ウクライナの事態に便乗した「9条無力論」を許すな

澤藤統一郎の憲法日記 » ウクライナの事態に便乗した「9条無力論」を許すな
 全く同感ですね。
 第一に志位委員長や澤藤氏も指摘していますが、今回の件はむしろ「九条の重要性」を示したと言っていいでしょう。
 「プーチンのような無法をやらせないための九条」のわけです。
 実際、九条がなかった戦前日本は「満州事変」「真珠湾攻撃」といった「プーチンのような無法な先制攻撃」を行って自滅していきました。
 勿論「九条さえあれば無法阻止できる」つう話ではないですが「無法を防ぐために使える武器は多いほどいい」。
 第二に九条擁護派で「日米安保廃止や自衛隊軍縮」ならともかく、「専守防衛」まで否定したり「今すぐ自衛隊廃止」という人はまずいない。政府見解も「専守防衛なら合憲」である(とはいえ自民党政権の場合は「自衛隊のいる場所が非戦闘地域小泉首相)」並の「自衛隊がやってることは全て専守防衛」なので困りものですがそれはひとまずおきます)。現状の自衛隊も世界有数の軍事力である。
 九条擁護はあくまでも「プーチンのような無法をやらせないための九条」なので「ABC兵器保有」「海外での武力行使」「プーチンのような先制攻撃」といった「専守防衛に反する行為」ならともかく「専守防衛の枠内」なら大抵の護憲派は反対しない。「専守防衛の枠内」でも反対する護憲派なんて少数派です。俺も「専守防衛の枠内」なら反対しない。
 なお、澤藤氏が「本当に改憲派は日本侵攻があると思ってるのか?」というのには同感ですね。
 というのも澤藤氏が指摘していますが日本には原発が52基もあるからです。一基でもミサイル攻撃で破壊されれば被害は甚大です。
 本気で「日本の国防」を考えるのなら九条改憲より、よほど「原発廃止」でしょう。
 とはいえ、俺は日本に侵攻する国があるとは思っていません。ロシアにはウクライナ侵攻に片がつかない限り、他の国(日本に限らない)に侵攻する能力なんかない。
 他の国(ウヨが想定してるのは中国と北朝鮮でしょうが)も「ロシアへの経済制裁や国連総会非難決議」を見て他の国(日本に限らない)に侵攻したがるわけがない。
 そもそも北朝鮮に至ってはもはや韓国(人)にとっては、北朝鮮は「脅威」「打倒の対象」よりもメロドラマのネタ程度のものなのだろう(たぶん日本も同じ 関川某も自分の書いたことを撤回しろとおもう) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)なんて状況です。