三浦小太郎に突っ込む(2021年5月17日分)

ラグタイムララバイ(三浦小太郎)のアマゾン書評『慰安婦と兵士 (煙の中に忍ぶ恋) 』(山田正行*1 、2021年、集広舎)
 ウヨの三浦らしいですが

 伊藤桂一田村泰次郎*2等の慰安婦を描いた戦争文学等を多数紹介しつつ、慰安婦と戦場の兵士の間の精神的交流を、歴史問題としてではなく戦地という極限状況の中での人間精神のドラマとして考察したもの。

とは要するに「個々の兵士には慰安婦に同情的な人も居た」云々という詭弁で「慰安婦制度」という戦争犯罪を正当化しようというクズ行為です。
 呆れて二の句が継げませんね。最近では「三浦のことには殆ど触れなくなった」とはいえ以前は自分のブログで「三浦のことをべた褒めしていた」id:noharraも呆れたクズです(この点は三浦を以前「畏友」などと表現した高世仁も同じですが)。
 山田も恐らく「三浦のウヨ仲間=類友(三浦同様の慰安婦違法性否定論のクズ)」なのでしょう。
 同時代社から山田の著書が出てるというのが「?」ですが、まあ「特定失踪者問題調査会役員のデマ右翼・川人博」や「反中国・デマ右翼の楊海英」も岩波から図書を出していますしね(岩波には正直、川人と楊の本を『抗議意思の表明』として絶版にして欲しい)。
 ちなみに山田正行 - Wikipediaによれば「正行」は「まさゆき」と読むとは言え、どうも、ウヨ業界のヒーロー『楠木正行(くすのき・まさつら)』から命名したらしい。「どんだけお前の親父はウヨなんだよ」て話です。
 まあ、そう言う父親に育てられれば「三浦のようなカス右翼=山田」というのも「ある意味当然」かもしれない。
 それはともかく、伊藤や田村についてはその小説を読んだことがないので、評価はしませんが、おそらく「慰安婦制度=戦争犯罪」という認識は彼らにはないのでしょう。慰安婦問題が日本で問題視されるようになったのは「1990年代以降」なので、「2016年死去の伊藤」はともかく、「1983年死去の田村」については「やむを得ないのではないか」と個人的には思います。
 ちなみに「単なる偶然」ですが、伊藤については、最近、拙記事新刊紹介:「歴史評論」2021年6月号(ボーガス注:江戸川乱歩『芋虫』、ダルトン・トランボ『ジョニーは戦場へ行った』のネタばらしがあります) - bogus-simotukareのブログで映画「孤島の太陽」の原案小説『「沖ノ島」よ私の愛と献身を:離島の保健婦荒木初子さんの十八年』(1967年、講談社)の著者として紹介しました。伊藤桂一 - Wikipediaにも指摘があるように、伊藤の「本業」は一般には戦争物と認識されていますが。

*1:大阪教育大学名誉教授、高野山大学特任教授。著書『平和教育の思想と実践』(2007年、同時代社)、『アイデンティティと時代:一九七〇年代の東大・セツルの体験から』(2010年、同時代社)、『「わだつみのこえ」に耳を澄ます:五十嵐顕の思想・詩想と実践』(2018年、同時代社)など

*2:1911~1983年。代表作として映画化された『肉体の門』(『1948年、東宝』、『1964年、日活』、『1977年、日活』、『1988年、東映』)(田村泰次郎 - Wikipedia参照)