉大チフス事件:検察の主張、裁判所の判決ではチフス菌テロだが、弁護側の主張ではただの院内感染にすぎない(当然、でっち上げの冤罪)」なんて事件があることをふと思い出しました。

*1:しかし「立民のふざけた態度」と「立民にきちんと抗議しない共産党の態度(まだ、衆院本会議、参院本会議で法案が可決成立してもいないのに『今後、自公の法案採決に協力するな』と求める気も無いらしい負け犬根性)」には心底呆れます。少なくともこの件では「立民に下駄の雪扱いされて何故怒らないのか」「そんなに政権入りしたいか。しかし立民が連立政権に共産を入れるとはとても思えないが。たとえ共産党が入閣しても、沖縄基地問題での社民党の鳩山民主党政権離脱のようなことになるのが落ちでは無いか」「過去に村山自社さ政権を共産党が批判していたのは何だったのか。今の態度は過去の共産党の主張に対する裏切りでは無いのか」などという黒坂の共産党批判には「黒坂の思惑(どう見ても野党共闘破壊による自民党応援団ですが)が何でアレ」「その他の黒坂の主張がほとんど全て共産党への言いがかり、誹謗中傷でアレ」俺は賛同します(とはいえ今後も「他に支持できる政党がない」と言う理由で共産を支持すると思いますが)。

*2:自民党や産経ですら現在、改憲の口実として最もプッシュしてるのは「新型コロナガー、緊急事態条項ガー」で「外国の軍事的脅威」を持ち出す場合も北朝鮮では無く「中国の脅威(尖閣が危ない)」なので、福山氏が「北朝鮮の脅威」についてこのツイートで言及しないのは「ある意味当然」です。

*3:北朝鮮は犯行を否定していますがそれを言い出すと話が進まないので北朝鮮の犯行と前提します

*4:なお、「やって良いとは勿論言いませんが」、正男一人の殺害であり、北朝鮮の犯行は「松本サリン、地下鉄サリン」のような無差別テロではありません。黒坂の言うような無茶苦茶を北朝鮮がやることは全く考えがたい。

*5:元朝日新聞記者。著書『ルポ・精神病棟』(1981年、朝日文庫)、『精神病院の話:この国に生れたるの不幸1』(1987年、晩聲社)、『新ルポ・精神病棟』(1988年、朝日文庫)、『あなたの「老い」をだれがみる』(1990年、朝日文庫)、『母をくくらないで下さい:軽税国の老後・重税国の老後』、『ルポ 老人病棟』(以上、1992年、朝日文庫)、『あなたの老後の運命は:徹底比較ルポ デンマーク・ドイツ・日本』(1996年、ぶどう社)、『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』(2009年、岩波書店)、『つくりごと:高齢者福祉の星岩川徹逮捕の虚構』(2012年、創出版 )、『精神病院はいらない!:イタリア・バザーリア改革を達成させた愛弟子3人の証言』(2016年、現代書館)など(大熊一夫 - Wikipedia参照)