今日の産経ニュースほか(2021年8/3、4日分)

入院制限「撤回要求」で批判を火消し 自民、衆院選控え危機感 - 産経ニュース

 「党としては受け入れられない。撤回をお願いした」
 自民の新型コロナ感染症対策本部とワクチン対策プロジェクトチーム(PT)の合同会議終了後、ワクチンPTの古川俊治*1事務局長は記者団にこう明言した。会合では出席議員から「事前に党に相談がなかった」「自治体から怒られた」などと反対意見が相次いだ。
 連立与党の公明党も高木美智代氏*2が4日の衆院厚生労働委員会で撤回も含めて検討するよう主張した。

 「本気で撤回要求」ならともかく「世論の批判が怖いので、アリバイ造りに言ってみただけ→菅は無視し、それに対してろくに抗議もせず」では全く火消しにはならないでしょう。そして今の自公だと「ただのアリバイ作りでしかない」「本気ではない」疑いが否定できない点がなんともかんとも。


公明代表「国民に心からおわび」 公明議員事務所への家宅捜索 - 産経ニュース
 舌先三寸のわびなどしなくていいのでまずは「真相解明に動け」と言う話です。

「被疑者は公明党の議員や秘書ではない。そのことは明確に申し上げておきたい」

 おいおいですね。確かに現在は公明党議員秘書ではないとはいえ「公明党前議員の元秘書(逮捕容疑となった犯行当時は現役の議員秘書、当然、議員秘書の肩書きを犯行に悪用した疑いあり)」なのに良くもふざけたことが言えたものです。だからこそ議員事務所に家宅捜索の訳です。しかも「今後の捜査の展開」によっては「現役の議員秘書」に容疑が拡大する可能性はゼロではないのに。山口代表は完全に感覚が狂っていますね。


公明議員事務所を捜索、秘書ら融資仲介か 東京地検特捜部 - 産経ニュース
野党、公明に説明要求 議員事務所の家宅捜索 - 産経ニュース
 「大物議員ではないようですが」それでも、衆院選前にこうした疑惑が浮上したことは公明党にとって痛手でしょう。いずれにせよ公明党は自ら真相解明に動くべきです。


高校生刺殺事件 捜査幹部「全容解明に向け捜査」 - 産経ニュース
 11年も昔の事件が逮捕となればどうしても「逮捕の経緯は何?」「冤罪の恐れはないのか?」と思わざるを得ません。
 何せ

 県警幹部は「事件の全容解明に向けて引き続き捜査を続けていく。今後の捜査で明らかにする」と繰り返し、詳細を語らなかった。

ではねえ。


容疑者逮捕で男子高校生遺族「まだ実感わかない」 - 産経ニュース
 「逮捕の経緯」など詳しい情報は教えられてないようですので当然「実感がない」になるでしょう。現時点では「冤罪の可能性」すらあるわけですし。


<独自>神戸高2刺殺 元少年のDNA型一致 周囲に関与を示唆も - 産経ニュース
元少年「人を殺すため」ナイフ購入を供述 神戸高2刺殺事件 - 産経ニュース
 警察の公式発表ではなく「いわゆるリーク報道」というあたり「冤罪?」と言う疑念を感じますね。
 例えば「第一発見者・河野氏が犯人扱い報道され、後に長野県警やマスコミ各社が、河野氏への謝罪に追い込まれた例の松本サリン事件」も「犯人扱い報道」は警察の公式発表ではなくリーク報道でした。
 警察も「リーク報道」などという疑念を招く手法ではなく「正々堂々と記者会見で発表」したらどうなのか。


自民党滋賀県連事務局長を強制性交容疑で逮捕 京都府警:朝日新聞デジタル
自民滋賀県連の事務局長、19歳少女への強制性交容疑で逮捕「私の中では合意の出来事」 : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン
自民滋賀県連事務局長を逮捕 18歳に強制性交等疑い 京都府警 | 毎日新聞
自民滋賀県連事務局長を逮捕 18歳女性に性的暴行などの疑い|NHK 関西のニュース
車に連れ込み性的暴行 容疑で自民党職員逮捕 京都府警 - 産経ニュース
 朝日、読売、毎日、NHKは「滋賀県連事務局長」とタイトルに書いているのに産経だけは「自民党職員」(さすがに本文には県連事務局長と書いていますが)。
 いつもながら「自民の不祥事はできるだけ小さく扱いたい」産経の「自民応援団」ぶりには呆れます。これが「立民滋賀県連事務局長」なら産経は「事務局長」とタイトルにも書いたでしょう。
 しかし「逮捕容疑が事実」なら、こういうのはもはや病気ですね。産経などウヨが「本多平直の例の発言」で「性暴力に甘いんじゃないか」などと立民を非難してるときに、しかも今年中に衆院選挙があるのに「未成年者との買春」どころか、「強制性交」て、自民や産経の面目は丸つぶれですし、普通の人間はこんな時期にこんなことはしない(まあ、いつだってこんなことをするのは「異常」ですが)。


【第817回】政府はコロナ対策を根本的に転換せよ « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所日本医科大学特任教授・松本尚
 「コロナをなめまくるウヨの典型・国基研」なので「ワクチン接種を推進すれば緊急事態宣言など不要。居酒屋を守れ(俺の要約)」と言う趣旨のことを言いだして「すげえなあ!(勿論褒めてない)」と口あんぐりですね。「国民のほとんどがワクチン接種を二回しました」ならともかくねえ。勿論菅政権はそんなことは「支持率低下」が怖くてさすがにしませんが。
 なお、記事の肩書きは「日本医科大学特任教授」ですがググったところ「衆院選千葉13区予定候補(自民)」だそうです。


五輪選手村で飲酒騒ぎ 複数のNOCに注意喚起 - 産経ニュース
 一部の選手とは言え、開催反対派が危惧していたことが起こったというのだから全くげんなりします。


鉄棒「金」の橋本 君が代「しっかり歌った」 - 産経ニュース
 「君が代大好き」産経らしいタイトルで思わず吹き出しました。金メダリストについての記事で「タイトル」にすることが「君が代云々」ねえ。


【正論】香港人よ『神曲』中国篇を書こう 東京大学名誉教授・平川祐弘 - 産経ニュース

 戦争中、東大を追われた矢内原忠雄*3は自宅で『神曲』を講義し、ダンテとともに怒り、ダンテとともに泣いた。その怒りの相手はわが国を戦争に追い込んだ内外の策士ども*4だ。

 いつもながら産経の「太平洋戦争認識」は訳がわかりません。ある時は「あの戦争のおかげで東南アジアが独立できた!」と日本美化。
 ある時は今回のように「ハルノートで戦争に追い込まれた」などと米国などに責任転嫁。
 明らかに矛盾していますが「とにかく日本を免罪したい」という点では共通しています。

*1:参院議員。慶應義塾大学医学部教授(古川俊治 - Wikipedia参照)

*2:第四次安倍内閣で厚労副大臣。現在、公明党政調会長代理(高木美智代 - Wikipedia参照)

*3:1893~1961年。戦後、東京大学社会科学研究所長、経済学部長、教養学部長、総長を歴任。著書『アウグスチヌス『告白』講義』(講談社学術文庫)、『イエス伝』、『キリスト教入門』(以上、中公文庫)など

*4:具体的に誰のことなのか?