「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年5/1日:島田洋一の巻)

島田洋一
 米ソ核戦争かと世界が緊張したキューバ危機(1962年10月)の最中に中国は東西二か所でインドに侵攻した。

 だから「ウクライナ侵攻に乗じて、中国の台湾侵攻(あるいは中印国境紛争尖閣侵攻)の危機ガー」と放言する島田です。ロシアの侵攻(2月末)から2ヶ月以上経ってるのに良くもデマが飛ばせたもんです。中国がどさくさまぎれで侵攻する気ならとっくに侵攻してるでしょう。

島田洋一
 国基研で米ハドソン研究所の村野将研究員と意見交換した。NATOの核共有は近年作戦計画が立てられておらず有名無実化しているという。

 つまりは「ヨーロッパで核が使用される可能性」など本心では「米国はないと考えてる」ということでしょう。
 ここで「つまり日本でも核共有なんて議論をする必要はないし、そもそも核保有が必要なのか」とならず「核共有が有名無実化なら日本の独自核保有だ」と言い出すのだから島田には呆れます。

島田洋一
 第二次大戦中のマンハッタン計画(原爆開発)にはイギリス人研究者も加わっていたが、戦後米側は英国との核協力関係を断った。
大きな理由は英国籍の科学者クラウス・フックス*1、英外務省で対米調整を担当したドナルド・マクリーン*2らがソ連のスパイと分かったためである。日本がスパイ天国である限り、核抑止分野での日米協力など有り得ない。

 いくつか突っ込んでおきます。
 第一に米国が英国の要請を断った最大の理由は「核技術を独り占めしたかったから」でしょう。スパイ云々ではない。
 第二に「日本=スパイ天国」は島田らウヨが放言してるだけで、そのように評価するまともな根拠が出されたことは一度もありません。

島田洋一
 「まず出来ない理由を考える」人々は、「日本核武装アメリカが許さない」と言いたがりますが、アメリカは多様*3です。
 「日本人としてお前の意見はどうなんだ。まずそれを聞かせてくれ」が多くのアメリカ人の態度です

 勿論「核廃絶派」の俺は個人的意見として「日本核武装に反対」ですが、それとは別に「事実認識」として「米国政府が日本核武装を認めるとは思ってない」。
 島田もくだらない言い逃れ、話のすり替えをする前に「これこれこういう理由で米国は日本核武装を認めると思う」と言ってみろという話です。

島田洋一
 中国軍への速やかな降伏を説く橋下某

 橋下が主張してるのは「ウクライナ軍のロシアへの降伏」であって「自衛隊の中国軍への降伏」ではないので事実認識として間違っています。こんな批判をしたところで橋下からは「そんな主張はしてない」という反論が来るだけです(そしてそれは事実、正しい)。
 何故「ウクライナに対して橋下は失礼だ」などの批判をせずに無理矢理「読み替えて」橋下批判するのか訳が分かりません。

島田洋一
 私の周りの韓国専門家によると、尹錫悦大統領予定者は、文在寅よりマシという以外、特に取り柄がない。親北勢力と戦う気概を見せたこともない。情報機関(国情院)再建の意志も見られない。

 その専門家とは

【1】救う会会長「西岡力*4麗澤大学客員教授)」、特定失踪者問題調査会代表「荒木和博*5拓殖大学教授)」といった島田のウヨ仲間か
【2】島田の勤務する福井県立大の同僚か
【3】(コメント欄で指摘があるが)そんな専門家はおらず島田の個人的感想に過ぎないのに「権威付け」狙いで「専門家」云々と虚言
【4】それ以外

のどれなのか?
 いずれにせよ「何故その韓国専門家の名前を出さないのか?」ですね。出さない以上【3】と疑われても文句は言えない。
 そして「親北朝鮮勢力とは何か。戦うとはどういう意味か」「国情院再建とはどういう意味なのか」についてまともな説明がないのも島田らしい。

*1:1911~1988年。釈放後は東ドイツに移住し、彼の地で研究者として活動(クラウス・フックス - Wikipedia参照)

*2:1913~1983年。1951年にソ連に亡命(ドナルド・マクリーン - Wikipedia参照)

*3:そりゃ多様でしょうが少なくとも米国政府は認めないのではないか。

*4:著書『日韓「歴史問題」の真実:「朝鮮人強制連行」「慰安婦問題」を捏造したのは誰か』(2005年、PHP研究所)、『よくわかる慰安婦問題(増補新版)』(2012年、草思社文庫)、『でっちあげの徴用工問題』(2019年、草思社)、『歴史を捏造する反日国家・韓国』(2019年、ワック文庫)、『日韓「歴史認識問題」の40年』(2021年、草思社)など

*5:著書『なぜ北朝鮮は崩壊しなかったのか』(2011年、光人社NF文庫)、『北朝鮮の漂着船』(2018年、草思社)など