「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年7/28日:島田洋一の巻)(副題:LGBT問題で稲田朋美に悪口する島田)(追記あり)

島田洋一
 産経、阿比留論説委員の本日のコラム。さすが一流記者の文は多彩かつ明快だ。我々はLGBT差別などしていないし、無理解だと稲田朋美議員や野党議員に説諭される筋合いはない。
【阿比留瑠比の極言御免】出版界にあふれるLGBT - 産経ニュース

 「最高裁お墨付きの捏造記者」阿比留の駄文なんか持ち出しても恥さらしにしかなりません。
 ちなみに島田ツイートには阿比留記事の画像が張ってあって、それによれば

高殿円の小説『上流階級 富久丸百貨店外商部 - Wikipedia
◆映画化もされた万城目学の小説『プリンセス・トヨトミ - Wikipedia
◆山口恵以子の『食堂のおばちゃん』
週刊モーニングに連載中のよしながふみのマンガで、テレビ東京でドラマ化された『きのう何食べた? - Wikipedia
粉山カタのマンガ『不可解なぼくのすべてを』

が人気作家の「作品中にLGBTが登場する小説、マンガ」としてあげられています*1がそんなもんをいくらあげようとも「昔に比べればLGBT差別が弱くなった」といえるかもしれないが、「日本にLGBT差別がない」なんて話には全くならない。
 何せ島田や阿比留らウヨは「織田信長と小姓(森蘭丸など)の衆道(男性同性愛)など」を持ち出して「だから日本にはLGBT差別なんか昔からない」と強弁するのだから「はあ?」ですね。
 全く「1970年代の党のLGBT認識には問題があった」と謝罪した志位和夫氏とは偉い違いです。

島田洋一
 LGBTに理解を示すテレビ番組や小説漫画がこれだけ溢れる中、左翼活動家を利するだけの統制的法律など必要ない。
【阿比留瑠比の極言御免】出版界にあふれるLGBT - 産経ニュース

 なお、「例のLGBT法案」は「理念法」にすぎないのでとても「統制的法律」とはいえません。「差別はなくそう」と書いてあっても別に罰則が定められてるわけでもない。
 しかし「小説やマンガでLGBTネタが増えてきたから差別はなくなった(島田や阿比留)」。「正気か?」ですね。
 
【追記】
 気になったのでググったところ、以下のような小説があるようですね。とはいえ「あふれてる」とはとても言えませんが。

【知ることから始めよう】LGBTQを描いた小説7選 | P+D MAGAZINE
吉本ばななのデビュー作、『キッチン』
◆第122回芥川賞受賞作である(ボーガス注:藤野千夜)『夏の約束』は、ゲイのカップルやトランスジェンダー、その友人といった若者たちのひと夏の出来事を描いた作品です。

島田洋一
 稲田氏は米最高裁で最左派に位置したギンズバーグ判事(昨年死去)への尊敬の念をしばしば口にしてきた。

 仮に「LGBT問題限定」「政治的スタンスはともかく、米国における女性判事の草分け、先駆者として活動してきたことには尊敬する」とかであっても稲田が「リベラル派」「米国民主党支持(最高裁判事任命もクリントン大統領時代)」ギンズバーグへの「尊敬の念」を口にするとはびっくりです。
 もちろん島田のようなウヨはギンズバーグのようなリベラル派は激しく嫌ってるわけですが。「島田らウヨが嫌うギンズバーグ」に好意的言及をする稲田が「杉田水脈」などと違って「ウヨイメージから脱却したがってること」「ウヨイメージの少ない女性議員(野田聖子など)のようになりたがってること」は明白でしょう。もちろんだからこそ島田が稲田を「裏切り者」として憎悪するわけですが。正直、稲田は「ガチ右翼」と当初思っていたので非常に意外です。しかし「あの稲田」ですら「極右イメージを脱却したがってる」のに巣くう会右翼といつまでも、付き合い続ける家族会ってどれほどバカなんでしょうか?。まあ、増元照明なんかは本人自体が「ガチ右翼」のようですが。

【追記】
 気になったので「ギンズバーグ、稲田」関係でググったところ以下の「俺的に面白い」記事やツイートがヒットしました。

古田大輔
 アメリ最高裁の女性判事だったルース・ベイダー・ギンズバーグが「最高裁判事は女性が何人いるべき?」と聞かれたとき、「全員女性にするべき」と答えた。周囲が冗談と思ったときに彼女は真顔で「これまで全員男だったんだから」。
 この言葉で「逆差別」「女にしたらいいというものではない」と反応した人は、ギンズバーグほど優れた人がなぜ、こう発言したか考えると良いと思う。
 全員女性は異様だと思った人は、全員男性であることが異様だと気づけていたか。それが彼女の真顔の理由。
夫婦別姓訴訟「裁判官の半分が女性ならこの結論にはならない」弁護団長が指摘 | ハフポスト

 つまりは「冗談、皮肉」ですがこういうのは「真顔で言うから」皮肉として効くわけです(真顔だと読解力がない人間には「本気だ」と誤解されるリスクがありますが)。「自分で笑いながら言っては、相手がしらけて受けない」というのが冗談、皮肉を飛ばすときの「重要ポイント」だと俺は思っています。と言っても、冗談を言うときに「照れ隠しで」つい笑って、相手をしらけさせるのが俺ですが。

稲田朋美
· 2020年9月24日*2
 昨年私が最も勇気をもらった映画『ビリーブ』の主人公、アメリ最高裁判事ギンズバーグ女史がお亡くなりになりました。
 女性が偏見にさらされている時代、信念をもって法の正義と公平を実現した偉大な法律家でした。一度お会いしたいと思っていたので残念です。
 御冥福をお祈りします。

 なお、映画『ビリーブ』(米国公開2018年、日本公開2019年)ですが、ビリーブ 未来への大逆転 - Wikipediaによれば

ギンズバーグ
 フェリシティ・ローズ・ハドリー・ジョーンズ(1983年生まれ)
 博士と彼女のセオリー - Wikipedia(2014年公開)で物理学者スティーヴン・ホーキング博士(エディ・レッドメイン*3)の元妻であるジェーン・ホーキングを演じて、アカデミー主演女優賞にノミネート(ただし主演女優賞受賞はアリスのままで - Wikipedia言語学者のアリス・ハウランドを演じたジュリアン・ムーア*4

だそうです(小生は洋画は全く見ないので実感がわきませんが)。

2日遅れの国際女性Dayネタ:オルブライト元国務長官と稲田朋美議員。|向山淳|note
◆インタビュアー
 次世代の女性たちのために、どのような政策・社会を実現したいとお考えでしょうか。
◆稲田
 最高裁判事ギンズバーグ氏が言った言葉に、「自分が大切にしているもののために闘いなさい。でも他の人があなたにそれに賛同するような闘い方をするのです」というのがある。どうしたら他の人の共感を得て巻き込めるのか、その視点が必要です。寡婦控除の時も最終的に男性をも巻き込んだので成立することができた。どうやって自分のファンを増やしていくかが非常に重要だと思う。どうしても、女性議員は自分の前の階段を登っていく過程でその余裕がない。目の前のことでいっぱいいっぱいになるけれど、少し余裕を持って色々な人を大切にすることがとても重要だなと思う。

 まあ、ギンズバーグや稲田に言われるまでも我々皆が「何となく気づいてること」「但し、言うは易く行うは難し」でありますよね。
 「多くの支持を得るために」例えば共産党は「いろいろと妥協して」野党共闘している。大阪では「維新との闘い」のために自民との共闘にも踏み切った。
 まあ、下手に妥協すると「ただの現状追認」になる恐れはありますけど。
 一方、ギンズバーグとは逆に「多くの人が呆れて去って行くような戦い方」の上に「自分が大切にしているもの(北朝鮮に拉致された家族)のために闘ってんのか、あんた?。そんなんで家族が日本に帰国すると思ってるのか?」と問いただしたくなる「酷い戦い方」の典型が横田早紀江増元照明ら「拉致被害者家族会」ですね。
 蓮池透氏や田中均氏を敵視し、あげくトンデモ右翼の荒木や西岡にへいこら。増元にいたっては「極右政党・次世代の党」から出馬(勿論落選)ですから心底呆れます。拉致敗戦も自業自得と言うべきでしょう。俺は家族会にはもはや軽蔑や憎悪、憤怒と言った負の感情しかありません。

*1:小生はどれ一つとして読んでない(映画やドラマも見てない)ので評価できませんが。まあ、阿比留にしても『こういう本があるから日本にLGBT差別なんかない』というために持ち出してるだけでおそらくどれ一つとしてまともに読んでないでしょうが。

*2:なお、ギンズバーグの死去は2020年9月18日

*3:1982年生まれ。2015年にスティーブン・ホーキングを演じた『博士と彼女のセオリー』でアカデミー主演男優賞を受賞

*4:1960年生まれ。2002年に『エデンより彼方に』でヴェネツィア国際映画祭女優賞を、2003年に『めぐりあう時間たち』でベルリン国際映画祭女優賞を、2014年に『マップ・トゥ・ザ・スターズ』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞し、いわゆる世界三大国際映画祭の女優賞をすべて制覇(ジュリアン・ムーア - Wikipedia参照)