今日の朝鮮・韓国ニュース(2021年6月19日分)(追記あり)

慰安婦支援団体前トップを除名 不動産疑惑で韓国与党:時事ドットコム
 「元幹部」とはいえ「慰安婦支援団体の幹部」にこうした問題が表面化するのは非常に残念です。いずれにせよこれは「個人の不正」であり、慰安婦が「戦争犯罪である」という事実に影響を与えるものではありません。巣くう会のウヨ共(西岡・巣くう会会長、島田・巣くう会副会長、荒木・特定失踪者問題調査会代表)がゲスであろうとも「北朝鮮拉致(もちろん特定失踪者という捏造は除く)は事実」であるのと同じ事です。


<独自>全国初、東京都足立区で拉致問題啓発の条例制定へ - 産経ニュース
 馬鹿馬鹿しくて話になりません。そんな事が拉致解決と何の関係があるのか。足立区議会とはアホウヨの巣窟なのか。


やせた金正恩氏、気力に衰え? 減る「現地指導」、気になる「第一書記」ポスト:朝日新聞GLOBE+
 「朝日の牧野*1らしいアホ記事」でげんなりです。
 まず第一に確かに「金正恩君は痩せてはいる」のでしょう(映像からそのように判断できるとのこと)。しかし、それが「ダイエットの成功」という「健康的な痩せ方」なのか、「糖尿の深刻化」のような「不健全な痩せ方」なのかは今のところ判断材料がありません。

 昨年4月、正恩氏の動静が一時的に途絶えたことがあった。5月には活動を再開したが、当時、朝鮮労働党内で最高指導者のサインが必要な「1号議定書」の決裁が下りない事態が発生していた。複数の情報関係筋は「正恩氏の健康に何らかの異常が発生した可能性が高い」と語っていた。

という主張にも何の根拠もありません。今のところ金正恩の健康不安を疑うまともな根拠は何もない。

 最近になり、党大会での党規約の改正により、「党総書記の代理人である」と明記した第1書記のポストを新設した事実が明らかになった。金正恩氏の身に何かあったときのための緊急避難的な措置を講じたとの見方もできる。

と言う主張にも何の根拠もない。仮に「健康に配慮した措置」だとしても、それは「健康不安がある」と言う話とは違う。ついでにいえば「第一書記新設」は韓国政府から出てきた話であり、現時点では北朝鮮が公式に発表した話ではありません(例えば北朝鮮党総会閉会 「第1書記」言及なし - 産経ニュース参照)。
 なお、北朝鮮の「発表なし」が
1)第一書記が新設され、具体的人物も着任したが、何らかの理由で発表せず
2)第一書記が新設されたが、空席なので発表せず
3)そもそも第一書記の新設はなかった(この場合、そもそもそんな事実は最初からなかった場合と、韓国側の発表に反発して内定していた新設を取り消した場合があり得る)
のかは不明です。
 また第一書記が仮に設置されたとして、それはむしろ「重要職務だけを総書記の担当として総書記の権威アップ」「第一書記を作っても総書記の権威は揺るがないとの自信の表れ」など、牧野とは別方向(金正恩体制の地盤に揺るぎがないことの証明)に理解も可能でしょう。もちろんどちらの理解が正しいかは分かりません。判断材料がありませんので。

 正恩氏の気力の衰えとも受け取れる現象が起きている。
 党機関紙、労働新聞が伝えた今年の正恩氏の公開活動のうち、会議や公演への出席を除いた現地指導は3回しかない。

 「コロナ感染を警戒して現地指導を減らした」などいくらでも理解は可能でしょう。「気力が落ちてる」扱いにまともな根拠はありません。結局の所、根拠レスで、牧野が想像をたくましくしてるだけのアホ記事にすぎません。
【追記】
 以上の牧野批判記事と同趣旨のコメントを「金王朝の変質」論を事実に即して検討すると、そもそも金「王朝」ではないということになる: 白頭の革命精神な日記に投稿しました。
 また、この牧野記事については、やはり「キム王朝」は実際には「王朝」とは言い難い: 白頭の革命精神な日記が俺と同様の牧野批判をしています。


「金王朝の変質」論を事実に即して検討すると、そもそも金「王朝」ではないということになる: 白頭の革命精神な日記
 「朝日の牧野」に対する批判記事であり、俺も概ね同感です。
 「絶対的な権力を握ってない金正恩」とする牧野に対し「そもそも祖父や父だってそこまでの権力があったか疑問(特に政権初期は)」として牧野の「金正恩低評価」を批判します。
 そもそも「江戸時代の日本」においても「いわゆる幼君」はいるし、その場合、後見人が強いパワーを持つことはありますが、だからといってそれは「その藩の体制が揺らいでる」つう話とは違う。北朝鮮も話は同じでしょう。

*1:元朝日新聞ソウル支局長。著書『北朝鮮秘録:軍・経済・世襲権力の内幕』(2013年、文春新書)、『金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日』(2017年、講談社+α新書)、『ルポ・絶望の韓国』(2017年、文春新書)、『北朝鮮核危機全内幕』(2018年、朝日新書)、『ルポ「断絶」の日韓:なぜここまで分かり合えないのか』(2019年、朝日新書)、『ルポ・金正恩とトランプ』(2019年、朝日新聞出版)、『韓国を支配する「空気」の研究』(2020年、文春新書)、『金正恩と金与正』(2021年、文春新書)