珍右翼・高世仁に突っ込む(2022年3/24日分)(副題:今日も高世に悪口する)

田口八重子さん拉致事件の謎4 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 昨日23日、ある歴史的な裁判の判決がでた。

 田口さん云々という記事タイトルで予想がつくでしょうが、拙記事今日の朝鮮・韓国ニュース(2022年3月23日分) - bogus-simotukareのブログで紹介した裁判判決です。

 当日朝のNHKおはよう日本」で大きく扱ったこともあって、東京地裁には傍聴を求める人が多く集まり、抽選となった。

 という話に高世はしたいようですが、この裁判に限らず「当日のニュースで初めて知ったようなにわか」がわざわざ行列を作るわけがない(何せ昨日は平日で学生やサラリーマンなら学校や会社にいる時間です)。
 行列を作ったのは「原告の支援者」「マスコミ関係者」そんなところでしょう。こんなどうでもいいことですらデマを飛ばす高世にはいつもながらうんざりします。そんなデタラメだからジンネットが倒産したのではないか。

 20年の除斥期間*1を過ぎたという理由で、原告の請求は棄却された。しかし、画期的な成果もあったので、後日ここで報告したい。

 「画期的な成果」とまで自画自賛するなら、「後日でなく今すぐ報告しろよ」ですね。まあ画期的な成果なんてもんは何もないでしょうが。下手したらこんなことを言いながら高世は何も報告しないかもしれない。

 ひさびさに北朝鮮関連の話題*2になったので、1月から途絶えていた「田口八重子さん拉致事件の謎」の続きを書きたい。
 このブログで「つづく」としたあと、翌日から別の話になってもとに戻らないことが多く、「糸の切れたタコ」といつもお叱りを受けている。私のいい加減さに加えて、その日その時の移り変わる関心に引っ張られる「日記」=ジャーナルなのでご容赦ください。

 「そんないい加減な態度を誰がご容赦するんだ、バカ」「そんなデタラメだからジンネットが倒産したんじゃねえのか?」ですね。
 しかもこの発言

プーチンがついにウクライナに侵攻 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.2.24
勇気づけられるロシア国内の反戦運動 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.2.28
強まる侵略反対の声 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.1
ロシアの侵略、国連の本質そして「北方領土」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.2
日本人はウクライナの戦いを理解できるのか - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.4
プーチンの「最終闘争」―「ユーラシア人」vs「大西洋人」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.8
ロシア大使館に「ニェット・バイニェ!」と叫ぶ - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.10
産院空爆は「フェイクニュース」だとロシアが主張 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.11
キエフを日本人ジャーナリストが取材 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.13
ウクライナで外国人ジャーナリストが殉職 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.14
ロシアのネットを使った情報戦に気をつけろ - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.15
「最後まで誇りをもって戦う」ウクライナ国民 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.17
非人道的な殺戮が続くマリウポリ - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.18
ウクライナから降籏英捷さんが帰国 - 高世仁の「諸悪莫作」日記2022.3.20

という高世の最近の記事(ウクライナ問題ばかり)を見れば「自分は今はウクライナ問題の方が北朝鮮問題より関心があるんだ」という話の訳ですからねえ(苦笑)。
 そんなんだったら拉致問題(あるいは北朝鮮問題)から完全に手を引いたらどうなのか。
 なお「田口さんの謎」などというのは「高世の馬鹿馬鹿しい与太」でしかありません。
 田口さんについて今一番重要な謎は「彼女が生きてるのか」「生きてるとしてどこにいるのか。どうすれば日本に帰国させられるのか」「死んでるのならば遺骨や墓はどこにあるのか」ということでしょう。
 それ以外の謎(拉致実行犯が誰かなど)はどうでもいい話です。

 興味深く読んだのがジャーナリスト友納尚子さんの一連の報道だった。
 ここに紹介するのは、月刊『文藝春秋』の2002年12月号に掲載された「あなたの隣の北朝鮮工作員~拉致に関与した土台人はまだ国内にいる?」だ。

 在日朝鮮人差別を生みかねないふざけたタイトルであり、怒りを禁じ得ません。そもそも「拉致に関与した土台人」がいるかどうか自体が怪しい。高世らアンチ北朝鮮が勝手に放言してるだけでまともな根拠は何もない。
 そもそもそんなことが「田口さんの現在の所在」などに何の関係があるのか。
 繰り返しますが生きてるのならば帰国させる。死んでるのならば遺骨や墓の場所をはっきりさせる。それが一番大事なことであり土台人なんて怪しい与太はどうでもいい話です。
 大体この友納さんの記事は「2002年12月という19年以上も昔の記事」です。そんなもんを今更取り上げて何の意味があるのか。
 しかも滑稽なのは

【友納氏の著書】
◆『雅子妃の明日』(2006年、文藝春秋)→『雅子妃:悲運と中傷の中で』(2008年、文春文庫)
◆『ザ・プリンセス:雅子妃物語』(2015年、文藝春秋)→『皇后雅子さま物語』(2019年、文春文庫)
【友納氏の文章】
◆『元婚約者が語った〝金銭トラブル〟と〝母子密着〟』、『宮内庁が懸念する小室さんの「生活力」』(文芸春秋編『秋篠宮家と小室家』(2022年、文春新書)に収録)

ということで「北朝鮮問題から手を引いて文芸評論家に転身した関川夏央もはや韓国(人)にとっては、北朝鮮は「脅威」「打倒の対象」よりもメロドラマのネタ程度のものなのだろう(たぶん日本も同じ 関川某も自分の書いたことを撤回しろとおもう) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)」のように友納さんが今は「北朝鮮問題から手を引いて皇室評論家に転身してる」ということです。

関川夏央 - Wikipedia
◆『検証・北朝鮮北朝鮮の全体像を読む』(佐藤勝巳*3らとの共著、1992年、ジャプラン出版)
◆『北朝鮮軍、動く:米韓日中を恫喝する瀬戸際作戦』(恵谷治*4との共著、1996年、ネスコ)
◆『退屈な迷宮:「北朝鮮」とは何だったのか』(1996年、新潮文庫)→『北朝鮮とは何だったのか:退屈な迷宮(増補版)』(2003年、ベストセラーズ
◆『北朝鮮の延命戦争:金正日・出口なき逃亡路を読む』(恵谷治との共著、1998年、ネスコ)
◆『金正日の哄笑:南北は本当に和解したのか』(恵谷治との共著、2000年、光文社)

など北朝鮮問題の本を以前は書いていた関川もある時期からは

関川夏央 - Wikipedia
◆『戦中派天才老人・山田風太郎』(1998年、ちくま文庫)
◆『本よみの虫干し:日本の近代文学再読』(2001年、岩波新書)
◆『白樺*5たちの大正』(2005年、文春文庫)
◆『女流:林芙美子有吉佐和子』(2009年、集英社文庫)
◆『おじさんはなぜ時代小説が好きか』(2010年、集英社文庫)
◆『「一九〇五年」の彼ら:「現代」の発端を生きた十二人*6の文学者』(2012年、NHK出版新書)
◆『子規、最後の八年』(2015年、講談社文庫)

ということで完全に文芸評論家にシフトしました。「友納氏や関川の転身」「ジンネットの倒産」は「拉致の風化」を改めて実感させます。巣食う会とか家族会系の連中とかかわった北朝鮮関係の言論人は、その後ろくな状況でないと思う(関川夏央や高世仁、恵谷治、李英和ほか) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)ということです。もはや関川や友納氏にとって北朝鮮関係本は「黒歴史」ではないのか。

 大きく三つの情報がある。
1) 日本人化教育のため、八重子さんと1年8カ月同居した金賢姫によると、八重子さんは北朝鮮東海岸の「清津*7(チョンジン)」に着いたと彼女に語ったという。
2)その後2006年8月の「実務者協議」で、北朝鮮は、八重子さんは西海岸の「海州*8(ヘジュ)」から入国したと日本側に通知してきた。
3)するとこれを打ち消すかのように、拉致されてすぐ、八重子さんと同じ招待所で同居した地村富貴恵さんから別の情報が出てきた。
拉致被害者田口八重子さんの北朝鮮の入国ルートについて、同じ拉致被害者の地村富貴恵さんが「南浦(ナムポ)から入ったと本人から聞いた」と田口さんの兄飯塚繁雄さんに話していたことが分かった。16日、飯塚さんが記者会見で明かした。8月の日朝実務者協議で北朝鮮側は「海州(ヘジュ)から入国した」と説明していた。海州と南浦は同じ西海岸側にある。》(朝日新聞2006年9月16日)
 同じ西海岸でも南浦ではなく海州が上陸地点だったという。
 いったいどれが事実なのか。

 高世のバカさには心底呆れます。そんなことがわかったとして何だというのか。
 繰り返しますが、今、田口さんが生きてるかどうか、生きてるならばどこにいるのか、どうすれば日本に帰国できるのか、死んでるのなら遺骨や墓はどこにあるのかが一番大事なことで「北朝鮮にどこから入国したか」なんかどうでもいい話です。

*1:除斥期間消滅時効には厳密には違いがありますが「似たような物」と理解しても構いません(俺の理解では除斥期間の方が成立しやすいので原告が不利)。現在では「除斥期間の方が消滅時効より原告にとって不利益」という理解の元、民法改正によって、この「20年」は除斥期間ではなく「消滅時効」に扱いが変わっています。ただしこの裁判は「法改正前の提訴」なので除斥期間扱いされます。

*2:勿論高世が意図的に取り上げなかっただけで北朝鮮関係のニュース(例:ミサイル発射実験、岸田首相の拉致被害者家族との面会)はいくらでもありました。

*3:1929~2013年。現代コリア研究所所長。元「救う会」会長。著書『崩壊する北朝鮮』(1991年、ネスコ)、『北朝鮮「恨(ハン)」の核戦略』(1993年、光文社)、『朝鮮情勢を読む』(2000年、晩聲社)、『日本外交はなぜ朝鮮半島に弱いのか』(2002年、草思社)など

*4:1949~2018年。著書『アフガニスタン最前線』(1983年、芙蓉書房)、『ギアナ高地を行く:地球最後の探検フィールド』(1990年、徳間書店)、『金正日非公認情報』(1998年、徳間文庫)、『北朝鮮対日謀略白書』(1999年、小学館)、『アフガン山岳戦従軍記』(2001年、小学館文庫)、『北朝鮮はどんなふうに崩壊するのか』(2013年、小学館101新書)など

*5:白樺派のこと

*6:NHK出版ホームページによれば12人とは森鴎外、津田梅子(津田塾創設者)、幸田露伴夏目漱石島崎藤村国木田独歩高村光太郎与謝野晶子永井荷風野上弥生子平塚らいてう日本婦人団体連合会初代会長、国際民主婦人連盟副会長、世界平和アピール七人委員会委員)、石川啄木

*7:咸鏡北道の道都

*8:黄海南道の道都